第58回東京六大学対校 4月5日 神奈川・慶應義塾大学日吉陸上競技場
日中は暖かな日差しが降り注ぎ、夜は一転冷たい風が吹きつける春らしい気候の中、今シーズン初となる対校戦・東京六大学対校(六大学)が開催された。入学してすぐのフレッシュな新入生の活躍も見られた今大会。男子は惜しくも連覇を逃し準優勝、女子は見事3連覇を果たした。これからのシーズンに向け、エンジの総合力をアピールした大会となった。
(記事 會川実佑)
★男女100メートルで下級生が共に優勝!(男女100メートル)

ゴールする水野琉之介(スポ2=北海道・立命館慶祥)
男子100メートルには水野と由井響(スポ3=山梨・都留)、女子100メートルには河野桃々(商1=京都橘)がそれぞれ出場。今シーズン好調の水野が男子を制し、由井が3位。そして、大学デビュー戦となった河野もいきなりの優勝を飾り、男女ともに早稲田が頂点に立った。
男子100メートル予選は1組に水野、2組に由井が出走。「アドバイスを実際の動きとして体現できるようになった」という水野がスタートから飛び出し自己ベストとなる10秒37をマーク。由井も中盤から加速していき10秒44でゴール。両者ともに1着で予選を通過した。迎えた決勝は1着から4着までがわずか0.07秒差という大混戦。水野は鋭いスタートで前に出ると、猛追を受けながらも逃げ切り、向かい風1.6メートルの中で10秒56を記録し、見事な初優勝を果たした。優勝という結果を受け、水野は「タイムには納得がいかないが、今回勝ち切れた経験は、今後に向けて大きな自信となった」と語った。また、由井は10秒60で3着となった。
女子100メートルは決勝のみ行われ、初のエンジのユニフォームをまとったルーキー・河野が堂々の走りを披露した。スタートの加速を大事にしてレースに臨んだ河野。その言葉通りにスタートからスピードに乗る。最後は競っていた隣のレーンの法大の選手を引き離し、向かい風1.7メートルの中、12秒47のタイムで1着でフィニッシュ。「緊張してレースの記憶がない」というものの、「想定していたレース展開に近い走りができて良かった」と今回のレースを振り返った。
男女ともに下級生が優勝した今大会の100メートル。新鋭スプリンターたちが、これからのワセダ短距離陣を引っ張っていく。
(記事 谷田光太郎、写真 會川実佑)
★今シーズン好調の上島が見事優勝!(男女200メートル)

レースを走る上島
男子200メートルには寺澤大地(スポ4=京都・洛南)と髙須楓翔(スポ3=千葉・成田)、女子200メートルには上島周子(スポ3=東京・富士 )がそれぞれ出場。男子では髙須が2位、寺澤が5位と惜しくも優勝は逃したもののダブル入賞でチームに貢献した。また、女子では今季好調の上島が堂々の走りを見せ、見事優勝を果たした。
男子200メートル予選1組には髙須、2組には寺澤が登場。髙須はカーブで加速し、ラストの直線で1位に立つ危なげない走りを見せ1着で予選を通過した。寺澤も序盤から前方でレースを進め2着で決勝に駒を進めた。迎えた決勝は、髙須がレースを引っ張るかたちでスタートした。予選と同じくカーブで加速し先頭に立つ高須。しかし、ラスト30メートルで明大の鷹羽が驚異的な加速を見せ一気に1位になると、そのままゴール。髙須は2位、寺澤は5位でレースを終えた。優勝は逃したものの、ダブル入賞で得点を稼いだ。
女子200メートルは決勝のみ行われ、上島が出場した。今年初の対校戦に緊張して臨んだと言う上島だが、レースでは圧倒的な強さを見せた。序盤から周りを突き放し、差をぐんぐん広げる。強い向かい風が吹いていたこともあり、後半はスピードが落ちるも最後まで力強く走り抜け圧巻の優勝。「上半身をきちんと固めることができた」とレースを振り返る上島だが、同時に自分の課題を見つける良いレースになったそうだ。
確実に実力をつけ今シーズン好調を保っている上島が好調っぷりを見せつける結果となった。また、各々が現在地を確認するレースとなった今大会。これからさらに強くなって、また対校戦に戻ってくるであろう。
(記事 會川実佑、写真 髙杉菜々子)
★男女ともに圧巻のレースでアベック優勝を果たす(男女400メートル)

レースを走る森田
男子400メートルには森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄)、権田浬(スポ2=千葉・佐倉)が出場。森田は安定感のある走りで全体1位に輝き、権田は全体3位でレースを終えた。また、女子400メートルには清水奈々子(文構4=北海道・札幌南)が出場し、序盤から他を寄せ付けない走りで連覇を達成した。
3名で行われた女子400メートル。清水は前半からスピードに乗り、すぐさま他の選手を引き離しにかかる。そのままペースを落とすことなく、落ち着いて走り切り、1着でゴールした。春季オープン(関東学連春季オープン競技会)後、体調不良や悪天候に見舞われ、不安を抱えた状態でのレースだったが、冷静にレースを運び、狙い通りの展開に持ち込むことができた清水。「再現性を高められれば今シーズンはいい結果がついてくる」と語るように、自信につながるレースとなった。
続いて行われた男子400メートルはタイムレース形式で実施され、1組に森田、2組に権田が出場した。1組の森田は好スタートを切ると、一気に加速し、序盤から独走態勢に。200メートル地点でアウトレーンの選手をかわすと、そのまま先頭をキープし1着でゴール。全体1位の46秒82をマークした。目標としていた46秒台前半には届かなかったものの、森田は「勝てるレースパターンを自分のものにできている」と確かな手応えを口にした。続く2組の権田も反応良くスタートを切り、先頭でレースを進めるが、ゴール直前で明大の選手にかわされ、組2着、全体3位という結果に終わった。
前回大会に続き、アベック優勝を果たした400メートル。迫り来る主要大会に向けて、それぞれ実りあるレースとなったことは間違いない。見据える目標に向けて、選手たちはまた一段と力をつけていくことだろう。
(記事 長屋咲希、写真 植村皓大)
★早大勢が800メートル制覇!立迫が連覇達成、鈴木翼も会心のレースで初V(男女800メートル)

