【連載】ハンドボール部 インカレ前対談 「Rise Beyond」第2回 作本夕莉×江頭理沙×堀内雪羽

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 第2回は、秋季リーグで圧倒的な活躍を見せた、作本夕莉(スポ3=福岡・明光学園)、江頭理紗(スポ3=東京・ICU)、堀内雪羽(スポ2=千葉・昭和学院)の3選手。インカレにかける想いについて迫った。

 

 

※この対談は10月22日に行われたものです。

一一自己紹介をお願いします
作本 スポーツ科学部3年、作本夕莉です。ゴールキーパーをやってます。
江頭 スポーツ科学部3年、江頭理沙です。右サイドをやってます。
堀内 スポーツ科学部2年、堀内雪羽です。ポジションはゴールキーパーです。

一一右隣の人の他己紹介をお願いします
作本 (雪羽は)変わった人です。常に1人で喋ってます。
江頭 趣味、独り言かな?みたいな(笑)。
堀内 言わないと整理できないんですよ。
作本 話しかけられてるのか独り言なのか分からないです(笑)。
江頭 楽しそうでいいなと思います。
江頭 夕莉は人のこと言えないくらい変わってます(笑)。夕莉は常に良い意味で時間がある。フッ軽で誘ったら来てくれるし、先輩も同期も夕莉は誘いやすいと思っていると思います。気楽に誘えます。
作本 いつでも誘ってください。
江頭 お菓子をずっと食べてます。

一一好きなお菓子はなんですか
作本 パイの実とアポロです。
江頭 夕莉の家に遊びに行くことが多いんですけど、お菓子が常にストックされています。あとは、自炊を頑張ろうとしています。
作本 毎日ご飯作ってます(笑)。
江頭 よく家に遊びに行くくらい気楽に遊べる関係です。
堀内 理沙さんはチーム唯一の左利きです。
江頭 事実やん(笑)。
堀内 先輩に可愛がってもらっているイメージがすごくあります。
作本 懐に入るのが上手。
堀内 先輩ともたくさん喋っているし、色んなところに行っているイメージがすごいです。みんなと仲良くするのが上手です。

一一左隣の人の第一印象もしくは第一印象から変わったと思うところを教えてください
作本 (理沙は)最初、同期だと思わなくて体験入部の子?
江頭 一生インターン生って呼ばれてます。
作本 3年目にしてインターン生です。見た目は絶対未成年だろって思うんですけど、考え方はしっかりしています。女の子版コナンくんだと思います(笑)。

一一そう思ったエピソードなどはありますか
作本 買い物に行った時に、真っ先に商品を取りに行くけど「今日財布持ってないんだよね」って言ってます(笑)。
江頭 後払いです。
江頭 雪羽は1人だけ推薦が決まっていて1人で来ていて声出しとか入ってすぐ頑張っていて真面目で上手なキーパーだなという印象だったんですけど、真面目さは今でも変わらずチームでトップくらい切り替えが上手なんですけど、やっぱり変わってるんですよ(笑)。夕莉も言ってたように変わってて、真面目な変人です。コート内は真面目。1人コントとか(笑)。
堀内 語弊がある(笑)。
江頭 コントしてるつもりじゃなくてもコントに見える。でもお花畑という感じではないです。
作本 自分の世界ちゃん持ってます。
堀内 褒め言葉ですよね。
江頭 褒めてはない、事実(笑)。推しの話もよくしていて、推しとハンドボール以外何してるか分からない(笑)。私服着てどこか出かけるのかなと思ったら推しのライブです。
堀内 ライブ以外で外出しません。
江頭 という感じの子です。

対談中の作本

一一インドアですかアウトドアですか
堀内 インドアです。
江頭 私は、
作本 インドアでしょ(笑)。オフ何してたのって聞いたら「寝てた。」って言ってます。
江頭 誘われたら行くけど、自分からはあんまり誘わないです。でも誘ってくれたら嬉しいです。
堀内 夕莉さんが1番アウトドアですよね。
作本 そうですね。
雪羽 私は高校生のときのアンダーの合宿で初めて夕莉さんとお会いして5人くらいキーパーがいて、同じチームにほとんどならなかったので、最初は怖い人だなぁと思っていました。昭和学院の先輩も一緒に合宿に行っていて、2回目の合宿で追加合流した時に「夕莉の後輩なの可哀想に」って言われました。なので怖い人なのかなとずっと思っていて、でも蓋を開けてみたら優しいし面白いし変です。
江頭 夕莉は喋らなかったら怖いと思う。
堀内 そうですよね。クール。
作本 いい意味でね(笑)。
堀内 2月3月に早稲田の練習に参加し始めて、キーパーは2人しかいないからずっと喋ってもらって、ほんとに優しい人だなと思って第一印象からガラッと変わりました。
江頭 夕莉は大きいんですけど、すごく末っ子気質です。
堀内 末っ子ですもんね。

