関東大学リーグ戦(リーグ戦)を2位で終えたワセダ。優勝という目標には届かなかったものの、危なげなく全日本大学選手権(インカレ)への切符を手にした。第1回の対談は2年生ながら主力として活躍する3人。ディフェンス陣の要として今シーズン活躍したDF奥山政幸(スポ2=名古屋グランパスU-18)、DF金澤拓真(スポ2=横浜F・マリノスユース)と、後期リーグ戦でスタメンを確保したFW宮本拓弥(スポ2=千葉・流通経大柏)。1週間後に迫ったインカレへの思いを伺った。
※この取材は12月10日に行われたものです。
個の力を高める
金澤
――リーグ戦を振り返っていかがですか
金澤 自分としては前半戦終えて2位、守備陣としてはリーグ最少失点というかたちで、前期は手応えがありました。リーグが始まる前は9位から10位といわれたチーム状況の中で2位を取れたことは自信になりました。ただ、後期は毎試合ゴールを決められ専大との勝ち点差も15まで広げてしまい、課題が多く残ったリーグ戦になってしまいました。自分自身としては全試合フル出場させてもらったにもかかわらず後期は無失点で終える試合がなかったことが2位になってしまった原因だと思いますし、優勝できなかった原因だと思います。自分自身の力不足を痛感した1年でした。
奥山 勝ち点15差つけられて2位に終わったということが全てだと思います。このチームを立ち上げたときから優勝するということだけを目標にやってきて、前期はリーグ最少失点で折り返すことができて、ある程度の自信をつけることができた中で、総理大臣杯(総理杯)以降負けが続いてしまい、後期も勝ち切れませんでした。失点も増える一方で苦しい後期でした。自分たち守備陣が何も変えられなかったことが原因です。点を取られまくってしまいました。悔いが残りましたし、もっと何か改善できなかったのかと悔しさしか残らないシーズンになってしまいました。
――最終的には2位ではインカレを迎えられましたがそのことについてはいかがですか
奥山 優勝だけが目標だったので誰一人として満足はしていないと思いますし、実際1位以外何も変わらないと思いますね。
金澤 そこに対しての達成感みたいなものはないです。政幸(奥山)も言いましたけど、このチームの中で優勝以外は全部一緒という価値観を共有してきたので、2位には達成感というよりは優勝できなかった悔しさが全てになってしまいました。
――宮本選手はリーグ戦を振り返っていかがですか
宮本 自分は後期からしか試合に出ていないのですが、先輩たちのケガもあり、自分にはチャンスになりました。前半戦は勝てていたのですが、後期自分が出てからなかなか勝てない試合が続いていることは正直つらいですね。僕が出ているのに勝てないのはつらいです。それに、1得点2アシストと結果もついてきていないので自分自身としてはメンタル的にもつらいリーグ戦になってしまいました。
――ことし一番印象に残っている試合はどの試合ですか
金澤 難しいですけど開幕の順大戦ですかね。やはり開幕戦ということで特別な思いで臨んだ試合でしたし、負け方も劇的で。自分自身としても危機感を感じた試合でした。本当にあの一試合でこの先リーグ戦大丈夫なのかと危機感が芽生えました。この先もっとレベルアップしなきゃいけないなと感じた試合でした。そういった意味で大きなインパクトがありました。
――ディフェンス陣としてインカレが始まるまでに改善すべき点などはありますか
金澤 自分としては個でボールを奪う、ゴールを守るといったところを高めていきたいです。一つ自分が前期と後期で勝ち星を挙げられなかった違いとして思うのが、中盤以降の選手が攻撃の面で積極的にゴールに向かうようになったことがあります。積極的にゴールを狙うためにのぞくん(MF池西希、スポ4=浦和レッズユース)が出ていくシーンだったりは印象にあると思うのですが、そういった意識が中盤だったりサイドバックに芽生えたことが違いとしてあります。攻撃は良いと思いますが逆に言えば守備のバランスが崩れてしまうということが多くある中で、バランスどうこうという話ではなく自分が個でボールを奪ってゴールを割らせない、ぎりぎりのところでゴールを守るというのをしなければいけないと思います。チームが攻撃的になったことはプラスの変化だと思います。ただ、その変化によって個人のレベルの低さが露呈してしまったのでそこの能力の向上に目を向けていきたいです。
