【競走】立迫が余裕の5000メートル組トップ!鈴木翔、安江は各種目で自己記録を大幅更新

陸上競技

第6回早大競技会 10月18日 埼玉・織田幹雄記念陸上競技場

 出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)からわずか数日後のこの日、日没後の織田幹雄記念陸上競技場にて、第6回早大競技会が開催された。この日行われたのは5000メートルと10000メートルの2種目。5000メートル1組では、立迫大徳(スポ2=鹿児島城西)が復帰レースながらもトップでフィニッシュ。5000メートル同組に出場した鈴木翔瑛(人2=群馬・富岡)、10000メートルに出場した安江悠登(法3=埼玉・西武学園文理)は自己ベストを大きく塗り替えた。

 5000メートル1組には、立迫、鈴木翔、高橋優喜(スポ3=静岡・浜松北)、大和田春(スポ2=高知追手前)、門馬海成(政経4=福島・会津)、須山向陽(スポ4=鹿児島城西)、斉藤天紀(スポ1=埼玉・川越東)の7人が出場した。 「早稲田の選手が互いに引っ張り合う」というレースプランのもと、序盤から早大勢が前を固める展開となった。やがて先頭に立ち、レースを牽引したのは立迫だ。半年以上ぶりのレースに好コンディションで臨んだ立迫のペースアップにより、集団は徐々に崩れていくが、鈴木翔と高橋がしっかりと反応。立迫を先頭に、ペースを刻む。4000メートルを過ぎると、鈴木翔が果敢にスパートを仕かけた。順位を意識していた立迫もこれに即座に反応し、勝負は最終局面へ。ラスト1周、応援の声が高まる中、渾身のスパートを放った立迫は、鈴木翔を突き放し、トップでフィニッシュした。記録は14分28秒86。最低目標の14分20秒台をクリアし、復帰戦を安堵と手応えで締めくくった。また、最後まで立迫とトップ争いを演じた鈴木翔は、14分36秒70で2着。自己記録を8秒以上更新し、会心のレースとなった。

 10000メートルに出場したのは安江。序盤は集団中位で落ち着いたリズムを刻む。先頭は3000メートルを8分46秒で通過。ペースが上がるにつれて集団がばらけ始めると、安江は第1集団の後方で粘り強く食らいついた。4000メートル付近で集団からやや遅れるも、そこからは菅野雄太(令7教卒)の引っ張りを受け、冷静にリズムを保つ。5600メートル付近では、単独走となっていた選手たちがまとまり新たな集団を形成。安江はその先頭に立ち、攻めの走りを見せた。終盤は完全に単独走となったが、粘り強く腕を振り続ける。そしてラスト1周の鐘の音とともに、力強く加速し、一気に5〜6人を抜き去って10着でフィニッシュ。記録は30分00秒58。従来の自己ベスト(30分39秒52)を大幅に更新し、夏合宿で積み上げてきた力を証明した。

 今夏、多くの合宿に参加し練習を積んできた鈴木翔と安江の2人が自己記録を大幅に更新し、チーム全体の底上げが進んでいることを感じさせた今回の早大競技会。再来週に全日本大学駅伝対校選手権(全日本)を控えるメンバーにとっても、仲間たちの健闘は確かな刺激となったことだろう。駅伝で発揮される強さは、走る選手の力だけでなく、チーム全体の雰囲気にも支えられている。まだまだ続く戦いに向け、早大はチーム一丸となってさらなるギアを上げていく。

(記事 佐藤結、写真 石本遥希、佐藤結、永尾早渡)

結果

▽男子5000メートル1組

立迫大徳(スポ2=鹿児島城西)   14分28秒86(1着)

鈴木翔瑛(人2=群馬・富岡)   14分36秒70(2着)自己新

高橋優喜(スポ3=静岡・浜松北)   14分50秒00(4着)

大和田春(スポ2=高知追手前)  15分06秒52 (8着)

門馬海成(政経4=福島・会津)   15分07秒65(9着)

須山向陽(スポ4=鹿児島城西)  15分14秒46 (11着)

斉藤天紀(スポ1=埼玉・川越東)   15分25秒08(15着)

▽男子1万メートル

安江悠登(法3=埼玉・西武学園文理)   30分00秒58(10着)自己新

コメント

ーー今日のコンディションはいかがでしたか

 今日は結構調子が良く、狙いは14分10秒台でした。風が強かったり、最初の1000メートルが少し遅かったりというのもあり、途中から順位狙いで走りました。

ーー今回のレースの位置づけはどのようなものでしたか

 レース自体が半年以上ぶりなので、復帰レースとしてある程度走れればいいなと考えていました。

ーーレースプランはどのように考えていましたか

 早稲田の選手がそれぞれ引っ張り合おうというかたちでした。

ーーレースを実際に振り返ってみていかがですか

 (それぞれが引っ張り合う予定だったが)みんなが思ったように走れず、途中僕が引っ張って、ラストに他のメンバーが出てきたといったかたちでした。レースの内容は比較的よかったと思います。

ーータイムの印象についてはいかがですか

 最低目標は14分20秒台、あわよくば14分10秒台を狙っていました。タイム的には良くありませんでしたが、最低限走れたのでよかったと思います。

ーー残りのシーズンの目標をお願いします

 トラックの5000メートルでまた13分台を出したいという思いがあるので、13分台を出せるように頑張ります。