一一秋季リーグ全体を振り返っていかがですか
堀内 秋は初戦、順大との引き分けから始まって、自分たちの目標が秋リーグ3位以上だったので落とせない試合が続く中で勝ち切ることができたのは自分たちの成果だと思います。三強のどこかには勝たないと3位以上になれないという状況で、筑波大には負けてしまったけど東海大に勝ち切ることができたのは今までやってきた中で1番チーム全員の力を感じられて、目標の3位まで持って来れたのですごく良かったなと思います。
江頭 チームとしては3位という結果で、私が在籍している期間では過去最高の順位で、3年間で内容も今までで1番よかったかなと思います。初戦、順大に引き分けてしまったけど、その後に勝ち切るべきところは勝ち切れてよかったです。去年からみんな東海大には勝ちたいと言っていて、実際に勝った時に選手やスタッフはもちろん喜んでいたんですけど、卒業されたOGの方も喜んでいて、繋いできたものが今実ったんだなと実感できたリーグでした。
作本 チームとして目の前の1試合1試合に集中出来ていて、うまくいかないことがあっても全員で守って、1人1人がやるべき事をやって終わることができたから順位も3位で終わることができたのかなと思います。

一一秋季リーグでの個人のプレーを振り返っていかがですか
作本 秋季リーグは私個人としては波の大きなリーグでした。最初、出だしは悪くなかったのにだんだん落ちてきてうまくいかない期間が続きました。試合に出れる時間が減ってしまい、試合では直接貢献できない分、違う立場から貢献しようと思い、練習で相手のキーパーを想定した動きを自分がしてシュート成功率を上げられるように、別の形で貢献できるようにしていました。秋リーグで試合に出れた時間は雪羽のほうが多かったんですけど、チーム3位という結果に別の形で貢献ができてよかったです。
堀内 私は春季リーグでの出場機会が少なくて悔しかったけど、秋季リーグでは最後の3試合以外は夕莉さんが先に出て、途中交代で出場するという感じでした。その中で順大戦では流れを切ることができなかったけど、他の試合では割と流れを持っていけるプレーが出せたのは春よりも自分の成果が出せたからだと思います。筑波大戦以降から自分が先発になって、春季リーグは1回も先発で出ていなかったから急な切り替えができなくて、筑波大の強さの波にのまれてしまったのは反省するべきだなと思った分、東海大戦では自分のペースでプレーをすることができたので、そういったプレーを特にインカレで増やしていけたらなと思います。
江頭 春季リーグでは全体を通して最低限のことができたと思います。自分は春季リーグが不甲斐ないリーグで、シュートが入らないこともそうだし、逃げてしまったリーグでもあったので春は4年生やみんなに申し訳ないなという気持ちが大きかったです。でも秋季リーグは自分がやるべき事を理解して、最低限のやるべきことはやれたと思いますが、最低限のことなのでもっとシュートを決めたかったしディフェンスであたり負けしないようにしたかったので、課題の残るリーグとなりました。

対談中の江頭

一一秋季リーグで印象に残っている試合やご自身のプレーを教えてください
江頭 私は法政大戦をあげます。その試合での彩理さん(小原彩理、スポ4=東京・成蹊)のシュートです。彩理さんはシュートを決めているし、初シュートというわけでもないんですけど、彩理さんが1年生の時の早慶戦の7mスローを見ていて、その時のチームの雰囲気などを見て入部したい!と思ったので、そのシーンを勝手に思い出して実は1人でジーンとしていました。法政大戦で彩理さんが決めた時にチームの雰囲気が良くなって、すごい良いチームだなと思って印象に残っています。
作本 泣いてる?
江頭 泣いてない(笑)。
作本 東女体大戦で最後に撃たれたシュートで、枝が合っていたのに止められなくて、最後に勝ち切れるかどうかの瀬戸際の場面だったのですごく悔しさが残って、最後のプレーだったので悔しくて頭にずっと残っています。
江頭 東海大戦かなと思います。ゴールから見ていて勢いのあるプレーが多くて、自分は攻められないからこの人たちが仲間なのか!と感心しました。東海大戦は得点シーンが多くて過去1くらいに点を取って抑えた試合で、自分は得点できないからこそディフェンスやオフェンスをやっているコートプレーヤーや、応援しているベンチの仲間を見て、チームっていいなと思いました。プレーというより試合を通して印象に残っています。
作本 男子も応援してくれたもんね。
堀内 初めてあんなに応援してもらいました。早稲田全体の一体感を感じました。