ゴールする立迫
男子800メートルには立迫大徳(スポ2=鹿児島城西)と水嶋優斗(スポ3=東京・高輪)が出場。レース後半は早大の2選手がレースを先導し、立迫と水嶋のワンツーフィニッシュで他大学を圧倒した。女子800メートルに出場した鈴木翼沙(スポ3=東京・日大櫻丘)は、序盤で先頭に立つと、その後も一度も先頭を譲らず1着を飾った。
先に行われた女子800メートル。鈴木翼はスタートで後方に位置し、周囲の選手の様子を見ながらレースを進めたが、オープンレーンに入るとすぐに加速し、150メートル地点で先頭に立った。1周目を64秒で通過し、2周目もペースを大きく落とすことなくレースを引っ張る鈴木翼。ラスト200メートル付近でスパートをかけ、後続を引き離し、堂々の1着で優勝を果たした。鈴木翼は、「久しぶりに自分の中で納得のいくレースができた」と春季オープンの悔しさを晴らす快走に笑顔を見せた。
続いて行われた男子800メートルでは、1周目に東大大学院の選手が先頭に立ち、そのすぐ後ろに水嶋、立迫とついてレースを進めた。先頭が55秒で1周目を通過すると、最初に仕かけたのは水嶋だった。ペースを上げ、すぐに先頭選手を抜いてトップに躍り出る。しかし、そのすぐ背後には立迫の姿が見えた。立迫は200メートル手前でスパートをかけ、水嶋をかわして先頭に立ち、そのまま逃げ切り、見事に連覇を達成。水嶋は立迫を懸命に追ったが、あと一歩及ばず、2着でゴールした。
立迫は連覇を喜びながらも、「スピードがかなり落ちている」と現状に不満を示した。1週間後には金栗記念選抜陸上中長距離大会にエントリーしている立迫。スピードとスタミナのさらなる向上が期待される。今回は優勝を譲った水嶋も、今年の春季オープンで自己ベストを更新するなど、飛躍が期待される選手の一人だ。男女アベック優勝を含む早大勢のトップ独占が実現した今大会。今年こそ『中距離が強い早稲田』復活へ。成長を続ける選手たちの今後の活躍に注目だ。
(記事 長屋咲希、写真 植村皓大)
★始関が対校戦初優勝!男子では山田がエンジデビューを果たす(男女1500メートル)

レースを走る地案(写真左)と山田
男子1500メートルには地案尚宏(スポ2=愛知・旭野)と山田晃央(商1=東京・早実)が出場。山田は1500メートルで3分47秒、5000メートルで14分8秒20というタイムを持ち、大学という新たな舞台でもさらなる成長が期待されるルーキーだ。山田が4位、地案が5位と、ともに入賞しチームに貢献。女子では、始関千華(政経2=北海道・札幌南)がトップを走り続け、自身初の対校戦優勝を果たした。
スタート直後から1つの縦長の集団でレースが展開された男子1500メートル。山田は集団前方、地案は集団後方に位置取り、1周目を通過すると、600メートル付近で3つの集団へと分かれ始める。2人は第2集団で前を追うかたちに。ペースの早い先頭集団と差がじわじわ広がるも、900メートル手前で山田が第2集団の先頭へ。地案もペースアップを図り、位置を前方へと移す。ラスト1周に差しかかると、両者さらにペースを上げ集団から抜け出し、先頭集団を視界にとらえる。ラストスパートで追い抜くことはできなかったものの、山田が4位でフィニッシュし、入学早々エンジデビューを飾った。続いて地案も5位でゴールし、更新したばかりの自己記録をさらに3秒近く更新した。
女子1500メートルに出場した始関は100メートル過ぎに先頭に立ち、集団を引っ張り続ける。後半に入ると、後続との差を離し始め、単独走に。ラスト1周ではその差を大きく広げ、終始トップを維持し、1位でゴールした。タイムは伸びなかったものの、対校戦で初優勝を達成した経験は彼女の今後の糧になることだろう。
下級生の奮闘が目立った男女1500メートル。関東学生対校選手権(関東インカレ)や日本学生対校選手権(日本インカレ)でもこの種目で点を得られることが1つ鍵となるだろう。個の目標、そしてチームの目標達成のため、彼らはまだまだ進化を遂げる。
(記事 佐藤結、写真 長屋咲希)
★工藤と伊藤幸が入賞!伊藤幸は自己新で現状を確認(男子5000メートル)

レースを走る工藤
ジリジリと日が照っていた午前中と比べ、かなり冷え込んだ中でのスタートとなった男子5000メートルには、伊藤幸太郎(スポ4=埼玉・春日部)と工藤慎作(スポ3=千葉・八千代松陰)の2名が出場。工藤は対校3位、伊藤幸は自己新で7位と、両者とも入賞の活躍で早大に得点を持ち帰った。
号砲直後からしばらくは、縦に伸びた1つの集団でのレース運びが続き、伊藤幸は集団中央、工藤は集団最後方につけるかたちに。このレースに「出力する感覚を養うために練習の一環の位置づけで出場」したと言う工藤は、「展開とペース確認のため」に3周目で集団の先頭に浮上し、その後集団は徐々に崩れていった。工藤は3000メートル過ぎに一度先頭集団に飲まれたものの、残り1000メートルとなったところでペースアップ。再び先頭に立つと、残り1周のところまでレースを引っ張り続けた。そのまま工藤がトップでゴールするかと期待されたが、最後の1周では周りの選手のスパートが上回り、工藤は13分54秒36の3着でゴール。一方の伊藤幸は2000メートル手前で先頭集団からは離れたものの、集団からこぼれた選手らを着実に捉え、順位を上げていった。終始安定した走りでレースを展開し、従来の自己記録を約4秒更新する14分16秒44でフィニッシュ。7位で早大の男子総合2位に貢献した。
昨年と同様、出場した2名共が入賞した早大。今年はトラックの主要な大会がシーズンの前半に集結している中で、今大会は良い滑り出しとなったのではないだろうか。選手たちは、次なるゴールへ向けて走り出す。
(記事 髙杉菜々子、写真 佐藤結)
★西が連覇を達成!谷中も大学初試合で存在感を示す(女子100メートル障害、男子110メートル障害)

ゴールする西
女子100メートル障害には谷中天架(スポ1=大分雄城台)が出場。今大会が大学初のレースとなった谷中は、昨年のU20アジア選手権の100メートル障害において優勝を収めている、期待のスーパールーキーだ。出走選手が2名のみという状況の中で勢いよくスタートした谷中は、3台目辺りまで法大の及川理子と並ぶかたちとなったが、後半までスピードを伸ばし切ることができず。14秒95というタイムで2位となったものの、堂々たる走りと順調なハードル運びで、今後への期待が高まる結果となった。
