【ラグビー】後半に6トライを挙げ、東海大Dを突き放した 機動力で差を見せた一戦に

ラグビー男子

秋季オープン戦 11月16日 対東海大D 早大・上井草グラウンド

 関東大学ジュニア選手権準決勝のキックオフの前に行われた早大D対東海大Dの一戦。前半は殴り合いの展開に。早大Dはスクラムで劣勢に立ち、先制点を許すもののすぐにトライを返す。コンタクト中心の激しい展開となったファーストハーフは12ー17とロースコアな展開で終えた。続く後半は前半とは打って変わり、早大Dペース。5連続トライで一気に東海大Dを突き放すと、7点を返されるものの危なげなくリードを維持。50ー24と点差をつけて勝利した。

ラインブレイクするWTB後藤

 東海大Dボールキックオフで始まった今試合。試合開始序盤から二連続でスクラムの反則を奪われると、ゴール前でのディフェンスの時間が続く。我慢強い守備で押し返す瞬間も見られたが、自陣から脱出することができず9分に先制点を許した。しかし直後のプレーでFL荒木鷲摩(法1=北海道・函館ラサール)がラインブレイクに成功し、一気にテンポを生み出すとFL狭間大介(スポ3=福岡) がトライ。試合を振り出しに戻した。早大はペナルティーから自陣に侵入を許すと、東海大Dの継続するアタックに苦戦を強いられる。徐々に守備の陣形が崩れると、20分に失点しスコアは7ー12。得点を交互に奪い合う展開となった前半は25分、WTB肥後直希(スポ1=早稲田佐賀)が軽やかなステップでインゴールを駆け抜けて再び同点に並んだ。早大も自陣から積極的に仕掛ける姿勢を見せ、NO・8山下広一朗(創理4=東京・早大学院)のロングゲインなどチャンスメイクをすることはできたがボールが落ち着かず、得点に結びつけることができない。逆に早大Dのミスボールを東海大Dに拾われるとそのままの勢いで自陣深くまでエリアを奪われ、インゴール左隅に滑り込まれた。ここから前半はグラウンド中盤でのコンタクト勝負を中心に試合を組み立てており、得点に繋がるプレーはなく12ー17と5点ビハインドで前半を終えた。

力強くゲインするNO・8山下広

 点の奪い合いだった前半に対し、後半は早大Dがスコアを重ねる展開。7分、PR矢澤翼(スポ1=神奈川・東海大相模)がブレイクダウンで圧力をかけ、ボールを奪った早大Dは敵陣でプレーする。またも密集を越えきると、狭いサイドをFB中川空河(人1=福岡・修猷館)がインゴールまで駆け抜けた。さらに12分、FL髙橋松大郎(スポ3=愛媛・松山東)の鋭い出足で相手のハンドリングミスを誘い、敵陣でボールを奪うと狭間がアタックで勢いを生み出した。最後はWTB佐々木篤真(法3=福島)がインゴールを駆け抜けた。続く16分にはディフェンスで東海大Dをゴール前まで押し込んだ早大D。FL髙橋玄(教1=東京・早実)がこぼれたボールに素早く反応すると、すぐにアタックラインを整備。最後はNO・8玉川皇一(創理4=東京・青山学院)がインゴール右隅にグラウンディングした。SO池山昂佑(商3=東京・早実)のキックも決まり、33ー17と着実にリードを広げる。25分、29分にWTB後藤洸輝(スポ1=大分・玖珠美山)が鋭いステップでタックラーをかわし、連続トライに成功。東海大Dを突き放しにかかる。7点を返されたものの、試合終了間際にFL淺沼大智(文構2=埼玉・早大本庄)がダメ押しのトライをあげてノーサイド。50ー24と後半に早大Dが点差を広げ、東海大Dに勝利した。

ディフェンスに仕掛けるNO・8玉川

 立ち上がりはスクラムで東海大Dに流れを作られてしまった早大D。しかし、バックロー陣のフィールドプレーでの活躍など不利な状況を打開するインパクトあるプレーがいくつも飛び出したのも事実だ。その結果、リードされつつも主導権を渡すことなく後半に突入することができ、大きなリードを生み出すきっかけとなっただろう。メンバーを代えながら東海大Dに勝ち切った今試合は早大の層の厚さを見せつける内容であった。シーズンも終盤を迎える中、Dチームの成長を支えるのは4年生の姿。最後まで『赤黒』を目指し続けるその貪欲な思いがチームのスタンダードを持ち上げていることは間違いない。

(記事:村上結太 写真:早稲田大学ラグビー蹴球部)

メンバー表