第101回関東大学リーグ戦 9月7日 東京・明治大学和泉キャンパス
ここまで4勝1敗と快進撃を続け、首位タイに着ける早大。4連勝を懸けた本日の相手はスター軍団として絶大な人気を誇る東海大だ。試合は序盤から東海大にオフェンスリバウンドを取られ、相次いで失点。8点ビハインドで試合を折り返した。それでも後半からは早大の猛攻が始まる。第3Qは6本の3Pシュートを含む36得点の猛攻を見せ、一気に逆転に成功した。第4Qも開幕から一気に点差を広げ、最後は東海大の反撃から逃げ切り試合終了。99-84で早大が驚異的な逆転勝利を収めた。本日が誕生日のF三浦健一(スポ3=京都・洛南)は31得点を記録した。
先にリードを奪ったのは早大。三浦のドライブやG堀田尚秀副将(スポ4=京都・東山)の連続3Pシュートが決まり、先制する。しかしその後は東海大の激しいディフェンスを前に攻め手を欠くと、相手のオフェンスリバウンドから度重なる失点。逆転を許し、23-29で第1Qを終えた。
第2Qも苦しい展開が続く。相手の強固なディフェンスに苦しみ、このQの早大はわずか13得点。追いつきかける時間もあったが、オフェンスリバウンドからの失点で突き放された。36-44の8点ビハインドで前半を終了。前半は早大のディフェンスリバウンドが10本に対し、東海大のオフェンスリバウンドは15本とインサイドを支配された。

フリースローを放つ三浦
重苦しい空気のまま迎えた第3Q。しかし、早大の逆転劇はここからだった。G高田和幸(商4=京都・洛南)の連続3Pシュートで一気に詰め寄ると、三浦の得点で試合をひっくり返す。「ディフェンスリバウンドの修正が良いオフェンスにつながった」(下山)と振り返るように、早大の得意とする堅守からの速攻が後半から飛び出した。その後も松本、G岩屋頼主将(スポ4=京都・洛南)が3Pシュートを沈め、早大は5本連続で3Pシュートを成功。異様な空気が漂う中、猛攻は続き、早大はこのQだけで36得点を記録。72-63で第3Qを終了した
日体大戦では逆転を許した第4Q。しかしその不安をすぐさま払しょくしたのはG下山瑛司(スポ3=愛知・中部第一)だった。最初のプレーでバスケットカウントを獲得すると、連続スティールから三浦の得点を演出。わずか1分間で7点を奪い、試合の流れをつかみ取った。その後も三浦のミドル、下山の3Pシュートが突き刺さり、残り5分でスコアは93-67。早大の勝利は間違いないかと思われた。しかしここから東海大の反撃が始まり、一気に0-18のラン。残り1分を切ったところでリードは8点に縮まった。一気に油断ならぬ展開となったが、岩屋主将がドライブからダメ押し点を奪う。粘る東海大を振り切り、99-84で早大が今季5勝目を挙げた。

フェイダウェイシュートを放つ松本
今季ここまでの3P成功率は約19.5%の三浦。本日も3Pは1/8と、関東大学選手権(スプリングトーナメント)の3P王がシュートタッチに苦しんでいる。しかしそのような状況下でもミドルやゴール下で得点を重ね、今日の試合では31得点を記録。2年前のリーグ戦に続き、「東海キラー」ぶりを見せつけた。「本当に我慢してきたので」。試合を振り返る三浦の表情はまだ晴れない。それでも、待望の完全復活に向けて一歩ずつ着実に前進している。
次戦の相手は青学大。早大と同じく今年から1部復帰を果たし、ここまで2勝を記録している。青学大にとって早大は昨年のリーグ最終戦とインカレ、そして今年のスプリングトーナメントで敗北を喫している因縁の相手だ。返り討ちとし、早大が目指すは2018年以来の1部5連勝。早大の快進撃はまだ続く。
(記事 石澤直幸 写真 村山諒、早稲田大学バスケットボール部)
101回関東大学リーグ戦 9月7日(vs東海大)
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 | 23 | 13 | 36 | 27 | 99 |
東海大 | 29 | 15 | 19 | 22 | 85 |
◇早大スターティングメンバー◇
#0 G下山瑛司(スポ3=愛知・中部第一)
#6 F三浦健一(スポ3=京都・洛南)
#7 G堀田尚秀(スポ4=京都・東山)
#12 F松本秦(スポ1=京都・洛南)
#14 G高田和幸(スポ4=京都・洛南)
コメント
下山瑛司(スポ3=愛知・中部第一)

――本日の試合を振り返っていかがですか
出だしや後半の部分を相手のペースでやられてしまったことは自分たちの理想とするバスケではないので反省です。しっかり修正して、後半の出だしみたいに勢いを持ってやりたい。
――後半の出だしで一気に逆転しましたが良くなったのはどの辺りでしょうか
ディフェンスリバウンドです。前半は相手に取られてそのまま得点されるシーンが多かったですが、後半はチーム内でコミュニケーションを取ってリバウンドを徹底しました。後半だけならリバウンドは勝てていると思うので、リバウンドを修正できたことが良いオフェンスにもつながったと思います。
――日体大戦では第4Qに逆転負けを喫しました。本日は下山選手が第4Qに素晴らしい活躍を見せましたが、第4Qに特別な意識はありますか
ディフェンスやスピードの面で勢いをつけてプレーしようとしていました。
――2年前の全日本大学選手権(インカレ)以来となる東海大との対決でした。リベンジを果たしましたがこちらについては
すごく良い貴重な経験です。チームとしても良い方向に向けられるのかなとポジティブに捉えています。
――現在チームの雰囲気はいかがでしょうか
いつも通りですね。良くとも悪くともいつも通りです。
――次戦、青学大戦への意気込みをお願いします
自分のプレーはもちろん、声掛けでもチームを鼓舞して今日の後半の流れを1Qから出せるように頑張ります。
三浦健一(スポ3=京都・洛南)

(早稲田大学バスケットボール部提供)
ーーご自身の誕生日に最高の勝利を飾りました。試合を振り返っていかがですか?
本当にタフなゲームでしたけど、勝てて良かったです。昨日も言ったんですが、本当に勝ててよかったです。
ーー東海大とは2年前のインカレで敗れて以来の対戦でしたが、リベンジを果たしました
いつやっても東海は強いなっていうイメージです。借りもあるので、相手が強いと分かっていてもチャレンジャーとして強い気持ちで試合に挑みました。
ーー今日の試合で31得点という素晴らしいスタッツを残しましたが、ご自身の感触としてはいかがですか
本当に我慢してきたので。得点として結果が出たことは良かったと思います。それでも全然シュートの方はタッチが戻ってきていないので、そこはまだまだ練習が必要なのかなというふうに思います。
ーー第3Qはチームで36点を取りました。後半に入るにあたってチームとして意識したことはありますか?
前半のスタートはリバウンドのところが結構やられたので、そこをまずイーブンに持っていこうとしました。そしたら自分たちのスピードに乗ったバスケットができるので、その流れを作ろうというふうにまずリバウンドを抑えてそこから走ることです。それができたから1Qで30点取るというスピードの速いバスケットが展開できたのかなというふうに思います。
ーー次戦、青学大戦への意気込みをお願いします。
来週もタフなゲームが続きますし、相手は青学で去年も2部でずっとやらせてもらってるんで。スプリングは結構快勝したんですけど、そういうのも関係なく、連勝とかも関係なく、目の前の1勝を取りに行くというかたちで頑張りたいなと思います。