男子110メートル障害に登場したのは、昨年同種目で優勝を果たしている西徹朗(スポ4=愛知・名古屋)。今シーズンは、日本選手権室内の60メートル障害で優勝を果たして世界室内選手権にも出場しており、既に日本のトップクラスで活躍している。出走人数の関係で急きょ予選がなくなりレースは決勝のみとなったが、西の地力はブレなかった。スタート直後は他選手に先行を許したものの、5台目以降は西の伸びが光り、周りの選手を突き放すこととなる。そのまま危なげなく1着でゴールし、ディフェンディングチャンピオンとしての貫禄を見せた。
昨年は男女共に早大が優勝した同種目。男女での連覇とはならなかったが、選手らが試合から得たものはきっと大きいに違いない。まずは4月末の学生個人選手権。洗練されたハードリングを披露してくれるはずだ。
(記事 髙杉菜々子、写真 會川実佑)
★男女アベック優勝!ヨンパー勢が強さを見せつける(男女400メートル障害)

ハードルを越える渕上
女子400メートル障害(ヨンパー)には大川寿美香(スポ4=東京・三田国際学園)が出場した。序盤からハイペースの走りを見せ大差で優勝。男子には盛岡優喜(スポ4=千葉・八千代松陰)と渕上翔太(スポ2=東福岡)が出場し、渕上が1位、盛岡が2位と、他大学を圧倒するレースを披露した。
女子対校に出場した大川。「風が強く、良いグラウンド状態ではなかった」と振り返ったものの、スタート直後から後続を大きく引き離すレースを展開する。スムーズな走りを意識し、5台目以降からはさらにペースを上げる。ゴール直前の向かい風で若干ペースを落としたものの、2位と5秒以上の差をつけトップでフィニッシュした。大差での優勝となった一方、目標としていた自己ベストの更新とはならず。それでも、「学生個人選手権に向けてギアを上げていく」とさらなる飛躍を誓った。男子対校では1組に盛岡が出場。安定感のあるハードリングを見せ、50秒96をマークしこの組トップで全体2位に入った。2組に出場した渕上は、「コンディションが良かった」との言葉通り、前半から他を寄せつけず差を広げていく。最終的に全体トップとなる49秒87をマークしフィニッシュ。渕上は「49秒台がアベレージとして出てはいるが、もっと速いタイムを出したかった」とレースを振り返り、「スピード面はまだまだ上がりきっていない」と今後に向けた課題も口にした。
昨年、渕上の日本学生対校選手権(日本インカレ)制覇に沸いたヨンパー勢。今大会では男女ともに優勝する盤石のレースを見せたが、まだまだ満足のいくタイムではない。関東学生対校選手権、そして日本インカレでの躍進に向けて、早大のお家芸の本領発揮はこれからだ。
(記事 植村皓大、写真 長屋咲希)
★男女ともにフレッシュなメンバーで出場!(男女4×100メートルリレー)

撮影に応じる男子4継メンバー
昨年4冠を達成した男子4×100メートルリレーは昨年の日本選手権リレーに出場したメンバーが一人もいない中、昨年の六大学に続き優勝。女子4×100メートルリレーも連覇を狙ったが、バトンのミスが響いてしまい、2位に終わった。
男子4×100メートルリレーは1走から髙須楓翔(スポ3=千葉・成田)、水野琉之介(スポ2=北海道・立命館慶祥)、由井響(スポ3=山梨・都留)、寺澤大地(スポ4=京都・洛南)のオーダーで出場。安定したスタートを切った1走の髙須から2走・水野はバトンを受け取ると、落ち着いた走りで先頭に立つ。3走・由井、4走・寺澤とそれぞれが力を発揮してトップを譲らず、1位でフィニッシュした。最近の成績で組まれたオーダーで臨んだ今大会。バトンパスが詰まるところはあったものの、100メートルで1位に輝いた水野が「それぞれが良い走りをしたことで、優勝することができた」と語るように個々のスプリント力を生かし、見事優勝に輝いた。
女子4×100メートルリレーは上島周子(スポ3=東京・富士 )、谷中天架(スポ1=大分雄城台)、河野桃々(商1=京都橘)、清水奈々子(文構4=北海道・札幌南)と、1年生が2人入ったオーダーで出場。1走の上島がスタート直後からスピードに乗り、トップで2走の谷中にバトンを渡した。しかし、谷中と3走の河野のバトンパスの際、スムーズにバトンが渡せず。4走の清水が追いかけるものの及ばず、2位となった。
男女ともフレッシュなメンバーが多かった4×100メートルリレー。今後の関カレや全カレに向け、昨年までのメンバーも含め、さらなる飛躍が期待される。
(記事 谷田光太郎、写真 佐藤結)
★新入生・木下の好走で3連覇達成!(女子4×400メートルリレー)

Wポーズをする女子マイルメンバー
2年連続で優勝を果たし、3連覇を目指した女子の4×400メートルリレー(マイル)。女子主将の大川寿美香(スポ4=東京・三田国際学園)に加え、昨年このレースを走った清水奈々子(文構4=北海道・札幌南)と千葉史織(スポ2=宮城・仙台一)、そして新入生の木下晏里(商1=徳島文理)というメンバーで臨んだ。
1走は400メートルを制した清水奈。前半200メートル付近で先頭に立つが、終盤に法大が追い上げを見せ、ほぼ同着でバトンリレー。「課題の残るレースだった」と清水にとっては悔しさの残るレースとなった。2走の木下は、前半こそ法大に先行されたものの、差を広げられずについて行く。するとラスト100メートルを切ったところで法大をかわし、トップで3走へ。マイルデビューの木下が堂々の走りを見せた。バトンを受けた大川は「前半から攻めの走りをした」と振り返るように、前半の200メートルで法大を大きく引き離す。終盤までこの差をキープしたまま、バトンはアンカーへ。4走の千葉は終始安定した走りでリードを保ちフィニッシュ。見事に3連覇を達成した。
昨年までの経験者に加え強力な新入生が加わった女子マイル。清水奈も新入生たちについて「ハングリー精神が強く、自分自身も見習うことが多い」と語る。歴戦の上級生と勢いのある下級生が互いに競い合い、逞しさを増した女子マイルは、関東学生対校選手権、そして日本学生対校選手権での頂点を目指す。
