【競走】『臙脂を頂点に』2社と共に三大駅伝制覇を目指す/スポンサー決定に関する記者会見

駅伝

スポンサー決定に関する記者会見 9月15日 早稲田大学大隈会館

 早大競走部駅伝部門は9月15日、大隈会館で記者会見を開き、株式会社大和証券グループ本社およびNTTドコモビジネス株式会社の2社とユニフォームスポンサー契約を締結したと発表した。今年で112代目となる同部において、ユニフォームに企業ロゴを掲出するのは創部史上初の試みとなる。  

​ 学生三大駅伝での『三冠』奪還と、その先にある社会的価値の共創を目指し、今年4月から公募を進めていた同部。今回の契約締結により、選手たちは両社のロゴが入った新たなユニフォームを身にまとい、10月の出雲全日本大学選抜駅伝、11月の全日本大学駅伝対校選手権、そして来年1月の東京箱根間往復大学駅伝の大学三大駅伝に挑むこととなった。  

​ 会見には、花田勝彦駅伝監督(平6人卒=滋賀・彦根東)、小平敦之駅伝主将(政経4=東京・早実)、工藤慎作(スポ4=千葉・八千代松陰)らが登壇。花田駅伝監督は、2011年を最後に遠ざかる三大駅伝優勝へ向け「この度のご支援を大きな力に変え、再び臙脂(えんじ)の襷を頂点へ導く走りを体現したい」と力強く語った。  最上級生としてチームをけん引する小平駅伝主将も、「由緒ある臙脂・Wのユニフォームに憧れて入部した。『臙脂を頂点に』というビジョンに共感し、ご支援いただけることは選手一同にとっても大きな励み。感謝を結果で恩返しできるよう練習に邁進したい」と誓いを述べた。  

​ 今回のパートナーシップは単なる資金援助にとどまらない。NTTドコモビジネスによる先端テクノロジー(AI映像解析やセンシング、データ分析等)を活用した動作・走行傾向分析によるパフォーマンス向上支援や、スポーツ応援プラットフォーム「SpoLive®」を通じた情報発信、さらには大和証券グループ本社が重視する次世代人材の成長支援など、多角的な連携が図られる。  

​ 伝統の『臙脂の襷』に刻まれた新たな2つの名。強固な共創パートナーという心強い追い風を受け、早大駅伝部門は16年ぶりとなる『三冠』への道を駆け抜ける。

(取材 石本遥希、植村皓大)

コメント

花田勝彦駅伝監督(平6人卒=滋賀・彦根東)

ーー菅平合宿の手応えはいかがでしょうか

 少し油断が出てきていると思います。

ーー菅平合宿には何人参加していますか

 20人弱です。今回は、昨年まで行っていなかった実践的な練習を取り入れました。力のある選手はその練習を消化できましたが、その次のクラスの選手は練習を外すことがありました。合宿が終わってから、より実戦に近い練習として今月末にあるThe Road of WASEDAがありますが、1つの試金石になると思います。

ーー1年生の距離への適応状況はいかがですか

 上杉敦史(スポ1=千葉・八千代松陰)、本田桜二郎(スポ1=鳥取城北)、新妻遼己(スポ1=兵庫・西脇工)、増子陽太(スポ1=福島・学法石川)の4人とも非常に順調です。特に本田は1500メートルを中心にやってきましたが、(長い)距離にも対応できています。(海外遠征に)行く前、「20キロメートルちょっとでいい」と私は言いましたが、27キロメートルほど走り込んでいました。きついと言いながらも自ら長い距離を走り込んでいて、非常に適応能力が高いと思います。

ーー昨年まで行っていなかった実践的な練習とはどのようなものですか

 菅平は標高が高いので、昨年までは少し質を落として、みんなができる練習をやっていました。今年は工藤慎作(スポ4=千葉・八千代松陰)が菅平で練習していて、工藤が行っている質が高い練習を、少しレベルダウンしたものを(チームとしても)やってみました。やはり少しできない選手がいました。 強い選手はきっちりとこなしていましたが、中間層の多くの選手ができない練習でした。できなくて当たり前というところはありますが、これではチームとして戦えないという危機感も生まれたので、良かったと思います。

