第3回に登場するのは、学生動員対策責任者の深瀬真子(吹奏楽団)(文構4=東京・青稜)、金井優果(チアリーダーズ)(文4=早稲田佐賀)。東京六大学野球リーグ戦を中心に観客の動員や集客を担うこの部門の責任者として活動する2人に対談形式でのインタビューを行った。
応援部のために

写真に収まる深瀬(写真左)と金井(写真右)
ーーお互いの紹介をしてください
金井 深瀬真子です。文化構想学部です。楽器はフルートをやっています。
深瀬 あとクラリネットね(笑)
金井 クラリネットね。性格は元気で明るいです。実は3兄弟の末っ子らしくて、結構末っ子みたいな感じで可愛いです。あと、お菓子作りとかが得意で綺麗好きらしくて女子力高いです。
深瀬 金井優果です。文学部で早稲田佐賀出身です。第一印象は「顔ちっちゃ、スタイルめっちゃいい」みたいな感じでした。割と新人の時から仲良くしていて、性格は自分の意思をはっきり持っていて、いい意味で自分大好き(笑)自分の意思をはっきり伝えられるところが尊敬できるところです。あと可愛いです。
ーー金井さんから見て初対面時の深瀬さんのイメージはどうでしたか
金井 結構フレンドリーでたくさん話しかけてくれて、私がMBTIこう見えてI(内向型)なのであまり自分から話しかけたりとかはできない方なのですが、すごくいっぱい話しかけてくれてうれしかったです。
ーー学生動員対策責任者という役職について教えてください
金井 部門の仕事としては、野球応援や各種応援に多くの方々に来ていただけるような取り組みを行うといったところが大まかな内容です。具体的にはTシャツなどのグッズを作ったり、球場で配られるガイドブックを作成したり、ハリセンのデザインなども私たちの部門で作っているなど、応援部のクリエイティブな部分を担っています。あとは球場での誘導ですね。場内応援がしやすいような座席の環境を整えたりっていうのも私たちの仕事です。

インタビューに答える深瀬
ーー昨年の学生動員対策部門を振り返っていかがですか
深瀬 昨年度は責任者が各パート1人ずついて3名でやっていたので、役割分担がしっかりされているなという印象がありました。その部門の中でガイドブック担当、グッズ担当などに分かれるのですが、3年生は色々実際に作れるので、そこがすごい楽しかったなって思い出です。
金井 私たちの1個上の3人の方がすごい部門の雰囲気を良くしてくださっていたので、とにかくその部門の一員として過ごせていることも楽しかったし、今もその御三方に良くしていただいていて、尊敬しています。
ーーこの役職に就かれた経緯を教えてください
金井 私は3年生の前期に学生動員対策補佐をやっていて、部に直接貢献できていることを実感してとてもうれしかったし、自分の強みを生かせているとその時から感じていました。具体的には私はガイドブックを一から作ったのと、去年のエンジTシャツのデザインも私のものを採用していただいたので、自分のこだわりやクリエイティブな部分を評価していただいたのがうれしくて、責任者として部のためになれるかなと考えました。
深瀬 私は後期に(学対部門の)補佐役職に就いたのですが、ガイドブック担当とグッズ担当になって、自身が一から作ったものが、実際に観客の方々の手に渡るということにすごくやりがいを感じたからです。いろんな補佐役職をやっている中で、一番自分が楽しかったし、やりがいを感じられたという部分が大きいです。あとは、誘導人員に新人と2年生の時によく入っていたのですが、そこで自分の対人スキルが生かせるなという風に思って、自分が向いてると思い第一志望でこの役職を書きました。
ーー今年の学生動員対策部門で取り組んでいることはありますか
金井 責任者として大切にしていることは補佐の意見をなるべく尊重することです。具体的な新たな施策としては、誘導の時にちゃんとボードを持って誘導するなどの工夫をしています。
深瀬 それも補佐がやりたいと言ってくれて。せっかく3年生で部を動かせる役職に就いたからこそ、自分たちでどんどん変えていって欲しいなと考えていたので、どのような企画をやりたいのかをちゃんと聞いて、私たちが実現可能性とかを考えてフィードバックしてという感じです。本当に3年生主体でやっています。
金井 あともう一つあって。今年の秋リーグで野球部の皆さんにプレゼントするために応援メッセージを集めていて、野球部の方々への感謝の気持ちを伝えたり励ませるような取り組みをしています。皆さんいっぱい書いて欲しいです。
ーー実際のリーグ戦の中で観客誘導に関して難しいなと思うことはありますか
深瀬 誘導に関しては多くの方々を動かすというというところで、全ての観客の方が私たちの話を聞いてくださるわけでもなかったり、トラブルなどもたまにあるのでそこが難しいなと思っています。
金井 早慶戦などではイレギュラーな想定していなかったような人の動きが生まれる時もあるので、そのような時は臨機応変に対応することを心掛けています。