(記事・写真 植村皓大)
★新体制の男子マイルが連覇達成!(男子4×400メートルリレー)

Wポーズをする男子マイルメンバー
最終種目となる男子4×400メートルリレー(マイル)。新入生の松本悠斗(スポ1=佐賀北)をメンバーに迎えた新生男子マイルは2走の森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄)がトップに立ってから3走、4走と先頭を死守し、見事連覇を飾った。
早大は1走から、松本、森田、権田浬(スポ2=千葉・佐倉)、渕上翔太(スポ2=東福岡)というオーダーで臨んだ。レースがスタートすると、1走の松本は大学入学後初マイルながら力強い走りで、3番手で2走の森田へバトンパス。森田はバトンを受け取った直後に、先頭へ躍り出ると、続く法大との差を引き離し、3走の権田へとつないだ。権田は迫りくる法大に抜かされることなく、懸命な走りを見せ、トップで4走・渕上へ。ラストの直線では法大に背後まで迫られるも、ゴール直前で渕上が大きく抜け出し、トップを守り切った。渕上は「最低限の仕事をしたレース」と自身の走りを評価したが、「個々が現状を知る良い機会になった」というようにチームとしては収穫を得られたレースとなった。
「(新入生の松本が)どんな状況で帰ってきても確実に勝てると言い切れる自信があった」(森田)という言葉の通り優勝を果たし、チームとして力がついてきたことを結果に示した新生男子マイル。森田は「関東インカレ、全日本インカレ、日本選手権リレーでの優勝」を目標にしているという。昨年悔しさを味わったメンバーに新戦力が加わり、新たな男子マイルの挑戦がここから始まっていく。
(記事・写真 佐藤結)
※掲載が遅くなり、大変申し訳ございません。
男子結果
▽100メートル
予選(2組3着+2)
水野琉之介(スポ2=北海道・立命館慶祥) 10秒37(1組1着)(+1・6)決勝進出 自己新
由井響(スポ3=山梨・都留) 10秒44(2組1着)(+1・4)決勝進出
決勝
水野琉之介(スポ2=北海道・立命館慶祥) 10秒56(1位)(-1・6)
由井響(スポ3=山梨・都留) 10秒60(3位)(-1・6)
オープン
滝澤悠貴(文1=埼玉・早大本庄) 11秒24(6組1着)(-0・7)
関口裕太(スポ3=新潟・東京学館新潟) 10秒70(13組1着)(ー0・3)
村松悦基(政経1=京都・洛南) 10秒90(13組4着)(ー0・3)
青山侑樹(スポ1=大阪・東海大仰星) 11秒06(13組5着)(ー0・3)
牛島壮司朗(スポ1=佐賀・致遠館) DNS
伊橋璃矩(スポ2=千葉・成田) DNS
水野琉之介(スポ2=北海道・立命館慶祥) DNS
井上直紀主将(スポ4=群馬・高崎) DNS
由井響(スポ3=山梨・都留) DNS
▽200メートル
予選(2組2着+3)
髙須楓翔(スポ3=千葉・成田) 21秒24(1組1着)(ー0・6)決勝進出
寺澤大地(スポ4=京都・洛南) 21秒72(2組2着)(ー1・7)決勝進出
決勝
髙須楓翔(スポ3=千葉・成田) 21秒68(2位)(ー0・6)
寺澤大地(スポ4=京都・洛南) 21秒84(5位)(ー0・6)
オープン
松本悠斗(スポ1=佐賀北) 22秒11(3組1着)(-2・0)
若菜敬(スポ1=栃木・佐野) 21秒58(4組1着)(-1・2)
荒木星哉(スポ1=福岡・九産大九産) DNS
鶴巻陽太(スポ2=新潟・三条) DNS
寺澤大地(スポ4=京都・洛南) DNS
髙須楓翔(スポ3=千葉・成田) DNS
▽400メートル
タイムレース決勝
森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄) 46秒82(1組1着)全体1位
権田浬(スポ2=千葉・佐倉) 47秒19(2組2着)全体3位
オープン
竹一虎(スポ4=滋賀・草津東) 50秒68(3組2着)
石原慎也(法4=京都・洛南) 48秒84(5組4着)
清水友彬(スポ4=三重・伊勢) 49秒50(5組5着)
森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄) DNS
権田浬(スポ2=千葉・佐倉) DNS
鹿毛丈(スポ2=高知追手前) DNS
安心院大渡(スポ2=大分舞鶴) DNS
▽800メートル
決勝
立迫大徳(スポ2=鹿児島城西) 1分50秒12(1位)
水嶋優斗(スポ3=東京・高輪) 1分51秒08(2位)
オープン
吉田新(商1=東京・早実) 1分54秒15(3組3着)
地案尚宏(スポ2=愛知・旭野) DNS
▽1500メートル
決勝
山田晃央(商1=東京・早実) 3分51秒18(4位)
地案尚宏(スポ2=愛知・旭野) 3分51秒54(5位)自己新
オープン
岩下和史(スポ3=神奈川・神大附) DNS
間瀬田純平(スポ4=佐賀・鳥栖工) DNS
▽5000メートル
決勝
工藤慎作(スポ3=千葉・八千代松陰) 13分54秒36(3位)自己新
伊藤幸太郎(スポ4=埼玉・春日部) 14分16秒44(7位)自己新
オープン
安江悠登(法3=埼玉・西武学園文理) 15分00秒54(1組4着)
舩生颯太(先理2=静岡・韮山) 15分03秒81(1組5着)
鈴木翔瑛(人2=群馬・富岡) 15分08秒86(1組6着)
多田真(人1=京都・洛北) 14分27秒55(2組2着)
門馬海成(政経4=福島・会津) 15分42秒83(2組13着)
堀野正太(スポ1=兵庫・須磨学園) 14分21秒75(3組7着)
栗原周平(創理3=栃木・真岡) DNS
辻陽介(スポ2=愛知・岡崎) DNS
宮本優希(人3=智辯学園和歌山 ) DNS
高橋優喜(スポ3=静岡・浜松北) DNS
伊藤幸太郎(スポ4=埼玉・春日部) DNS
武田知典(法3=東京・早実) DNS
▽110メートル障害
決勝
西徹朗(スポ4=愛知・名古屋) 13秒87(1位)(ー2・1)
瀬能斗亜(スポ2=埼玉・春日部共栄) DNS
オープン
瀬能斗亜(スポ2=埼玉・春日部共栄) DNS
▽400メートル障害