ーー世界ロードランニング選手権に向けてはいかがですか

 鈴木琉胤(スポ2=千葉・八千代松陰)、増子陽太、本田は数日前まで合宿に参加し、今朝日本を発ったのですが、3人ともこの1週間の調整で十分合わせられています。強い選手が集まる中で経験を積み、現状でどれほど戦えるのかを知る機会になると思います。鈴木琉は「ヤコブ(・インゲブリクトセン)についていこうかな」と言っていました。いろいろと刺激をもらって帰ってきてくれればと思います。

ーー先程、名前を挙げた上杉君の状態や期待値はいかがですか

 他の(1年生)3人が少し強すぎますが、彼も今までの1年生に比べたら、距離適性も含めてやれていると思います。しかし、今年優勝するためには、もう一段階上のレベルに上がる必要があります。

ーー山口(竣平、スポ3=長野・佐久長聖)選手は日本インカレ(日本学生対校選手権)で相当悔しそうな表情も見受けられましたが、いかがですか

 あまり調整せず、ハードな練習をやってから臨んだ中で、しっかりとやってくれたと思います。一方、佐々木哲(スポ2=長野・佐久長聖)は優勝してくれましたが、佐々木哲もまだ本人が言うほどは距離を踏めていないので、(菅平に)戻ってすごく頑張っています。

小平敦之駅伝主将(政経4=東京・早実)

ーー夏合宿の状態について教えてください

 昨年まで夏合宿を全くこなしてない状態で箱根(東京箱根間往復大学駅伝)を走っていたので、それまでに比べるとだいぶいい状態で来れているのかなと思います。花田さんも、「自分自身で余裕を持ってやるように」とおっしゃっていて、無理しすぎない範囲で、チームとの兼ね合いも考えながら練習させてもらっています。とてもありがたいと思っています。

ーー出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)はどの程度を考えていますか

 チームとしては優勝を目指していますが、自分自身はそこ(出雲)での役割というよりかは、箱根でしっかり力を出し切ることが、花田さんが求められていることかなと思っています。自分自身としては出雲に照準を合わせるというよりかは、1月にしっかりピークを持ってこられるように練習していければと思っています。

ーー長い距離が持ち場でしょうか

 そうですね。長い距離でより強くなれるように頑張ります。

ーー花田駅伝監督も今回きつい練習を入れるという新たな試みをやっていましたが、合宿の雰囲気は去年とは一段違うと思うところはありますか

 今年のチームはオンオフの切り替えができる選手が多いと思っています。「オンになった時にみんながしっかり力を発揮できるようにしよう」という話をしたこともあり、いい雰囲気でここまで来られているのではないかと思います。駅伝に向けてしっかり照準を合わせることができれば、自然と上のところにいくのではないかと思います。

ーーメンバー争いが一段と高くなっていると思うのですが、中間層について感じるものはありますか

 一つ一つの練習をとっても、(箱根を走れる人数の)10番目や(箱根にエントリーできる人数の)16番目のラインはすごく激しいです。練習の中でも切磋琢磨(せっさたくま)できていると感じています。

ーー駅伝主将として、今シーズンは一対一のメンタルの話が出ていると思うのですが、その効果を教えてください

 面談を通じて、言えないことを言ってもらえて、(それを)監督につなぐなど、風通しのいい組織づくりができていると感じています。僕自身がキャプテンとして「君にこういうことを期待しているよ」と言うことにより、みんなが自己肯定感高く、チームに対して貢献意識を持って取り組むことができていると思っています。

ーー印象に残っていることや驚いたことはありますか

 日々驚かされることはあるのですが、山口竣平は今年に入ってから視野を広く持っていて、競技以外の面で、(他の人の)良かった点を褒めています。すごく良い雰囲気で来られている証拠だと思います。

