全日本インカレ前対談初回は麻野堅斗、伊東昌輝、大谷陸、小野駿太の4名にお話を伺った。お互いのことから全日本インカレ(全カレ)に向けての話まで、個性際立つ4人の化学反応に注目だ。
※この対談は11月9日に行われたものです
お互いのこと
――他己紹介をお願いします
小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)の紹介
伊東 マイペース?いや、何だろう。ふざけることが多いけど、意外と頼りになる。
麻野 試合とのギャップがある。
小野 次、昌輝さん。
伊東 え、終わり?本当に終わり?
小野 恥ずかしいから。もういいです。
伊東昌輝(商3=山梨・日本航空)の紹介
小野 昌輝さんはかまちょで、可愛い。
伊東 やめてくれよ。
大谷 えーなんだろうな。
伊東 マイナスなこと言わないで。
大谷 いつもニコニコしてる。
麻野 なんやろ。いいところですよね?なんやろ。ニヤニヤしています。
伊東 それしかないじゃん。
一同 (笑)。
小野 次。
大谷陸(スポ3=埼玉・川越東)の紹介
麻野 うーん。あ、最近はプレーについて聞いてくるようになりました。
大谷 それが紹介?
麻野 紹介じゃないか。まあいいや。
小野 優しくて頼りになる先輩です。
伊東 めちゃくちゃ優しいというのはある。うん、めちゃくちゃ優しい。行きましょう。
麻野堅斗(スポ3=京都・東山)の紹介
大谷 マイペース。
伊東 マイペースです。天然です。
――天然な人ランキングをやると必ず上位に入る印象ですが
麻野 僕1位ですか?そんなことないけど。
伊東 かまちょかまちょ。かまちょです。

対談中に笑い合う小野と伊東
――それぞれの(プレー含め)良いところと悪いところをお願いします
小野に対して
伊東 頼りになるエース。
麻野 決めて欲しいところで決める。
伊東 おお!素晴らしい。
小野 悪いところはないということ。
大谷 載せられないことが多い。
一同 (笑)。
小野 終わった、もう次。
伊東に対して
小野 昌輝さんのいいところは、ディグがえぐい。
麻野 すばしっこい。
小野 あー、すばしっこい。
麻野 どこにでもいる。
大谷 アジリティだね。アジリティの高さ。足がめっちゃ速い。
小野 悪いところは、大事なときでもニヤニヤしていて真剣味に欠けるところ。
麻野 あー(笑)。
伊東 真剣味に欠けてはいない。ニコニコ。笑顔って言ってください。
小野 ニタニタ。
伊東 悪いところもうないでしょ。次行こう。
麻野 いや分かんない。まぁ、そんなもんじゃない?
小野 ちょっかいが多い。
大谷 特定の人に対して。
麻野 しつこい。
大谷に対して
小野 気遣いができる。
伊東 気配り。クイックの高さはあるね。
麻野 待って。えー、一緒です。気配り、優しい。
伊東 悪いところは?
大谷 載せられるところだけで。
伊東 慌てがち?
大谷 慌てがちだね。
麻野 悪いところは、消極的。
一同 あー。
伊東 次行きましょう。
麻野に対して
伊東 ブロックがすごい。
大谷 ブロック練習が怖い。1人だけエグ過ぎて。
小野 練習前のアップとかストレッチが入念でプロ意識が高い。
麻野 ありがとう。
伊東 悪いところはサービスミスが多い。でもリーグ戦ではそんなことなかったんだよな。
小野 試合ではちゃんとやるからさ。
麻野 ないな。悪いところはない。
大谷 興味がある人とない人の差が激しい
伊東 あー。人に興味がない。
大谷 無関心。
麻野 そこはもう無理だ。
小野 ツッコミが強い。
麻野 例えば?