奥山 前期はボランチの2人がある程度守備に重心を置いたというか、守備を意識してプレーしてくれたと思います。実際、最少失点で終えられたのはボランチの2人のおかげでした。それが、総理杯で点が取れなくて負けて、点を取らなきゃ勝てないという課題が出たので今度はボランチの選手も積極的に前に出るサッカーをするようになって後ろのバランスを崩してしまいました。いろいろな組み合わせはありしたがボランチは4年生がやっていて、本当に4年生に依存した守備しかできていませんでした。後期の失点はディフェンス陣の中心が自分たちセンターバックではなくボランチの2人になってしまっていたことが原因でした。4年生が前に出ていく中で後ろの統率が取れなかったことが失点につながりましたし、この現状を打開するためにも自分たちは2年生ですけどしっかりディフェンス陣の中心にならなければいけないと思います。拓真は結構声出していますけど、もっともっと口うるさくてもいいと思います。航平くん(MF中田航平主将、スポ4=横浜F・マリノスユース)にも言われましたがもっとリーダーシップを発揮していかなければいけないと思います。
――前期と後期との差は何でしたか?
宮本 守備の落ちたとは思わないですけど、前期相手にプレッシャーかけて上がっていって、それをほかのチームがちょっと慣れたというか。そのプレッシャーに多少慣れて、向こうが自分たちのやりたい攻撃をできるようになったのかなと思います。っていうと、ちょっと怒られそうなんですけど(笑)。でもそうなるともっと厳しくプレスバックをするとかそうなってくると思うんですけど、意外とそれをしたときにフォワード的にはきついものが。だったら運動量を多くできるトレーニングしようと言われちゃうんですけど…
金澤 なにおびえてんだよ(笑)。
奥山 監督におびえてんの?
宮本 ばかやろう(笑)。結構できるときはできる。フォワードってなかなか試合によって心理状況変わって、ハマってるときはいくらでもいけるんですよ。いけなくなったときに全然いけなくなっちゃいますね。
奥山 フォワードあるあるって?
宮本 ハマんなかったときにこんなになんで守備してるんだろうって思うことだね。
奥山
――奥山選手はいかがですか
奥山 まあ拓真が言ったようにボランチの意識とか点取んなきゃ勝てないのでどうしても前がかりになると思うんですけれども、そういった中で中途半端な位置に立ってカウンターとか自分たちのある程度の陣形が整えばそんなにやられていたイメージはなくて。中途半端な位置で取られて速攻を受けると穴ができてしまって、失点するというかたちで。そういう前の意識が強いからこそ失点が増えたかな。
――宮本選手、奥山選手は全日本大学選抜の候補メンバー入りをされて練習試合も経験しました
宮本 全日本の合宿に自分はフォワードとして参加したので、関西リーグ1部得点ランク1位のFW呉屋(大翔、関学大)とFW澤上(竜二、大体大)の二人と練習をしました。呉屋だったら練習でもシュートを決めますし、澤上だったらフィジカルを生かした反転シュートは強烈でした。そういった中で自分がアピールしようと思ったのは大学で鍛えた空中戦での対人の強さだったのですが、なかなか全日本はつなぐサッカーで空中戦もなかなかありませんでした。僕としてはあまりアピールできませんでした。ただ、神川監督(明彦、明大)は練習の中で1対1、4対4と対人の練習をさせてくださるので、そういった1対1で負けないといった力はアピールできたかなと思います。試合ではなかなかアピールできませんでしたけど練習では割とできたかなと思っています。
――宮本選手の場合は高校時代のチームメイトでもある呉屋選手が2試合3ゴールと大活躍でしたがポジション争いはどう捉えていますか
宮本 呉屋は高校時代あまり出ていなかったですがシュートは昔からうまかったので、いま彼が結果出していることに関して驚いていません。それに彼は関西で結果出していますし。でも一方で自分は結果出していなくてもちろん危機感はありますね。ただ、きっとインカレでも関学大が上がってくると思うのでその試合で自分がしっかりゴールを決めて、呉屋には決めさせないって感じで(笑)。拓真にガッツリ抑えてもらって。