ーー駅伝主将としてチームまとめる上で大変なところはどこですか

 人それぞれトラックシーズンの目標が違ってくる中で、いかに駅伝シーズンに向けて結集していくかというところが、これから難しい部分になってくると思います。相互認識の違いをしっかり埋めていくことで、認識をそろえて駅伝シーズンを迎えられると思います。

ーー4年目で初めて紋別の選抜合宿に参加したとおっしゃっていましたが、そこでの気づきはありましたか

 紋別合宿というよりかは、この夏合宿全部を通して、選抜されればされるほど競争が高まりますが、練習の中でも楽しさを見い出せていると感じています。チームとしても強くなってきていると思いますが、自分自身としても楽しみながら合宿をこなすことができています。

ーー山口選手の視野が広がったという話がありましたが、4年生全体、そしてチームの中で変化はありましたか

 4年生全体として、自分自身もみんなに「話しやすい先輩であろうね」と言っているからこそ、下級生とのコミュニケーションはすごく変わってきているなと感じています。みんながチームのことを考えて発言できるような風通しのいいチームづくりが、(山口)竣平や(鈴木)琉胤、(佐々木)哲も含めてできているチームなのではないかと思います。

ーー駅伝シーズンがいよいよ始まりますが、今の気持ちをお聞かせください

 残りわずかな期間というところで、自分自身としても、「やってやらなきゃいけない」という多少のプレッシャーがありますが、一番注目していただける瞬間であるとも思います。しっかり結果で恩返しできるように頑張りたいと思います。

工藤慎作(スポ4=千葉・八千代松陰)

ーーボストン(6月に出場したB.A.A10K)はいかがでしたか

 レース展開やコース的にはタイムが出るような感じではなかったのですが、世界のトップと大差をつけられることなく走ることができました。勝つことはできませんでしたが、それでもやはり成長を感じる一戦になったと思います。

ーーこの夏の練習で、昨年までに比べて力がついたと感じたことはありますか

     長い距離でスピードが維持できるようになったことです。短い距離では、下級生はスピード(がある)と言われていますが、まだまだ自分の方が上回っていると思います。最近も(スピードを)合わせられないので、1人で(練習を)やることが増えました。自分自身の強化を進めることができていると思います。

ーー1人で練習をすることの難しさを感じることはありますか

 最初の方はありましたが、最近は特に感じることなく1人でも練習ができているので、速くもなっていますし、強くもなっていると思います。

ーー1人での練習は、駅伝ももちろんですがその先のマラソンも意識しているのですか

 そうですね。やはりマラソンに寄った練習も入っていますし、そのような練習は必要であると思います。駅伝も大事ですが、将来的にはもちろんマラソンで大成したいっていう思いがありますし、MGCもありますので、マラソンに向けて強化をつけています。

ーー箱根後にもまたマラソンを走る予定はありますか

 MGC前に1戦出場して、経験を積んでいけたらと思っています。

ーー4年生として、下級生に対して気にかけている部分や、コミュニケーションを意識している部分はありますか

 4年生だからというよりは、(練習が)一緒になった時は、自分の背中を見て練習する下級生が多いと思うので、自分が絶対に遅れるわけにはいきません。下級生に背中を見せ続けられるような存在でありたいと思っているので、下級生も自分に追いつけ追い越せで、相乗効果を生んでいけたらと思っています。

ーー先ほど会見の紹介ではエースと紹介されていましたが、エースという言葉に対して思いはありますか

 エースだからというよりは、本当に強い人がエースと言われるものだと思います。自分はマラソンで強くなりたいという思いがあるので、1つの大学の中でエースと呼ばれないようでは、話にはならないと思ってます。

ーー今年も三大駅伝すべてに出場するのでしょうか

 駅伝3本プラスマラソンの4本が、自分の今シーズンの柱であると思います。試合数が多く重たいシーズンにはなりますが、駅伝での区間賞と、マラソンでの良い結果を目指していきたいです。

ーー出雲と全日本は一番長い区間を想定してるのですか

 そうですね。自分の強みは長い距離を走れるところだと思っています。スピードはつきましたが、強みは長いところにあると思うので、強みを生かしていけたらと思います。