【男子バレー】因縁の相手を撃破!東京学芸大にストレート勝利し、雪辱を果たした

男子バレーボール

10月4日 秋季関東大学リーグ戦 神奈川・東海大湘南キャンパス

 秋季関東大学リーグ戦第5戦の相手は、早大にとって忘れがたい存在である東京学芸大だった。東日本大学選手権大会(東日本インカレ)で、フルセットまでもつれ込む激闘の末に敗れ去った。序盤からコートに立つ選手全員が気迫を前面に押し出し、持ち味である攻めのサーブと鉄壁の守備を織り交ぜて主導権を握る。声を掛け合いながら集中を切らさず、全員が一体となってボールを追いかけた結果、セットカウント3-0(25-13、25-22、26-24)のストレート勝利。因縁の相手を下し、今後の戦いに向けて弾みをつける勝利となった。

 第1セットは、OH小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)の鋭いサーブが炸裂した。序盤から小野の豪快なサーブで6-1と一気に点差を広げると、東京学芸大はたまらずタイムアウトを要求。しかし、その流れを止めることはできない。その後も、小野のノータッチサービスエースを含む圧巻の7連続ブレイクで試合の主導権を掌握した。後方ではリベロ布台聖(スポ3=東京・駿台学園)が幾度となく相手の強打を拾い上げ、正確にセッター前田凌吾主将(スポ4=大阪・清風)へと返球。前田は冷静にトスを散らし、OP川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園)のライトからの力強いスパイク、OH佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園)の豪快なクロスアタック、さらにMBローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大)の速攻など、多彩な攻撃を次々と繰り出した。最後は東京学芸大のスパイクがコートを割り、25ー13でセットを先取した。

レシーブをする小野

 第2セットはお互いに粘り強くボールをつなぎ、一進一退の攻防が続く。その中でも早大は焦ることなく、着実に勝負どころを見極める。中盤には、佐藤のバックアタックが炸裂し流れを引き寄せると、小野のサーブが相手を崩しローゼンやMB板垣慧(政経4=京都・洛南)のセンター攻撃が決まる。ラリーが続く場面でも全員が声を掛け合い、粘り強くボールをつなぎ、徐々に点差を広げていった。終盤には東京学芸大がレフトから攻め込み、粘りを見せるも、最後は早大が冷静に対応。25-22で2セット目も取り切り、勝利に一歩近づいた。

スパイクを打つ佐藤

 第3セットも互いに一歩も譲らない激しい攻防が繰り広げられた。布台を中心に、守備陣は相手の強打をことごとく拾い攻撃のチャンスを引き寄せる。川野のフェイント、板垣のブロックで得点を重ねると、先に20点台へ到達した早大。しかし、ここから東京学芸大が意地を見せ、サービスエースやライトからの強烈なスパイクで猛攻を仕掛ける。一気に点差を詰められ、試合はデュースにもつれ込む。緊張感が走る中、早大は最後まで集中力を失わず、冷静に相手の攻撃を見極めた。ラストプレーで東京学芸大のアタックがわずかにラインを割ると、26ー24でストレート勝利を飾った。

ブロックをする板垣
 秋季リーグ戦も折り返し地点を迎える中、開始時点から気迫に満ちた選手たちの姿が印象的な一戦だった。相手の強烈なサーブに対しても動揺するのではなく、地に足をつけた状態で臨んでいた。特に佐藤の迷いのないプレーはチーム全体の士気を高め、他の選手の思い切りの良いプレーを引き出しているようにも見えた。苦手意識のあったチームに対して、今できる全てを出しきった試合になったのではないだろうか。明日は法政大との対戦。今日の勢いのまま勝利を掴み取るはずだ。

(記事 加藤涼音、写真 井口瞳、中井遥音)

セットカウント
早大

25-13
25-22
26-24

東京学芸大
スタメン

アウトサイドヒッター 佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園)
アウトサイドヒッター 小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)
ミドルブロッカー 板垣慧(政経4=京都・洛南)
ミドルブロッカー ローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大)
オポジット 川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園)
セッター 前田凌吾(スポ4=大阪・清風)
リベロ 布台聖(スポ3=東京・駿台学園)

途中出場

梶村颯汰(スポ4=東京・安田学園)
徳留巧大(スポ2=長野・松本国際)
瀬川桜輝(スポ1=宮城・東北)

コメント

山崎喬平副務(スポ3=静岡東)

ーー試合を振り返って

 序盤に今日のテーマとして、チームで上げた強いサーブに対して耐えるということ、こちらがサーブで積極的に攻めるということが体現できた点が良かったと思います。3セット目終盤に相手にサーブで攻め込まれるシーンはありましたが、そこを全体でコミュニケーションとり、凌ぐことができたのも良かったです。

ーーいつも以上に声かけをされていましたが

 今日松井監督が不在ということで、選手達もいつもと違うシチュエーションで試合に臨むということで難しいと感じていたので、チームが受け身にならず攻めにいける姿勢を出せるようにいつも以上に声をかけてました。

ーー東日本インカレのリベンジを果たしましたが今回の対戦での手応えはありましたか

 このリーグ戦の空いた2週間で、強いサーブに対して耐える練習をチームとして取り組んで、今日の試合も直接失点を少なくすることができたため、そこは非常に手応えを感じてます。

ーー次戦への意気込み

 明日もサーブで積極的に攻めてきて非常に勢いのあるチームなので、今日と同じように序盤から向かっていけるよう、アップからチームでエネルギーを出していきたいと思います。