関東学生秋季リーグ戦 10月25日 アミノバイタルフィールド
| TEAM | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL |
| 早大 BIG BEARS | 20 | 21 | 7 | 0 | 48 |
| 立大 RUSHERS | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
小雨がちらつく中、関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)第6節・立大戦が行われた。試合は、序盤からWR松野雄太朗(社4=東京・早大学院)やWR中原秀城(スポ4=愛知・南山)へのタッチダウン(TD)パスが決まるなど、前半だけで6TD、41得点を獲得する。ディフェンスでも意地を見せ、立大オフェンスを完封。48ー0と圧勝し、無傷の6連勝を決めた。またこの時点で、早大BIG BEARSは秋季リーグ2位以上が確定し、全日本大学選手権の出場権を獲得した。
この試合、2TDを決めたWR松野
早大リターンで試合開始。すると、リターナーのWR安東純心(スポ2=沖縄・首里)が中央を抜け、敵陣21ヤード地点までのビックリターンを決める。RB安藤慶太郎副将(社4=東京・早大学院)のランでゴール前まで進むと、最後はアイフォーメーションからTE小郷智暉(政経3=埼玉・早大本庄)がエンドゾーンに飛び込みTD。K小林賢多(国教4=千葉・八千代松蔭)のポイントアフタータッチダウン(PAT)は、ポストに当たり失敗したものの、6ー0と先制する。続く立大のオフェンスをスリーアンドアウトに抑えると、QB船橋怜(政経4=東京・早大学院)が立て続けにパスを決め、ゴール前まで進む。最後は、エンドゾーンの左奥に走り込んだWR松野に浮いたTDパスを決め、追加点を奪う。DL伊藤寛太郎副将(商4=東京・成蹊)がサックを奪い、立大を再びパントに追い込むと、パントのスナップが乱れ、ボールがパンターの頭上を通過。転がったボールを相手パンターがリカバーできず、その間にLB遠藤暖心(スポ1=大阪・高槻)がエンドゾーン手前でリカバーすると、そのままエンドゾーンへ飛び込みTD。20ー0と点差を広げる。この勢いのまま、立大をまたしてもパントに抑えると、QB船橋のスクランブルなどで、一気に敵陣レッドゾーンに侵入する。第2クオーター(Q)残り8分、QB船橋が左に流れながら、エンドゾーンのWR中原にTDパスを通し、さらにリードを広げる。次のキックオフで、タックルミスが重なりビックリターンを許すも、ディフェンスが踏ん張り、立大をパントに追い込む。続く早大の攻撃はパントに終わるも、ディフェンスが立大オフェンスを4thダウンに追い込む。すると、立大はギャンブルを選択するが、パス失敗に終わり、早大は敵陣で攻撃権を得る。前半残り1分半、QB船橋が、ディフェンダーを振り切ってオープンになっているWR松野にパスを通すと、そのまま悠々とエンドゾーンに走り込んで、またしてもTDを奪う。さらに、前半終了間際、立大のパスを早大のDLが弾き、浮いたボールをLB高野力維(スポ1=東京・佼成学園)がキャッチし、インターセプトを奪う。すると、その次のプレーで、QB船橋の投げたロングパスがWR安東に通りTD。前半だけで4つのTDパスを決めたQB船橋の活躍などで、41ー0と大量リードで前半を終える。
前半終了間際にTDを決めたWR安東
LB遠藤の得点後、喜ぶ選手たち
雨足が一段と強くなる中で、早大キックで後半スタート。早大は、41点リードということもあってか、セカンドチームを中心に試合を進める。後半最初の立大のドライブをパントに抑えると、オフェンスは、先発のQB船橋に代わってQB木庭修克(文構2=東京・三田)が出場する。ただ、パスが決まらず、このドライブはパントに終わる。その後、ディフェンスがすぐさま攻撃権を奪い返すと、QB木庭やRB田中大晴(社4=埼玉・川越東)のランで、ゴール前3ヤードまで進む。しかし、ここから4プレー連続で立大ディフェンスにランを止められ、このドライブは無得点に終わる。続く立大の攻撃をスリーアンドアウトに追い込むと、立大のパントの飛距離が伸びず、早大は敵陣27ヤードからの攻撃を開始する。すると、3Q残り1分、QB木庭からWR大沼義篤(政経2=東京・早大学院)へのパスが決まると、そのままサイドライン際を駆け上がってTD。48ー0と、リードをさらに広げる。さらに得点を取りたい早大だったが、QB木庭がロングパスを投じるも、WRとタイミングが合わず、インターセプトを喫する。立大もWR平本清耀(2年)へのロングパスで一矢報いようとしたが、攻撃が後に続かなかった。最後は、早大がランで時間を潰して試合終了。48ー0で早大が立大を下し、6連勝を飾った。
この試合、52ヤードを走ったRB田中
この勝利で、全日本大学選手権の出場権を得た早大。オフェンスは48得点、ディフェンスは無失点と、攻守ともに圧巻の試合内容となった。2週間後に控える秋季リーグ最終戦は、秋季リーグ優勝をかけた法大との優勝決定戦。昨年惜しくも敗れて秋季リーグ優勝を明け渡した相手だけに、勝って3年ぶりの関東制覇を果たしたいところだ。
