全日本学生ヨット選手権大会 10月31日〜11月3日 江ノ島ヨットハーバー
江の島沖を舞台に繰り広げられた4日間の死闘。6連覇を目指して戦い抜いた早大は、総合準優勝で大会を終えた。激戦を終えた選手たちに、その胸の内を聞いた。
※大会観戦記はこちらから。

安永昂生(スポ4=上智福岡)(チームリーダー)
ーー今の率直なお気持ちをお聞かせください
まずは悔しいです。1年間やってきた事が結果という形では報われず、ついてきてくれた後輩たちに申し訳ない気持ちでいっぱいです。
ーー1日目、2日目を振り返っていかがですか
私は470級、1番艇として出場しましたが、初日は特にスコアが振るわず、チームに迷惑をかけてしまいました。結果として首位・日大に対し68点ものビハインドを負い初日を終えました。2日目は、チームとしても切り替えて良い流れで臨みましたが、風が思うように吹いておらず、1レースしか実施できませんでした。2日目を通して、点差は初日からほぼ変わらない展開でした。
ーー3日目、劇的な追い上げを見せ総合1位に入りましたが、振り返っていかがですか
初日を終えた夜のミーティングで、監督から「常にポジティブに、笑顔を絶やさないよう」というアドバイスを受けました。負のオーラというものは悪循環を生むきっかけにもなるので、良い雰囲気を全員で心掛けました。そのお陰か、3日目のレースは特に良いパフォーマンスでスコアを巻き返す事ができました。何か特別な事をしたわけではなく、早大が本来持っている力をいつも通り発揮することに集中して準備をした結果でした。
ーー最終日、どのような意気込みで望みましたか
これまで共に頑張ってきた仲間、保護者の方々、早大を支えてくれているOB・OGの方々のために勝ち切りたいという気持ちで臨みました。私は性格上ヒートアップして空回りしてしまうところがあるので、とにかく落ち着いてレースに臨もうとしていました。しかしながら、最終日はどうしても気持ちが昂ってしまい、ベストなパフォーマンスが発揮できなかったことが悔しいです。
ーーラストレースを終え、改めて大会全体を振り返っていかがですか
大会4日間を通して例年よりも低い気温と不安定な気候に左右された大会だったと思います。その中でも選手全員が最後まで諦めずにベストを尽くした姿は、早大ヨット部の一員としてとても誇らしかったです。4年間を締めくくる大会としてはベストな結果ではなかったですが、最後まで私自身を成長させてくれました。
ーー最後に早大ファン、チームメイト、関係者の皆さんに一言メッセージをお願いいたします
いつも弊部にご支援いただいている方々、今回はご期待に沿わない結果となってしまいましたが、来年以降、また挑戦を続ける後輩たちへのサポートを引き続きどうぞよろしくお願い致します。
現役部員の皆んな、来年の全日本インカレへの道のりはもう始まっています。新4年生を軸として、これから1年間頑張っていってください。応援しています!
青山知央(スポ4=神奈川・鎌倉)
ーー今の率直なお気持ちをお聞かせください
負けることがこんなにも悔しいなんて分かっていませんでした。本当に悔しいです。それでも、早大ヨット部での4年間と4年生として過ごした1年間は素晴らしい時間でした。
ーー1日目、2日目を振り返っていかがですか
日大に点差を付けられた2日間でしたが、チームでやるべき事をやり通すことを徹底し、「イマ・ココ・ジブン」を自分に言い聞かせ続けていました。
ーー3日目、劇的な追い上げを見せ総合1位に入りましたが、振り返っていかがですか
470チームとしても今年一番のベストレースが出来た1日でした。1年間の積み重ねが報われた1日だったと思います。
ーー最終日、どのような意気込みで望みましたか
必ず総合優勝を達成する。そのために、選手として最後まで目の前の一艇を抜き切ることに集中しようと自分を整えていました。
ーーラストレースを終え、改めて大会全体を振り返っていかがですか
4日間とは思えないほど、本当に長い時間でした。仲間がいなければ心が折れてしまいそうな瞬間が何度も訪れ、今までで1番苦しくもアスリートとしては最高の舞台だったと思います。仲間と応援してくださる皆様のおかげで、総合優勝ができると最後まで信じ続けることができました。チームとして一つ一つ丁寧に積み上げた4日間でしたが、その積み重ねが日大の方が勝っていたということだったと思います。
