【野球】「自分でも驚いているような結果」川尻結大選手インタビュー 2026年春季早慶戦前特集

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 今回登場するのは、22打数8安打5打点と、1年生ながら勝負強さを発揮している川尻結大(スポ1=宮城・仙台育英)。ここまでのリーグ戦の振り返りと、ルーキーとして臨む早慶戦への意気込みを伺った。

※この取材は5月20日にオンラインで行われたものです。

「プレッシャーはありません」

――東京六大学リーグ戦(リーグ戦)での活躍を振り返って
 しっかり自分のスイングができているので、凡打になっても良い打ち取られ方をしていると思います。ここまでのリーグ戦は、自分にとってとても良い経験になっています。

――初スタメン東大3回戦で、3打数3安打1本塁打の圧巻デビュー
 正直自分でも驚いているような結果です。今後ももっとホームランを打ちたいですし、打率も上げていきたいです。

――初めて打席に入るときに緊張はあったか
 自分自身緊張するタイプではないので、あまり緊張はなかったです。

――ここまで22打数8安打、打率は3割6分4厘と打撃好調の要因は
 バッティングの中でタイミングが一番大切だと思っています。タイミングの取り方やその中で自分のスイングができる時が良い状態で、今のリーグ戦ではそこがかみ合っているのが成績にも表れていると思います。

――打点もチーム2位の5打点。チャンスに強い方か
 ランナーがいる時のほうが、どんな球を張るかを考えやすいので、チャンスの場面の方が自分的には良いバッティングができます。

打席で構える川尻

――DHとして出場する中で、意識していることは
 DHは攻撃の場面のみの出場なので、守備の場面での過ごし方を意識しています。ベンチ裏で動いて準備するのもそうですが、守備の時は自分もベンチメンバーなので声を出すことも大切です。そこのバランスをとれるようにしています。

――打撃だけで戦うことへの重圧はあるか
 1年生で試合に出してもらっているので、その分良い意味で割り切ることができています。自分の持ち味はバッティングで、その長所を生かしてチームに貢献すると踏ん切りをつけてやっているので、プレッシャーはありません。

――ここまでの大活躍は予想していなかったか
 こんなに試合に出してもらえるということ自体あまり予想していなかったです。その中でも、結果を残せていることは良いことだと思います。

――チームとしては苦しい戦いが続いているが、どのような雰囲気か
 1球1球の大切さを非常に感じるシーズンだったので、「1球に対する姿勢を1から見直そう」という意識を持って、練習に取り組んでいます。

「やるからには勝ちたい」

――川尻選手とチームメイトの関わりについてですが、阿部葉太(スポ1=神奈川・横浜)選手とは誕生日と出身地が同じ
 中学校の頃から彼を知っていて、当時4回くらい戦いましたが、相手同士だったので特に話しませんでした。高校は(阿部が)横浜高、自分は仙台育英高に入って、そこで練習試合をしたので、その時に「阿部君だよね」と声をかけました。そういう会話があった上で、早大への進学が決まったので、そこでも連絡を取り合いました。話している期間は最近からですが、関わっている期間は6年とかで長いので、一緒に切磋琢磨しているのではないかと思います。

――早大進学が決まった時はどのようなやりとりをしたか
 「お互い頑張ろうね。」とか、「変な感じだね。」というやりとりでした。

――その阿部選手と1、2番を組んだことについては
 試合中はそういうことは考えないようにしています。でも試合が終わってからネットで記事を読んでいる時に、スターティングメンバー「阿部、川尻」と並んでいるのを見ると、少し不思議な気分になります。

――練習中に、刺激を与え合うこともあるか
 葉太は1個1個の動きへのこだわりがすごくて、準備運動1つとっても、自分のルーティーンがありますし、バッティングも自分の形があって。そういった準備の場面で、「横浜高のトップでやってきた人なんだな」と感じますし、良い刺激を受けています。

――オフに一緒に出かけることもあるか
 二人でご飯行ったり、前まではカラオケに行ったりもしましたが、最近は誘ってくれないので(笑)。コナンの映画も行こうって言っていたのですが、まだ行けてないです。