タイムレース決勝
渕上翔太(スポ2=東福岡) 49秒87(2組1着)全体1位
盛岡優喜(スポ4=千葉・八千代松陰) 50秒96(1組1着)全体2位
オープン
渕上翔太(スポ2=東福岡) DNS
▽3000メートル障害
決勝
山﨑一吹(スポ3=福島・学法石川) DNS
佐藤広人(創理2=埼玉・早大本庄) DNS
オープン
大和田春(スポ2=高知追手前) DNS
▽4×100メートルリレー
決勝
早大(髙須ー水野ー由井ー寺澤) 39秒87(1位)
▽4×400メートルリレー
決勝
早大(松本ー森田ー権田ー渕上) 3分09秒19(1位)
▽棒高跳
決勝
佐々木秀晟(スポ2=香川・高松一) 4メートル70(1位)
オープン
佐々木秀晟(スポ2=香川・高松一) DNS
▽走幅跳
決勝
佐々木悠人(人3=岩手・一関一) 7メートル29(+1・6)(2位)
片山大地(スポ3=東京・八王子) DNS
オープン
藤本涼哉(商1=兵庫・小野) 6メートル97(+0・8)(1等)
石原佳篤(法1=埼玉・早大本庄) 6メートル65(+1・7)(3等)
佐々木悠人(人3=岩手・一関一) DNS
片山大地(スポ3=東京・八王子) DNS
▽三段跳
決勝
棚井将輝(スポ4=埼玉・大宮北) 14メートル79(+1・4)(4位)
オープン
棚井将輝(スポ4=埼玉・大宮北) DNS
▽砲丸投
決勝
守屋浩睦(人2=大阪・寝屋川) 11メートル76(4位)
▽円盤投
決勝
鹿毛丈(スポ2=高知追手前) DNS
▽やり投
決勝
鶴澤元基(スポ4=東京・富士森) 62メートル90(2位)
梅澤祥吾(スポ4=神奈川・金沢) 62メートル90(3位)
オープン
佐々木瑛太(創理1=東京・都国立) 60メートル70(2等)自己新
守屋浩睦(人2=大阪・寝屋川) 45メートル30(7等)
梅澤祥吾(スポ4=神奈川・金沢) DNS
鶴澤元基(スポ4=東京・富士森) DNS
女子結果
▽100メートル
決勝
河野桃々(商1=京都橘) 12秒47(1位)(ー1・7)
オープン
五味彩花(政経1=東京・早実) 13秒11(2組3着)(-1・8)
山越理子(人4=東京・富士) DNS
河野桃々(商1=京都橘) DNS
▽200メートル
決勝
上島周子(スポ3=東京・富士) 25秒04(1位)(ー2・0)
オープン
山越理子(人4=東京・富士) DNS
上島周子(スポ3=東京・富士) DNS
▽400メートル
決勝
清水奈々子(文構4=北海道・札幌南) 55秒60(1位)
オープン
木下晏里(商1=徳島文理) 58秒02(1着)
正木紗(スポ2=岡山朝日) 59秒14(2着)
矢島杏紀(スポ1=埼玉・所沢西) DNS
▽800メートル
決勝
鈴木翼沙(スポ3=東京・日大櫻丘) 2分14秒22(1位)
オープン
鈴木翼沙(スポ3=東京・日大櫻丘) DNS
新田望(スポ4=神奈川・法政二) DNS
始関千華(政経2=北海道・札幌南) DNS
▽1500メートル
決勝
始関千華(政経2=北海道・札幌南) 4分47秒32(1位)
オープン
熊倉花萌(スポ1=東京・早実) 4分59秒62(3着)
▽100メートル障害
決勝
谷中天架(スポ1=大分雄城台) 14秒95(2位)(-1・2)
オープン
野村美月(スポ2=栃木・石橋) 14秒12(1組1着)(-0・9)
イベル聖羅(商2=京都橘) 14秒14(1組2着)(-0・9)
松田晏奈(スポ1=長崎日大) 14秒36(2組1着)(-0・3)
木村加乃(院2=愛知・至学館大) 14秒91(2組2着)(-0・3)
谷中天架(スポ1=大分雄城台) DNS
林美希(スポ2=愛知・中京大中京) DNS
▽400メートル障害
決勝
大川寿美香(スポ4=東京・三田国際学園) 1分00秒07(1位)
オープン
千葉史織(スポ2=宮城・仙台一) 1分00秒33(1着)
内藤香乃(スポ3=兵庫・北摂三田) 1分04秒76(3着)
大川寿美香(スポ4=東京・三田国際学園) D N S
▽4×100メートルリレー
決勝
早大(上島ー谷中ー河野ー清水奈) 47秒94(2位)
▽4×400メートルリレー
決勝
早大(清水奈ー木下ー大川ー千葉) 3分49秒94(1位)
▽走高跳
決勝
矢野夏希(スポ3=愛知・時習館) 1メートル70(1位)
オープン
矢野夏希(スポ3=愛知・時習館) DNS
▽棒高跳
オープン
宮﨑瑛子(商4=静岡・浜松市立) 3メートル40(1等)
▽走幅跳
決勝
内藤香乃(スポ3=兵庫・北摂三田) 5メートル68(+0・8)(1位)
▽三段跳
オープン
伊藤凜(スポ4=福岡・明善) 11メートル63(+2・2)(3等)
▽やり投
決勝
松永成美(基理1=埼玉・早大本庄) 40メートル42(2位)
オープン
鈴木真帆(スポ3=茨城・水戸一) 39メートル88(1等)
松永成美(基理1=埼玉・早大本庄) DNS
コメント
立迫大徳(スポ2=鹿児島城西)
--連覇となりましたが率直な感想を教えてください
久しぶりの800メートルだったので不安もありましたが、連覇できて嬉しかったです。
--コンディションはいかがでしたか
最近はあまりスピードが出ず悩んでいて、グラウンドの向かい風もあり良いとは言えない状況でした。
--今日のレースプランを教えてください
プランは先頭にピッタリつき、持ち味のラストスパートで逃げ切ろうと思っていました。
--どのタイミングでスパートをかけられましたか
200メートル手前からかけ始め、思い通りのレースでした。
--レース全体を振り返っていかがですか
終始きつく、ラストも動かずタイムも良くなかったのであまり良いレースとは言えないです。
--今日出た課題や収穫などあれば教えてください
スピードがかなり落ちていると感じたのでスタミナ、スピードともに向上させていきたいです。
髙須楓翔(スポ3=千葉・成田)
ーー冬季練習で意識して取り組んだことを教えてください
コーナーでピッチのコントロールができず遠心力に耐える時間が長いのが課題だったので、自分でピッチをコントロールできるようにしました。
ーー本日のコンディションはいかがでしたか