金澤 ガッツリ抑えとくわ(笑)。
――奥山選手はボランチでの起用になりましたがいかがでしたか
奥山 選ばれている選手たちなのでうまいのは当たり前ですし、それぞれ特徴のある選手でした。ただ、ワセダのプレッシャーの早さは十分通用するのかなというのは感じました。全日本の練習よりもワセダの方が寄せが早いというのはありました。ただ、そこがうちの強みでもあるのでこれからも負けちゃいけないなと思います。決定的な違いでいうと関西得点王の呉屋だったり、専大のGK福島(春樹)だったり、ケイオーのMF端山(豪)だったりは試合を決定づけることができる選手でした。呉屋だったら点取りますし、端山だったら決定的なパスも出せるだけの技術がありますし、福島だったら声出してコーチングを絶やさずシュートは止めます。そういったスコアを動かすプレーがワセダと違うところでした。呉屋だったら自分たちのリズムじゃないときも確実にチャンスは仕留めてきますし、そういったこの力は小さくないなと痛感しました。
――金澤選手は関東学生選抜ということで二人と対決する立場でしたがいかがでしたか
金澤 自分たちは後半の組で、前半の組が全日本選抜に押し込まれているのを見ていて、割り切ってボールを相手陣内にボールを持っていってプレーしようという共通理解の下でプレーしました。自分たちは割とその作戦がハマって後半だけだったら2-0で勝つことができましたし攻撃の時間を長く持つことができました。一つのテーマを共有するだけでそれだけのプレーができる選手がいて良い経験になりましたし、自分としても声出したりしてまとめられていたので少し手応えは感じました。ただ政幸も言っていましたけど、1個下の選手でもボールを奪われなかったり点を決めたりする選手を見ていて、ワセダとの差を感じました。能力だったら2部の選手でもそういったものを持っていたので、個の力で言ったら関東1部2位といったことは全く関係ないのかなと感じました。自分たちがここまで勝つことができたのはちょっとしたまじめさであったり、まとまりであったりすると思うので、そこは長所として伸ばすべきですが、劣っている個の部分にも目を向けなければいけないなと感じました。
オンとオフはしっかり
宮本
――みなさん2年生ということですが、同学年の雰囲気は
金澤 三人とも寮生なので、寮内の雰囲気がメインになっちゃうんですけど、どうなんだろうね?
奥山 仲は良いね。
金澤 仲は良いけど、変に群れる習性はないですね。それぞれがそれぞれで行動をとっている中で、一緒にいるタイミングがあったり、ちょっと誘ったりしますけど、無理に一緒に飯食べるために時間合わすとか同じ行動をするために待ったりとかはないですね。
宮本 政幸とかといるときは一緒にいますけど、結構一人でいるのが好きというか一人の時間が一番リラックスできます。(同学年の)雰囲気はふざけるときはふざけるし、まじめなときはみんなまじめになるので、オンとオフはしっかりしていると思います。
金澤 寮生で遊びに行くこともあんまりないですね。何か企画して食べに行くとかも年に数回とかですかね。
――そのような企画ではどんなことを
金澤 ほかの学年とかは結構BBQなどをしているんですけど、2年生はちょっと焼肉食べに行ったり、居酒屋行ったりとかその程度ですかね。
奥山 来ないやつもいるんですよ。こういう1人の方が好きとか言って(笑)。
金澤 DF八角(大智、社2=千葉・流通経大柏)とか流経出身のやつが(笑)。
宮本 それはちょっと…。
奥山 変わってるやつ多いもんね(笑)。
宮本 まあそうだね(笑)。
――宮本選手は一人の時間は何をされていますか
宮本 ゲームとか、あとはゲオでDVD借りてきたりしてアメトークとか見ますけど(笑)。
奥山 ドラえもんは?
宮本 ドラえもん!あ、MF堀田稜(商2=浦和レッズユース)っていうやつがチームメートにいるんですけど、そいつとドラえもんを見たりしてます。僕は結構ドラえもん好きなんですよ。
奥山 似てるしね(笑)。
宮本 似てねーよ(笑)。
――ほかに好きなものはありますか
宮本 僕は結構バラエティー大好きです。必ず見るのはロンドンハーツとか。絶対見ますね!
