【水球男子】早慶戦連覇! 主将・加納の6得点と新星の輝きで、新チームが最高の幕開け

水球男子

第98回早慶対抗水上競技大会

2026年4月12日(日)

東京アクアティクスセンター

試合結果

チーム 1P 2P 3P 4P 合計
早大 3 4 4 4 15
慶大 3 3 4 3 13

得点者

加納6、斎藤4、永野2、加藤1、小林1、水浦1

 第98回早慶対抗水上競技大会(早慶戦)。心地よい春の陽気に包まれる中、今年も伝統の一戦を見届けようと多くの観客が会場に訪れた。4年ぶりの王座奪還に沸いた昨年の勝利から、早一年。新入生5名を迎え入れ、主将・加納恒心(スポ4=東京・明大中野)率いる新チームが始動した。両校意地のぶつかり合いとなり、終始拮抗(きっこう)したものの、加納主将の執念の6得点の活躍もあり、15ー13で悲願の連覇を飾った。

今試合6得点の活躍を見せた新主将・加納

 試合開始の合図と共に、両校応援団の大きな歓声がプールサイドに鳴り響く。シーズン開幕戦、互いが手の内を探り合う中、開始1分加納主将がミドルシュートを叩き込み、早大が先制に成功する。その後、慶大に連続得点を許すも、3分半小林稜典(スポ3=岐阜・大垣東)が相手の反則を誘い、ペナルティースローのチャンスを獲得。終盤には、加藤旺道(スポ4=静岡・磐田)の誘発から、加納主将が再びペナルティースローを決め切り、3−3の同点で第1ピリオド(P)を終えた。 

 第2Pは、開始直後に失点を許すも、すぐさま永野冬惺(スポ4=東京・明大中野)が相手の隙をついた鮮やかなミドルで反撃し、得点を取り返す。その後慶大の猛追を受け、連続失点と苦しい時間が続いたが、残り2分ここを断ち切ったのは小林。カウンターから右サイドを駆け上がるとディフェンス陣を自力で打開し、見事なゴールを奪った。この直後、再びペナルティーのチャンスを獲得し、早大が追加点。主導権を握ったまま残り1秒加納主将との連携から斎藤昴泰(スポ3=神奈川工)がゴールへ流し込み、7ー6の一歩リードで前半を終えた。

攻撃の糸口を探す今試合4得点を上げた斎藤

 続く後半戦、加納主将がまさかの負傷。第3P早々に2得点を許してしまう。しかし3分小林の守備でボールを奪うと一気にカウンター攻撃を仕掛ける。右サイドに大きく出されたロングパスは斎藤に渡り、これを華麗にループシュート。激しいカウンター合戦が続いたが、5分早大は慶大の退水(※)を利用し、タイムアウトを要求。陣形を立て直し、全員で攻撃体制へ臨んだ。外周の速いパス回しから最後は永野が突き刺し、会場を沸かせる。その後も斎藤、加藤と得点を重ねるが慶大に得点を返される一進一退の攻防が続き、11ー10で第3Pを終えた。

守備の要となった早慶戦初出場のGK速水

 運命の最終P。慶大・上岡の鋭いシュートで幕を開けるが、早大も徹底した守備を固めていく。早慶戦初出場となるGK速水陽祐(法3=東京・早大学院)が圧巻のセーブを連発し、堂々たるプレーでゴールを死守。残り4分慶大に逆転を許し早大は危機を迎えたが、ここから加納が主将としての意地を見せた。右サイドから鋭い角度で気迫のシュート。本日6得点目を挙げ、チームを鼓舞した。このプレーで流れを引き寄せると、ここから早大の猛攻が始まる。ルーキー・水浦楽久(スポ1=石川・金沢工)がキレのあるバウンドシュートで嬉しい初得点を決めると、続けて水浦から受けたボールを斎藤が叩き込み、本日4得点目。その後も速水を軸に点差を守り抜き、15ー13で見事勝利を飾った。昨年に続き、今年も応援団と共に「紺碧の空」を大合唱。喜びと安堵の入り交じった選手の姿は観客を魅了していた。