(記事 吉川柊真 写真 片山和香、丸山勝央、大村谷芳、堤健翔)
得点経過
| TEAM | Q | PLAY | PLAYER(S) | PAT | PLAYER | G/NG | スコア |
| 早大 | 1 | RUN | #45小郷 | K | #11小林 | NG | 6-0 |
| 早大 | 1 | PASS | #15船橋→#23松野 | K | #11小林 | G | 13-0 |
| 早大 | 1 | FUMR | #47遠藤 | K | #11小林 | G | 20-0 |
| 早大 | 2 | PASS | #15船橋→#1中原 | K | #11小林 | G | 27-0 |
| 早大 | 2 | PASS | #15船橋→#23松野 | K | #11小林 | G | 34-0 |
| 早大 | 2 | PASS | #15船橋→#98安東 | K | #11小林 | G | 41-0 |
| 早大 | 3 | PASS | #18木庭→#16大沼 | K | #36岡田 | G | 48-0 |
コメント
WR松野雄太朗(社4=東京・早大学院)
ーー試合を振り返って
前半は良かったですが、後半に7得点というのは、このチームの層の薄さを表していると思います。そこは課題だと思いますが、前半40点取れたということはプラスだと思っています。
ーー立ち上がりから好調でした。要因はどこにありますか
前節でひどい試合をしてしまって、チームの中で全員がリラックスしないということを頭に入れながら、今日に向けて練習をしてきました。日本一に向けての練習をしてきたので、そのチーム全体としてこの2週間の準備がこういう結果を生んでるのではないかと思います。
ーー前週の早慶戦から意識して取り組んだことは
僕自身は、前回の早慶戦でキャッチミスをしているので、初心に帰るつもりで徹底的に練習してきました。
ーーこのリーグ戦、ご自身の活躍をどのように振り返りますか
自身の活躍は、半分くらいの満足だと思います。昨年、一昨年と先輩の陰でなかなか活躍できなかった分、キャッチ数やヤードについても今年は違うのかなと思っています。ただ、ロングパスが自分の持ち味でもあるのですが、精度がまだ低いので、決めないと満足はできないかなと思っています。
ーー次戦に向けて意気込みをお願いします
絶対に勝ちます。自分も昨年悔しい思いをしているので、チームとしても僕自身としても昨年の借りを返すという気持ちがあります。必ず勝ちます!
LB永目純(スポ4=東京都市大付)
ーー試合全体を振り返って
基本的に全員が経験を積めて良い試合だったのですが、全体的にミスも多かったので、関西勢と対戦するにあたっては、そのようなミスを潰していく必要があると感じました。
ーーディフェンスとしても完封に抑えられたことに関しては
完封に抑えられたのは今季初めてで、みんなが求められていることを遂行できた結果だと思うので、その点はすごく良かったと思います。
ーー前戦の慶大戦からこの2週間で意識したこと
慶大戦では各々のレスポンスミスが多かったのですが、その反省を生かして2週間やってきたことを出せたことが、今回の完封という結果につながったと思います。
ーー自分自身のプレーを振り返って
タックルやヒットといったファンダメンタルの部分で、より細かいところにこだわれたと感じています。
ーー最終戦の法大戦へ向けて意気込みをお願いします
関東の優勝を決める試合になるので、チーム全員が本当に気合が入っていると思います。次戦もぜひ期待していてください。
WR安東純心(スポ2=沖縄・首里)
ーー試合を振り返っていかがですか
自分の持ち味を初めて出せた試合だったと思う一方で、この先の試合を考えると、リターンで自分が持っていかないといけなかったなという後悔もあるので、それを次につなげていきたいです。
ーー前半終了間際に見事なTDを決めました。振り返って
残り時間10秒という場面で、ロングパスがコールされていて、これは持っていかないといけないなという気持ちで臨んだプレーでした。決められて良かったです。
ーー後悔があるのは具体的にどのような場面ですか
キックオフリターンの場面で、最後1枚はがせたらTDというところだったのですが、自分が失速して追いつかれてしまったので悔しいです。
ーー前週の慶大戦を終えてから今日まで、チームの雰囲気はいかがでしたか
慶大の週は慢心ではないですが、そのような気持ちも少なからずあったのかなと思っていて。自分たちが慢心していい位置にいるわけではないので、立大や法大と当たるにあたって、もう一度気を引き締めて試合に臨めたと思います。
ーー活躍が増えている秋季リーグを振り返っていかがですか
ここまでは目立って活躍するような試合というものはなかったと思っていて、自分自身いつ活躍できるのかなという気持ちもありました。色々な人と話す中で、日々やるべきことをやっていくことが活躍につながると思って今日までやってきたので、それが今日出たのかなと思います。
ーー次戦へ向けて意気込みをお願いします
まず自分たちのやるべきことをやって、勝ち切って全日本につなげていきたいです。