インタビューに答える金井
最後までやりきる
ーー応援部に入られた経緯を教えてください
深瀬 私は高校から吹奏楽を始めたのですが、コロナであまり部活をちゃんとできなくて不完全燃焼な部分があったので何かしら楽器をやりたいなという気持ちと、早稲田に入ったからこそできる経験をしたいなと思ったからです。オール早稲田で楽器ができる、そしてマーチングをやってみたかったので、唯一それが可能なこの団体を選びました。
金井 私は高校の時も応援部、チアをしていて、その時の同期と「大学でも挑戦しよう」みたいになったので、私も実際にチアを続けたいなと思い、一緒に入りました。
ーー実際に入ってみてどのように感じましたか
深瀬 想像とのギャップしかなかったです。私は結構「吹奏楽やりたいな」みたいな方だったので、「何この団体」みたいな(笑)。野球のルールもわからず入ったので、入るとこ間違えたなみたいな感じで結構すぐやめようと思ってました。
金井 元々厳しいと伺っていたので覚悟して入部しました。厳しく指導されることもある中で、自分の至らない点に向き合う日々は辛かったけれど、そんな機会はなかなかないものなので、今は頑張って良かったなと思いますし、そのおかげで成長できたなって思えてるので、辛かった日々にも感謝しています。
ーー補佐の期間はいかがでしたか
深瀬 私は覚悟を決めたというか、3年生の役職発表されて、もう私は応援部の内部の人間になったんだっていう覚悟から始まった3年生でした。それまで衝撃の日々みたいな連続だったので、結構辞めたいなと思う時期もあったのですが、3年生になって結構自覚したという感じです。1番最初に新人監督補佐になって、新入生をいっぱい入れるために頑張っていた時期は、そこで改めて自分自身がなんで応援部に入ったんだろうと振り返ったり、どうやったら入ってくれるかなと考えたその期間は応援部と向き合う期間になりました。その時に入ってくれた新人は思い入れが強いですし、仕事をしている中で応援部に貢献するという気持ちが芽生えてすごい充実したなと思っています。
金井 一番応援部に夢中になれた1年間だったと思うし、応援部と向き合えた1年間だったと感じています。私は学生動員対策補佐や応援企画補佐をして、応援に携わる仕事が多い中で、応援部の根幹の活動に真剣に向き合えた日々は楽しかったし、やりがいをたくさん感じられました。3年生になって自分の確立された役割を担う中で、自分の居場所を感じられたし、ちゃんと貢献して部員として自信が持てるようになったのが3年生だったなと思います。
ーー4年間で最も印象的な出来事を教えてください
深瀬 私は去年の春の大雨の優勝パレードが印象に残っています。優勝できたのも凄いうれしかったのですが、本当に足が棒になるかと思うくらいしんどかったです。正直な感想疲れすぎてしんどかったの方が強いです(笑)。しかもその日は私の誕生日だったんですよ。最高な誕生日プレゼントだなと思いつつ、怒涛の1日で本当に印象に残っています。
金井 私も優勝パレードです。実は優勝パレードの運営は学生動員対策部門が担っていて、当時私は補佐で優勝パレード担当で直接その運営に関わったのですが、優勝するかしないかわからない中で野球部の優勝を信じて準備したし、それで実施できたのがうれしかったです。あと、本当に大雨だったので、なんか辿りつかないかと思ったくらい大変だったのですが、着いた時に一個上の方に「がんばったね」と言ってもらえて、久しぶりのパレードで不安なこともたくさんあったので、褒めていただいた時は涙が出るくらいうれしかったです。
ーー秋の早慶戦の集客に向けて行っていることを教えてください
金井 まずは春と同様に団体予約をちゃんとやって、呼びかけや広報をがんばっていきたいと思っています。また、グッズなどの魅力的なものを作って、通常リーグ戦からまた来たいと思っていただけるようにがんばっています。あと、ハリセンやガイドブックなど、応援に対して付加価値をさらに与えられるような取り組みをして、球場に来てもらえるようにしたいです。
ーー今後、どのような学生動員対策部門であって欲しいと思いますか
深瀬 私はこの部門の一番いいところだと思っているクリエイティブなところを継承していって欲しいなって思っています。例えばグッズだったら、それを実際に売って、その利益を見てみたいなやりがいを直接感じることができる部門だと思っているので、そういったところでどんどん新しい企画をやったりして欲しいなと思います。あと、私が思う学対部門の良いところは、学年関係なく(ハリセン等の)デザインを募集しているので、新人・2年生も活躍できる場があるところです。部全体を巻き込んで、どんどん良い学対部門を作って欲しいなと思っています。
金井 自由っていうのは大切にして欲しいです。早稲田の応援は伝統的なものを大事にしていますが、その中で学対部門では新たな自由な発想を持って、常に新たな風を吹かせる部門であって欲しいなと思っています。あとは自由に楽しく活動してほしいです。
ーー最後に引退までの意気込みをお願いします
深瀬 ここまで来たら完走するしかないって思っています。やり切る!最後やり切った自分がここに入部して良かったと思えるように、学対部門としても観客の方々をたくさん早慶戦で呼びたいです。
金井 4年生になって体育各部の友人とかもできて、選手を改めて尊敬することが増えました。その尊敬する選手の方々を応援させていただく身として相応しいように、自分も最後まで全力で努力したいなと思います。
(取材・編集 土橋俊介、写真 山口愛結)

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◆深瀬真子(ふかせ・まこ)
東京・青稜高出身。文化構想学部4年。好きな応援曲は『Viva Waseda』。最近のブームは食べログ100名店を巡ることだそうです!定期演奏会では大所帯での『七色』に輝く迫力あるステージに注目とのことです!
◆金井優果(かない・ゆうか)
早稲田佐賀高出身。文学部4年。好きな応援曲は『雷轟』からの『F1〜コンバットマーチ』。日々のルーティンは寝る前にサプリメントを6種類飲むことだそうです。チアステではこだわりの『まつげ』に注目とのことです!