【男子アーチェリー】男子3選手、粘りを見せるもトーナメント進出ならず

男子アーチェリー

第63回全日本学生個人選手権 9月20・21日 東京・夢の島公園アーチェリー場

全日本学生アーチェリー個人選手権大会が20日、夢の島公園アーチェリー場で行われ、早大からは男子3選手が出場した。丸尾風瑛(スポ4=福岡・柏陵)、野田慶一郎(スポ2=エリートアカデミー)、山﨑聖史(社3=東京・芝)が全国の舞台に挑んだが、いずれも72射を終えての通過ラインに届かず、翌日の決勝ラウンド出場は果たせなかった。

行射する山﨑

序盤は3選手とも安定した射でスコアを重ねた。18射終了時には丸尾が155点で63位、野田が153点で78位、山﨑が146点で103位と、それぞれ射ち合いの流れに乗る。中盤にかけては丸尾と野田がともに256点で並び、70位台半ばに順位をつけるなど、互いに競り合う展開となった。36射終了時点では丸尾と野田が309点で70位台後半、山﨑も303点で80位台後半につけ、3人とも64位以内という予選通過圏内を射程にとらえた。さらに42射終了時には丸尾が363点で57位に順位を上げるなど健闘を見せ、会場からの大きな期待が寄せられた。

矢取りから戻ってくる野田

しかし後半に入ると緊張感の影響もあってか、得点が伸び悩む展開に。終盤はスコアを大きく積み上げることができず、最終72射を終えての結果は、丸尾が惜しくも予選通過ラインと1点差である617点で68位、山﨑が612点で78位、野田が610点で84位。3人そろって決勝トーナメントのボーダーラインを突破することはかなわなかった。

コーチと会話する丸尾

最後まで接戦を繰り広げたものの、3選手はいずれも決勝ラウンド進出を果たせなかった。それでも序盤から中盤にかけては互いに近い順位で競り合い、粘り強い射を見せたことは確かな収穫となった。また、全国の舞台で同世代のトップ選手たちと肩を並べて戦った経験は、今後の競技生活において大きな財産となるだろう。予選敗退の悔しさは残るが、彼らの表情には「次こそは」という前向きな決意もうかがえた。これから控えるインドアでの公式戦において、この経験をどう生かすかが注目される。全国の壁は高かったが、その挑戦は決して無駄ではない。早大アーチェリー部の3選手は、次の舞台で再び挑戦の矢を放つ。

(記事 加藤涼音、写真 加藤涼音、飛田悠那、編集 飛田悠那)

結果

▽リカーブ男子

68位 丸尾風瑛 617点

78位 山﨑聖史 612点

84位 野田慶一郎 610点

コメント

丸尾風瑛(スポ4=福岡・柏陵)

ーー本日が最後の個人の全国選手権になりましたが、振り返っていかがですか

明日の決勝ラウンドでは何が起こるかわからないので、まずは予選ラウンドを通過することを意識していました。もし通ることができたらもっと頑張っていきたいと思っていたのですが、ボーダーの点数を意識しすぎてしまいました。少しボーダーを超えた時に気が抜けて、マイナス40点を打ってしまい、落ちてしまったという感じです。行けたのに自分のミスでやらかしてしまったことがすごく悔しいです。悔しい気持ちでいっぱいです。

ーー今日までに色々な練習、工夫をされてきたと思いますが、詳しく教えてください

ポイントを絞っていかないと緊張する場面で自分の射型ができないなと思っていたので、ポイントを絞るというところを練習していました。特に明日のトーナメントという形式が違うところでどのように勝つかということを特に練習してたので、そこで発揮できなかったのがまた悔しいです。

ーー惜しくも1点差で敗れてしまいましたが、この悔しさを今後どのように生かしたいですか

まずは午後に試合のある女子が1人でも多くのトーナメントに残れるようにしっかり応援していきたいです。個人としては来年に自分の得意なインドアがあるので、一度アーチェリーから離れて来年また戻ってきてからインドアを頑張りたいと思います。

ーー今までの大学アーチェリーの生活振り返って最後に一言お願いします

楽しかったです。緊張してる中で自分がどうやって乗り越えていけばいいのかというところをすごく突き詰める競技なので、うまくいかないことの方が多かったですけど、よく考えていました。うまくいった時は気持ちよかったですし、本当に楽しい競技だと思います。