小野 ツッコミのたたきの威力が強い。
麻野 それ俺じゃないよ。
小野 聖さん(布台、スポ3=東京・駿台学園)、凌吾さん(前田、スポ4=大阪・清風)、堅斗さんは。三大。
――オフの日の過ごし方は
小野 それ言えないわ。
一同 (笑)。
小野 僕は家族が大事なので、まず家に帰ることを最優先にしています。家に帰った時は、家族の団欒ができる時間とか、親孝行とかを大切にしています。温泉が好きなので、一日オフだと温泉に行ったり、あとは、まあ生き物が結構好きなのでお花とかも好きなので自然に触れながら、そういうのを感じながら過ごしています。
一同 半分くらい嘘。
伊東 えー。家でゴロゴロしてるか、バイトしています。
大谷 月曜日は授業なので、授業終わって帰る、かな。長期の休みは、聖(布台、スポ3=東京・駿台学園)とか遥斗(佐藤、スポ3=東京・駿台学園)とかと遊びに行ったりとか。
麻野 基本は家にいて、長期の休みは旅行に行ったりとか。服を見に行ったりとかすることが多いです。
――小野さんから見て3年生の代はどんな学年ですか
小野 学年間の仲がいい。あとは曲者が多い。個性が強い代。子供っぽい人が多い代だと思います。
大谷 え、多いの?特に?
小野 昌輝さんと、布台さん(聖、スポ3=東京・駿台学園)その2人。3年生の代は、仲がいいイメージ。

対談中の小野
秋季リーグ戦について
――秋季リーグ戦期間を個人として振り返って
小野 自分は成長できたと思います。理由としては、プレー面が大きいんですけど、世界選手権が終わった後のリーグということもあって、(U21世界選手権は)大学でするバレーと全然違ったので、大学でプレーするうちに色んなものを活かせて、プレーとしても少しは頼りになるエースになれたんじゃないのかなと思います。
伊藤 終盤で出場した時にもう少し準備していればなという思いが残るリーグだったかなと思います。
大谷 夏合宿を企業さんとして、ラリーからリバウンドの練習をして、結果としてリバウンドのもらい方などの、ラリーの形が全体的に上手くなったのかなと思います。個人としてもチームとしても。自分が1回、2回ワンポイントで出た時は、チームに貢献出来てたらいいなと思います。
麻野 秋リーグはケガで試合も出ていなくて、今までとは違った立場からチームを見るかたちだったんですけど、今までは(コートに)入って指示を出されていた立場だったんですけど、今回は逆に出す立場になってチーム全体を外から見ることができたのですごく良い経験になったなと思います。
――印象に残っている試合はありますか
伊東 自分は明治戦で。理由はすごく勢いのあるチームで、今年もかなりいい成績を残していて、組織として攻撃面ではコンビだったり完成されているチームで、そこに対して1セット目は落としたんですけど、そこから2,3と取って最終セットにもつれたんですけど、そこでしっかり勝ち切れたのは、自分たちのチームの自信に繋がったんじゃないかなと思います。
麻野 逆に負けた日体大戦は良い意味でというか悪い意味で印象に残ってて。やっぱり全カレも去年日体に負けてますし。結構苦手意識があるチームで、全部こっちの攻撃が向こうの罠というかディフェンスにやられていたので、外から見ていても相性が良くないので、そこを全カレでしっかりと準備して戦わないとまずいかなというふうには感じました。
大谷 中大戦かな。春に負けて、今回フルセットだったっけ?
