【連載】野球部 春季リーグ戦開幕直前特集『覚悟』 第4回 渋谷泰生

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 今回登場するのは、春季オープン戦で好調な打撃を見せている渋谷泰生(スポ4=静岡)。昨秋の東京六大学リーグ戦(リーグ戦)でベンチ入りするも、なかなか出場機会に恵まれなかった。それでも、地道に努力を続けた渋谷が最後の春季リーグ戦にかける思いとはーー。

※この取材は4月5日にオンラインで行われたものです。

守備力が鍛えられた

――まずは、キャンプについてお伺いします。浦添キャンプ全体を振り返っていかがでしたか
 自分としては守備力が鍛えられたかなと思っています。土のグラウンドだったので、東伏見の人工芝と違って、打球の跳ね方など予測がつかない中で基本というものを固められたかなと思っています。

――インタビューでも「守備が課題」とお話しされていましたが、守備ではどんな練習をされましたか
 まずは基本からということで、近い距離でのノックだったり、手で転がしたボールを取るところから始めました。

――走塁やバッティングにおいて収穫はありましたか
 走塁面では盗塁だったり、次の塁を狙う姿勢を積極的にやることができたかなと思っています。それがこっち(東京)に帰ってきてからも結果に出ていると思うので、積極性というのは得られた部分だと思います。バッティングの面では、冬の間に金森助監督(金森栄治助監督、昭54教卒=大阪・PL学園)に教えてもらったことを実際にチャレンジしてみてそれが形となってきているので、良かったなと思います。

――キャンプ中一番大変だったことはなんでしたか
  特守という全体練習が終わった後に内野手何人かできつい内野のノックをやるのですが、それがきつかったです。でも、それも良い思い出です。

――では、逆に一番楽しかったことはありましたか
 宿舎は楽しかったです。普段、寮生ではない人とも一緒に生活できたので楽しかったです。

手で打つのではなく体で打つ

――続いて、春季オープン戦についてお伺いします。普段対戦することのないピッチャーの方が多かったと思いますが、意識されたことはありましたか
 センターを中心に打つということは意識しました。自分はどうしても引っかけて、サードゴロやショートゴロが多くなってしまっていたので、技術的な話にはなりますが手で打たずに体で打つ、腰を振って、センター返しをするということを意識していました。

――チームとしての戦いを振り返っていかがですか
 走塁面でみんな意識を高くもってやれていたので、そこは継続していきたいと思います。

――打撃の好調さが光りましたが、ご自身の打撃を振り返っていかがでしたか
 打撃は自分でも好調だったと思います。金森さんに教わってきたことを忠実にできていると思うので、変えることなく、欲を出すことなくやっていけたらと思っています。

――ご自身では打撃が好調な要因についてはどのようにお考えですか
 特別何かしているわけではないですが、自分が冬やってきたことが体にしみついてきたのかなという感じです。なので、特別意識していることがあるわけではないです。

――日本生命戦で本塁打を打った際には「冬の間に金森栄治助監督に教わったことが形になってきている」とお話しされていましたが、どんなアドバイスでしたか
 基本中の基本ではありますが、ストライクを振ってボールは見逃す。手で打つのではなくて体全体でバットを振っていこうと教わって、教え通りにできているかなと思うので、あのような本塁打になったと思います。

――春季オープン戦の守備に関してはいかがでしたか
 エラーが目立った部分はありました。でも、終盤になるにつれて自分の中で送球面でも捕る面もどちらもつかめてきたところがあるので、それをここから固めていきたいと思います。

――内野手はレギュラー争いになっていますが、意識する選手はいらっしゃいますか?
 ショートも何人かいて、一つ下の大内(碧真、スポ3=埼玉・浦和学院)であったり、松江(一輝副将、人4=神奈川・桐光学園)もいるので負けないようにやっていきたいと思います。

チャンスを広げる役割を

――最後に、リーグ戦に向けてお伺いします。現在のチームの雰囲気はいかがですか
 チームの雰囲気としてはいいと思います。守備から流れをもっていくという風にできていると思います。

――チームでの役割はどのように考えてますか
 守備面ではショートとして内野の中心とならないといけないので、ここから実力を上げていかないといけないと思っています。攻撃に関しては2番バッターとして1番の尾瀬(雄大、スポ4=東京・帝京)のつくったチャンスを広げる役割ができるように頑張っていきたいと思います。

――今年卒業された山縣秀選手(令7商卒=現日本ハム)の後継者として名前が挙げられていますが、どのように考えていますか
 荷が重いところはあるのですが、しっかりとれるアウトはとっていこうという風に思っています。山縣さんみたいなすごいプレーはできないかもしれないですが、とれるアウトはしっかりとってチームに貢献したいと思っています。

――他大学で警戒している選手やチームはありますか?
 高校が同じだった明大の髙須(大雅、4年)というピッチャーがいるのですが、彼には負けたくないという思いがあるので、打てたらいいなと思います。

――チーム内に注目の選手はいらっしゃいますか
 寺尾(拳聖、人3=長野・佐久長聖)ですね。4年生が結構出ている中で1人だけ3年生で、プレッシャーを感じているかなと思うのですが、いいバッティングの能力をもっているので、そこを皆さんに見ていただけたらなと思います。

――春季リーグ戦での個人としての目標を教えてください
 まず、守備でチームを支えられるようにすることです。春のオープン戦では自分のエラーから点を取られることもあったので、そういうことがないように守備でチームの力になれたらと思っています。バッティングに関しても、1番の尾瀬がつくったチャンスを広げる役割であったり、自分のバッティングで走者をかえすという役割ができたらと思います。

――チームとしての目標もお願いいたします
 先輩方が連覇した中で、この春のリーグ戦で絶対優勝するという風に取り組んできているので、そこを一番の目標にしています。

――最後にリーグ戦に向けて意気込みを教えてください
 自分がチームの勝利に貢献できるように守備面でもバッティング面でも全力を尽くしたいと思っています。そして、春のリーグ戦を絶対に優勝したいと思っていますので、応援よろしくお願いいたします。

――ありがとうございました!

(取材・編集 牧咲良)

◆渋谷泰生(しぶや・たいせい)
2003(平15)年12月2日生まれ。172㌢、70㌔。静岡高出身。スポーツ科学部4年。対談中、「春季リーグ戦では絶対に優勝したい」と力強く語っていたのが印象的だった渋谷選手。春季オープン戦の勢いそのままに、勝利に貢献するプレーに注目が集まります。そして、チームを優勝に導くキーマンとなってくれるでしょう!