【野球】両軍共に2桁得点 8回に石郷岡の初本塁打などで乱打戦を制す/法大2回戦

野球

東京六大学秋季リーグ戦 10月5日 神宮球場

早大
15ー10
法大
TEAM 合計
早大 0 15
法大 0 10

◆バッテリー

髙橋煌、宮城、◯安田、田和ー吉田瑞

◆二塁打

前田健、吉田瑞、尾瀬

◆三塁打

渋谷

◆本塁打

石郷岡(8回3ラン)

 前日の1回戦を落とし、早くも秋季リーグ戦2敗目を喫した早大。1勝1敗のタイに持ち込むべく臨んだ2回戦は壮絶な打ち合いとなった。初回に2点を先制された後、3回、4回と集中打を浴びせて10点を奪う。しかし、その後にまさかの8失点を喫して同点に。8回に代打・岡西佑弥(スポ3=智弁和歌山)の適時打、石郷岡大成(社4=東京・早実)のリーグ戦初本塁打などで再び勝ち越し、辛くも逃げ切った。明日の3回戦へ、投手陣、野手陣の踏ん張りが今一度試される。

 立大戦に続いて1回戦を落とした早大。連敗を阻止すべく、先発マウンドを託された髙橋煌稀(スポ2=宮城・仙台育英)。テンポ良く法大打線を抑え、攻撃のリズムをつくっていきたいところだったが、初回に味方のエラーで出塁を許すと、法大3番・藤森康淳(3年)に右中間への適時打、5番・片山悠真(3年)にもライトオーバーの適時三塁打を浴び、2点を先制されてしまう。

先発の髙橋煌

 前日同様序盤からビハインドを負った早大は4回、前田健伸副将(商4=大阪桐蔭)が左中間へ二塁打を放つと、田村康介(商4=東京・早大学院)がセカンドへの内野安打でつなぎ、石郷岡のセカンドゴロの間に1点を返すと、吉田瑞樹副将(スポ4=埼玉・浦和学院)がレフトオーバーの適時打、髙橋煌もライト前へ運び、4連打で5点を奪って逆転に成功する。5回にも今秋不調にあえいでいた、渋谷泰生(スポ4=静岡)に適時三塁打が飛び出すなどして一挙8点のリードを奪う。これで試合の大勢は決したはずだった。

4回に適時打を放った渋谷

 大量10点の援護をもらった髙橋煌。しかし5回、またも藤森、片山に安打を浴びて走者をためると、7番・井上和輝(1年)に痛恨のレフトスタンドへの3点本塁打を浴び、5点差へと追い上げられる。髙橋煌は結局5回5失点で降板。味方の失策もあり、自責点は3点だったが不完全燃焼の内容となった。

 6回から登板した宮城誇南(スポ3=埼玉・浦和学院)も法大打線の勢いを止められない。2者連続四球の後、2番・中村騎士(2年)のサードへの強いゴロを、途中から出場していた髙橋海翔(スポ2=山梨学院)が痛恨のエラー。無死満塁から藤森を迎えた際に暴投で1点を返され、片山の左中間への適時二塁打、宮城に代わって登板した3番手の安田虎汰郎(スポ2=東京・日大三)が、今泉秀悟(2年)に初球をレフトオーバーへ運ばれ、8点あったリードが無くなってしまった。

 重苦しい展開の中、8回、先頭の尾瀬雄大(スポ4=東京・帝京)が四球を選ぶと、小澤周平主将(スポ4=群馬・健大高崎)もつなぎ、5番の前田健副将が申告敬遠される中、代打でコールされたのは岡西。2球で追い込まれながらも5球目のスライダーを捉えると、打球はセンター前へ。値千金の2点適時打で再び勝ち越す。興奮冷めやらぬ中、7番・石郷岡がダメ押しの3点本塁打を叩き込む。石郷岡はこれが嬉しいリーグ戦初本塁打となった。

8回に本塁打を放った石郷岡

 逃げきりを計るべく、早大は守護神の田和廉(教4=東京・早実)を8回から投入。荒れた試合の中で見事に無失点で試合を締めくくった。

 劇的な勝利を収めて3戦目に持ち込んだ早大が、ここにきて投手陣の不安定さ、野手陣の失策も目立つ。今後も続く戦いの中では命取りになりかねない。まずは明日の3回戦をチーム一丸、総力戦で白星をつかみ、優勝を占う天王山である明大戦へ向かいたい。

(記事 稲積優一、写真 竹田朋矢)

早大打者成績

打順 守備 名前
(中) 尾瀬雄大 .308 二失   四球 中2 四球     四球 一ゴ
(遊) 渋谷泰生 .241 遊ゴ   中安 左安 右3     バ三 二飛
(二) 小澤周平 .231 空三   三飛 二ゴ 遊直     四球  
(左) 寺尾拳聖 .222   三ゴ   右飛 右安 中飛   見三  
  田和廉                  
(一) 前田健伸 .458   中安   中2 四球 中飛   故四  
  走左 松江一輝                  
(三) 田村康介 .375   空三   二安 投安 中飛      
  宮城誇南                  
  安田虎汰郎                  
  打一 岡西佑弥 .500               中安  
(右) 石郷岡大成 .522   遊ゴ   二ゴ 中犠   三邪 右本  
(捕) 吉田瑞樹 .316     空三 左2 四球   二ゴ 右飛  
(投) 髙橋煌稀 .286     遊ゴ 右安 空三   空三    
  髙橋海翔 .000                 見三

早大投手成績

名前
髙橋煌稀 2.81
宮城誇南 01/3 0 9.95
安田虎汰郎 12/3 0.00
田和廉 0 0 0 0.00

コメント

◆石郷岡大成(社4=東京・早実)

ーー試合を振り返って
 まず勝つことができて、明日につながったので良かったと思っています。その中で、良かったところもあれば反省するところもしっかり出た試合だったので、明日は反省すべきところをしっかりと克服して、良かったところを継続してもっと伸ばしていけるっていうような、そういう試合にできたらと思います。

ーー8回は2点リードで打席が回った。どんなことを考えたか
 次に吉田(瑞樹副将、スポ4=埼玉・浦和学院)がいたので。自分はヒットなりフォアボールなり、とにかく塁に出ることが得点につながると思って打席に入って、結果としては一番いい形になりました。(本塁打は)たまたまっていう感じなんですけど、次につなげるバッティングができたのは良かったかなと思います。

ーー本塁打の感触は
 打った瞬間に行ったっていうような感じはなくて。とにかくライトを超えてくれっていうような思いで走っていました。ライトがが追うのをやめたのがが見えた時に行ったかなっていう風に思いました。

ーーここまで打率は5割超。打撃の調子は
 調子自体はバッティング練習でも悪かったり、なかなかいい感覚じゃない時もあるんですけど、試合中での修正だったり、ヒットを打たないでも点を取るバッティングだったり、そういうところはできていると思います。調子どうこうというより、求められてるバッティングをできているっていうところが良いかなと思います。

ーー3回戦に向けての意気込み
 死ぬ気で勝って勝ち点取ります。