日本学生氷上競技選手権大会 12月24日 東京・ダイドードリンコアイスアリーナ
12月24日、冷たい雨が降り続く中、第98回日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)が幕を開けた。初戦の相手は八戸工業大学。試合は終始早大が主導権を握るかたちとなった。序盤からテンポの良い攻撃を仕掛け得点を重ねると、その後も攻守が噛み合い、最終的に15ー0で快勝した。
最初にスコアを動かしたのは早大だった。試合開始2分、フェイスオフ直後にゴール前へパックを運びシュートを放つも阻まれる。しかし弾かれたパックを逃さず、ゴールキーパーが体勢を整える前にFW笹沼葵(教3=東京・早実)が押し込んだ。幸先の良いスタートを切ると、続け様にFW杉本大洋(スポ1=埼玉栄)が追加点を奪った。第1ピリオドから早大のパックのキープ力が強調された。相手のブレイクアウトを許さず、攻撃を封じると、落ち着いて攻撃を組み立て着実に得点を重ね、5-0で第1ピリオドを終えた。

パックを運ぶFW笹沼
第2ピリオドに入っても勢いが止まることなく、早大が一方的に攻撃を仕掛ける時間帯が続いた。23分にFW樋口能乙(スポ2=青森・八戸)がネットを捉えると、26分にはFW高見澤英翔(スポ2=埼玉栄)、29分にはFW清水朝陽(社4=北海道・武修館)が追加点を挙げ、一気に8点差まで広げた。第2ピリオド中盤、果敢にアタッキングゾーンへパックを運びシュートを放つも、ゴールを捉えられずなかなか得点できない時間が続いた。しかし37分にはFW笹沼がゴール左前のフェイスオフスポット付近から鋭くゴールを狙い、それが決まって9-0で最終ピリオドを迎えた。
第3ピリオド、最初の得点はFW笹沼。自らゴール前に侵入すると、ゴールキーパーをかわし、この試合チームハイの4得点目を挙げた。得点を2桁に乗せると、51分にDF共田野安(国教4=カナダ・George Eliot Secondary School)の鋭いシュートがネットを揺らした。

パスを出そうとするDF共田
54分にはDF竹内里玖(政経3=Osaka International School )が公式戦初得点を挙げ、会場が大いに盛り上がった。DF竹内は「後輩のみんながパックを渡してくれて、その期待に応えようと思った。気持ちよく決められてすごく嬉しかった。」と得点を振り返った。ラスト5分、FW飯塚創哉(教2=東京・早実)がゴール前、ノーマークでシュートを沈め、最終的に15ー0で勝利した。

公式戦初ゴールを決めたDF竹内
今試合は八戸工業大のトータルシュート数が6であったのに対して、早大は97と試合全体を通して流れを渡さなかった。10人が得点を挙げ、チーム全体で勝利を掴み取った早大、明日対戦するのは同じ関東大学リーグの下位リーグに所属する専修大だ。今日の勢いのままにインカレでの勝利を重ねたい。
(記事・写真 齋藤汐李)
◆コメント◆
DF竹内里玖(政経3=Osaka International School)
ーー公式戦初ゴールを決めた瞬間はどんな気持ちでしたか
正直決められるのかなってめっちゃ焦ってて、内心来年もあるからまあ良いかなとも思ってたんですけど、後輩のみんなが積極的にパックを渡してくれて、その期待に応えようと思って、ディフェンスなんですけどゴール前で突っ張って、最後こぼれ玉が来て気持ちよく決められたのがすごく嬉しかったです。
ーー今日の試合は終始早稲田が主導権を握る展開でしたが、振り返っていかがですか
僕たちチームで決めて来たことを60分間通してできたなと思っていて、これから長いですけど、良いスタートを切れたなと思います。正直自分のプレーはまだ納得いっていない部分があって、キーパーの斗琶(大塚斗琶、スポ2=北海道・苫小牧中央)にも結構迷惑をかけてしまった部分があったので、そこをちゃんと修正して明日からも挑めれば良いなと思います。
ーーインカレの初戦でしたが、チームの雰囲気は
練習から全員張り切っていて、あと僕たち下級生のみんなは4年生に花を持たせようと頑張って来たので、その分雰囲気もとても良かったです。コーチも僕たちを叩いてくれたので、これから良い流れで続くかなと思います。
ーー会場が東伏見ということで、やりやすさはありますか
1年間通して毎日ここで練習をしているので、ボードの跳ね具合だったり、リンクの広さだったり、どこよりも知っている自信があります。そこをアドバンテージにしてこれからも、特に明治戦とかは利用して勝てればなと思います。
ーー明日の試合への意気込みをお願いします
専修大学は僕たちと同じでインカレが最後の試合で、下剋上という形で早稲田を倒そうと狙って来ています。僕たちは一切油断せずに気を引き締め直して、今日の試合の反省点も活かしながら挑みたいと思います。