9回にサヨナラ打浴び敗戦 フレッシュ連敗で決勝戦進出ならず/慶大戦

野球

東京六大学春季フレッシュトーナメト 6月6日 神宮球場

TEAM 合計
早大
慶大

◆バッテリー

髙橋煌、小松一、●岡村ー尾形

◆二塁打

なし

◆三塁打

湯浅

◆本塁打

山本(ソロ)

 東京六大学フレッシュトーナメント2回戦。試合は中盤まで早大有利の展開で進んでいたが、小松龍一(スポ1=岩手・花巻東)が5失点を喫し、逆転を許す。それでも、猛打賞の活躍で5打席全出塁を果たした湯浅桜翼(スポ1=宮城・仙台育英)が活躍を見せ、同点とするが、あと一死のところから、慶大にサヨナラ勝ちを許し、6-7で敗戦した。

 慶大の先発は水野敬太(2年)。今春の東京六大学春季リーグ戦(リーグ戦)では、6試合に登板し、防御率2.84をマークした。その投手から、初回先頭の佐藤寛也(政経2=東京・早大学院)の右前打で好機を作ったが、あと一本が出ずに得点を奪うことができない。しかし、続く2回、下位打線の3連打でまたもや好機を作ると初回に安打を放っている佐藤寛が押し出し四球を選び、1点を先制した。その後は、毎回得点圏に走者を進めるが、水野の粘りの投球を前に追加点を取れない。しかし6回には、慶大の2番手鷲見旺宥(2年)の2イニング目、9番の山本蒼空(商2=東京・早実)が追い込まれながら右翼席へと飛ばす本塁打を放ち、待望の追加点を獲得する。

本塁打を放った山本

 一方、早大の先発は髙橋煌稀(スポ2=宮城・仙台育英)。初回先頭の丸田湊斗(2年)にこの日最速の150㌔を計測すると、初回のアウトを全て三振で奪う上々の立ち上がりを見せる。続く2、3回は得点圏に走者を背負いながらも後続をきっちりと打ち取った。このまま無失点で後の投手につなぐかと思われたが、6回、代打の清原勝児(1年)に神宮初ヒットとなる左前打を許すと、続く4番の延末藍太(2年)の三塁打の間に1点を失う。そのまま、6回104球1失点でまとめ上げた。

先発した髙橋煌

 追い上げられて迎える7回、先頭の髙橋海翔(スポ2=山梨学院)が四球を選び、この日2つ目となる二盗を成功させると、ここまで3打席全出塁の湯浅がこの日2本目となる中前打を放ち追加点を挙げる。その後も、山本の押し出し四球、佐藤寛の右前打で4点差とした。その裏、前日1イニングを無失点に抑えた小松一が連投でマウンドに上がるが、四球をはさんで4者連続安打を許し、同点に追いつかれてしまう。ここで流れを食い止めたかったところだが、6回にもタイムリーを放った延末に中堅守の頭上を越える二塁打を打たれ逆転を許してしまう。

 このまま敗戦かとも思われたが、安打と相手の失策で得点圏に進んだ走者を湯浅が右中間を破る三塁打を放ち、終盤で試合を振り出しに戻す。しかし、その後は慶大投手陣から得点を奪うことができず、迎えた9回裏、前の回から登板している岡村遼太郎(教2=東京・早大学院)が二者連続三振を奪い、簡単にあと1人までこぎつけた。しかし代打の安達英輝(2年)に長打を打たれ得点圏に走者を進められると、守備から途中出場していた一宮知樹(1年)にサヨナラ右前打を打たれ、早大は6-7で敗戦となった。

8回に同点の適時打を放った湯浅

 春季フレッシュトーナメントは、優勝決定戦や悪天候の影響で決勝戦以外の順位決定トーナメントは行われないため、例年よりも1試合少ない2試合で終戦となった。早大は、他大学と比べても、リーグ戦での出場経験の浅い選手を中心に起用した大会であり、初神宮という選手も多く出場した。現在のトップチームでは、スタメンのほとんどが4年生であり、来年のリーグ戦ではメンバー交代必至だ。この経験を糧に、今回出場した多くの選手が早大の未来を担うことに期待したい。

(記事 山口直泰、写真 西本和宏)

コメント

◆湯浅桜翼(スポ1=宮城・仙台育英)

ーー今日は3打数3安打でした。打撃を振り返って
 バッティングはあまり調子がよくなく、リーグ戦では優勝しましたがメンバーに入れなかったので。全日本(大学選手権)ではメンバーに入れるようにフレッシュでアピールしたかったので、とりあえず結果を残したことは良かったと思います。

ーーディレイドスチールも決めましたが、走塁についての意識は
 トップチームが機動力でかき回すっていう野球をしている中で、走塁練習は普段からやっているので、その練習の成果が出たかなと思います。

ーー守備では8回に一二塁間に抜けそうな打球をアウトにしました。守備面での意識は
 全体的なバランスが自分の持ち味なので、攻撃などに偏らず、しっかりと守備もやっていかないといけないので。守備は上に行けば行くほどできて当たり前になってくるので、ああいうプレーができてよかったなと思います。

ーーフレッシュでの2試合で得られたものは
 神宮で野球ができたことはすごくいい経験になりますし、今の自分がどういう立場なのかということも経験できたので、いい試合になったと思います。

ーー全日本大学選手権や、今後に向けて意気込みをお願いします
 まず、全日本ではしっかりとチームに貢献できるように、野球のプレーでも、裏の仕事の面でもしっかり自分でやれることをやってチームに貢献したいと思います。今後は(フレッシュなどで)もっと勝てるように、チームでやっていきたいと思います。