一一秋季リーグで活躍したと思った選手や春から成長したなと思った選手を教えてください
堀内 私は1年生がとても成長したなと感じました。愛泉(倉持愛泉、スポ1=千葉・昭和学院)は高校の後輩なのでどんどん上手になっているなともちろん感じたんですけど、真生(兼弘真生、スポ1=神奈川・横浜平沼)がディフェンスで基本出てきてくれていて、出るたびにフリースローを取ってくれるし、こっちにも要求をしてくれるのでディフェンスの面で春以上に頼もしくなったと思う場面が多くて1年生の成長をものすごく感じたリーグでした。
江頭 私は梨央さん(山田梨央、スポ4=千葉・昭和学院)です。梨央さんは右利き右サイドで元々左利きより打ちづらいし、練習中もキーパーに止められて悩んでいる印象だったんですけど、試合になると梨央さんの維持を見せて点を取っているシーンをこのリーグで見ることができたなと思います。自分も右サイドで外している中、梨央さんが決め切ってくれているので自分の役割を梨央さんが担ってくれていて、ごめんなさいと思いつつ頼もしいなと思っています。
作本 私は玲奈(田島玲奈、スポ1=愛知・千種)です。雪羽が言っていたように、真生と一緒でディフェンスをトップでやってくれているんですけど、玲奈がトップにいると真ん中から人が打ってこないのですごくありがたいです。国士館大戦でも初得点を決めてくれていたし、1対5をするときは玲奈が必要なのでそういった点ではより一層チームに必要とされる選手いなっているのですごいと思いました。

ーーインカレは4年生と臨む最後の公式戦となります。4年生との思い出やエピソードは何かありますか
江頭 印象に残っている思い出はたくさんあるんですけど特に、夕莉と紗由さん(山野紗由、スポ4=北海道・釧路江南)と2月末くらいにお好み焼きを食べに行ったのがすごく楽しかったです。
作本 めちゃめちゃ楽しかった!
江頭 シンプルにおいしいし、おふざけメンツなので楽しかったです。自分の中で2年生になるとき、大学1年生の時で練習についていくのがしんどくて、接触も弱いしミスも多くて必死にやっていたのにうまくいかないことが多かった時期だったので、日曜日で次の日オフという時に連れて行ってもらって、ハンドボールやっていてよかったと思えました。こういう時があるから頑張れると思えました。食べた後に公園で空を見て星を見て、これがあるから頑張れると星を見て癒されていました。
堀内 梨央さんと高校の先輩後輩で、その時の自分は本当に何にもできなくて、ほかの自分の高校の同期はもともと知り合いの先輩が同じ高校にいるという中で自分は何も知らないという状態だったんですけど、大学を決める時に梨央さんが色々教えてくださって、早稲田に行って高校生の時よりも上手になった自分が梨央さんと同じコートに立って試合に出れているというのが本当に嬉しくて、高校では1年しか一緒にできなかったけど、大学生になってもう1年長く一緒にプレーできているのが嬉しいです。ごはんにも連れてってくださって同期がいなくて気にかけてくださって良くしてもらっていたので梨央さんには感謝しかないです。
作本 1つ目は理紗と亜優さん(杉浦亜優主将、スポ4=愛知・名経大市邨)とお花見に行ったことです。亜優さんが練習終わりでバイト前という時間に、たまたま私と理紗がお花見に行こうとしていて、その時に一緒に行ってくれて伏見公園に寝っ転がってお団子を食べて充実した時間でした。もう一つは彩理さんと明香里さん(後藤明香里、スポ4=東京学芸大付)とオフの日に遊びに行ったことです。池袋の焼肉に連れて行ってくれて、一緒に町中の同じポーズを撮るゲームとか、プリクラの中で訳の分からないポーズで撮ったりとかして、いつもと変わらない2人を休日にも摂取できて幸せでした。

