全日本学生選手権 11月3日 いしかわ総合スポーツセンター
全日本学生選手権(インカレ)2日目。前日、中京大相手に見事勝利を収めた早大は、ベスト8進出をかけて日体大との対戦に臨んだ。試合は、早大が序盤から着実に点数を重ね、最大9点差までリードを広げる。ディフェンスでもパスカットなどを積極的に狙い、相手を封じ込めた。後半日体大が猛追する場面もあったが、磐石な試合運びで勝利。インカレベスト8進出を決めた。

歓喜するベンチ
早大は、1試合目と同じスタメンで試合開始。先制点は相手に献上したものの、前日好調だった山野紗由(スポ4=北海道・釧路江南)が自ら回り込み、1得点目を追加すると、その後は早大ペースに。また、この日はGK作本夕莉(スポ3=福岡・明光学園)が好セーブを連発。序盤から、相手のシュートを読み切り、得点を許さなかった。その間オフェンスでは、入念なパス回しから大野蒔絵(スポ3=埼玉・市立浦和)がサイドから得点したり、獲得した7メートルスローを確実に決めたりするなど、終始安定感のあるプレーを見せた。開始12分には、山野のシュートにより跳ね返ったボールを倉持愛泉(スポ1=千葉・昭和学院)が再びシュートに持ち込むなどチャンスを逃さなかった。杉浦亜優主将(スポ4=愛知・名経大市邨)による速攻や倉持による高さのあるシュートでさらに点数を重ね14-6で前半を折り返した。

パスを出す倉持
7点リードで迎えた後半も早大は良い流れを維持した。ラストインカレとなる4年生、山田梨央副将(スポ4=千葉・昭和学院)や杉浦が得点を決めチームを盛り上げると、それに応えるように1年生の倉持が連続得点を決めるなどチームワークの良さを見せつける。ただ、後半12分頃からは、日体大オフェンスにエンジンがかかり、4連続得点を許す。しかし「オフェンスがうまくいかない時にディフェンスを徹底」(作本)というこのインカレで常にチームが意識するルールを全員が意識し、なんとかリードを守り切った。GK作本も前半同様、立て続けに来るシュートを止めてみせチームを救った。最後には、4年生の小原彩理(スポ4=東京・成蹊)が7メートルスローを決め、チームは大盛り上がり。そのまま試合は終了し、32-25で2回戦を突破した。

得点後の小原
この2回戦では、4年生の気迫のこもったプレーによりチームも勢いづき、下級生たちもそれに応えまいと全力を尽くす姿が見られた。次戦は、ベスト4進出をかけて、関学大との一戦に臨む。目標とするメダル獲得まで、あとひとつ。仲間への信頼と闘志を胸に、早大ハンドボール部の挑戦はまだ終わらない。
(記事 大村谷芳、写真 片山和香)
| 全日本学生選手権(インカレ) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 早大 | ○ | 32―25 | 日体大 | |
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18―11 |
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| スタメン | ||||
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GK 作本夕莉(スポ3=福岡・明光学園) |
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コメント
山田梨央(スポ4=千葉・昭和学院)

ーー試合を振り返っていかがですか
昨日の試合の内容があまり良くなかったので、今日は前半からディフェンスしっかり守って、自分たちの流れをつくれたのは良かったです。
ーー前半に流れを作れた要因はありますか
日体大とは何回も対戦していてお互いどのように戦ってくるのかわかっていたのですが、試合が始まる前にはこれまでの対戦は一度忘れて、チャレンジャー精神で頑張ろうという話をしていたのですが、それを全員が実践できたことが要因だと思います。
ーーご自身がプレー面で意識していたことはありますか
昨日はシュート確立が良くなくて自分たちで苦しんでしまったので、今日はしっかりキーパーを見て決め切ろうという気持ちでした。
ーーチームの雰囲気や連携はいかがですか
昨日の初戦を終えて硬さが少しほぐれてきて、昨日より良い状態で試合に臨むことができました。
ーーディフェンス面でのチームの戦略はどのようなものでしたか
相手は両サイドが強いので、サイドには打たせず45のアウトカットインで勝負しようと話していました。自分側のサイドには打たせないことができたと思うのですが、もっと(45を)アウトに流すことができたと思うし、シュートまで持って行かせないこともできたと思うので、そこは明日までに修正したいです。
ーー次戦に向けて意気込みをお願いします
メダル獲得という目標達成に向けての大事な一戦になるので、しっかり準備して勝ち切りたいと思います。
作本夕莉(スポ3=福岡・明光学園)

ーー試合を振り返って
勝てて良かったです。各々やるべきことができたので、良い試合だったかなと思います。
ーー日体大と対戦するにあたって、意識したことはありますか
日体大は、リーグで何回も戦っている相手なので、お互いチームのことを分かっている分、攻略されそうで怖いなという気持ちはありました。なので相手の特徴とかも少しは考えはしましたが、あえてあまり気にせずに、自分のキーピングをしっかりとやろうという意識を持って頑張りました。
ーーシュートを連続して止めました。好調の要因は
要因は特にありませんが、止めた時は単純にうれしかったです。ディフェンスでしっかりと守れていたので、「ディフェンスは、間違っていないよ」とみんなに伝えるためにも止められて良かったです。
ーーチームのディフェンス、オフェンスをどのように見ていましたか
オフェンスがうまくいかない時にディフェンスを徹底しようということはできていたかなと思います。試合後に梨央さん(山田副将、スポ4=千葉・昭和学院)と話したのですが、特に左バック側のディエンス、私から見て右側のディフェンスは、すごく打たせたい方向もはっきりできていて、自分的にも止めやすいシュートでやりやすいディフェンスをしてくれました。
ーー次戦に向けて意気込みをお願いします
明後日も試合をできるように頑張ります!