【女子ラクロス】試合終了間際で痛恨の失点 3-3の引き分けで開幕からの2連勝がストップ

女子ラクロス

第37回 関東学生リーグ戦 1部Aブロック

8月17日 東京・駒沢オリンピック公園第一球技場

Team 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
早稲田大学 0 1 0 2 3
学習院大学 1 0 1 1 3

得点者

1Q

なし

2Q

水野文萌

3Q

なし

4Q

水野文萌、増田明香

 うだるような夏の暑さが襲う8月の駒沢オリンピック公園。リーグ戦開幕から2連勝を続ける早大は17日、学習院大との3戦目を迎えた。試合は両チーム決め手に欠く展開が続き、1-1のロースコアで前半を終える。その後第3Q終了間際に勝ち越しを許したものの、第4QにAT水野文萌(創理4=埼玉・早大本庄)とMF増田明香(法4=東京・国学院久我山)の連続得点で逆転。早大が大きく勝利に近づいた。しかし試合時間残り約1分で同点を許し、3-3の引き分けで試合終了。開幕からの連勝が2で止まった。

ボールを保持するこの日2得点のAT水野

 「良さを徹底的に潰された」と振り返るAT水野。試合は一貫して重苦しい空気が続いた。試合開始のドローはMF増田が制するも、パスミスが相次ぎ攻めきれない展開となる。すると開始6分、1対1からゴール前への侵入を許し失点。その後も早大は得点を奪えない苦しい立ち上がりとなった。

 第2Qは早大の流れとなるが、なかなか学習院大のゴールをこじ開けられない展開が続く。それでも8分、AT水野が好位置でのフリーシュートを獲得すると、技ありのバウンドシュートは相手ゴールに突き刺さる同点弾。ここで早大が試合を振り出しに戻した。同点に追いついた早大は勢いに乗り、MF高橋希世子(国教3=埼玉・早大本庄)やMF増田がフリーシュートを獲得する。しかしこれは点に結びつかず、1-1のまま前半を終了。2戦連続で2桁得点を記録している早大らしからぬロースコアの試合展開となった。

フリーシュートに臨むMF高橋

 第3Qは開始いきなりゴール前でのシュートを許すが、ここはG星井萌子(スポ3=東京・駒場)が見事なセーブでチームを救う。その後はMF野田とMF増田が二人ががりのディフェンスで見せ場を作ったが、スコアが動かないまま試合が進んだ。しかし第3Q終了間際、1対1からの突破からシュートを打たれ、ここで手痛い勝ち越し点を献上。1-2の苦しい展開で最後の12分間を迎えた。

 後がなくなった早大。それでもここでチームを救ったのはエース・AT水野だった。AT勝沙和子(商2=東京・早実)が縦への突破からチャンスを作ると、ボールはAT水野のもとへ。「自分がやるしかない」と語ったエースは巧みなステップで相手ディフェンス3人をかわすと、そのままショットを相手ゴールにねじ込んだ。残り7分で同点に追いついた早大。直後のドローこそ敗れたものの、AT水野が前線でボールを奪い取る。流れに乗った早大がさらなるチャンスを作ると、MF増田がフリーシュートを獲得した。勝ち越しの絶好機、MF増田が豪快にクロスを振り抜き、放たれたボールはゴールへ一直線。早大が逆転に成功した。

 この日初めてリードを奪い、残された時間は4分。開幕3連勝に向けて早大は守勢を強めた。しかし試合時間残り1分、ゴール前で痛恨のファウル。与えたフリーシュートを止めたいところだったが、タイミングをずらした相手のショットがゴール右上を捉えた。その後の反撃は叶わず、3-3の同点で試合終了。早大にとって悔しい引き分けとなった。

ショットを放つMF増田

 引き分けに歓喜する学習院大と、悔しがる早大。「勝ち点1」に対する反応は対照的であった。それでも早大は依然Aブロック首位。1位通過に向けての視界は未だに良好だ。次戦は9月6日、明治学院大との一戦になる。「残り2戦どう勝つかが大事」(五十嵐主将)この引き分けを糧に更なる高みへ突き進む。

(記事 石澤直幸 写真 長屋咲希、辻岡真波)

試合後インタビュー

MF五十嵐杏子主将(文4=神奈川・相模原)

 

 

――今日の試合を振り返っていかがですか

 FINAL4進出を決めるための大事な試合でしたが、終始流れを掴むことができずに同点で終わってしまい、とても悔しく思います。

――学習院とは、昨年も対戦経験がありましたが、どのような準備して臨みましたか

 学習院はキーマンが中心となって少人数で戦うチームなので、早稲田は総力で勝ち切れるよう、ベンチメンバー全員で戦う準備をしてきました。

――相手ディフェンスを振り返っていかがですか

 早稲田と比べて小さく速い連動で守るディフェンスに苦戦しました。それを踏まえてオフェンスセットを前半のうちに修正できなかったのが反省です。

――クリアのミスがいくつかありましたが、次戦に向けて修正していきたい点はありますか

 特に前半はクリアが繋がらずに流れが掴めない場面が多くありました。リストレ付近で詰まる場面があったので、ポジション間のコミュニケーションやオプションづくりを修正し、クリア率を上げていきたいです。

――次戦への意気込みをお願いします

 予選ブロックを1位通過するためには残り2戦をどう勝つかが大事になるので、この試合で出た課題としっかりと向き合い、また次戦に向けて準備していきます。

 

水野文萌(創理4=埼玉・早大本庄)

 

 

――試合全体を振り返っていかがですか

 早稲田の良さを相手に徹底的に潰されて、自分たちを発揮できなかった試合でした。結果を見て分かる通りかなり悔しい試合となりました。

――2点目は集まった相手を数人交わしてのゴールでした、振り返っていかがてすか

 良くも悪くも、学習院戦は自分がやるしかないと思っていました。そこが裏目に出たプレーも何度もあり個人的には反省していますが、唯一チームを救えたプレーができたので良かったです。しかし、苦しいところ、大事なところで1点を取るのが自分の最低限の役割だと思うので、今後はもっと覚悟をもってプレーしていきます。

――点には結びつきませんでしたがゴール前の味方へのパスが目立ちました。プレーの意図はいかがですか

 相手のディフェンスがかなり自分のワンに対してホットを残していて、自分でゴールに行くより開いてる味方にフィニッシュした方が得点に繋がるので、あのようなプレーが多くなりました。チームとしてゴール前のプレーを得点に結びつけていきたいですが、自分のパスの精度も悪かったのでそこは今後成長させていきます。

――最後に、次戦への意気込みをお願いします

 もう残りの試合は勝つしかなくなったので、何があっても勝つ圧倒する気持ちで戦います。チームとしても個人としても沢山課題が見つかったので、弱さに向き合いながら成長していきます。。