【弓道】インカレ最終日 男子個人で中村が準優勝、河野が7位入賞の活躍!

弓道男子/弓道女子

全日本学生弓道選手権 8月18日~20日 東京・日本武道館

 全日本学生弓道選手権大会(インカレ)の3日目、早大は男子団体の決勝トーナメント3回戦と男女個人戦決勝に出場した。男子団体は名城大に1中及ばず、ベスト8で敗退。女子個人戦決勝は、早大では橋本萌花(文構2=東京・早実)が八寸1本目まで戦った。男子個人戦決勝では、中村輝斗(商1=東京・早大学院)が八寸11本目まで残り準優勝に輝いたほか、河野誠也副将(人4=埼玉・県立浦和)が遠近競射で7位入賞を果たした。

 インカレの最終日は決勝トーナメント3回戦から始まった。相手は東海リーグの強豪、名城大。予選、2回戦とメンバーを変えずに臨んだ。早大は大前の家田が初矢を中てスタートする。1本目で早大は4人、名城大は3人が的中させ立ち上がりはほぼ互角。しかし2本目で2人が外してしまう一方、相手は全員が的中し1中差をつけられる。早大は3本目も悪い流れを断ち切れず、家田翔平(基理4=早稲田佐賀)と佐藤蒼(教2=東京・早大学院)のみが的中。4本目で再び4人が的中するも1中差は大きく、最後まで追いつけないまま13中−14中で敗北した。

女子個人戦決勝で弓を引く橋本

 次に行われたのは女子の個人戦決勝。早大から橋本、小井戸槙(基理2=東京・吉祥女子)、小林栄舞(人科2=京都女子)、橋本美優主将(スポ4=東京・國學院)の4人が出場した。尺ニ1本目を全員が中てる幸先の良いスタート。続く尺ニ2本目で橋本主将、小井戸、小林は中てることができず、橋本のみ尺ニ3本目に進出した。橋本は尺ニ3本目も中て、直径が尺ニ的より12センチメートル小さい八寸的での争いに入っていく。しかしここで抜いてしまい、早大勢は八寸1本目で姿を消した。

男子個人戦決勝で7位入賞した河野副将

 最後に男子の個人戦決勝が行われた。早大からは河野副将、家田、浅井啓真(法2=東京・早大学院)、中嶋啓太郎(基理1=東京・早実)、中村の5人が出場。河野副将、浅井、中村が尺ニ3本目まで中てる。次の八寸1本目では河野副将と中村が残り、その後も立て続けに的中させる。八寸5本目の時点で、230人以上の出場者が7人にまで絞られた。河野副将は5本目で惜しくも抜いてしまう。後に行われた遠近競射により、最後のインカレを7位入賞で締めくくった。一方中村は的中。順調に8本目まで進み、関学の選手と一騎打ちになるも中てることができない。そして後から矢を放った関学の選手は的中させたと思われ、会場に大きな歓声が響く。ところが電光掲示板にはバツの表示。勝負は振り出しに戻った。続く9本目では両者ともに立て直し、10本目でも見事中てる。しかし次の矢で中村は抜き、相手は的中。尺ニと八寸合わせて14本におよぶ戦いで、中村は1年生ながら準優勝に輝いた。

男子個人戦決勝で準優勝した中村

 3日間のインカレを戦い抜いた早大。9月からはリーグ戦が控えている。男女ともにI部リーグに属する早大は全日本学生弓道王座決定戦(王座)の出場を目指し、目標はもちろん優勝。リーグ戦まで残り約2週間、今季の大詰めはすぐそこだ。

(記事 河野紗矢、写真 上杉美結)



結果
▽男子団体決勝トーナメント3回戦
大前 家田 4射皆中
弐的 河野副将 4射2中
中  浅井 4射1中
落前 佐藤蒼 4射皆中
落  市橋健成(教3=早稲田佐賀) 4射2中
●早大13中-名城大14中

▽女子個人戦決勝
橋本主将 ○×
小井戸 ○×
小林 ○×
橋本 ○○○|×

▽男子個人戦決勝
家田 ○×
河野副将 ○○○|○○○○× 7位入賞
浅井 ○○○|×
中嶋 ×
中村 ○○○|○○○○○○○×○○× 準優勝


コメント
河野誠也副将(人科4=埼玉・県立浦和)
――7位でした、今の気持ちをお願いします
 入賞を最後にできたので良かったかなと思います。

――終始フラットな様子に見えましたが実際いかがでしたか
 個人戦だったので、抜いても自分の責任なので。そこはしっかり自分の射をしようという気持ちで引けました。

――遠近競射までの時間はどのようなことを考えていましたか
 正直あまり自分のことは考えていなくて(笑)。中村(輝斗、商1=東京・早大学院)のことを応援していたので。あまり自分のことは気にしていなかったです。

――遠近競射のときは、緊張と落ち着き、どちらの方が強かったですか
 遠近競射はあまり緊張しなかったので、自分の射をしようと心がけていました。

――リーグ戦でのチームと個人の目標をお願いします
 リーグ戦に関してはやはりI部に残ることは前提として、そこで1位を目指して頑張っていくというところで、自分だけでなくて、チーム全体で勝っていきたいと思います。


橋本萌花(文構2=東京・早実)
――昨日の団体戦と今日の個人戦を振り返っていかがですか
 初めての日本武道館での試合だったのですが、あまり緊張せず、望むことが出来たので良かったです。ですが、団体戦でも個人戦でも、あと1本が届かず、悔しい気持ちです。

――うまくいった点、また改善点があれば教えてください
 上手くいった点は、やることを意識して、いつも通りの射が出来たことです。改善点としては、伸び合いが不十分であった点です。日頃の練習から妥協せず、よりよい射を目指して弓を引きたいと感じました。

――個人戦では長い待機時間の中、選手や介添のみなさんと笑顔でお話ししていた様子が印象的でしたがいかがですか
 待機時間が予想より長く、自分でも緊張してしまうのではないかと少し不安になりましたが、同期で介添の岸本(優美、基理2=埼玉・早大本庄)とたくさん話すことができ、リラックスして楽しむことが出来ました。

――リーグ戦でのチームと個人の目標をそれぞれお願いします
 リーグ戦では、王座を目標にI部優勝を目指します。難しい挑戦になると思いますが、そこに挑戦できるくらい強いチームだと信じています。個人としては、チームに少しでも多く貢献できるように、1本を大切にしながら、努力したいと思います。


中村輝斗(商1=東京・早大学院)
――準優勝おめでとうございます。率直な気持ちを教えてください
 素直に嬉しいです。

――八寸8本目で抜いた後、9本目の前はどのようなことを考えていましたか
 (相手校の応援が)よっしゃと言っていたので、中ったんだ、もう負けてしまったのか、と思ったのですが(表示が)バツに変わって。まだできるという嬉しさともうかなり限界がきてるなというのを感じていました。9本目ではいつも通りの射を意識して引けたので良かったです。

――限界というのは身体的にですか、精神的にですか
 やっぱり精神の方ですね。

――介添のみなさんと喜びあっているところが印象的でしたがいかがですか
 もう本当に嬉しかったです。一射一射、中てたら「いいよ、いいよ」「まだいける」とずっと声を掛けてくれていました。それで中て続けられたのかなという感じもあるので、本当に助かりました。

――リーグ戦でのチームと個人の目標をそれぞれお願いします
 そうですね、チームではやっぱりリーグ戦で4校全勝がチームの目標です。もう1つはチームで140中出すことです。これを目標にして頑張ります。僕自身は毎回リーグ戦に出られるのであれば、19中を切らないように頑張って、十傑に入ることを目標にしています。