伊東 印象に残ってないやん(笑)。
大谷 いやいや小田原アリーナで戦ったやん。サイドと3番の梅本さんから春リーグでは結構やられて、今回もやられたけどブロックディフェンスがちゃんとできてたのかな。2セット取られたけど、苦手意識がある人もいた中での試合だったのでそこで勝ち切れたのは成長なのかなと。
小野 自分も中央大学戦で、僕は去年の秋いなかったので初めて中央大学に勝った記念すべき1試合だったと思います。自分が出たとき負けてるんで(プレシーズンマッチ)、自分が出て初めて勝ったので。

対談中の大谷
――麻野選手、大谷選手、伊東選手はコートの外からチームを見ることが多かったと思います。秋リーグを通してチームを俯瞰して見ていかがでしたか
麻野 今のスターティングメンバーは夏合宿から自分が欠けたり、U21のメンバーが欠けたりして、最初はフルセットになったりメンバーが固定されてなくて苦しい場面があったんですけど、後半はチームがしっかり固まってメンバーも固定された中で、どんどんチームが成長していったので良かったのかなと思います。
大谷 夏合宿で企業さんとやったときにサーブがやっぱり強いので、その強いサーブをコート内に収めるっていうのを夏合宿から秋リーグにかけてやっていて、それがどんどんみんな(コート内に)残せるようにになって、それがちゃんと展開されて、リバウンドとか打ち切るという形を作ることができてると思うので、それは非常にチームとして成り立ってるのかなと思います。
伊東 夏合宿を通してサーブの打ち方というか攻め方をチームで話し合ったのが、すごい良い形で発揮されてたのかなと思います。それが今のチームの自信になっているんじゃないかなと思います。
――特に伊東選手はタブレットを見て指示している姿が印象的でしたが、その辺りは意識しているのですか
伊東 自分だったらこっちに行くなとか、自分だったらこうするなというのを常に考えているので、その相手のスパイクコースだったりサーブコースだったりを見て、聖(布台聖、スポ3=東京・駿台学園)が聞いてきた時に答えてあげられるようにっていうのを、常にしてる感じです。
――それは布台選手とのコミュニケーションのためなのですか
伊東 そうですね。結構聞いてくれたりするので、そこで自分が自信を持って言えた方が彼の自信にもなると思うし、自分が入った時のためというのもあるんですけど、そこは意識してやっています。
――逆に課題として感じている部分はありますか
大谷 (チームとして)最近ちょっと緩いボールが落ちてるなと思うことが多いので、もっとそこの精度を高くしていけば、接戦にならないと思うので。勝ち切れる試合が出来たらなと思います。
小野 チームとしてはサーブが課題かなと思っていて、2連続ミスとタイム明けのサーブはミスらない方が良いっていうのはチームとしてあるんですけど、キープサーブをする時にリベロに行くこととか、緩すぎてほとんどサイドアウトを取られちゃうことが多いので、そういった部分でもしっかり良いサーブを打って、崩せればもっと楽な展開を作れると思うし、明治とかも(攻撃が)早いので崩せれば真ん中(からの攻撃)もなくなって、見やすくなってやりやすいと思うので、サーブを頑張ります。個人でもチームでも。
伊東 さっき大谷が言ったんですけど、強いサーブを残すということは出来るようになったのでそこからのハイセットを打ち切る力だったり、リバウンドをもらう力っていうのは、リーグを通して少し単調だったなと思います。そこを今この一週間力を入れてやってきているので、チームとしてそういう課題があるのかなと思います。
麻野 怪我をしていた分やっぱり動けていなかったので、まずは自分の元のプレーに戻すっていうところを全カレまでにやるっていうのと、チームとしては、サーブが最近良くなってきていて、3枚ブロックに行くシチュエーションが多いんですけど、そこの後ろとの関係というのがまだ出来ていなかったり、吸い込みとか(ブロックの)間が空いたりということが多いので、そこを練習してできるようになってくれば、サーブとブロックでどんどん良い展開が作れると思うので、そこを今やっているところです。
――麻野選手は足の調子はいかがですか
麻野 今週からゲームライクに入ってるので、まだまだ動けないんですけど、徐々にやっていければなと思います。

対談中の麻野
全日本インカレに向けて
――4年生と戦う最後のインカレですが、皆さんにとって4年生はどのような存在でしたか