――金澤選手と奥山選手は一人の時間は何をされていますか
金澤 一人はないよね。政幸と宮本は同じ部屋なんですけど、政幸いつも俺の部屋に来るんですよ。それで、同部屋にMF川井健吾(創理2=東京都市大付)がいるんですけど、その三人が基本俺の部屋にいて、みやは政幸が出てったから一人の時間を過ごしているみたいな感じです(笑)。
宮本 作ってくれてるんですよ。一人の時間を(笑)。
奥山 そんなに気は遣ってないよ。
宮本 ちゃんといるときはいるもんね(笑)。
――同期以外に仲の良い部員はいますか
奥山、金澤 特定の…あ、こいつはいますよ。
宮本 俺、後輩でいますね。
奥山 こいつ、後輩好きなんですよ。
宮本 一人…いや、めっちゃいますよ。流経のときも、おれは結構穏やかでタメ口でもいいみたいな感じでした。流経って結構上下関係厳しくて、俺みたいなのが珍しいみたいでタメ口きいたら普通にしばかれる感じでしたね。
――そのお気に入りの後輩というのは
宮本 東浦壮一朗(教1=東京・国学院久我山)です。地元が一緒で近いんですよ。彼はもうすでに俺にタメ口をきいているんですよ。俺に対してふざけた口をきくようになりましたね。でも、それが結構うれしいんですよね(笑)。
奥山、金澤 うれしいの?
宮本 うれしいよ。
慶大戦でセットプレーから得点を奪った金澤
――ところでワールドカップについて、抽選結果を見ての思うことは
宮本 ワールドカップといえば…(笑)。
金澤 全然俺じゃねーだろ(笑)。いや、結構楽とは思いませんでした。コロンビアとか難しい国だと思いますし。ギリシャは自分のイメージだと2004年のユーロがあって、しっかり守備をして高さを生かしてくるので楽にやれるとは思わないですね。
宮本 予選突破は五分五分ですかね。そんなにいけるとは思わなかったですね。
――ずばり優勝予想をすると
宮本 ドイツですね。
奥山 俺、ブラジル。
宮本 ドイツのグループ強いじゃないですか。あのグループの中でドイツが勝っちゃたらそのままの勢い乗っちゃうと思うんですよ。そうするに変に弱いチームとやるよりも。
奥山、金澤 でも負けちゃうかもよ(笑)。
宮本 まあ、確かにね。ガーナ、アメリカ、ポルトガル…
奥山 やっぱブラジルでしょ。
宮本 やっぱブラジルかぁ。決勝はブラジルとドイツのような気がするんだよね。
金澤 そこまで考えてんの(笑)?じゃあ最初から言えよ(笑)。俺に振らなくて。
宮本 意外とスペインとオランダのどっちかこけると思う。
奥山 めっちゃ予想してるじゃん。
金澤 最初からいけよ(笑)。
――ワールドカップは試合が真昼に行われますが、ご覧になりますか
金澤 見たいねー。
奥山 見たいね。
金澤 ついさっき監督(古賀聡監督、平4教卒=東京・早実)から学校ちゃんと行けって言われたからね(笑)。
宮本 所沢ばっかりでしょ?
奥山、金澤 所沢ばっかり。
宮本 俺、東伏見ばっかりだから。見れるね(笑)。
――ではJリーグについて、今季惜しくも横浜F・マリノスが優勝を逃す結果となってしまいましたが
金澤 本当に悲しかったです。練習終わってすぐ確認して、そしたら負けてて。ツイッターでマリノスサポーターの方をフォローしているんですけど、ツイートがすごい病んでて…。次の日ユースの今季最後の試合で3年生の引退試合で、サポーターの方がユース出身の人の試合まで見に来てくださるんですけど、ショックでその試合に行けないって言っているぐらいでした。
奥山 やっぱり、グランパスに負けたのがね。
金澤 そうだね。負けたのがね。
奥山 変なことしちゃったのがね。
宮本 そんなに?
