関東学生春季リーグ 5月3日 東京・明治大学和泉体育館
春季リーグ第4戦。相手はここまで3勝0敗と負けなしの中大だ。早大は、中大の高いラインでのディフェンスに苦しむも、速いパス回しから、中のポストを使う効果的なプレーを連発する前半。序盤1、2点ビハインドで進むも、多彩なシュートで終盤に連続得点を挙げ19ー17で折り返す。後半早大は立ち上がりに苦しみ、再び追いかける展開に。早大の強力なディフェンス陣が好プレーを見せるもオフェンスでチャンスを生かせず34ー36で試合終了、2敗目を喫した。

好セーブ後にガッツポーズをする大武
前半オフェンススタートの早大。開始早々、守屋雄司主将(スポ4=神奈川・法政二)がディフェンスによるけがで結城颯太(スポ3=千葉・昭和学院)と一時交代。しかしそのようなハプニングにも動揺せずセットから丁寧に攻めこみ、厳しい体勢、厳しい角度からもシュートを決める早大は前半8分、8ー8の同点に持ちこむ。しかしいつもの堅守速攻が通用せず、高橋伶至(政経1=東京・早大学院)の好セーブから速攻に出るも中大のディフェンスに止められなかなか流れを作り出せない。その中でも前半14分、外種子田崚汰副将(スポ4=鹿児島・国分)がルーズボールに対し身体を張って取りに行くプレーを見せると、中大の連携が乱れチャージを獲得。さらに前半20分、黒沼大幹(教3=東京・明星)の好ディフェンスが相手の攻撃の流れを止めて早大ボールにするなど、攻撃のきっかけをディフェンス時から作り出す姿が目立つ。一時2点ビハインドであった早大は前半27分、高橋の好セーブから増井浩介(スポ2=愛知)が速攻でシュートを決めると続いて杉田一輝(スポ2=岩手・不来方)がステップシュート、前半29分の早大のタイムアウト明けに再び増井がサイドシュートを決め、2点リードの19ー17で前半を終える。

牽制から相手ボールをカットして速攻に持ちこみ、シュートを決める小柴
後半ディフェンスから始まった早大は、試合開始直後、中大に連続2得点を許し20ー20の同点、立ち上がりに苦しむ。さらに中大の高いラインでのディフェンスにより、早大は連携ミスが増え、そして相手の牽制によりパスカットされる展開が続く。しかし後半4分、2点ビハインドで追いかける早大は、鍋島弘樹(スポ3=福井・北陸)のロングシュートで相手の連続得点を阻止し、さらに相手のスカイシュートを止める大武蓮(社4=神奈川・川和)の好セーブで仲間を助ける。それでも速攻に出た際のパスが通らず、点につなげられない早大は後半15分、タイムアウトを選択。試合開始後、外種子田のロングシュートで好スタートを切ると、後半19分、牽制により相手ボールをカットする好ディフェンスを見せた小柴創(スポ3=千葉・昭和学院)は1人速攻で点を決め、早大が流れを作れたところで中大はタイムアウトを選択。再開後の中大のオフェンスを守り切った早大は、再び黒沼の、左45に対する強い当たりのディフェンス、続いて大武の好セーブもあり相手の得点を阻止する。後半24分、サイドから中央へ走り込み、パスをもらってポストシュートを決める外種子田の得点で33ー33の同点に追いつく。しかし残り時間が少なくなってきた場面で早大はシュートが決まらず、さらに早大のディフェンスでの反則により失点が重なると、巻き返すことができず34ー36で試合終了となった。
中大のディフェンスに苦しみながらも、セットオフェンスからチーム一丸となって丁寧に点を積み重ねた第4戦。惜しくも勝利とはならなかったが、身体を張ったプレーから攻撃のチャンスを作る場面が多かった。次戦の相手は昨年早大が2敗した日体大だ。早稲田らしいプレーで3勝目を目指す。
(記事 佐野真悠子 写真 丸山勝央、片山和香、三浦佑亮)
関東学生春季リーグ(春季リーグ) | ||||
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早大 | ● | 34―36 | 中大 | |
19―17 |
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スタメン | ||||
GK 高橋伶至(政経1=東京・早大学院) |
コメント
黒沼大幹(教3=東京・明星)

ーーご自身のプレーを振り返っていかがですか
雄司さん(守屋雄司主将、スポ4=神奈川・法政二)が途中からケガで離脱した関係で、早めの時間から出ることになりました。途中からでも良い入りができて、特にディフェンスに関してはそれを60分間継続できたと思います。
ーーディフェンスでは何度も1対1の場面で止める好プレーを見せていました。チーム全体として意識したことはありますか?
中大は1対1が強いので、高めに出て、1対1でそれぞれがつぶし切ることをイメージして試合に臨んでいました。
ーー互いに譲らず点差が離れない展開が続きましたが、どのような気持ちでプレーしていましたか
点数自体は接戦でしたが、実力や質は相手の方が上で、いつ離されてもおかしくない状況でした。最後まで粘って、最後に1点差でも良いから追い越そうという気持ちでみんなで頑張っていました。
ーー次戦への意気込みをお願いします
自分の中では今回ディフェンスで良いプレーができたので、次の試合でも継続したいです。今回チームとしては勝てなかったので、次こそは勝つという気持ちで頑張りたいと思います。
鍋島弘樹(スポ3=福井・北陸)

――今日のご自身のプレーを振り返っていかがですか
良い場面もあったのですが最後の方にミスが自分の中で、連続で続いてしまったので振り返ると良くなかったかなと思います。
――前半と後半を通してチーム全体としてはいかかでしたか
チームとしてやろうとしてきたことができない時間帯もあったのですが、そんな中でも自分たちが必死になってボール1つを、身体を使って全員で守りに行くという姿勢が、結果として最後の方は少し離されましたけど、中大相手に追い込む結果を生んだのではないかなと思います。
――早大がオフェンスの場面で、中大に対してのやりづらさや難しさはありましたか
相手のディフェンスは割と個人個人で守ってくるディフェンスで、ラインが高いので、それに対してやはり個人的に苦手意識がありました。それが最後の方に良くない結果に出てしまったかなと思います
――次戦に向けてどのように準備していきますか
今日は小学校の時からの同期がいたり、明日も相手のキーパーで小学校からの同期がいたりして、その分今日も気合は入っていましたし明日も入っています。明日も全部シュートを決めるつもりで明日こそ勝って終えたいなと思います。