【女子ハンドボール】強豪相手に粘りを見せるも勝ち点の分け合いに 黒星1つに抑えリーグ3位でインカレへ大きく前進!

女子ハンドボール

関東学生秋季リーグ 9月27日 東京・国士館大学多摩体育館

 秋季リーグ最終戦、前戦で劇的勝利を収めた早大はこの日、春は負けとなった強豪・東女体大との一戦に臨んだ。立ち上がりから両者一歩も譲らない時間帯が続き、15ー16で前半を折り返す。逆転を図りたい後半、連続得点で一時3点のリードの展開に。しかし相手の勢いを抑えきれず、30ー30の引き分けでリーグ戦3位となった。

試合前に円陣を組む選手たち

 オフェンスから始まった今試合。ゴールに攻め込むも、DFにボールを奪われるとそのまま速攻に持ち込まれ先制点を献上。それでもシュートを決め切り前半5分、倉持愛泉(スポ1=千葉・昭和学院)の、DFを騙すフェイントパスで山野紗由(スポ4=北海道・釧路江南)にボールを送り高いジャンプでシュートを決め5ー4で逆転に成功。ここから互角のせめぎ合いが続く。しかし前半11分から連続得点を決められ2点ビハインドの展開に。東女体大にペースを握られたと思われたが、早大の持ち味を存分に出して食らいつき前半19分、相手のミスに素早く反応した杉浦亜優主将(スポ4=愛知・名経大市邨)がボールを奪うと前を走り出していた大野蒔絵(スポ3=埼玉・市立浦和)にパスを送る。大野がゴール正面までボールを運ぶとフリーになっていた江頭理沙(スポ3=東京・ICU)に背中を通すパスを送り得点。同点に並ぶ。さらに前半20分、倉持のパスから杉浦がループシュートを決め逆転に成功し12ー11に。再び流れに乗るも東女体大の攻撃の手は止められず、15ー16で前半を折り返す。

パスを出す倉持

 逆転を狙いたい後半、立ち上がりから早大が主導権を握る。後半1分、相手に7mスローを与えるも、これを作本夕莉(スポ3=福岡・明光学園)が止めて得点を阻止。さらに後半5分、相手のミスを拾うと井橋萌奈(スポ3=東京・白梅学園)が走り出し速攻に成功。そして前半7分、山野がDF2人に挟まれながらもシュートを決め切り20ー20で同点に並ぶ。このまま逆転まで持って行きたい早大は前半14分、井橋のシュートと作本のセーブで逆転に成功。攻撃の手を止めず強豪相手にこれまでの鍛錬を見せつける。後半22分、再び山野の高いジャンプシュートが決まり3点リードの展開に。勝利が目前に迫るなか後半24分、早大のディフェンスが勢いを増し、力強いプレーに反則を取られディフェンスが5人となる。ここから3連続得点で逆転され後がない早大。試合時間残り3分。それぞれが最後の力を振り絞りゴールを狙う中、後半28分、山野と杉浦がシュートを決め逆転に成功。残り2分、守りきれば勝利が見えてくる。しかし後半29分、相手に同点弾を放たれ会場全体に緊張が張り詰める。試合時間残り7秒、早大のオフェンス。シュートコースを探り力強いシュートを放つも、ゴールの枠を捉えきれず30ー30で惜しくも同点で試合終了。3位でリーグの幕を閉じた。

 全9試合に及んだ今リーグは黒星が1つと、春から大きく成長を遂げた早大。杉浦が優秀選手賞、山野が特別賞、倉持が新人賞と個人でも大活躍を見せ、リーグ3位という成績を残し、チームとしても目標達成となった。11月には全日本学生選手権が開催され、メダル獲得が目標だ。これからも成長を続ける早大に期待が高まる。

(記事 林朋亜  写真 高津文音)

結果

早大30ー30東女体大

前半

早大15ー16東女体大

後半

早大15ー14東女体大

スタメン

GK堀内雪羽(スポ2=千葉・昭和学院)

LW大野蒔絵(スポ3=埼玉・市立浦和) 

LB山野紗由(スポ4=北海道・釧路江南) 

PV杉浦亜優主将(スポ4=愛知・名経大市邨)

CB倉持愛泉(スポ1=千葉・昭和学院)

RB井橋萌奈(スポ3=東京・白梅学園) 

RW山田梨央副将(スポ4=千葉・昭和学院)

 

コメント

杉浦亜優主将(スポ4=愛知・名経大市邨)

――1点差となった前半を振り返ってみていかがでしたか

 15-16の点数に私達は早稲田のペースではないなという話をしていました。やっぱり失点が多いので、前半16点も取られてしまうと目標にしている25点ゲームが達成できないと思います。ディフェンスがあまりうまくいっていなかった印象です。

――後半、逆転してリードが広げられた要因などは何かありますか

 オフェンス面で、自分の前を責任もってわっていこうという話をみんなでしていました。それが体現できたのもそうですし、ディフェンスで守り切る回数が増えたのも大きな要因かなと思います。

――今回は接戦となりましたが、春リーグから成長できたと感じた点はありましたか

 春リーグは上位のチームに対して、点差を離されてしまう試合が多かったです。少し離れていても一点ずつ詰めて追いついていく力がついたことが、春リーグから成長した点かなと思います。

――主将、最上級生としてこのリーグをどのように振り返りますか

 最上級生として引っ張っていかないといけない中でも、一年生のフレッシュな力や二、三年生の安定したプレーにたくさん助けられたリーグだったと思います。

――今後の意気込み を教えて下さい

 インカレまであと一か月です。負けたら終わりのトーナメント形式でリーグ戦のように引き分けはないので、目の前の試合を勝ち切ることを目標に頑張りたいと思います。

 

山田梨央副将(スポ4=千葉・昭和学院)


一一今試合の結果について率直なお気持ちを教えてください


 秋リーグの目標はもともと3位以上だったので、それを東海大、筑波大との試合を持たずに自分たちでちゃんと掴み取れたのでもちろん嬉しい気持ちもあるのですが、その1個上の2位が見えていたところで、試合が展開的にも勝ち切れる試合だったのでそこを逃してしまったのが悔しいです。

一一今試合の後半を振り返っていかがですか


 途中で苦しい展開で3点離れた時に、自分たちでディフェンスからまず守ろうということで、フォローフォローでしっかり粘ってディフェンスが頑張れたのはすごい良かったかなという風に思っているのですが、やはり最後退場が連続して出ちゃったりと、最後の1歩のところを決め切れずに失点につながることが多かったので、そこはしっかり修正したいなと思います。

一一試合後のミーティングではどのようなお話がありましたか


 目標を自分たちで達成できたことを褒めつつも、今日出た試合での修正点や改善点をしっかり反省して、あと1ヶ月でインカレでのメダル獲得まで行こうという風に話しました。

一一副将として、最上級生として、この秋リーグをどのように振り返りますか


 1番は4年なので自分たちが苦しい時はやらないといけないだったり、声かけの面でしっかりチームを支えられたらいいなという風に望んでいました。しかし、実際は下級性がすごく頼もしくて、苦しいところで下級生がプレーで引っ張ってくれたり、そういったところですごく助けられたので、ほんとに感謝してますし、あと1ヶ月少ししかないですが、4年としてしっかり引っ張る姿を見せていけたらいいなと思います。

一一最後に今後への意気込みをお願いします


 インカレでメダル取れるように頑張ります!