伊東 面倒見がいい存在でした。凌吾さんはやっぱ練習の時、ストレッチの時に1人1人に声かけてる姿をこの1年通してやってるもあったし、やっぱかじさん(梶村颯汰、スポ4=東京・安田学園)とか慧さん(板垣、政経4=京都・洛南)とかは、自分は就活しているので就活のことで面倒見てくれたりっていうので、お世話になったというか、すごいよくしてくれたというか、頼りになる颯大さん(横山、教4=東京・早実)に関しても、今年の春リーグの前ぐらいまで、一緒にご飯行ったりっていう時間があったので、そういう機会をたくさん取れてたので、結構自分は4年生と仲良くできたかなって。
大谷 自分はあまりプライベートで絡むことは、凌吾さんぐらいだったかな。1年生、2年生ぐらいの頃、一緒に2人で服に買いに行ったりとかはあったんですけど、プライベートでそこまで他の人と絡むことはあんまりなかったんで、印象はみんな仲いいなって。ノリが良くて仲良いなっていう印象です。
小野 僕はお兄さん的な存在かなって思って。凌吾さんと颯大さんは、自分があまり気分がよくない時に一緒にアウトレットに連れて行ってくれて、凌吾さんとか虎太郎さん(畑、スポ4=福井工大福井)とか颯汰さんは寮が一緒なんで、よく、たこパとかしました。颯汰さんに関しては、寮の部屋が隣なのでよくうるさいっていうご指摘をいただいたり仲良くやらしてもらってます。
麻野 4年生は人数が少ない分、それぞれの役割をすごく全うしてて、凌吾さんとかじさんはプレーのこととか練習の内容とかをすごく言ってくれたりして、慧さんは主務的な仕事だったりで。颯大さんはアナリストで、虎太郎さんも練習中すごく声をかけてくださって。やっぱりそれぞれのできることっていうか、人数が少ない分、各々の仕事を全うしてて、すごくチームワークがいいなって思います。
――インカレへの意気込みと注目してほしいところを教えてください
小野 僕の意気込みは個人としては、日本一っていうのをとったことがないので、その日本一を取りたいっていうのが1つで、チームとしては、このチームでやれるのが最後だと思うんで、最後は笑顔で終わって気持ちよく締めたいと思います。しっかり出しきって優勝を目指していきたいと思います。バックアタックを見てほしいです。
伊東 4年生が、練習メニューとかも、その時期その時期にあったメニューを計画的に立ててくれてて、それを下級生、1、2、3年生はついていくっていうのができてたと思うんで、4年生が最後の試合ってことで、4年にいい思いをさせたいっていうのと、もし、自分が出させていただける場面があったら、目標にも書いた通り、大きく積極的なプレーを見せたいなって思います。
大谷 4年生は1年間とか、1年生の頃から1個上だったんで、3年間一緒にやってきて色々指導されることもあって、よく見てくれてるなってのはあります。自分たちも学年上がって、そのにね、今の2年生、1年生もちゃんと全体見れていてすごいなっていうのがあってチームでっていうのを、4年生も松井先生も言っているのでチームで日本一を取る。
ベンチ内外関わらず、全員でチームで日本一を取るっていうのを目指してやっていきたいと思います。自分がもし出るのであれば、そのブロックとかスパイクの高さを見て欲しいです。
麻野 最近の早稲田はリーグ戦勝てても、結構トーナメントで崩れて負けるっていうところが多いので、まずトーナメントの先を見るんじゃなくて、1回戦1回戦どんどん成長してやっていけたらいいなって思うのと、みんなも言ったんですけど、4年生が今年1年色々考えて動いてくださったので、しんどい思いとかされてる分、自分たち下級生がコートに出たりしてる分、活躍して、最後いい思いをさせられるように頑張りたいなっていう風に思います。ブロックが持ち味なので、ブロックを見てほしいです。
――ありがとうございました!
(取材、写真、編集 芦刈れい、井口瞳、宮岡小雪)

全日本インカレへの意気込みを書いてくださいました!
◆麻野堅斗(あさの・けんと)※写真右
2004年(平16)12月24日生まれ。207センチ。最高到達点350センチ。ポジションはリベロ。東京・駿台学園高出身。スポーツ科学部3年。『果敢』なプレーで観客を魅了します!
◆伊東昌輝(いとう・あきら)※写真左から2番目
2004年(平16)4月8日生まれ。168センチ。最高到達点305センチ。ポジションはリベロ。山梨・日本航空高出身。商学部3年。全日本インカレでは『大きく』積極的なプレーを見せます!
◆大谷陸(おおたに・りく)※写真右から2番目
2004年(平16)6月7日生まれ。200センチ。最高到達点340センチ。ポジションはミドルブロッカー。埼玉・川越東高出身。スポーツ科学部3年。優勝のために心を一つにして力を合わせる『一味同心』で頑張ります!
◆小野駿太(おの・しゅんた)※写真左
2005年(平17)12月6日生まれ。186センチ。最高到達点340センチ。ポジションはアウトサイドヒッター。静岡・聖隷クリストファー高出身。スポーツ科学部2年。『堂々』としたプレーで優勝を目指します!