【弓道】女子入替戦、力出しきれずⅠ部昇格を逃す

弓道女子/弓道

東京都学生連盟リーグ戦 10月25日 東京・国学院大学弓道場

 東京都学生連盟リーグ戦の入替戦。Ⅱ部リーグを全戦全勝で優勝した女子部は、農大とのⅠ部昇格を懸けた一戦に臨んだ。序盤から思うように的中を伸ばせず、相手のペースにのまれた早大は、巻き返しきれないまま早大54中―農大58中で無念の敗北。Ⅰ部昇格は来シーズンへ持ち越しとなった。

 入替戦は4人順立で行われ、1人20射、計80射の総的中数で勝敗を決める。早大は大前から順に、長谷川のどか(教1=早稲田佐賀)、安田梨乃(商2=新潟明訓)、山本菜々子(スポ1=東京・桜修館中等教育)、重田和泉副将(人4=早稲田渋谷シンガポール)の4人で臨んだ。先攻となったのは早大。1立目、強風に見舞われ重田副将の留矢の直前に垂れ幕が落下するハプニングが発生。それでも集中を切らさず、重田副将が皆中を決める。しかし全体としては的中を伸ばせず16射11中にとどまってしまう。後攻の農大も16射10中と振るわず、早大は1中のリードを保って2立目に進んだ。

副将としてチームをけん引した重田

 的中を伸ばしたい2立目。長谷川が皆中を果たすも、チーム全体では16射10中と苦戦が続く。なかなか本来の実力を発揮できない早大に対し、農大は立て直しを図り16射14中を記録。早大は3中差を追う展開となった。続く3立目、早大は弐的を橋本に交代して臨んだ。ここで挽回を狙いたいところであったが、2立目までの悪い流れを断ち切ることはかなわず、16射8中と的中が落ち込んでしまう。一方、農大は16射11中をマークし、この立でも差をつけられてその差は6中に。この結果を受け、3立目終了後に選手だけでなく女子部全体で円陣を組み、椎名絵梨主将(文4=東京・国学院大久我山)が「負けないんじゃなくて勝つんだよ、勝って帰ろう」と選手を鼓舞。もう一度気持ちを入れ直して4立目を迎えた。

 弐的を小井戸槙(基理3=東京・吉祥女子)に交代して臨んだ4立目。山本が皆中、重田副将も3中するなど活躍を見せ、早大は16射11中と3立目から的中を回復させる。しかし、追い上げを図る早大にとってはなお厳しい状況が続く。一方、農大が16射8中とここにきて大きく的中を落としたため、その差は3中にまで縮まった。

立の前に円陣を組む選手たち

 もう後がない最終5立目。長谷川、重田副将が皆中、小井戸と山本も3中と奮闘し、この日最多の的中となる16射14中を記録。勝敗の行方は農大の的中に委ねられ、農大が16射12中以上を出せば敗北が決まる状況に。後攻の農大も5立目で調子を取り戻し、3人が皆中して16射15中。最終的に早大54中―農大58中で敗れ、悲願のⅠ部昇格は来シーズンへ持ち越しとなった。

 本来の実力を発揮しきれず、悔しい結果に終わった入替戦。試合後、椎名主将は後輩に向けて、「力は絶対についているし、この調子で頑張っていけば絶対Ⅰ部に上がれると信じているので、めげずに頑張ってほしい」と言葉を残した。目指すⅠ部の舞台へ。女子部は来季こそⅠ部昇格をつかみ取れるか。

(記事 上杉美結、写真 川田真央)

結果

大前 長谷川 20射14中

弐的 安田 8射4中

   橋本萌花(文構3=東京・早実)4射1中 3立目より交代

   小井戸 8射5中 4立目より交代

落前 山本 20射15中

落  重田副将 20射15中

●早大54中―○農大58中

コメント

椎名絵梨主将(文4=東京・国学院大久我山)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 勝ち目がある試合だと思っていて、勝つことしか考えていませんでした。ですが、チャンスをものにできなかった場面があり、これまでの試合で出してきた成果だったり、練習で出してきた数字だったりが、特に最初の場面で出すことができなかったなと思っているので、そこに関しては本当に悔しいです。

――序盤から農大の背中を追う苦しい展開が続きましたが、立の前はどのような声掛けを行いましたか

 弱気になっている人はそんなにいなかったと思っているのですが、ペースが相手に奪われてしまって、空気感もあまり勢いづかないようなこともありました。選手だけの円陣もそうですし、全体での円陣でも、もう一度気合を入れ直して、しっかりと勝つために強気を失わずにやろうと声掛けをしました。

――主将としてチームを率いてきた中で、今季を振り返っていかがですか

 私が経験してきた4年間の中では、一番強いチームだと思っています。それはただ試合で数字が出るだけではなく、活躍する選手がいっぱいいて、リーグ戦のような4人しか出られない試合でも、誰を使うか迷うくらい多くの選手がいるチームに育っていけたという部分では、成長、成果はあったと思います。入れ替え戦に向けて頑張ってきて、Ⅱ部優勝という成果は上げられたので、大きな目標には一歩及ばなかったのですが、主将としてできることは精いっぱいやってきたので悔いは残っていません。あとはその思いを下の子たちに受け継いで、またⅠ部に上がるために頑張ってくれたらなと思います。

――後輩へ向けてメッセージをお願いします

 今季は特に1年生の活躍も目覚ましく、自分は選手として出ていない立場で、結構厳しい言葉をかけたり、プレッシャーをかけたりすることもあった中で、そこに耐えてここまでやってきてくれたことに感謝しています。力は絶対についているし、これからどんどんみんなが強くなっていくのは確信しているので、この調子で頑張っていけば、絶対Ⅰ部に上がれるし、もっと強い、日本一を目指せるチームになっていけると私は信じているので、めげずに頑張ってほしいです。

重田和泉副将(人4=早稲田渋谷シンガポール)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 私個人で見ても、全体で見ても、いつもの調子が出せず、すごく悔しい結果になってしまったなと感じています。

――苦しい展開が続きましたが、そのような状況でどのように気持ちを切り替えていましたか

 20射全体で見るのではなく、一本一本気持ちを切り替えるということを念頭に置いていました。また、私はこの試合で引退だったので、絶対に後悔しない矢を一本ずつするということを決めて臨んでいました。

――3立目が終わった後は、どのような話し合いをされましたか

 3立目で8中という結果が出てしまい、このままいけば負けてしまうという空気でしたので、気持ちを切り替えるために主将の方からお話をいただきました。内容としては、「私たちは今日勝ちに来ているから絶対に勝とう」ということと、「負けないんじゃなくて勝つんだよ、勝って帰ろう」という話をして、もう一度鼓舞していただきました。

――最後のリーグ戦でしたが、実際に射位に立ってみていかがでしたか

 最後というのをあまり意識しないようにしていたのですが、やはり、最終立のときは何か感慨深いというか、これでおしまいだから絶対に後悔しないようにしようという気持ちが強かったです。

――後輩へ向けてメッセージをお願いします

 今シーズンはⅠ部奪還という目標を掲げていたのですが、それがかなわなくなって、来年、再来年とⅠ部になるのがどんどん難しくなるかと思いますが、絶対にあなたたちならできるから、頑張っていただきたいと思っています。