【野球】逆転勝利でオープン戦を白星締め 18日初陣のリーグ戦に弾み/杏林大戦

野球

春季オープン戦 4月12日 安部球場

早大
5ー2
杏林大
TEAM 合計
杏林大
早大 x

 桜は散り、春の陽光に包まれた安部球場。12日、早大は開幕前最後のオープン戦となる杏林大戦に挑んだ。試合は杏林大に先制を許すが、5回に早大が逆転。7回には3連打からさらにリードを広げ、5-2で勝利した。オープン戦の最後を勝利で締め、18日からのリーグ戦に向けて弾みをつけた。

 早大の先発は髙橋煌稀(スポ3=宮城・仙台育英)。しかしこの日は本調子といかなかった。先頭打者を外野手が交錯し落球する不運な二塁打で出塁させると、1死二塁から甘く入った直球を弾き返されて失点。初回から先制を許した。

 追いつきたい打線はその裏、岡西佑弥副将(スポ4=智弁和歌山)と寺尾拳聖副将(人4=長野・佐久長聖)の連続四死球で2死一、二塁の好機をつくる。このチャンスを德丸快晴(スポ2=大阪桐蔭)が中前適時打でしっかり生かし、同点に追いついた。

先発の髙橋煌

 しかし2回も髙橋煌は立ち直れず。四球と進塁打で1死二塁のピンチをつくると、センター前へのヒットを浴びる。中堅の阿部葉太(スポ1=神奈川・横浜)のバックホームもわずかに間に合わず、2失点目を喫した。

 その後は両軍ゼロ行進が続いたが、試合が動いたのは5回。表に安田虎汰郎(スポ3=東京・日大三)が無死一、二塁のピンチを切り抜けると、阿部と湯浅桜翼(スポ2=宮城・仙台育英)がチャンスメイク。1死三塁の好機に岡西がライトへのタイムリーを放ち、同点に追いついた。さらにチャンスは続き、1死満塁から髙橋海翔(スポ3=山梨学院)がセンターへの犠牲フライ。早大が逆転し、3-2で前半5回を終えた。

犠飛を放つ髙橋海

 リリーフの齋藤士龍(文3=東京・早実)、佐宗翼(スポ2=石川・星稜)がともに2奪三振無失点でつなぎ、試合は7回裏。先頭の山根潤太郎副将(教4=神奈川・鎌倉学園)の右前安打から岡西、寺尾が3連打を放ち、1点を追加する。さらに無死満塁のチャンスをつくると、髙橋海がこの日2本目の犠牲フライで5-2とした。

 8回は越井颯一郎(スポ4=千葉・木更津総合)が安定した制球で2戦連続の危なげない好投を披露。最終回は香西一希主将(スポ4=福岡・九州国際大付)が無失点で締め、開幕前のオープン戦を白星で飾った。

1回を無失点に抑えた越井

 遠征後のオープン戦は4勝4敗。東都リーグや社会人野球の強豪相手には厳しい戦いとなったが、香西主将が「チームとして本当に成長した」と語るように、実りの期間となった。

 投手陣は宮城誇南(スポ4=埼玉・浦和学院)と香西主将が好調を維持、宮城はエースとして、香西は守護神としての活躍が期待される。新戦力では齋藤士、佐宗が大きくステップアップ。リーグ戦では緊迫した場面での登板も考えられる。一方で、直近2登板が苦しい投球となった髙橋煌と安田には不安が残った。

この日も好投を見せた齋藤士

 野手陣は山根と尾形が打撃好調。中軸の岡西も勝負どころでの強さを発揮した。しかし、寺尾、髙橋海ら右の強打者はバットはやや湿り気味。オープン戦では髙橋海がスクイズを仕掛ける場面もあったように、小技を基調とした攻撃を繰り広げるだろうか。

 また、最大の不確定要素は阿部。小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)が「大怪我をしやがりまして」と語るスーパールーキーは、オープン戦わずか2試合の出場。ポテンシャルは誰もが認める逸材だけに、大学野球への適応力が問われる。

第一打席でオープン戦初安打を記録した阿部

 ハワイ大戦の完敗から始まった香西主将新体制。「どん底からの天皇杯奪還」を目標に、101回目の春に挑む。

(記事 石澤直幸、写真 田島凜星)

