第2回は早大漕艇部を裏方から支える元山怜主務(文構4=東京・早実)、髙橋唯梨(社3=埼玉・浦和一女)。スタッフの仕事ややりがい、さらにチームへの思いを伺った。
※この取材は3月11日に行われたものです。
「生半可な気持ちではできない仕事」(髙橋)

笑顔で質問に答える髙橋
――自己紹介をお願いします
元山 早稲田大学文化構想学部4年の元山怜です。今は主務をしていて、早慶レガッタでは広報もしています。よろしくおねがいします。
髙橋 社会科学部3年の髙橋唯梨です。早慶レガッタでは総務をしていて、運営委員会の統括の方と連携しながら大会運営をしています。
――漕艇部に入部した経緯、またマネージャーになった経緯は
元山 私は早稲田実業高校の出身でして、主務をやってらっしゃった荒川さん(荒川蓮、国教4=東京・早実)から「一度体験にきてくれ」とお誘いいただいて、(実際に体験に行ったときの)雰囲気もよく、また私自身何かに熱中したいと思っていたので入部を決心しました。
髙橋 高校時代にボート部で漕手をやっていて、腰をケガしてしまってボート部に入るつもりはなかったんですけど、そんな時に高校時代の先輩からお誘いを受けて試乗会にいきました。その時にやっぱりボートっていいなと思ったのと、大学で何か熱中するものが欲しいと思い入部を決意しました。
――マネージャーの主な業務内容を教えてください。
髙橋 ビデオを撮ったり選手が寮で食べる艇庫飯を作ったりしています。
元山 変わったところでいうと荒川で練習するので、小型船舶免許を各学年に三人取って、モーターを運転したりします。
――仕事をしていて大変だと思ったことはありますか
元山 主務としてOBとの連携や、早慶レガッタでは企業との連携もあるので、一歩社会に出るということで、責任感を感じ精神的にきついと感じることはあります。
髙橋 私も同意見で責任感が重く、生半可な気持ちではできない仕事が多いので。失敗はできないという緊張感がありますね。
――やりがいは
元山 選手がタイムを出していい結果を残したとき、自分たちが支えてきたものがあったからこそだと感じられると、達成感と言いますか、ともに喜びあえる環境があるので、達成感を感じます。
髙橋 大会が終わった後の達成感はもちろんあるんですけど、普段の練習で今日いい練習できたと(選手に)いわれると、選手のレベルアップに貢献できたのかなと、そういったことを聞けたときに喜びを感じます。
「サポートを徹底的にぬかりなく」(元山)

質問に答える元山
――早慶レガッタに向けて、今の仕事は
元山 全体の進捗確認を統括としてこなしつつ、広報をメインの仕事としてもらっているのでPVの作成やポスター関係など、より多くのOBOGや地域の人などより多くの方々が来てくれるような体制を作ることが仕事です。
髙橋 総務として隅田川を使用するので、各区役所に申請をもらいに行ったり、湾岸警察の方に水道の使用許可をもらいに行ったりなど申請面の仕事を主にしています。
――お二人から見てチームの雰囲気は
元山 新体制が始まってから「To Win」というスローガンを掲げていて、それに沿った生活態度の見直しを含めた施策をしていて、それを一年生含めて動けているので、それはチームとしていい方向に行っているなと思います。
髙橋勝つために、昨年から一から見直して練習量を増やしたり、新しい取り組みをしたりしていて、今年は「勝てるな」と(笑)。願望になっちゃうんですけど。すごいチームの雰囲気も良くチームも同じ方向を向いていいなと思います。
――レースの見どころは
元山 一般的なところですけど、男子の対抗と関してはスタートの両国橋までが重要なポイントと言われているので、そこまでにどちらが頭をとるか、どちらが先頭に立って、先に主導権をとれるかが、みどころになってくると思います。
髙橋 女子は35連覇がかかっていて、絶対に負けられない戦いなので応援してもらえたらなと思います。
元山 応援部が応援していて、うるおい広場というところで一昨年ぐらいから第二の観客席応援部のデモンストレーションやサークル招待など盛り上がれる場を作っているので、そういう楽しみ方もいいのかなと思います。
――注目の選手は
元山 ちょっとひいき目になっちゃうんですけど、対抗エイトでコックスをやっている前田(前田蓮、文3=東京・早実)が中学生の時からの付き合いで、川のレースではコックスの技量が試されるので、注目度が高くなると思いますし、何よりも川に落ちないようにしてほしいな(笑)。
髙橋 クルーみんなですね。昨年は第二エイト負けてしまったのですが、今年は雰囲気が良くて、頑張ろうという意思がみられるはきはきとした元気なクルーなので、頑張ってほしいなと思います。
――最後に意気込みを
元山 早慶レガッタはマネージャーが主役とまではいかなくても、いないと成り立たない大会なので、まずは大会を遂行して、勝つためにやってきたので、最後の最後までサポートを徹底的にぬかりなくやっていきたいと思います。
髙橋 昨年はとにかく先輩について行くだけだったんですけど、今年は総務としての仕事もあるので、周りを見ながら、とにかく大会が開催できるように。選手のサポートとしてはこれまで経験を積んできたので、選手が全力を出し切って、悔いの残る結果にならないようにサポートしていきたいと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集 長屋咲希、竹田朋矢、石渡太智)

◆元山怜(もとやま・さとる)(※写真左)
文化構想学部4年。東京・早稲田実業高出身。
◆髙橋唯梨(たかはし・ゆいり)
社会科学部3年。埼玉・浦和第一女子高出身。