ーー最後に早大ファン、チームメイト、関係者の皆さんに一言メッセージをお願いいたします
2025年度早大ヨット部への多大なるご支援とご声援をいただき、誠にありがとうございました。間違いなく、最高の4年間を過ごすことが出来ました。早大ヨット部は次の全日本インカレにて必ず総合優勝を達成します。必ず達成してくれると下級生の皆を信じています。これからも早大ヨット部への変わらぬご支援とご声援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
重松陽(スポ1=茨城・霞ヶ浦)
ーー今の率直なお気持ちをお聞かせください
率直な気持ちは、悔しい気持ちでいっぱいです。
ーー1日目、2日目を振り返っていかがですか
1日目と2日目は、競技面とは違うところで50パーセントのペナルティが課されてしまい、とてもチームに申し訳ない気持ちが大きかったです。
ーー3日目、劇的な追い上げを見せ総合1位に入りましたが、振り返っていかがですか
自分にできる限りの事に集中してレースができたことはとても良かったと思っています。結果的に約70点差を返して総合1位になることができたのは僕たちの実力だと思います。
ーー最終日、どのような意気込みで望みましたか
1年間の全てを賭けて総合優勝するために自分たちのセーリングで勝ち取ろうというような意気込みで臨みました。
ーーラストレースを終え、改めて大会全体を振り返っていかがですか
ラストレースを終えて、負けを確信した時は涙が溢れ出てきました。最終日の2レースはこれまでやってきた事を冷静に発揮することができませんでした。1レース目は下マークで艇体トラブルが発生して、リタイヤになってしまいました。次のレースはクラスルール違反で70パーセントのペナルティが課されてしまいました。この二つはチームに大きな影響を与えました。早大の470は、誰がレギュラーになっても良いくらい競争率が激しく、その中でも僕がレギュラーとして選出されました。もし、他の人が出ていればこのような結果にはならなかったのかも、と思い責任感も感じていました。色々な悔しさや、責任感などから自然と涙が溢れてきました。この後チームへの振る舞いとして僕が泣いて良いのだろうかと思いながらも、涙を止めることはできませんでした。
ーー最後に早大ファン、チームメイト、関係者の皆さんに一言メッセージをお願いいたします
ファン、チームメイト、関係者の皆さんに対して、まずはサポート、応援ありがとうございました。この悔しさは来年優勝する事でしか晴らせないと思うので、1年間全力で頑張ります。
松山大祐(創理4=神奈川・逗子開成)
ーー今の率直なお気持ちをお聞かせください
とにかく悔しい気持ちでいっぱいです。もう早大を背負って日本一を目指して戦えないことを実感し、寂しさもあります。ただ、この敗戦からどんな学びを得られるのか、ここから何を財産としていけるのかを考えています。来年の全日本インカレで早大が必ず総合優勝を果たせるようチームに貢献していきます。
ーー1日目、2日目を振り返っていかがですか
前半戦は非常に厳しい戦いでした。チームとしてケーストラブルが多く、自ら失点するレースもありました。それでも、チーム全員が常にポジティブな姿勢を保ち、仲間を信じてレースに集中できたことは大きかったです。雰囲気の良さがチームを支えてくれました。
ーー3日目、劇的な追い上げを見せ総合1位に入りましたが、振り返っていかがですか
最終レースまで集中を切らさず戦い抜けたことが大きかったです。チーム全体で着実に順位を上げ、実力を出し切るレースを重ねられました。自分の艇も安定したスコアでまとめられ、4年間の中で一番楽しいレースができたと思います。
ーー最終日、どのような意気込みで望みましたか
「いつも通りのパフォーマンスをすれば、結果は必ずついてくる」と信じて臨みました。出艇前には学生だけでなく、保護者やOB・OGの方々とも円陣を組み、全員でエールを送り合いました。その瞬間、早大の総合力を感じ、必ず勝てると確信していました。