コンディションは良かったと思います。欲を言うならもう少し気温が高ければ良かったなと思いました。
ーー本日の目標を教えてください
目標は自己ベストを出して優勝することです。
ーー200メートルについてお聞きします。200メートルのレースプランはありましたか
冬季練習の中でコーナーの抜けの練習を多く行ってきたので、その部分がレースの中でできればいいなと思っていました。
ーー予選から決勝にかけてなにか修正した点はありましたか
予選では150メートル以降の動きが崩れた事と、スタートを失敗してしまったので最初から自分のリズムで走ることを意識しました。
ーー200メートルの結果やタイムについて振り返っていかがですか
結果、タイム共に納得いく結果ではなかったです。少し痛めてしまった部位もあるのでしっかりと治してここでの借りは学生個人で返したいと思います。
ーー4×100メートルリレーについてお聞きします。まず、リレーメンバーに選ばれた理由や意図があれば教えてください
僕は昨年の関東インカレで1走での経験があり、そこで良いタイムで走ることができたため、選ばれました。
ーー見事優勝となりましたが、ご自身の走りやチームの走りを振り返っていかがですか
個人、リレー共に納得いく走りはできていなかったです。バトンもまだまだ改善の余地がありました。その中で優勝し、39秒8で走れたことは自信になりました。
ーー最後に今シーズンの目標をお願いします
今シーズンは大きな試合に出場することが増えると思います。その中で勝ち切れる選手になりたいと思っています。速い選手より強い選手になりたいと考えています。
森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄)
--今大会はどんな目標をもって試合に臨みましたか
400メートル、マイルリレーで優勝することを目標にしていました。400メートルでは、3月23日のトラックゲームズinTOKOROZAWAで自己ベストを更新し、良いイメージが残っていたので、タイムとしては46秒前半を狙っていました。マイルでは新体制となり、どれくらいで走れるか、また、対校戦でどれくらい力を出せるかといったところを考えながら臨みました。
--コンディションはいかがでしたか
悪くはなかったと思います。ただ、大会前に雨が続いたことで、できる練習が限られました。その中でもやるべきことを選択して、練習を調整してきたつもりでしたが、なかなかうまくいかなかったという印象です。
--400メートルついてお聞きします。どのようなレースを想定していましたか
前半からきちんと勝負をし、逃げ切るレースを想定していました。自分の中で勝てるレースパターンを少しずつ再現性高く自分のものにできているのかなと感じたレースでした。
--全体1位となりましたが今回のレースを振り返っていかがですか
想定通りのレース展開とはなり、まずは勝てたのでそこは評価できる点かなと考えています。ですが、後半の走り、つなぎの部分にはまだまだ課題が残るレースでした。
--タイムについてはどのような印象ですか
もう少し出したかったというのが正直な印象です。ただ、どんな状況でも46秒台には乗せられているので、ベース自体は昨年と比較してもかなり上がったと感じます。
--4×400メートルリレーでも1位となりましたが、レース全体を振り返っていかがですか
こちらも、想定していた通りの展開となりましたが、きちんと勝ちきれて良かったです。1走の松本は初めての早稲田でのマイルでしたが、どんな状況で帰ってきても確実に勝てると言い切れる自信がありました。これはチームとしての力がついてきた証拠ですし、個々の力、強さを互いに理解し合うことで生まれる想いだと感じます。2走で確実にトップに立ち、3走の権田でその差を大きくして4走の渕上に渡す。昨日のオーダーで考えられる最適な展開ではあったと思いますが、このタイムではインカレの頂点には立てないので、個々のレベルアップとともにチーム力を上げていければと思います。
--今シーズンの目標を教えてください
個人400メートルではユニバーシアード(ワールドユニバーシティゲームズ)の出場が目標です。そのために今月末の学生個人(学生個人選手権)にピークを持っていきたいと思います。マイルでは関東インカレ(関東学生対校選手権)、全日本インカレ(日本学生対校選手権)、日本選手権リレーでの優勝を目標にしています。強いマイルチームをつくっていきます。
大川寿美香(スポ4=東京・三田国際学園)
--今日のコンディションはいかがでしたか
試合の1週間前まで雨予報が続き、思うような調整ができませんでした。また、ホームストレートでは向かい風が強く、決して良いコンディションとは言えませんでした。
--400メートル障害ではどのようなレースプランで臨みましたか
前半の追い風を生かして、力みなくスムーズに進むことを意識しました。特に5、6台目の切り替えに重点を置いて臨みました。
--後続を大きく引き離してのゴールとなりましたが、レースを振り返っていかがですか
優勝というかたちでチームに貢献できたのは良かったですが、自己ベストを狙っていたので、正直悔しさの残るレースとなりました。
--タイムについてはどのような印象ですか
悔しいの一言です。今のタイムをしっかりと受け止め、まずは学生個人、インカレに向けて、ここからさらにギアを上げていきます。
--4×400メートルリレーでも1位となりましたが、レース全体を振り返っていかがですか
かなり寒い中でのレースとなりましたが、新入生を含むオーダーで臨み、それぞれの課題も見つかったと思います。個人的には前半から攻めの走りをし、後半もピッチを落とさず、前後半のラップ差を2秒以内に収めることを目標に走りました。後半でかなりタイムが落ちてしまい、特にラスト100メートルの走りが課題として残ったので、関東インカレに向けて仕上げていきたいです。
--女子は総合優勝という結果になりましたが、女子主将としてこの結果をどのように捉えていますか
111代目として最初の対校戦で、総合優勝という良いスタートを切れたことは非常にうれしく思います。この結果に満足することなく、インカレでの総合優勝に向けて、記録にもこだわりながら、女子全体の士気をさらに高めていきたいです。
