第101回関東大学リーグ戦(リーグ戦) 9月27日 東京・代々木第二体育館
関東大学リーグ戦(リーグ戦)は1巡目最終週を迎えた。ここまで8勝1敗の早大は、前半戦首位ターンが目の前まで迫っている。バイウィーク明けの10戦目はここまで0勝9敗と苦しむ専大との一戦となった。試合は第1Qから早大が10点のリードを奪うものの、その後はなかなか点差を引き離せない。第3Qには6点差に詰められるなど、嫌な空気が漂った。それでも専大のゾーンディフェンスを3Pシュートで攻略し、101-85で逃げ切り勝利。今季2度目の100点ゲームとなったが、ディフェンスを中心に課題の残る試合となった。
第1Q、開始直後は相手に先制されるものの、G高田和幸(商4=京都・洛南)とF三浦健一(スポ3=京都・洛南)が3Pシュートを中心に得点を重ねて逆転する。ディフェンスも相手にタフショットを強いる理想的な展開を続け、27-17の10点リードで幸先よく第1Qを終えた。
第2Qも徐々にリードを広げる早大であったが、アピア・パトリック眞(専大・2年)の強烈なダンクから流れが一変。直後に清水愛葉(専大・4年)が3Pシュートを沈め、リードを7点にまで縮められた。しかしG下山瑛司(スポ3=愛知・中部第一)がバスケットカウントを獲得し流れを止めると、F三浦健一(スポ3=京都・洛南)がファウルを受けながら3Pシュートを沈める「4点プレー」。再度引き離した早大が52-36の16点リードで前半を終えた。

ボールを保持する下山
第3Qは専大のゾーンディフェンスに苦戦する時間もあったが、高田を中心とした3P攻勢でスコアを続ける。しかし早大のシュートミスが続いた時間で、専大が3Pシュートを中心に連続得点。最大19点のリードが一気に6点に縮まった。それでもF松本秦(スポ1=京都・洛南)が自身のスティールから速攻を完結させると、Q終了間際には三浦が3Pのブザービーターショットを沈める。再度点差を広げ、79-66で第3Qを終えた。
第4QはG岩屋頼主将(スポ4=京都・洛南)の独壇場。このQだけで3本の3Pシュートを含む14点を挙げる活躍を見せた。2桁のリードを保ったまま試合終盤を迎えると、ケガで戦線を離脱していたG城戸賢心(スポ3=福岡第一)が今季初出場を果たす。惜しくも得点は挙げられなかったが、城戸の復帰は今後の戦いに向けて大きなプラス材料だ。試合は101-85と今季2度目の100点ゲームで勝利。一方で東海大戦に並ぶ今季ワースト2番目の失点を喫するなど、課題も見えた試合だった。

フローターシュートを放つ岩屋
今季ここまでシュートタッチが不調だった三浦が3Pシュート4本を含む27得点。「成果が出て良かった」と自身も復調を喜んだ。しかしディフェンスでは85失点を喫し、高田は「今までで一番緩い試合になってしまった」と振り返る。バイウィーク明けの難しさも苦戦の背景にあっただろう。次戦は1巡目最終戦。相手の日大は本日の試合で白鴎大に惜敗し、2ゲーム差で早大を追っている。57年ぶりの優勝に向けて負けられない天王山。昨年の全日本大学選手権(インカレ)王者を撃破し、独走態勢を築けるだろうか。
(記事 石澤直幸 写真 加藤涼音、北郷美結、齋藤汐李)
第101回関東大学リーグ戦 9月27日(vs専大)
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 | 27 | 25 | 27 | 22 | 101 |
専大 | 17 | 19 | 30 | 19 | 85 |
◇早大スターティングメンバー◇
#0 G下山瑛司(スポ3=愛知・中部第一)
#6 F三浦健一(スポ3=京都・洛南)
#7 G堀田尚秀(スポ4=京都・東山)
#12 F松本秦(スポ1=京都・洛南)
#14 G高田和幸(商4=京都・洛南)
コメント
高田和幸(商4=京都・洛南)

