関東大学女子サッカーリーグ
2025年4月12日(土)16:00 Kickoff
@筑波大学第一サッカー場
試合結果
チーム | 前半 | 後半 | 合計 |
---|---|---|---|
早大 | 2 | 0 | 2 |
筑波大 | 0 | 0 | 0 |
得点者
前半
25分 米村 歩夏
39分 佐藤 美海
関東大学女子サッカーリーグ(関カレ)前期第2節、ア式蹴球部女子(ア女)はアウェイ筑波大戦に臨んだ。立ち上がりからア女が主導権を握ると、MF米村歩夏(スポ2=宮城・聖和)とMF佐藤美海(スポ2=埼玉・浦和レッズレディースユース)のゴールで前半のうちに2点のリードを確保。後半も危なげない展開で試合を進め、今季初勝利を挙げた。

序盤からア女が勢いよく相手ゴールへと迫った。8分にはDF今野杏凪(スポ1=宮城・聖和)のクロスが直接ポストに当たり、早くも先制点の雰囲気を感じさせる。迎えた25分、左サイドでスローインを得た今野は、ペナルティーエリア手前にいたFW生田七彩(スポ4=岡山・作陽)へボールを送る。生田が相手DFを背負いながら、ペナルティーエリア内へ走り込んできた米村にボールを落とすと、米村は勢いよく右足を振り抜く。米村の放った強烈なシュートは相手GKの手を弾き飛ばし、ゴールネットへ突き刺さった。先制点を得たア女は、攻撃の手を緩めない。39分には、左サイドで高い位置を取った今野が中央へ鋭いグラウンダーのクロスを供給。このボールに佐藤がワンタッチで合わせ、貴重な追加点をゲット。前半はア女が完璧とも言える内容を見せた。

後半も前半同様にア女がボールを保持する展開を披露。高いディフェンスラインを維持し、敵陣でパスを回しながら常に攻撃を仕掛けた。右サイドではMF三宅万尋(スポ2=東京・十文字)とDF新井みゆき(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)のコンビネーションで相手を崩し、左サイドではMF﨑岡由真(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)がカットインから積極的にゴールを狙う。その後も再三クロスを使ったプレーでチャンスをつくったが、相手の好守もあり、追加点は奪えない。それでも、終始相手にペースを握らせない試合巧者ぶりを発揮したア女。アウェイの地で勝ち点3をつかみ取った。

「全員でボールを拾うことがしっかりできた」と振り返る指揮官。開幕戦では球際で相手に押し負けた反省から、今節は一対一やボールがこぼれた場面で選手全員が、競り勝つことを徹底。前線と中盤の選手が身体を張ったプレーで相手の前進を防ぐと、相手のカウンターの場面ではDF杉山遥菜(スポ3=東京・十文字)とDF吉田玲音(社2=新潟・帝京長岡)がさすがの対人守備を披露。まさに「ア女の文化」である堅い守備を体現した試合内容だった。開幕戦での敗北を踏まえてチームの原点に立ち返ったア女。快進撃はここから始まる。
(記事、写真 荒川聡吾)

早大メンバー(数字は背番号、◎はキャプテン)
GK 16 勝間田葵(スポ1=大阪・大商学園)
DF 2 新井みゆき(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)
DF 3 杉山遥菜(スポ3=東京・十文字)
DF 26 今野杏凪(スポ1=宮城・聖和)
DF 30 吉田玲音(社2=新潟・帝京長岡)
MF 7 﨑岡由真(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)
MF 8 佐藤美海(スポ2=埼玉・浦和レッズレディースユース)
MF 10 ◎宗形みなみ(スポ3=マイナビ仙台レディースユース)
→86分、千葉梨々花(スポ3=東京・十文字)
MF 11 三宅万尋(スポ2=東京・十文字)
MF 17 米村歩夏(スポ2=宮城・聖和)
FW 9 生田七彩(スポ3=岡山・作陽)
インタビュー
♦後藤史監督(平21教卒=宮城・常盤木学園)
ーー前節に反省点として挙げた球際の部分で良いパフォーマンスが見られたと思います。どう捉えていますか
中盤の宗形と米村と佐藤だけじゃなく、後ろの選手もしっかりと相手を跳ね返してくれた。七彩(FW生田、スポ4=岡山・作陽)もプレスバックしてくれたおかげで、全員でボールを拾うことがしっかりできたと思います。
ーー前節からメンバーの入れ替えがありましたが、どのような意図がありましたか
新しい戦力であるキーパーの勝間田(GK勝間田葵、スポ1=大阪・大商学園)や今野(DF今野杏凪、スポ1=宮城・聖和)は勢いがあるので、そこに期待をしました。新井(DF新井みゆき、スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)も実力のある選手ですし、3人ともしっかり頑張ってくれたと思います。
ーー勝間田選手や今野選手を含め、今年の1年生はどのような選手が揃っていると思いますか
それぞれが個性のある面白いプレーをしてくれる選手です。非常に闘争心のある選手たちなので、今のチームにさらにプラスの彩りを加えてくれるような1年生です。
ーーア女のサッカーにおいて必要不可欠な「堅い守備」を体現するプレーを杉山選手と吉田選手が見せてくれたと思います。DFの2人にはどのような期待をしていますか
今日は本当に杉山も吉田もロングボールなどパスで長短織り交ぜながら、相手の出方を見て前進してくれました。守備のところもしっかりとファーストで相手を潰してくれて、カウンターの危ないシーンでも最後まで体を張って守ってくれる守備を一つ一つしてくれたと思います。しっかり切り替えて、球際強くするというところで、やっぱり守備へのフォーカスが集まりますが、今年のチームは攻撃が多彩でもあると思います。もちろん守備の原則はア女の文化として絶対視している中で、今年の色である攻撃が少し見せられたのかなと。ただ、14本のシュートを打って2点ですし、もっと得点を積み重ねることがこのリーグ戦で優勝する上で必要になってくるので、今日積み重ねた自信を基に来週に臨みたいと思います。
♦MF米村歩夏(スポ2=宮城・聖和)
--今季はここまでスタメン出場が続いています。昨季と比べて成長したと感じる部分はありますか
昨シーズンに比べて自分の得意なプレーをどんどん出していくことを、ずっと心がけていたので、そこが一番大きいと思います。
ーー素晴らしいミドルシュートで先制点を挙げました。どのような意識でシュートを打ちましたか
前節負けて勝ち点ゼロの中、絶対勝ちたいと思っていたので、ゴールが見えたら打つと決めてました。(ボールを受けて)「来た」と思って振り抜きました。
ーー開幕戦で負けた前節を踏まえて、どのようなことをチームとして意識していましたか
前節負けてから、もう1回切り替えていい雰囲気で、チャレンジャーの気持ちでやるところは練習から声の部分とかチーム全体で意識していました。
ーー今季は個人としてどのような目標を持って試合に臨んでいますか
関カレでチームを勝たせられる必要不可欠な存在として、自分の得意なプレーでチームを勝たせられる選手になりたいです。
ーー次戦に向けた意気込みをお願いします
今回上手くいったところもあれば、全然まだまだなところもあるので、そこを1週間振り返りながら、練習で色々と試行錯誤して、もっといいプレーができるようにします。