明治大学定期戦 5月10日 早大弓道場
夏の訪れを予感させる晴天の中、今年も伝統の明治大学定期戦(早明戦)の火ぶたが切られた。早明戦は通常の試合とは異なり、3通りの形式で勝負し、先に2勝した方が勝利となる。1戦目の源平戦では、佐藤蒼(教3=東京・早大学院)が皆中賞を獲得する活躍を見せるも、明大に着実に的中を重ねられ、150中―165中で敗れた。2戦目に行うのは紅白戦。次鋒の寺師大輔(スポ4=愛知・東海)が驚異の7人抜きを見せたが、明大大将の粘り強い射にあと一歩及ばず、0勝2敗で悔しい敗戦となった。
1戦目で行われるのは源平戦。源平戦は通常の団体戦と異なり、各校が初立と弐之立を用意して早大の選手と明大の選手が同時に行射する。5人順立を2立で計10人、1人20射で、計200射の総的中数を争う形式だ。早大の1立目、中村輝斗(商2=東京・早大学院)、寺師、佐藤の3人が皆中を決め、順調なスタートを切る。しかし、2立目で明大の初立がこの日最多となる計18中を記録。早大は7中差を追いかける展開に。3立目では、中村、寺師、並木勘汰(文構1=栃木・宇都宮)、佐藤の4人が皆中。続く4立目でも、寺師、並木、佐藤の3人が皆中し全体として大きく崩れることはなかったが、明大が安定した射を見せ徐々に的中差が開いていき、4立目終了時点でその差は11中に。5立目では中村、寺門、寺師、三浦(スポ1=千葉・成田)、佐藤の計5人が皆中し最後まで健闘したものの、差を縮めるには至らず150中―165中で敗北を喫した。

続く2戦目に行われたのは紅白戦。各校10人の選手を用意し、1対1で、1人ずつ交互に引いていき、1人計4射で争う。的中数が多かったチームはもう一度同じ選手が引き、的中数が少なかったチームは選手を交代。同中の場合は両チームが選手を交代し、相手の大将が敗北すると勝利となる。早大の先鋒となったのは寺門。見事2人抜きを決め、好調な流れを作る。寺門が相殺し倒れると、続いてバトンを受け取ったのは寺師。驚異の22連中を決めて明大の8鋒までを一気ねじ伏せる。明大の副将と相殺し、最終的に計7人抜きを果たした。寺師の活躍により、早大3鋒に対して明大は大将。勝利を手繰り寄せたかに思われたが、明大大将の粘り強い圧巻の射を前に7人連続で敗れ、残すは早大大将、佐藤のみに。明大大将の勢いを断ち切ることはかなわず、紅白戦も接戦の末敗北。源平戦、紅白戦で2連敗となり、長丁場となった早明戦は悔しい敗北で幕を閉じた。

明大の強さを痛感する局面も多かったが、紅白戦では両校とも大将が争う白熱した戦いとなった。今回の敗因を「自力ではそこまでの差はないが、試合になったときにどうしても早稲田は弱いところが出てしまう」と佐藤は振り返る。寺師も「次につながる試合だった」と語るように、今年の早明戦も収穫の多い試合となった。早明戦で得た課題を糧に、次に控える早慶戦ではその弓で勝利を射抜く。
(記事・写真 上杉美結)
結果
▽源平戦
【初立】
大前 中村 20射18中
弐的 下斗米一貴(商2=東京・城北学園) 20射12中
中 宮本翔太(法1=東京・早大学院) 20射12中
落前 寺門 20射16中
落 寺師 20射18中
【弐之立】
大前 梅島陸斗(文3=東京・早大学院) 8射3中
中嶋啓太郎(基理2=東京・早実) 12射7中
弐的 三浦 20射16中
中 並木 20射16中
落前 繁田舟蔵(基理3=東京・早大学院) 12射7中
大坪洸星(基理2=早稲田佐賀) 8射5中
落 佐藤 20射20中
▽紅白戦
寺門〇3-2
△3-3
寺師〇4-3
〇4-3
〇4-3
〇4☓-2
〇3☓-1
〇3☓-1
△3-3
宮本△3-3
●1-3☓
中村●3-4
三浦△4-4
●3-4
中嶋●2-4☓