金澤 ことし逃したらキツイと思っていたからね。結構おじさんですし…。
宮本 そうだね…。
奥山 (宮本に向かって)俺も一緒だよって雰囲気出すなよ(笑)。
4年生と一緒に優勝したい
いまや攻守においてチームに欠かせない存在となった奥山
――インカレが近付いていますが、いまはどのようなことを意識していますか
金澤 自分たちの強みを表現するだけだと思うんですけど、そのために日々の個人個人のコンディションだったりフィジカルですけど、本当に自分たちの勝つすべはそれが全てだと思っていますし、相手より多く走るし、相手より多く戦って泥臭くても1点取って、それを続けて優勝するしかないと思うんで、いまから新しいこと試みたりだとかいままでやらなかったことに挑戦するというのじゃなくて、本当にどれだけ自分たちの調子を試合の中で表現できるか少しでも値を大きくできるかっていうのをに向けてやっていきたいと思います。
奥山 拓真の言ったことが正解というか。自分もそんなこと思っていて、古賀さんの下で泥臭く、サッカーをいままで突き詰めてきて勝負して勝ちたいと思うので、それでしか勝てないというのもありますし、もう新しいことは何もなくていままでやってきたことを磨き上げることがやっぱり一番大事かと思いますね。
――奥山選手はきょねんもインカレに出場されていますが、勝つためにはどのようなことが必要でしょうか
金澤 極意ね。
奥山 極意…点を取りたいですよね。きょねんは豪くん(MF白井豪、平25スポ卒=現ワセダユナイテッド)がすごくて、先制点を取っていて。そういう試合を決める選手っていうのがでてきてくれれば。
金澤 なってもいいよ(笑)。
奥山 え、お前違う(笑)。
――宮本選手はいかがですか
宮本 とりあえず点を、何としても取ると。個人レベルを高めるだけだと思います。チームとしてやることはワセダは共有しているので、やることはみんなで共有しきっているので、あとは個人ベースを高めて。フォワードだったら毎日シュート練やって、シュート練では絶対外さない。
金澤 頑張れよっ!
宮本 頑張ります。
――自分としての目標は何かありますか
金澤 まずは出て全試合フル出場して、失点ゼロで。そこを突き詰めて、自分が出て、自分が失点をしないところに全力を注ぎたいと思います。
奥山 自分が出て自分が勝利に導くというか。ポジションが難しいと思いますけどできないことではないと思うので。貢献できるような選手にならなきゃ。そういう人たちの集まりとなってインカレで勝てると思うので、個人としては決定づけられる選手にならなきゃいけないなって思います。
宮本 出て、結果出して、勝利に導く。それがフォワードとして一番大事だと思います。
金澤 全試合?
奥山 2ゴール?
宮本 2ゴール!?
一同 (笑)。
金澤 伝説だよね(笑)。白井豪じゃなくて宮本拓弥になる。
宮本 まあでもちゃんと宣言しました。部屋の入口に書いて、毎日見れるように。全試合ゴール。それくらい意志が固いです。
金澤 期待してます(笑)。
FWとしてゴールが求められる宮本
――注目しているチームはどこですか
奥山 初戦じゃない?
