稲門祭2025 10月19日 〜1982年秋 早稲田大学創立100周年時の野球部優勝を、今振り返る!〜
早稲田大学創立100周年の1982年秋、野球部が東京六大学秋季リーグ戦優勝を果たしたあの歓喜が、43年の時を経てよみがえった。
当時のエピソードを話す安部嘉弘氏(1983年卒)
10月19日に開催された稲門祭で、「『100周年V』の感動が甦る!」と題したトークショーが行われた。このトークショーには当時の主力メンバー4人が登壇。会場には100人を超える聴衆が訪れ、大盛況となった。
出演したのは、当時主将を務めた二塁手の安部嘉弘氏(1983年卒)、左翼手の山岡靖氏(1983年卒)、中堅手の阿久根謙司氏(1984年卒)、投手の木暮洋氏(1984年卒)の4人。司会はNHKの竹林宏アナウンサー(1987年卒)が務めた。
司会を務めた竹林宏アナウンサー(1987年卒)
トークでは、1982年秋に優勝するまでの激戦や早慶戦の裏話、チームの結束を支えたエピソードが次々と語られた。竹林アナウンサーが作成したスライドには当時の早稲田スポーツの紙面もたびたび登場。勝負の一戦、勝負の一打席を順々に振り返った。
当時の早稲田スポーツの紙面を見ながら振り返る木暮洋氏(1984年卒)
終盤には、現在3連覇中の早大野球部を率いる小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)からのビデオメッセージが上映された。小宮山監督は1982年秋の優勝について、「この優勝は自分にとっても人生の転換点になった。早慶戦での早稲田の逆転タイムリーを見て、早稲田で野球がしたいと強い思いに駆られたからこそ、今の自分がある」と話した。また阿久根氏も、「早稲田を目指してくる人のモチベーションは一味違う。あの早稲田のユニフォームを着て、あの神宮球場で野球がしたいのだ、という強烈な想いを持ってる人だけが集まっている。ただスターが揃うチームとは訳が違う」と語り、早稲田に対する誇りをにじませた。
早大での野球について話す阿久根謙司氏(1984年卒)
今季は優勝の可能性こそ途絶えたが、早大野球部は11月1、2日に行われる早慶戦を控えている。東京六大学野球が創立100周年という節目の年に臨む伝統の一戦。早大野球の情熱と誇りの火は、これからも脈々と次の世代へと受け継がれていく。
(記事・写真 濵嶋彩加)
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※一部写真は早稲田スポーツOB神山正幸氏(1985年卒)より提供