--今日のレースで出た収穫と課題を教えてください
前半はある程度かたちになってきており、力みはあるものの手応えは感じました。今後は後半に特化した練習に取り組み、特にラストで上半身に無駄な力が入らないよう、腹圧を意識して走り切れるようにしたいです。
--今後のレースへの目標をお願いします
学生個人選手権ではユニバーシアード(ワールドユニバーシティゲームズ)出場を決めることです。またタイムは57秒50を目指します。また、関東インカレ・全日本インカレでの優勝を目標に、引き続き全力で取り組みたいと思います。
工藤慎作(スポ3=千葉・八千代松陰)
--学生ハーフ後から試合には出場されていませんでしたが、どのようにして過ごしていましたか。また、学生ハーフの疲労はしばらく残りましたか
しばらくは3大駅伝や学生ハーフの秋冬シーズンの疲労が残っていました。その後は練習を積むための期間に充てていました。
--最近の練習で意識していることを教えてください
基礎を再構築し、全てにおいてワンランクアップするアプローチを意識しています。
--今回5000メートルにエントリーされた意図はどのようなものでしたか
出力する感覚を養うために練習の一環の位置づけでの出走でした。
--コンディションはいかがでしたか
練習を多く積み、あまり調整せずに出場したため疲労がかなり強かったです。調子は悪かったです。
--試合前に描かれていたレースプランと目標を教えてください
あまり動けない分、柔軟に対応するプランでした。
--レース序盤は集団後方につけられていました。早めの段階で集団を引っ張る積極的なレースに持ち込まれましたが、理由などはありましたか
いずれも展開とペース確認のためです。
--レースを振り返っていかがですか
疲労度の割に動けたので良い練習となりました。継続して練習を積みたいです。
河野桃々(商1=京都橘)
ーー本日のコンディションはいかがでしたか
気温が上がってきて、身体も動きやすくなっていたので状態はよかったと思います。
ーー入学早々初エンジでした。どのような思いでしたか
伝統あるユニホームで走ることにとても緊張しました。同時に臙脂(えんじ)に対するプレッシャーを自分で必要以上に背負ってしまった感じがします。先輩方に今できる全力を出し切ればいいよと言っていただいて気持ちが楽になりました。
ーー100メートルはどのようなことを意識して臨みましたか
スピード練習をしっかりできていたわけではないので、スタートの加速を大事にしてレースに臨みました。スタートでスピードに乗ってリズムを刻んでいくイメージでした。
ーー見事優勝されましたが、レースを振り返っていかがでしたか
シーズン初戦、大学初戦、初臙脂(えんじ)ということでかなり緊張しており、レース中の記憶がありません。でも、想定していたレース展開に近い走りができたのでよかったです。
ーータイムについてはいかがでしたか
向かい風の中でのシーズン初戦としては悪くないと思っています。ここからしっかりスピードを上げてタイムを狙っていきたいです。
ーー4×100メートルリレー(4継)のご自身の走りとチームを振り返っていかがでしたか
4継ではバトンに課題が残るレースとなりました。自分自身は集中できていた反面、バトンをつなぐ上でメンバーの一人としての役割をしっかり果たすことができなかったと悔しい思いです。
ーー最後に今シーズンの目標をお願いします
今シーズンは9月に行われるU20日本選手権でメダルを狙います。また、インカレでは『One早稲田』のスローガンを掲げるチームの一員として貢献できる選手でありたいと思います。
清水奈々子(文構4=北海道・札幌南)
ーー今日のコンディションはいかがでしたか
春季オープン以降胃腸炎と悪天候の影響で,、練習が積めなかった不安はありましたが、主観的には身体の調子は良かったです。
ーー400メートルはどのようなレースプランで臨みましたか
前半でしっかりスピードに乗り、課題である第3コーナーから第4コーナーにかけてそのスピードを楽に維持することを意識しました。
ーーレースを振り返っていかがですか
ラスト100メートルで接地が潰れ、走りが崩れてしまいましたが、300メートル地点までは意識していたことが再現できたと思います。今回の動きを、力感を抑えた上で再現性を高められれば今シーズンいい結果がついてくると思います。
ーー4×400メートルリレーでも1位となりましたが、レース全体を振り返っていかがですか
私が法政と僅差でバトンを渡したことで、2走の木下には自分のレースをつくらせてあげることができませんでした。他のメンバーがしっかりカバーしてくれましたが、早稲田のリレーは常に先頭を走らなければいけないので課題の残るレースとなりました。
ーー女子の最優秀選手に選ばれましたが、率直な感想を教えてください
大学1年の六大学では、一日中テントが飛ばないよう押さえながら皆さんの活躍をただ見ているだけでした。3年の時を経てここまで自分を成長させて下さった競走部の方々には感謝しかないです。
ーー女子の短距離では新入生の活躍も多く見られましたが、どのような印象を持っていますか
ハングリー精神が強いです。練習一つ一つに対して細かいところまで質問に来てくれたり、辛いメニューでも必死に食らいついてきたりと、私自身見習うべきところが多いです。まだ一緒に時間を過ごして間もないですが、彼女達についてきてもらえる先輩になりたいと思わせてくれます。
ーー今日のレースで出た収穫と課題を教えてください
春季、六大学と続き、概ね予定通りのレースプランができたことが収穫です。レースの中で理想とする走りの再現性を高められてきたことを実感できました。一方スピードに関してはまだまだ足りていないと思っています。今シーズンは序盤に大事な試合が詰め込まれているので、スプリント系のメニューを積極的に取り入れてトップスピードの向上に努めます。
ーー今後のレースへの目標をお願いします
個人の400メートルは関東インカレ表彰台、全日本インカレ入賞。マイルは両インカレどちらも優勝します。
水野琉之介(スポ2=北海道・立命館慶祥)
ーー本日のコンディションはいかがでしたか
