【男子ラクロス】最終第4Qで4得点!怒涛の追い上げで僅差の勝負を制し、全学FINAL進出決定!

男子ラクロス

Bリーグ 全学FINAL4

11月8日 東京・早稲田大学東伏見キャンパス準硬式野球場

Team 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
早稲田大学 2 0 0 4 6
関西学院大学C 1 0 1 3 5

得点者

1Q

若林響、平山晴亮

2Q

なし

3Q

なし

4Q

進藤洸翔、大津志響、井原幸輝、平山晴亮

 関東Bリーグ1位のプライドを胸に、早大が全学FINAL4の舞台へと乗り込んだ。対戦相手は、関西2位の関西学院大学Cチーム。早大にとってはホームゲームとなり、会場にはたくさんの応援が駆けつけた。試合は朝早くから行われ、澄んだ空気の中で東西の戦いが始まった。

ボールを保持するMF藤

 第1Q(クオーター)序盤は相手の連続攻撃を受けるも、G黒田康希(スポ2=東京・成蹊)が立て続けに好セーブを見せ、チームを救う。しかし、ゴール前のパスをうまいこと回され、頭上から先制点を決められる。それでも早大は、すぐに反撃に転じる。残り3分で、AT若林響(人3=東京・国分寺)が自力でゴール前まで切り込み、同点打を打ち込むことに成功。続けてAT平山晴亮(教2=東京・佼成学園)が相手との1on1を冷静に突破し、2-1と見事勝ち越し点を決めてみせた。

 第2QもG黒田が至近距離のショットを確実に防ぎ、リードを守り抜く。MF小川耕平(人3=埼玉・浦和西)も素早いグラウンドボールで攻撃の起点を作り出すなど、高い精度を見せた。残り6分には再び危ない場面が訪れたものの、G黒田とDF篠原蒼歩(政経2=埼玉・早大本庄)の的確なポジショニングで相手の攻撃を封じる。得点こそ動かなかったが、要所要所で積極的なプレーが光り、いい流れのまま第3Qへとつないだ。

シュートを放つMF井原

 第3QはMF辻隆太郎(創理3=東京・早大学院)の強度の高いディフェンスが冴え、相手を寄せ付けない。MF井原幸輝(商3=東京・早大学院)も視野の広さを活かしたパスワークで攻撃を展開するが、得点にはつながらない。後半、早大がマンダウンを取られて数的不利になると、この隙を突かれて同点ゴールを許す。その後、G黒田に代わってG大賀円太(文構4=神奈川・広陵)がゴーリーとして出場。第3Q終盤のピンチをギリギリのところで防ぎ、試合は2-2と均衡状態のまま第4Qにもつれ込む。

 第4Qは序盤から試合が大きく動く。ゴール手前でMF井原からボールを受け取ったAT進藤洸翔(国教3=東京都市大附属)。近めのショットを決め切り勝ち越すと、今度はFO大津志響(法2=埼玉・早大本庄)が躍動。フェイスオフに競り勝ち、再度パスをもらうと、自分で奪った攻撃権を得点につなげてみせた。これでスコアは4-2。流れは完全に早大に傾いたと思われた。しかし、ここから相手の反撃が始まる。相手にいいコースを立て続けに撃ち抜かれ、ついに4-5とビハインドの展開に。それでも選手たちは諦めない。残り3分、フェイスオフから流れを作り出し、MF井原がこの日2点目となる同点ゴールを決める。同点のまま、残り時間は一分を切り始める。相手の反則で早大がマンダウンのチャンスを得ると、会場の緊張感は一気に高まる。攻める早大。守る関学。両者一進一退の攻防を見せたが、最後に試合を決めたのはこの男だった。右サイドから放たれたAT平山の低めの弾丸シュートが、力強くネットを揺らす。値千金のゴールに観客席からも大きな歓声が上がり、そのまま試合は終了。一点差で早大が劇的勝利を収めた。

喜び合う選手たち

 最後まで勝敗のわからない混戦となったこの試合。均衡する展開が何度も続いたが、勝負を決めたのは、わずかなチャンスを確実にものにする勝負強さだった。得点を奪われても、劣勢に立たされても、選手たちは常に前を向き続けた。その強い眼差しは、多くの観客の胸に刻み込まれたに違いない。ひとつのプレーで会場が沸く。その感覚はきっとこれからの活力に変わっていくだろう。まずは全学FINAL進出を果たした喜びを、存分に噛み締めてほしい。そして全学優勝という大きな目標に向けて、残りの期間を全力で駆け抜け、頂点の座を掴み取ってほしい。