コメント

香西一希主将(スポ4=福岡・九州国際大付)

――オープン戦を振り返って

 最初の東京ガス戦から考えたら、チームとして本当に成長したと思います。一個一個試合ごとに出た反省を生かしながらできたと思いますが、まだ全然完璧ではありません。同じ反省が出てきてしまうこともあったので、リーグ戦では同じ失敗がないようにやっていきたいです。

――チーム全体で良かった点は

 野手はファーストスイングをしっかり振れていたと思います。投手はフォアボールを減らせていました。良い時と悪い時がはっきりしているので、リーグ戦ではアベレージで良い状態を続けていきたいと思います。

――悪かった点は

 簡単に言えば準備の点です。事前に風を把握したり、グラウンド状況を共有したり、起こるプレーの想定を含めて準備を完璧にできていないと思います。そこは全員で意識を持ってやっていきたいです。

――オープン戦では強風の中風に苦戦する場面も見受けられました

 風は神宮でもどのようになるか分からないので、そこは自分や武藤(真吉、社4=東京・早大学院)がベンチから感じたことを共有していきたいです。

――香西選手はオープン戦ほぼ無失点

 そうですね。冬場の遠征で1試合は失点したくらいです。ですがピンチをつくったり、全然完璧と言える内容ではないので気を引き締めてやっていかないといけないと思います。ピンチを背負った中でも無失点で抑えられていることは自信になっているので、リーグ戦でも自分を信じて投げたいと思います。

――現在の調子は

 上向いてきたと思います。まだコントロールの精度は完璧ではないところがあるので、しっかり練習で鍛えて、ピッチングで力を発揮できるようにしたいです。

――調子が上向いている要因は

 ピッチングの量を増やしたことが一番だと思います。寒い時期にどれだけ投げ込めるかだと監督から言われていて、意識しながら過ごしてきました。少しずつ感覚を磨いてきた結果だと思います。

――初戦の相手となる東大の印象は

 良いピッチャーが揃っていますし、バッターも振ってくるイメージがあります。監督からいつも言われている通り、上に抜けたボールは簡単に捉えてくるチームだと思います。しっかり低めにコントロールするのはもちろん、チーム全体でしっかり集中力を持って戦っていきたいです。

――既に第1週を戦った東大に対し、早大は第2週からの登場。やりづらさは

 既に試合を経験している東大なので、いつも通りのイメージで入ったらやられてしまうと思います。しかし逆に自分たちは1週間あった分、チームの決め事を確認、共有する時間を貰える点では不利でもないと思います。東大のデータを全員で共有して試合に臨みたいと思います。

――リーグ戦の意気込み

 とにかく天皇杯を奪還できるように、チームとして一球一球気を抜くことなく全力で戦っていきたいと思います。個人としては任されたところで腕を振って、全試合0点で抑えられるように気合を入れて投げていきたいです。

寺尾拳聖副将(人4=長野・佐久長聖)

――春のオープン戦はいかがでしたか
 すごく良いという試合はあまりなく、今日も内容としてはまだ課題が残りました。修正点をしっかり直して、リーグ戦に向かっていきたいと思います。

――ご自身の調子は
 あまり良くはないのですが、今日は久しぶりにヒットが出たので、そこは良かったと思います。

――得点力が課題の中、オープン戦を通してどこまで解消できたと感じますか
 最初よりはつながりも出てきて、得点できていると思います。大量得点はなかったですが、ある程度は取れるようになってきたので、あとは投手と守備でカバーしていきたいです。

――リーグ戦に向けて課題として残った点は
 守備で確実にアウトを取ることと、投手のフォアボールは継続して課題です。それに加えて、やはり得点力をさらに高めていきたいと思います。

――初戦は東大戦。開幕戦では明大と激戦を繰り広げていたが印象は
 左投手の松本慎之介投手(3年)が良いので、そこをしっかり攻略して得点し、自分たちのペースで試合を進めたいと思います。

――リーグ戦への意気込み
 まずは東大戦の初戦をしっかり勝って、勝ち点を取れるようにやっていきます。