身体面、環境面ともに良好なコンディションで試合に臨むことができました。
ーー予選では先日のトラックゲームズに続き自己ベストを更新されましたが、今シーズンの好調の要因は何だと思われますか
様々な要因があるとは思いますが、実力の高い競走部の部員からのアドバイスを実際の動きとして体現できるようになってきたことが、自分にとって最も大きな成長だと感じています。
ーー決勝では見事優勝されましたが、振り返っていかがでしたか
率直に言って、とても嬉しい気持ちです。タイムには納得がいきませんでしたが、今回勝ち切れた経験は、今後に向けて大きな自信となりました。
ーー続いて4×100メートルリレーについて伺いたいと思います。今回のメンバーと走順はどのように決まりましたか
春先のシーズン成績を踏まえてメンバーを選抜し、それぞれの適性に応じて走順を決定しました。
ーーチーム全体を通して振り返っていかがですか
全体としては、さらなる精度向上の余地があると感じています。昨年度からメンバーが一新され、フレッシュな体制で臨んだため、バトンパスにやや不安定さが残りましたが、それぞれが良い走りをしたことで、優勝することができました。
ーーご自身のリレーでの走りを振り返っていかがでしたか
バトンを受け取る際に大きく減速してしまいましたが、事前の100メートル予選での良い感覚を活かし、落ち着いて走ることができました。
渕上翔太(スポ2=東福岡)
ーー今日のコンディションはいかがでしたか
しっかりと調整でき、かなり良いコンディションで迎えることができました。
ーー400メートル障害ではどのようなレースプランで臨みましたか
調子が良かったため、前半からスピードに乗らせて、後半までしっかり走りきるプランを立てていました。
ーー400メートル障害では1位でゴールしましたが、レースを振り返っていかがですか
結果として1位で帰ってこれたことは良かったですが、200メートル以降の部分で思うような走りができずに終えてしまったことはとても悔しかったです。
ーータイムは49秒台後半でしたが、どのような印象ですか
今回のレースでは49秒前半を狙っていたため、あまり良くはなかったです。ここ2試合49秒台で走れていることはアベレージが高まっていることとして、悪くはないと思いますが自分のコンディションも含めて、もっと速いタイムを出したかったというのが正直なところです。
ーー4×400メートルリレーでも1位となりましたが、レース全体を振り返っていかがですか
4走として、最低限の仕事をしたレースだったかなと思います。先頭で帰ってくるということは果たせましたが、それ以外の走りの内容、またもっと差を広げてゴールしたかったです。チームとしては、とりあえず良いスタートを切れたと思いますし、1年生の松本がメンバーとして入って、ラップタイムなどについても個々が現状を知る良い機会になったと感じています。
ーー今日のレースで出た収穫と課題を教えてください
収穫としては冬季練習で積んできたことがようやく試合で使えるかたちとして現れてきていると感じています。しかし、スピードの面ではまだまだ上がりきっていない部分があると思うので、この点を課題として、以降の試合に臨んでいきたいと思います。
上島周子(スポ3=東京・富士)
ーー本日のコンディションはいかがでしたか
気温もそこまで低くなく、身体の調子も悪くなかったです。今年初めての対校戦ということで心の中はドキドキ緊張していました。
ーー本日の目標を教えてください
4継はチームとして初戦なので良いスタートが切れるようにすること、自分のラップタイムは12秒3くらいが目標でした。200メートルは自己ベストの更新を狙っていました。しかし向かい風が強いこと等含めて優勝と自分の理想のレースプランをやり遂げることが目標でした。また、臙脂(えんじ)を着て走る初めての個人種目だったので、必ず早稲田に点を持ってくることやスタンドにいる部員や応援してくださる方に恥じない走りをしたかったです。
ーー200メートルについてお聞きします。レースプランは考えていましたか
レース前に大前祐介監督(平17人卒=東京・本郷)に200メートルの走り方についてお話しした際に、4継のスタートのように勢いよく出て、できるだけカーブでの力感を抜くことで最後の直線でも再加速できると良いねと話していました。また風が強く吹いた際に上半身が煽られることのないように体幹と上半身を固めて走ろうと意識していました。
ーー決勝では見事優勝となりましたが、200メートルのレース全体を振り返っていかがですか
自分の実力にあまり自信がなかったため決勝は勝つことを一番に考えていました。しかしその中でもスタートからうまく加速でき、上半身をきちんと固めることができたと思います。やはり向かい風が強すぎたため最後はキツくなってしまいましたが、自分の課題が見つかる良いレースとなったと思います。
ーー4×100メートルリレーについてお聞きします。ご自身の役割はどのような事だと考えていましたか
自分は前年度まで偉大なる鷺さん(麻耶子、令7スポ卒)の1走を安心して見ており、今年になってまさか自分が任されると思っていなかったので正直不安でした。しかし4継のスタートで自分が良い流れを作りバトンをスピードに乗って渡すために、力強く出ることだと考えています。
ーー4×100メートルリレーでのご自身の走りやチーム全体としての走りを振り返っていかがですか
不安はあったものの練習でできていたことと同等または少し上のスタートが切れたと思います。いざスタートすると法政大学さんの1走が自分が思ったより近づかなかったので、自分はあまり走れていないのかなと走りながら怖くなりました。ですが、身体の調子が良いと感じたのでそのまま2走の谷中(天架、スポ1=大分雄城台)に向けて思い切り走ることができました。チームとしては今後バトンの精度をより高めていかなければいけないレースとなりましたが、それぞれが今できることをその場の状況に合わせて走れたと思います。若いチームなのでまだまだ伸び代しかないことや主力である山越さん(理子、人4=東京・富士)が加わった時にレースを席巻できる走りを全員でできればと思います。