金澤 定期戦でも負けて、結構苦しい展開でしたね。まあでも負けたチームに当たりたいですね。流経もそうですし。
奥山 中京も当たりそうだしね。
宮本 専修もね。
金澤 中京、流経、専修、そういう自分たちが悔しい思いをした相手がいい感じに当たれるので、そこと当たって一試合一試合勝つことができたら、本当にただ優勝するだけじゃなくて本当に年間として意味のある大会にできるかなと思いますね。
奥山 一戦一戦だね。
金澤 関学、中京、流経大、専修、よしよし、見えてきた。
――インカレで注意していきたい点は
奥山 トーナメントなんで1点取られたら厳しくなるのわかっていますし、1点取れば楽になるし。試合の入り、良い試合も悪い試合もありましたけど、入りで悪かったらずるずるいって終わっちゃうと思うので、試合の入りですかね。
金澤 初戦だな。
――4年生に対する思いはどんなものですか
金澤 いまの4年生は本当に自分たちのためにとかは思わないでくれと言ってきて、ミーティングとか個人的に話していても、俺たちのためじゃなくていいからって本気で思っていて。でも自分たちからすればここまでチームを引っ張ってくれて人間的にも素晴らしい人がたくさんいるのがことしの4年生で、結果優勝というかたちで報われてほしいですし、ことし1年間チームを引っ張ってくれた成果を優勝で締めくくってほしいです。自分が試合に出て、最高のかたちで引退できるようにしたいです。
奥山 公私ともにお世話になって気にかけてくれたりしてくれて、良い人しかいない学年なんで、俺たちのためじゃなくて自分たちのために戦えと口では言っていますけど、それも大事ですけど、心のどこかでは4年生のために勝ちたいと3年生以下全員思っていると思うので、そういう思いをプレーで表して。頼ってばっかじゃだめなので、4年生を引っ張るくらいの気持ちでいきたいです。4年生と一緒に優勝したいです。
宮本 僕は、4年生はこれからサッカー続ける人も何人かいますけど、本気でするって人もいなくなっちゃうので、最後は自分が本当にやりたいようにしてくれればいいと思います。出られない人たちもいると思うんですけど、その人たちのためにも結果を出して、送り出せればいいと思います。
――最後に、意気込みをお願いします
金澤 周りはたぶん、きょねん優勝したチームとか関東2位のチームといって(ワセダは)格上だと思って臨んできます。でも自分たちはそれに対する慢心とかない中で相手を上回るチャレンジャーとしてのエネルギーだったり貪欲な気持ちを表現して。戦う理由が多くあると思うのでその理由をピッチの中で表現して、一勝一勝、優勝できるようにやっていきたいと思います。
奥山 ことし何もタイトル取っていないので優勝したいですし、戦う理由が自分のためとかいろいろあると思うんですけど、それは一人一人違っていいと思います。そういった気持ちをプレーで表して、インカレに出ないで終わるチームもいてそこでやれる幸せというか感謝の気持ちを忘れずに、見ている人にことしもワセダは良いチームだなと刺激を与えられるようなサッカーをして、必ず優勝したいと思います。
宮本 この組織にいる以上優勝しか求められていないので、優勝して、来年以降も連続的な頂点に立つっていうのがワセダの使命だと思うので、そのためにも優勝は絶対に不可欠。絶対優勝で。僕は全試合得点を取るということで、お願いします。最後に強調して(笑)。
金澤 有言実行ね(笑)。
――ありがとうございました!
(取材・編集 辛嶋寛文、近藤廉一郎、松下優)
左から宮本、奥山、金澤
◆奥山政幸(おくやま・まさゆき)
1993年(平5)7月23日生まれ。身長173センチ、体重69キロ。名古屋グランパスU-18出身、スポーツ科学部2年。センターバック、サイドバック、ボランチと複数のポジションで高いクオリティーを示すユーティリティープレーヤー。昨年1年生ながらインカレ優勝に貢献した奥山選手はことしも全力を注いでくれるでしょう。インカレ決勝は12月25日。早大生に最高のクリスマスをプレゼントしてくれるに違いありません!
◆金澤拓真(かなざわ・たくま)
1993年(平5)5月3日生まれ。身長173センチ、体重72キロ。横浜F・マリノスユース出身、スポーツ科学部2年。ことしからレギュラーの座をつかみ、ディフェンスリーダーを務めている金澤選手。取材中、J1横浜F・マリノスの話が出たときは本当に悔しがっていて、古巣への愛が見受けられました。今度は自分が日本一に向けて戦う番。インカレという大舞台で、その悔しさを晴らしてください!
◆宮本拓弥(みやもと・たくや)
1993年(平5)5月21日生まれ。身長182センチ、体重80キロ。千葉・流通経大柏高出身、スポーツ科学部2年。ディフェンダーとしての高い特性を兼ね備えていた宮本選手は高校でフォワードからセンターバックに転向。しかし、早大に加入後は前線でのプレーが評価され再びフォワードにコンバートされたそうです。「全試合得点」と意気込む宮本選手のゴールが早大をインカレ連覇に導きます!