(記事 高津文音 写真 林朋亜、永吉梨々子、山口愛結)

試合後インタビュー

進藤洸翔(国教3=東京・東京都市大附属)

――今日の試合を振り返ってみていかがでしたか

 入りでもっと点差をつけたかったんですけど、自分達のミスが多くて流れを掴めずあまり点差が開かないという状況でした。入りがあまり良くなく、ズルズルしてしまいました。関西学院さんもすごくノリのあるチームで、勢いに飲まれてしまったなというのが正直な感想です。しかしハーフタイムでしっかりと自分達が修正するところを話し合って、そこから次の一点を取ろうというところで点を取れたのでよかったと思います。

――第4Qで勝ち越し点を決めましたが、自分の手応え的にはいかがでしたか

 ずっと試合には出させていただいていましたが、点が決められないという状況でした。どうしても一点を狙おうというので、自分はもうシュートを打てるなら絶対に打つと決めていました。あそこでいいパスが来て決められてよかったです。

――関西のチームと戦う機会はあまりないと思うのですが、どうやって対策しましたか

 動画なども入手できないのでとにかく自分達の練習してきたこと、ずっとやってきたことを全て出そうというところで対策しました。

――全学FINALに向けた意気込みをお願いします

 次の相手はまだ決まってないんですけど、どんな敵が来ようとも自分達のラクロスをして勝ちたいと思います。

辻隆太郎(創理3=東京・早大学院)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

 得意のフルフィールドがあまりうまくいかなかったので良い試合だったとは言えないかなと思います。

――ハードなディフェンスが目立ちましたが、手応え的にはいかがでしたか

 ハーフのディフェンスだけで見たらそこまで抜かれるシーンは無くて、やりたいことができたかなと思います。

――関西のチームと戦う機会はあまりないと思うのですが、どうやって対策しましたか

 全体的には関西も強いですが、早稲田はBチームの中では1番強いと思っていて、早稲田のオフェンスを守れたら関西も守れると思うので特に意識することはありませんでしたが、普段通りが出せるように頑張りました。

――全学FINALに向けた意気込みをお願いします

 B、Aのリーグ共にアシストしかできていないのでFlNALでは得点できるように頑張りたいです。

平山晴亮(教2=東京・佼成学園)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

 最初は先制されて、その後2点決めて逆転したんですけど、やっぱり点数が1Qからなかなか入らない状況でした。最後に逆転されて正直危ないかなと思ったんですけど、チーム全体で戦って勝つことができたので良かったです。

――大事な場面で決め切る力が非常に強かったと思います。自分の手応えとしてはいかがでしたか

 自分的には70点くらいかなと思っています。今シーズン、自分はずっと一部にいさせてもらっていて、高いレベルで先輩たちとプレーできています。その中で自分がBチームに還元できることといったら得点を決め切ることです。そういった点では、Aチームの中での対人とかがかなり活きたかなと思います。

――関西のチームと戦う機会はあまりないと思うのですが、どうやって対策しましたか

 関西であれば色々な試合を見れますが、関東なのでやっぱりそういうことがなかなかできませんでした。少ない自分たちの情報の中でもしっかり対策を練って、直前だと日々の練習の中で相手を想定した練習もかなりやってきたので、情報が少ない中でもちゃんと戦えて良かったかなと思います。

――全学FINALに向けた意気込みをお願いします

 自分は今日二点とったので、もう少し点を決めて4年生の先輩たちを笑顔で終わらせられるように頑張りたいと思います。

大津志響(法2=埼玉・早大本庄)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

 個人的には自分のフェイスオフから点につなげて、そのまま自分の得点につなげられたので、点に関与できたというのは良かったと思います。ただ自分のフェイスオフから一転してしてしまったので、そういうところは改善していきたいと思います。

――第4Qで得点した場面がありましたが、振り返ってみてどうでしたか

 あの時同点だったか負けていたか覚えていないのですが、チームは勝ち状況になかったので、自分が絶対決めてやるという気持ちでフェイスに挑みました。

――関西のチームと戦う機会はあまりないと思うのですが、どうやって対策しましたか

 関東のチームと対戦するときは試合の動画をもらって対策できているのですが、関西のチームだとそういう情報がないので、何か対策するというよりは、今まで自分たちが積み重ねてきたものを全力で発揮するということだけを考えていました。

――全学FINALに向けた意気込みをお願いします

 フェイスオフはあまり出場機会がないと思うのですが、試合の初めだったり、点を取られた後は流れを変えないといけない場面だと思うので、自分の1本で流れを変えてチームに勝ちをもたらしたいと思っています。