応援団と共に紺碧の空を歌う選手たち

 両校のプライドをかけた伝統の一戦・早慶戦。例年の6月から4月へと開催時期が前倒しされ、シーズン開幕戦となった。スローガン『克』を掲げ、「チームがばらばらになっても一人一人がチームと向き合い続け」(加納)掴んだ連覇。そこには、昨年のスローガン『信充創栄』のもとで築き上げられた「強い早稲田」の意志も息づいているのだろう。「これまでの3年間の結果を超えることを第一に目指す」。加納主将が掲げるその力強い決意を胸に、どのようなシーズンを描いていくのか。さらなる高みを目指す新チームの快進撃に、期待が高まる。

悲願の連覇に笑顔を見せる選手・スタッフ一同

※重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

(記事 指出華歩、写真 金坂祥吾、指出華歩)

♦︎コメント

醍醐裕也監督(平22年度卒=埼玉栄)

ーーまず率直な感想をお願いします

 2連覇が出来て、ほっとしているところと、正直ここまで接戦になるとは考えていなかったので、もう少し余裕を持って勝てるように今シーズンのリーグ戦は上手くやっていきたいと思いました。

ーー新チームでの初の公式戦ということで、どのような準備・ゲームプランで臨んでいましたか

 色々な向こう側の情報を入手するようにして、たくさん試合を見てパターンなど洗い出し、時間をかけて対策を練ったので、そこは上手くはまったのかなと思います。また、少し決定率は悪かったですが、オフェンス面で大事なところで練習通りに決まっていたので、その部分は練習の成果が上手く出たところかなと思います。

ーー今年のチームの特徴はいかがですか

 やはりオフェンスが得意な子が多いので、今日の試合も15得点できており、オフェンスの良いチームだと思っています。なので、点の取り合いがますます増えると思っています。

ーー今年1年の目標をお願いします

 まず、部員が立てた目標なのですが、早慶戦を2連覇することと、日本選手権の本戦に出場すること、インカレでメダルを獲得することです。ですがまだ1つが達成できただけなので、残り2つを達成できるように頑張ります。

 

加納恒心主将(スポ4=東京・明大中野)

ーー連覇おめでとうございます。まずは、率直な今のお気持ちを教えてください

 まずは本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。シーズン開幕戦というところで、お互い手の打ちようを知らない中での試合で、何が起きるかわからない状況でした。新チーム始まってから切磋琢磨してきたのですが、今年のチームは、チームがばらばらになっても一人一人がチームと向き合い続けるというところが出来たので、この結果がついてきたと思います。

ーー主将として、どのような心境で試合に臨んでいましたか

 僕は、今まで見てきたキャプテンとは違うキャプテンで、一人で打開できるキャプテンではないですし、チームをまとめられるような説得力のある発言ができる人間ではないのですが、自分らしいキャプテンとしてチームを引っ張って導かないといけないなと思って臨みました。

ーー点差がなかなか開かない展開が続きました。チームとして全体を振りかえっていかがですか

 先制点を自分が取りことができ、チームを勢い付けられたのは良かったと思います。チーム全体としては、監督からも言われていたのですが、「ミスを多くした方が負ける」と言われていた中で、ミスを多くしてしまって苦しい展開になってしまったので、そこは、次回に向けての反省点なのかなと思います。

ーー6得点ありましたが、個人としてはいかがですか

 正直6得点できるとは思っていなかったです。ですが、自分が点を決めないとチームを勝たせることができないと自分の中では思っていたので、6得点出来て良かったです。

ーー主将として、どのような1年間にしていきたいですか

 まずは、僕が今まで見てきた3年間の結果を超えることを第一に目指していきます。そして最後はインカレでメダルを取って終わることを目標に、最後まで駆け抜けたいと思います。

 

GK速水陽祐(法3=東京・早大学院)

ーー率直な感想をおねがいします

 まず、ほっとしたというのと、嬉しい気持ちでいっぱいです。母親の誕生日の日に勝てて、最高の親孝行ができました!

ーーシーズンの初めが早慶戦という大舞台で緊張などありましたか

 自分も初めての公式戦で、怖さや緊張もありましたが、それよりやってやろう気持ちの方が大きかったです。

ーーナイスセーブ多かったですね、試合全体を振り返っていかがでか

 良い部分も悪い部分もあったんですけど、最後のピリオドの大事なところで、一本止められたところがとても良かったです。

--今年1年の目標をお願いします

 インカレでメダルを取ることが目標です。4年生、特に恒心さん(加納恒心主将、スポ4=東京・明大中野)のガッツポーズをたくさん見たいのでみんなで最後喜んでメダル取れるように頑張ります。