ーーラストレースを終え、改めて大会全体を振り返っていかがですか
最終日の1R目でマストのトラブルが起き、レースをリタイアすることになりました。悔やんでも悔やみきれませんし、「なぜ今なんだ」と思いました。どんなに絶望的な場面でも早大の全員は、最後まで全力で戦い抜きました。辛い状況でも今、自分のやるべきことを考え、集中することが出来たのは早大の総合力そのものだと思います。
ーー最後に早大ファン、チームメイト、関係者の皆さんに一言メッセージをお願いいたします
この4年間、本当に多くの方々に支えていただきました。心から感謝しています。来年こそ必ず日本一の景色を見せてくれると信じています。これからも変わらず応援をよろしくお願いします。
植屋日志(スポ4=静岡・浜松西)
ーー今の率直なお気持ちをお聞かせください
悔しい気持ちです。目の前で総合優勝を取りこぼしてしまいました。
ーー1日目、2日目を振り返っていかがですか
初日はミスが多発し苦しい展開が続いたものの、チームとして前向きな姿勢を保ち続けることができました。
ーー3日目、劇的な追い上げを見せ総合1位に入りましたが、振り返っていかがですか
着実に好レースを重ね、最高のスコアとチームの雰囲気で最終を迎えることができました。
ーー最終日、どのような意気込みで望みましたか
絶対に負けないという強い気持ちを持ちつつ、いつも通りのことを着々とするだけという心意気でした。
ーーラストレースを終え、改めて大会全体を振り返っていかがですか
最終日1レースのトラブルを受け、優勝は絶望的だと内心思っていましたが、皆を代表する選手として、強い気持ちを持って最終レースに臨みました。最終レースはインカレの4日間のみならず、4年間のヨット人生の中で最も集中し、最も楽しむことができたレースでした。
ーー最後に早大ファン、チームメイト、関係者の皆さんに一言メッセージをお願いいたします。
全日本インカレを終えて1日経った今も気持ちの整理がつかず、悔しい気持ちしかありません。後輩にはこんな思いを2度と感じて欲しくないと思います。
桔川翔太郎(政経4=ACS Hillingdon International School)(スナイプリーダー)
ーー今の率直なお気持ちをお聞かせください
この1年間総合優勝を目指して活動をしてきた以上、この上ない悔しさで胸がいっぱいです。一方で、特にこの4日間多くのことを学ぶことができ、充実感も感じています。
ーー1日目、2日目を振り返っていかがですか
非常に苦しい走り出しで、2日目のN旗など、チームにとって思うようにレース運びができないストレスは非常に大きかったです。最上級生としてはとにかくチームのポジティブな雰囲気を維持するよう、一喜一憂することなく振る舞い、次のレースへ繋げようという思いで必死でした。
ーー3日目、劇的な追い上げを見せ総合1位に入りましたが、振り返っていかがですか
1日目、2日目と遅れをとっていたものの、冷静に振り返りを行い、やるべきことを明確化した上で臨んだ3日目でした。チーム全員がやるべきことを粛々とやった結果だったと思います。様々なトラブルに対して、チーム力で乗り越えることが出来ることを証明できた1日となりました。
ーー最終日、どのような意気込みで望みましたか
点差はわずかであったため、とにかく最初の振り出しに戻ったつもりで、やることは変えずに粛々と自分たちの戦いをするだけだと決心し臨みました。
ーーラストレースを終え、改めて大会全体を振り返っていかがですか
結果だけを見れば非常に悔しいものですが、学ぶものも非常に大きく、有意義な時間でした。我々4年生の至らないチーム運営が招いた結果であり、後輩たちには申し訳ない気持ちでいっぱいです。
ーー最後に早大ファン、チームメイト、関係者の皆さんに一言メッセージをお願いいたします
今まで支えてくださった全ての関係者に感謝申し上げます。チームメイト、特に下級生には感謝の気持ちでいっぱいです。自分のモチベーションの源は常に成長していく下級生の存在がありました。改めてたくさんの支えがあっての今の自分があるなと思います。ありがとうございました!