――本日の試合全体を振り返っていかがですか
2週間空いたのでちょっと不安もありつつ、どういった展開になるのか全く想像することができなかったです。オフェンスに関しては皆んなシュートを打ち続けて決めた、というのは良かったのですが、ディフェンス面で課題が多く残ってしまいました。今までで一番緩い試合になってしまったと思うので、勝てたことは勝てたこととして良かったと捉えて、課題に関してはしっかり直して、明日の試合に向けて頑張りたいと思います。
――3Pを中心にオフェンスを引っ張りましたが手応えはいかがですか
実は代々木(代々木第二体育館)が苦手で、あまり今までシュートが入るイメージがなかったです。相手が後半にゾーンをしてきたタイミングで、堀田(尚秀副将、スポ4=京都・東山)と一緒に出ていると堀田の方に相手が引き寄せられて自分が開きやすいので、良いタイミングでシュートが入ってくれました。それでももう少しゾーンのところでいいタイミングでシュートを打てていたら、もう2、3本決められたような場面はあったなと思うので満足はしていないです。
――相手のゾーンディフェンスにはどのような意識で攻略しようとしましたか
ゾーンとなると自分たちのハイペースなバスケができないイメージがあって、ゆっくりになってしまうのが今日も課題で出たのですが、シューティングだと思って打てばいいという風に言われていて。ゾーンだとマンツーマンよりシュートを打つタイミングは多くなるので、何も気にせず自分が打てると思ったら打つということができていました。僕だけではなくて、三浦や岩屋、松本に関しても自分のタイミングで躊躇なく打てたところが良かったと思います。
――対戦したい相手に挙げていた松野遥弥(専大・4年)選手とのマッチアップを振り返っていかがですか
楽しかったというのが第一印象としてあります。でも守ってやるつもりだったのですが、ジャンプシュートだったりドライブだったりで点を取られてしまったので悔しいところはあります。でももう楽しい。やられても楽しいです。2巡目は止めてやりたいなと思います。
――明日は日大との首位攻防戦です。意気込みをお願いします
日大も日本人が皆んな大きくてリバウンドが強くて、リバウンドを取るということが早稲田の課題なので、そこをちゃんと修正できたら勝てる試合で勝って、1巡目を1位で折り返せると思います。今日のダメなイメージは残っていますが、しっかり払拭して切り替えて、緩くならずに試合の頭から早稲田らしいバスケをやっていきたいなと思います。
三浦健一(スポ3=京都・洛南)

――本日の試合全体を振り返っていかがでしたか
んー、内容はあんまり良くなかったっすね。勝てたのはよかったですけど。
――リバウンドへの絡みが多かったですが意識はいかがでしたか
相手がゾーンというのもあったのでリバウンドのところが手薄になると思っていました。後半はずっと(専大が)ゾーンしてきたので積極的に絡みました。
――なかなか引き離せない展開の試合でした。試合中の心境はいかがでしたか
ディフェンスがあんまり今日はチーム全体としてあまりよくなかったので、自分が出た時には積極的に早めに声かけてしゃべるようにしました。
――ここまで不調だった3Pシュートが本日は4本決まりました
自分の武器はやっぱシュートだったので、調子が良かろうが悪かろうがタイミングが来たら打つとずっと試合前から決めていました。2週間空いたんですけど、しっかりそこは自分に向き合ってシュート練習を欠かさずにやってきたので、その成果が出て良かったかなと思ってます。
――後半から相手がゾーンディフェンスを仕掛けてきましたが対ゾーンのオフェンスを振り返っていかがですか
シューター陣のところが結構厚めにディフェンスされて、思うようにシュートが打てなかったと思います。その時に自分たちのリズムが止まっちゃって逆に自分たちはディフェンスも出来なくて点を取られました。点を取れなかった分相手に取らせないことが上に上がっていくに連れて大事だと思うので、しっかり改善してディフェンスの意識を挙げていきたいと思います
――次戦は日大との首位攻防戦です。明日への意気込みをお願いします
あんまり首位争いとかそういうのは関係なく、目の前のことをしっかり意識したいです。今日は専大相手にやるべきことができなかったので、そこは明日しっかりと改善して。日大に向けていい準備ができるように頑張っていきたいと思います
城戸賢心(スポ3=福岡第一)

――本日は復帰を果たされました。今の気持ちを聞かせてください
2年間ずっと怪我でチームに迷惑をかけてきたので、ここまで復帰できたことに対して感謝の気持ちでいっぱいです。
ーー思ったよりも早い復帰になりましたが、リハビリがうまく行った結果ですか
怪我名は右膝の半月板損傷です。サポートがあったからこそ、復帰することができました。
――ケガの時期はいつ頃でしょうか
手術を受けたのは今年の早慶戦の前で、ケガ自体は1年生の2月ごろから続いていました。リハビリがあまり上手くいかず、そのままの状態でやってしまって。結果的にこの2年間同じ状況が続いてしまいました。
――久しぶりにコートに立ったときのお気持ちはいかがでしたか
久々に出場できてとても嬉しいです。死に物狂いで頑張っている姿を見て、本当に楽しいバスケをしているなと感じていました
――後半戦は、さらにチームを押し上げる存在として期待されると思います。どのような活躍をしていきたいですか
この2年間分の悔しい気持ちをプレーで表現し、チームを勝利に導けるように戦っていきたいです。支えてくれた皆さんに恩返しできるよう、全力を尽くしたいと思います。
――最後に明日の首位攻防戦に向けて意気込みをお願いします
どのような形で出場するかはまだ分かりませんが、チームが勝てるように自分にできることを精一杯やっていきたいと思います。