下斗米△4-4
●1-3☓
大坪●1-3☓
並木△3-3
●2-3
佐藤●2-4☓
コメント
寺師大輔選手(スポ4=愛知・東海)
ーー紅白戦では7人抜きとなりました。ご自身の射を振り返っていかがですか
今日は結構いい形で源平戦を迎えられて、自分としては目標が17中だったのですが、しっかり18中を出すことができて、調子自体は練習のときと変わらない状況でした。紅白戦自体には、あまりナーバスな気持ちではなくて、しっかり向き合える形だったのですけれども、最初の人を倒した時点で自分の仕事は終わったかなと思って、あとはリラックスして引けたのですが、想定以上に長引いてしまって大変だったなという形ではありました。
ーー長い戦いとなりましたが、集中力はどのように保っていましたか
集中はあまりしていなくて、結構リラックスした形で引けていまして、これをやったら必ず的中が出るというのを事前にしっかり確認して、今日はそれができていたので、あとはただそれをやるだけという気持ちでできていたという感じです。
ーー早明戦に向けて、チームとしてはどのような目標を掲げて試合に臨みましたか
最近負けが続いていまして、みなポジティブな感じで臨めている感じではなかったのですけれども、1年生とかも入ってきて、チームの底上げができているという中で、少しずつ自分のやることをしっかりやり切って、今後の試合に向けていい試合に出来るようにというのが今回の早明戦だったので。勝てなかったということは悔しいところもありましたけれど、内容自体は濃かったので、次につながる試合になったと思います。
ーー源平戦、紅白戦を通してどのような収穫がありましたか
私個人としては、自信を取り戻すことができたというのが一番良かったかなと思います。去年のシーズンで結構苦しい思いもしまして、今主務をやっているのですが、自分の立ち位置をマネージャーの方に変えようかなと思っていた時期に、こうやって目立つ活躍をすることができて、諦めずに引退まで走り抜けていくモチベーションですとか、自信というのが今回の試合で大きく身についてきたので、今日の試合は個人としてはたくさん収穫があったかなと思います。
ーー早慶戦に向けての意気込みをお願いします
2連勝しているので、必ず勝ちたいです。最近負けが続いてしまっているので、来週の早慶戦で必ず勝って、今後のシーズンに勢いをつけていけるように、全身全霊でチーム一丸となって取り組んでいきたいと思います。
佐藤蒼選手(教3=東京・早大学院)
ーー皆中賞おめでとうございます。ご自身の射を振り返っていかがですか
正直、上手くいった射の方が少なかったので、当たってくれたのは運の面も大きいとは思うのですが、ただその中で、自分のできることは精一杯やり切ったということは自信につながる試合だと思います。
ーー安定した的中が続いている中、どのようなことを意識して引いていましたか
練習の段階から調子があまりよくなかったので、自分の中で、試合に臨むときはやることをシンプルに絞って、ただそれだけやり切るということを前から決めていて。今回もそういった意識で20本全部引こうという感じでした。
ーーチームを振り返っていかがですか
明治は強い大学ではあるのですけど、自力では正直そこまで差はなくて、試合になったときにどうしても早稲田は弱いところが出てしまう。もっと堂々と強く強く引かなければいけないところが少し弱くなってしまう。そういったところが今回負けてしまった要因なのかなと思います。
ーー早慶戦に向けての意気込みをお願いします
定期戦の中では早慶戦は一番重要な試合なので、もちろんチームとして勝ちたいですし、個人としてもチームを引っ張っていく存在になれるようにまた1週間頑張って練習したいと思います。