――大学野球のレベルや雰囲気は
 すごくレベルが高いと思います。ピッチャーの球も高校に比べて、レベルが1つ2つ高いです。今回のシーズンが成功か失敗かはまだ分からないですけれど、自分のスイングや考えていることを突き通すことで結果がついてきている。自分のやってきたことが間違いではないと思っていますし、あと3年半プレースタイルを変えずに突き通して、成長していきたいです。

スイングする川尻

――神宮の大観衆に囲まれてプレーすることは
 打席に入るときも主観的にならないようにしていて、バックネット裏で見ているような感覚で打席に入っています。先入観が入りすぎると、手が出なくなってしまうので。周りの音を聞きながら、リラックスして、その辺を観察するくらいの方が余裕を持って打席に入れると思います。

――先輩からの声掛けで印象に残っているのは
 1年生で試合に出ているので、先輩方もその分プレッシャーを分かってくれているのか、「1年生なんだから思いきりやるだけだよ」とありがたい声掛けをしてもらいました。その分、余裕を持って、失敗を恐れずにプレーができています。先輩方にとても感謝しています。

――偉大な先輩と挙げていた尾形樹人(スポ3=宮城・仙台育英)選手と一緒にスタメンでプレーしていることについては
 自分はバッティングで出ていますけれど、樹人さんはキャッチャーとしても優秀で、バッターとしてもホームラン打てて、コンスタントにヒットも打てる。やはりすごい先輩だなと思います。

――キャッチャーとして特に尊敬している部分は
 樹人さんこそ、何をしても動じないという感じがしていて。ベンチから見ていても常に平常心で、周りを観察している。自分にとっては守備になると苦手な部分なので、良いなと思って見ています。

――捕手としてはライバルに
 やるからには勝ちたいですが、先輩のプレーを見て学んで、自分に生かせるものは吸収していきたい。それを自分だけではなく、自分が上級生になったときに後ろの世代にも伝えていけるように、樹人さんから学んでしっかり技術を身につけたいです。

「キーマンは阿部葉太」

――早慶戦へのイメージは
 まずは伝統がある一戦という印象があります。大学野球はあまり詳しくないですが、「早慶戦」という言葉は聞いたことがある。それくらいすごいものだと思っています。

――入学前に早慶戦を見に来たことはあるか
 行きたかったですけれど、日程が合わず見に行くことができませんでした。

――早慶戦のキーマンを挙げるなら
 やはり阿部葉太と言いたいです。しっかり葉太が「1番センター阿部葉太」としてスタメンで出ている時に、キーマンになると思います。

――具体的には
 1番が機能しないとそのあとが続かないですし、センターというポジションも外野の核でチームのセンターラインなので。走攻守全部において持っているものは高いですが、ここまでのリーグ戦では持っているものを発揮できていないと思う。最後の最後に早慶戦でしっかり発揮することができたら、チームとしてさらに良い攻撃や守備ができるのではないかと思います。

――慶大エース渡辺和大投手(4年)の印象は
 良いボールを持っているので、どう合わせていくかは常にイメージしています。そのイメージと本番がずれても調整していけるようにしたいです。1回立大戦で道本(想、1年)選手と戦った時に、イメージと実際の球にギャップがあってたくさん三振をしてしまった。そこはしっかり反省を生かして、慶大戦に臨みたいと思います。

――道本投手は回転のイメージに違いがあったのか
 そうですね。これまで見た中で1番速く感じました。自分のイメージよりもかなり速かったです。もっと試合中に調整していく能力を高めていきたいです。

――川尻選手の注目してほしいところは
 渡辺さんからインパクトのあるバッティングができるようにしたいです。

――早慶戦への意気込み
 伝統のある早慶戦で負けるわけにはいかないので、目の前の一戦一戦を自分たちの手でつかみ取れるように頑張りたいと思います。

ーーありがとうございました!

(取材、編集 矢野吉乃)

◆川尻結大(かわじり・ゆいと)
2007(平19)年8月6日生まれ。172センチ、82キロ。宮城県・仙台育英高出身。スポーツ科学部1年。右投右打。阿部選手とは一緒によく遊ぶ中。名探偵コナンの映画を観に行きたいそうです。