慶應義塾大学定期戦 5月11日 早大弓道場
初夏らしい爽やかな陽気の下、伝統の慶應義塾大学定期戦(早慶戦)が早大弓道場で行われた。昨年は一手競射に及ぶ熱戦を繰り広げ勝利した早慶戦。今年も終盤までさほど的中差がつくことなく試合は進んだ。しかし、5立目でも的中を維持し続けた早大に対し慶大は大きく崩れ、佐藤蒼(教2=東京・早大学院)の20射皆中の活躍などもあり132中―124中で早大が勝利した。
先攻の早大は壱ノ立、弐ノ立共に2人が皆中し合計26中にまとめる。一方の慶大は28中とし2本差を追いかける立ち上がりとなった。2立目、壱ノ立は両校11中。続く弐ノ立で早大は、この日唯一の16射16中を叩き出した。ここで早々に逆転し慶大に1本差をつけることに成功する。3立目では壱ノ立で大前の中村輝斗(商1=東京・早大学院)と弐的の内田将太(教1=東京・早大学院)の1年生がそろって皆中し14中。弐ノ立は合計13中で、リードを2本に広げた。

2立目で16射16中した弐ノ立の選手達
リードを取り返したい慶大は壱ノ立の落前を交代し、4立目を25中にまとめる。しかし早大も同じく25中で的中差は2本と動かない。まだ安心はできない的中差の中、試合は最終立へと進んだ。膠着(こうちゃく)し緊張感のある状況でも壱ノ立の中村、市橋健成(教3=早稲田佐賀)が確実に皆中し、合計14中。対する慶大の壱ノ立は1人が残念するなど合計9中とここにきて大きく崩れる。そして弐ノ立で早大は13中にまとめ、最終的に8中差をつける132中―124中で白星をあげた。

20射19中した中村
昨年に引き続き早慶戦で見事勝利を飾った。壱ノ立に1年生を2人、弐ノ立に2年生を3人と下級生を多く組み込み臨んだ今試合。佐藤が20射皆中、中村と浅井啓真(法2=東京・早大学院)が20射19中を決めるなど安定感を見せた。これからも早大弓道部の活躍から目を離せない。
(記事・写真 河野紗矢)
結果
▽壱ノ立
大前 中村輝斗 20射19中
弐的 内田将太 20射16中
落前 河野誠也副将(人4=埼玉・県立浦和)20射14中
落 市橋健成 20射16中
▽弐ノ立
大前 寺師大輔(スポ3=愛知・東海)20射15中
弐的 浅井啓真 20射19中
落前 繁田舟蔵(基理2=東京・早大学院)20射13中
落 佐藤蒼 20射皆中
○早大132中―●慶大124中
コメント
佐藤蒼(教2=東京・早大学院)
――2度目の慶大定期戦の出場ですが目標はありましたか
前回は1本外してしまって悔しい思いがあったので、今回は全部中てるつもりで臨みました。
――射を振り返っていかがですか
少し危ないところはありましたが、今週練習で繰り返しやってきたことはできたと思います。総合的に見て良い内容でした。
――終始落ち着いた様子でしたが何を考えながら引いていましたか
今まで焦って何度も失敗してきたので、緊張をしても1本1本丁寧にやりきることだけを考えていました。
――今後の意気込みをお願いします
これから大事な試合が続いていきます。どの試合でも外さないことを目指して1日1日大切に練習していきたいです。