向井真太郎(スポ3=広島学院)
ーー今の率直なお気持ちをお聞かせください
優勝できるチームだったのに負けてしまって悔しいです。自分に足りない部分がありすぎて不甲斐ない気持ちでいっぱいです。
ーー1日目、2日目を振り返っていかがですか
1日目に早大全体で崩してしまい苦しくなりました。いつも通り戦おうとしていましたが、どこかでインカレ特有の緊張や焦りがあったのだと思います。2日目のノーレースは全艇がシングルで回航していた中でのものだったので、仕方のないことだと分かっていましたが悔しいです。ただ1日目よりもいい手応えで2日目を終えることができて、後半戦につながるいいレースだったと思います。
ーー3日目、劇的な追い上げを見せ総合一位に入りましたが、振り返っていかがですか
強風を得意としている日大に対して、順位で上回ることができたのはとても大きかったです。大きく挽回するのではなく、少しずつ差を詰めていく戦い方ができていたと思います。
ーー最終日、どのような意気込みで望みましたか
総合成績を意識することなく、自分ができることを最大限やりきろうと思っていました。
ーーラストレースを終え、改めて大会全体を振り返っていかがですか
優勝した日大は高い総合力で安定していたのに対し、早大としてはケースやトラブルが多く、自滅してしまった印象でした。想定通りの展開の中で勝ちきれなかったところに、詰めの甘さが出たのだと思います。
ーー最後に早大ファン、チームメイト、関係者の皆さんに一言メッセージをお願いいたします
1年間ありがとうございました。今年は思うような結果が出せませんでしたが、この1年で学んだことを最大限活かして、来年は必ずリベンジを果たします。最上級生としてチームのために出来ることを突き詰めて最高のチームにします。応援よろしくお願いします。
岩﨑龍太(スポ2=神奈川・横須賀学院)
ーー今の率直なお気持ちをお聞かせください
悔しい気持ちはもちろんありますが、早大の近年の成績からして負けを経験できたのはとても大きな経験なので、この経験を糧に西宮に向けて頑張りたいです。
ーー1日目、2日目を振り返っていかがですか
2日目のノーレースになったレースでは、1上の順位だけで取ったらすでに総合をひっくり返せていたので、3日目以降自分たちのパフォーマンスを出せれば行けると思い、焦りはありませんでした。
ーー3日目、劇的な追い上げを見せ総合一位に入りましたが、振り返っていかがですか
チームの雰囲気も良くみんな調子を右肩上がりに上げていたので、最終日はいけると思いました。
ーー最終日、どのような意気込みで望みましたか
泣いても笑ってもあと2レースで全て決まるので、全員で笑えるように頑張ろうと思いました。
ーーラストレースを終え、改めて大会全体を振り返っていかがですか
苦しい場面やなんでこんなに試練が起きるのかと思いましたが、3日目の逆転などチーム一丸となって総合優勝に向け戦うことができ、とても楽しかったです。
ーー最後に早大ファン、チームメイト、関係者の皆さんに一言メッセージをお願いいたします
私は特に1年間ペアを組ませていただいた桔川翔太郎さんに感謝をしたいです。メンタルが弱くすぐ緊張してしまう自分ですが、翔太郎さんと乗っていると安心感があり不思議とあまり緊張しませんでした。今年1年間の経験、学んだことを活かして頑張ろうと思います。
中井皓太(創理3=愛知・菊里)
ーー今の率直なお気持ちをお聞かせください
悔しいという気持ちが1番にありますが、貴重な経験ができた4日間だと思います。これほど感情が上下した経験は前にも後にもほとんどないと思います。3日目で初日に自滅してしまった分を取り返しほぼ同点に並びましたが、4日目の2レースの内容で負けてしまったので、さすが日大だなと思いました。この悔しさをばねに来年に向けて試行錯誤を繰り返していきたいです。
ーー1日目、2日目を振り返っていかがですか
初日で自滅し、2日目はアドバンテージがあるスナイプがノーレースとなり、かなり苦しい展開となりました。初日で自艇が今まで通りを発揮できなかったことが、今レガッタで最も悔しいです。2日目に470チームが少し巻き返してくれたことがとても心強かったです。
ーー3日目、劇的な追い上げを見せ総合一位に入りましたが、振り返っていかがですか
3日目の帰りほど気分が高揚したことはないです。470チームが怒涛の追い上げを見せてくれて、スナイプも順当にレースを行えてよかったです。両チームで計13レース✕3艇がレースを行って、たった2点しか差が付かないのも面白いと思いました。
ーー最終日、どのような意気込みで望みましたか
意外と緊張も何もなく、ペア共に練習レースくらいの感覚で最終日に臨んでいました。この最高の状況を精一杯楽しもうと思っていました。
ーーラストレースを終え、改めて大会全体を振り返っていかがですか
結果としては負けてしまいましたが、優勝とは違う景色を見るいい機会となりました。これほどドラマチックな展開、激闘の4日間を選手として味わえたのは本当に「特権」だったと思います。来年は優勝の景色をみんなで見るために、今年は挑戦者として、日々の練習に励みたいです。
ーー最後に早大ファン、チームメイト、関係者の皆さんに一言メッセージをお願いいたします
応援してくださった関係者の方々、チームを導いてくださった監督やコーチ陣、サポートに徹してくれたチームメイト、チームを引っ張ってくれた4年生には心より感謝しています。
(取材・編集 西川龍佑)