届かなかったあと1点 最後の新人戦は予選リーグ敗退

女子ラクロス

あすなろカップ

5月5日 東京・江戸川区葛西臨海球技場

予選第1試合

Team 1Q 2Q 合計
早稲田大学
立教大学B

得点者

1Q

野田千裕2、木田玲奈、中西悠衣

2Q

野田千裕、清永晃子、川瀬仁香

予選第2試合

Team 1Q 2Q 合計
早稲田大学
日本体育大学

得点者

1Q

木田玲奈

2Q

飯塚にこ

 夏のような日差しが降り注ぐ5月5日、早大女子ラクロス部36期は世代最後の新人戦となるあすなろカップに挑んだ。2日間に分けて開催される本大会。2日目の決勝リーグに進むには、初日の予戦リーグで1位を獲得することが絶対条件だ。予選リーグはブロックごとに分かれる総当り戦。早大が所属するAブロックには、立大B、日体大が名を連ねた。立大Bを相手にした初戦は、終始早大が圧倒。相手にほとんどボールを渡さないまま得点を重ね、大勝を収めた。2戦目は運命の日体大戦。前半に先制点こそ許したものの、MF木田玲奈(文構2=東京農大一)のフリーシュートで同点に追いつく。しかし直後に失点を許し、1点ビハインドで試合を折り返した。後半は不用意なミスから追加点を許すと、2点差のまま試合は推移する。試合終了間際に反撃を見せたものの、2-3で敗戦。予選リーグ2位となった早大は、決勝リーグへ駒を進めることはできなかった。

ショットを放つMF木田

 第1試合は立大Bとの対戦。試合開始早々、MF木田がコート中央から走りこみ、そのままシュートを決めて先制する。その後もドローを制し続けた早大は、MF野田千裕(政経2=埼玉・早大本庄)が第1Qで2得点を挙げる活躍を見せて更にリード。前半終了間際にはこぼれ球を拾ったMF中西悠衣(商2=神奈川・湘南白百合学園)がゴールを揺らし、4-0で試合を折り返した。

 後半も早大の勢いが止まらない。ゴール前でAT勝沙和子(商2=東京・早実)のパスを受けたMF野田がゴールへ押し込むと、続けてMF清永晃子(文構2=東京・文化学園大杉並)もサイドから切り込み、追加点を挙げる。試合を通してグラウンドボールを取り切り、相手にボールを渡さなかった早大。終盤にはDF川瀬仁香(法2=埼玉・早大本庄)のダメ押しゴールも飛び出し、7-0の大差で完勝した。

得点を挙げ、喜ぶ選手たち

 第2試合の相手は日体大。明日の決勝リーグ進出には勝利が必須な一戦だ。しかし開始3分、相手にロングパスから自陣への侵入を許す。そのままシュートを決めきられ、大きな先制点を献上した。反撃したい早大は前半残り2分、MF木田がサイドから駆け上がりファウルを獲得。ゴール前のフリーシュートを決め切り、ここで同点に追いついた。しかしその直後、日体大にボールを奪われるとゴール裏の展開から失点。前半を1-2の1点ビハインドで終えた。

 逆転を狙う早大だったが後半開始4分、自陣でのパスミスから相手にボールを明け渡し、そのまま痛恨の失点。リードを2点に広げられた。追い込まれた早大はMF木田がフリーシュートを獲得するも、相手ゴーリーに阻まれて得点ならず。その後も要所でのパスミスが続き、時間は刻一刻とすぎていった。試合終了間際にMF野田の華麗なパスからAT飯塚にこ(政経2=Suzhou Singapore International School)がフリーシュートで得点するものの、残された試合時間は30秒。最後のドロー逆転の望みを懸けたが、ボールを取ることはできなかった。そのまま試合は2-3で終了。1勝1敗の早大は悔しい予選リーグ敗退となった。

得点を挙げたAT飯塚

 昨年12月のウィンターステージに引き続き、またも決勝リーグトーナメント進出を逃した早大。世代最後の新人戦を有終の美で飾ることはできなかった。しかし昨年全日本大学選手権を優勝したG柏原陽菜乃(令7創理卒=東京・大妻多摩)世代も、3年前のあすなろカップでは準々決勝敗退に終わっている。偉大な先輩方が示すように、彼女たちの可能性はいまだ無限大だ。36期の新人戦はここで幕を閉じたが、これからは更に大きな舞台へ戦いの場を移していく。悔しい思いを胸に研さんを積み、いずれこの雪辱を果たしてくれることだろう。

(記事 石澤直幸 写真 長屋咲希、辻岡真波、牧咲良)

試合後インタビュー

MF小林杏子(スポ2=東京・桐朋女子)

――今大会が最後の新人戦となりましたが、どのような気持ちで望みましたか

 最後の新人戦ということで、全員が今まで積み重ねてきたことを発揮できるように、悔いが残ることがないような試合にしたいと思いながらプレーしました。また個人的ですがウィンターで怪我をしていてプレーすることができなかった分、あすなろでフィールドに立ちたいという気持ちはとても強かったので同期みんなと試合ができて良かったです。

――今日の試合を振り返っていかがですか

 試合後にコーチもおっしゃっていたのですが、今まで経験した新人戦の中で一番36期らしさが出た試合だったと思います。結果としては予選敗退という悔しさは残る試合になってしまいましたが、グラボを取りきる、焦らず落ち着いてATの時間を作るなど、去年のウィンターでは課題に上がっていたことが、あすなろではできるようになっていて成長を感じた試合でした。

――2年生はどんな学年ですか

 2年生はみんな個性や強みがたくさんあり、自分軸を持っている人が多い学年です。だからと言って、みんなバラバラなのではなく、仲が良いと思います。ただみんな仲が良いからこそ少し気を遣っていたこともありました。しかし、あすなろを通じて本音を言えるような関係に変化していった気がします。

――学年キャプテンとして、この期間を振り返ってどう感じますか

 去年は副キャプテン、今年はキャプテンとして学年をまとめる立場にいますが、想像していたよりも大変だなと感じました。大学生とはいえど大人をまとめるということも、去年のキャプテンのあっこ(MF清永晃子)のように上手く熱い言葉をかけることができない自分にも、モヤモヤする時もあります。ただ色んな同期に支えてもらいながら、お手本のようなキャプテンではなかったかもしれないですが、楽しい1年間を過ごせました。

――早慶戦、リーグ戦へ向けて意気込みをお願いします

 私はまだ早慶戦やリーグ戦に出られるほどの技術は持っていませんが、今日感じた悔しさを糧に、さらに技術の向上を目指してトップチームに上がれるよう頑張っていきます。また、同期の多くはトップチームで早慶戦・リーグ戦を見据えて頑張っているので、応援していただけたらうれしいです。