対談中の堀内

ーーインカレにかける思いを教えてください
江頭 去年の4年生にも良くしてもらっていて、去年は引退してほしくない一緒にいたいという気持ちが大きかったんですけど、今年はメダルが取りたいというか結果を残したい、ベスト4以上に入れるように頑張りたいし目標のために自分ができることは精一杯頑張ろうという気持ちです。
作本 理紗と似てしまうんですけど、結果を求めたい勝ちたいという気持ちは大きいです。一秒でも長く4年生と一緒にいるとなると1試合でも多く勝つことが条件になるので、そのためにも4年生と一緒にプレーする時間を大切にしてインカレでメダルを取れるように、初戦にピークを持って行けるように頑張ります。
堀内 自分も勝ちたいです。去年のインカレでは自分のなかで不甲斐ない終わり方をしてしまって、夕莉さんがけがをされてしまって交代で出ていたんですけど何もできなくてそのまま終わってしまったんですけど、それをリベンジして純粋に勝ちたいという気持ちと、初戦の中京大に唯一続けている高校の同期がいて高校の先輩も結構いるので、どうしても個人的に中京大に勝ちたいという気持ちが大きいです。1秒でも長くこのチームでプレーをしたいというのもそうだし、高校の時に一緒に頑張ってきた仲間勝ち切るというところまで行きたいというのが目標です。

ーーインカレでキーマンになると思う選手を教えてください
作本 紗由さんです。ゼミの先輩だし、「今のシュートどうだった?」と聞いてくれて、キーパー目線でもコートプレイヤー目線でも高め合ってこれていると思います。紗由さんのシュートコースはすごく良くて、ここで1点欲しいというときに春も秋も決めてくれてインカレの舞台でも決めてほしいです。そのシーンも見たいです。
堀内 亜優さんです。亜優さんは安定しているイメージが強いんですけど、キャプテンとしてチームを引っ張ってくれているし、何かあったら声を掛けてくれるからこそ、特にポストというポジションは最後の最後にシュートを任されるポジションでもあるからこそかかる重圧というのは大きいと思うんですけど、亜優さんが決めてくれるとすごく盛り上がるし、チームとしてもどんどん調子や雰囲気も良くなるので、亜優さんの1点だったり亜優さんが守る1点がすごく大きくなるのではないかと思います。
江頭 1人は亜優さんです。亜優さんは下級生の時から活躍している選手だと思うんですけど、特に去年から自分が頑張るだけじゃなくて背中からチームを引っ張ってくれる存在で、その姿を見て何度も頑張ろうと思えたので亜優さんには輝いて欲しいと思っています。もう1人は明香里さんです。明香里さんは自分と境遇が似ていて、明香里さんの頑張りをずっと見てきた中で春にけがをしてしまって、せっかく大学生活で積み上げてきたものが崩れる感じが自分にとってはしてしまうと思うんですけど、それをあまり外に出さずにリハビリを頑張っているので、最後に楽しかったと思えるように思う存分頑張ってほしいと思っています。

ーーインカレで見てほしい自身の見どころを教えてください
江頭 上手い下手関係なく、気持ちを込めてプレーをするのでシュートを見て欲しいです!
堀内 10月にフリーシュートとかカットインの駆け引きを教わったので、細かい位置の取り方やそこからセーブをするところまで、いっぱい取るので見てください!
作本 私はコートプレイヤーの人たちがシュートを決めたときのガッツポーズを見てください!
一同 (笑)
堀内 キーパーのこと言ってくださいよ!(笑)
作本 以下同文プラス喜びを、自分が止めたとき以上に喜ぶと思うので仲間のシュートが決まった時の喜びを見てください!

ーーインカレへの意気込みをお願いします
堀内 絶対にメダルを取ります!
江頭 ベスト4以上いきます!
作本 頑張ります! 

ーーありがとうございました!
        

(取材・編集  林朋亜 高津文音)

♦作本夕莉(さくもと・ゆうり)(写真右)

2004(平16)年5月16日生まれ。175センチ。福岡・明光学園高出身。スポーツ科学部2年。全休が無いしTAもやっているけど秋学期皆勤賞だそうです!(現時点)そんな作本選手のパワーみなぎるガッツポーズとセーブに期待です!

♦江頭理紗(えがしら・りさ)(写真中央)

2004(平16)年11月10日生まれ。161センチ。東京・ICU高出身。スポーツ科学部3年。免許を持っていないので友達の運転でドライブに行くことを趣味にしたいと思っているそうです!最近では友達とドライブに行って3分の2は寝てしまいましたが楽しんだそうです!そんな江頭選手から飛び出すサイドシュートに注目です!

♦堀内雪羽(ほりうち・ゆきは)(写真左)

2005(平17)年11月24日生まれ。171センチ。千葉・昭和学院高出身。スポーツ科学部1年。最近推しのダンスチームのワークショップに行ってダンスを教わってきたそうです!そんな堀内選手の繊細な身のこなしでゴールを守る姿に注目です!