春季リーグ戦開幕直前特集第10回に登場するのは、新正捕手としてチームの要を担う吉田瑞樹副将(スポ4=埼玉・浦和学院)。レギュラーとして迎えるラストイヤー、攻守でチームを支える吉田瑞副将の思いに迫った。
※この取材は4月1日にオンラインで行われたものです。
正捕手番号に恥じないプレーを
――沖縄キャンプを振り返っていかがですか
強化っていうキャンプのテーマの中で、特に守備と走塁をメインにやってきて、試合を数試合やって、自分たちのしたい野球ができつつあるなと思います。
――観光はされましたか
しました(笑)。オフが一日あったので、美ら海水族館に行ったりしました。
――沖縄と東京では気温の差が激しいですが、体調面はいかがですか
疲労は少し残ってるんですけど、体調はいいです。
――上のレベルの社会人と対戦されましたが、何か感じたことはありますか
全体的なレベルの高さを感じましたし、ピッチャーで言えば投げミスなくいかに低めに投げられるかといったところで、そこの精度はうちのピッチャーと社会人のピッチャーを比べて違いを感じましたし、甘く入ったボールを仕留められる確率が社会人野球の方々のほうが高くて、すごく勉強になりました。
――沖縄キャンプで印象に残ったことは
日本生命との試合で完封して、2ー0で勝った試合があって、それが一番印象に残っていますね。
――今シーズンは背番号6をつけてプレーされますが、重みを感じますか
はい。正捕手番号なので、番号に恥じないようなプレーをしたいと思います。
投手の長所を生かせるように
――ご自身は打線の中でどのような役割だと感じていますか
前が今のところ石郷岡(大成、社4=東京・早実)で、足が使えるバッターですし、後ろがピッチャーなので自分が最低でもピッチャーまでつないで、次の回尾瀬(雄大、スポ4=東京・帝京)から始められるように、そういった意味で、打つだけじゃない役割は多いのかなと思います。
――神奈川大とのオープン戦では吉田副将の適時打で勝利されましたが、キャンプで成長を実感できたことは
チャンスで回ってくることが多くて、ものにできた場面もあったんですけど、そうでもない場面も多かったので、そういうところでは課題が出たと思います。スイング力や選球眼など、試合でしか培えないところをキャンプではしっかり練習できたので、そこは良かったかなと思います。
――守備面は
なかなか盗塁を刺せなくて、そこが課題だと思っていたんですけど、キャンプ終盤でちょっとずつよくなってきているので、さらに良くしていけるように頑張りたいと思います。
――バッテリーを組む投手とはどのようなコミュニケーションをとっていますか
基本的には樹(伊藤樹、スポ4=宮城・仙台育英)と誇南(宮城誇南、スポ3=埼玉・浦和学院)、あとは田和(廉、教4=東京・早実)と組むことが多いので、そういったピッチャーとは配球面で話すことがありますし、(早大の)他のピッチャーも特徴のあるピッチャーが多いので、その長所を生かすように、そういうところではコミュニケーションをとっています。
――宮城選手とは高校時代もバッテリーを組んでいたと思いますが、宮城投手が大学に来て変わったことはありますか
ボールのスピード、変化球ともにレベルが上がっていると思いますし、マインドも成長してきてると思います。
――今シーズンのチームの試合運びは
去年に比べて長打を打てるバッターは少ないですし、チャンスで一本出せる確率が高いチームではないので、少ないチャンスをものにして、ロースコアで勝てる展開にしたいです。
――副将になってからしばらく経ちましたが変わったことは
試合に出させてもらう機会が増えたので、今まで経験できてなかったっていうのもあるんですけど、試合中の選手の動きに目が届くようになってきているのかなと感じます。でもまだまだ去年の印出さん(印出太一、令7スポ卒=現三菱重工East)や吉納さん(吉納翼、令7スポ卒=現楽天)といった存在感のある選手になれたかと言えばまだなれていないので、課題は多いかなと思います。
――キャンプを通じて若手の勢いは感じましたか
感じました。野手でいうと新一年生の徳丸(快晴、スポ1=大阪桐蔭)と、あとずっと僕は井櫻(悠人、スポ3=香川・高松商業)を推しています。井櫻はチームの中での自分の役割を理解して声を出していて、頑張ってると思います。ピッチャーでいえば岡村(遼太郎、教2=東京・早大学院)がずっと投げてるんですけど、だんだん良くなってきて、リーグ戦でも抑えてくれるんじゃないかと思います。
――投手陣の調子は
愛知遠征まででいうと、課題は多少出てるんですけど、大きく崩れる試合は少なかったですし、調子はいいんじゃないかなと思います。
一番打点が稼げたら最高
――オープン戦も残り3試合になりましたが仕上がりはいかがですか
東伏見に来てから天候が悪くて、なかなか最後の調整というところで試合ができてないんですけど、残り少ない試合で自分たちのしたい野球ができるように準備したいと思います。
――初戦の東大戦の試合展開はどのようなイメージですか
そこまで完璧に試合が運べるとは思っていません。苦しい試合展開になっても何とか粘って、勝ちきれるようにやりたいと思います。
――誰か対戦が楽しみな選手はいますか
同じ高校で吉田匠吾(明大4年)っていうのがいるんですけど、自分はキャッチャーなので、もしあいつがバッターボックスに立ったら、必ず抑えてやろうという気持ちはあります。
――リーグ戦での目標は
キャッチャーで出る初めてのリーグ戦なので、まずは全試合に出てそれからリーグで一番打点を稼げたら最高だなと思います。
――最後に意気込みをお願いします
チームとして3連覇はかかっていますが、この代になってからはまだ何もできていないのでまずは初戦の東大に勝って、一戦一戦成長していって、優勝できたらなと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集 竹田朋矢)
◆吉田瑞樹(よしだ・みずき)
2003(平15)年4月24日生まれ。178㌢、83㌔。埼玉・浦和学院高出身。スポーツ科学部4年。正捕手として臨む初めてのリーグ戦。全試合出場、最多打点と意気込みを力強く語ってくれました!