春季オープン戦開幕! 3年生投手陣の好投も黒星スタートに/日本通運戦

野球

春季オープン戦 2月22日 安部球場

TEAM 合計
日本通運
早大

 東京六大学春季リーグ戦(リーグ戦)開幕を約1カ月半後に控えたこの日、春季オープン戦の初戦が行われた。相手は49度の都市対抗野球大会出場を誇る強豪社会人チーム・日本通運。今年初の対外試合となった本試合は、2回に宮城誇南(スポ3=埼玉・浦和学院)が本塁打を打たれて先制されるも、4回に小澤周平主将(スポ4=群馬・健大高崎)の適時打で同点に追いつく。その後は両者攻めきれない展開が続くが、9回に齋藤士龍(文2=東京・早実)が4点を失い敗戦。2025年は悔しい黒星スタートとなった。

※学年は新年度のものです。

 先発を任されたのは宮城。2回に被弾で先制を許し、走者を背負う場面が多く苦しいマウンドとなる。それでも要所を締め、相手に流れを渡さない粘りの投球。1失点4奪三振と、まずまずの投球を見せた。

先発の宮城

 先制を許した早大は4回、先頭の渋谷泰生(スポ4=静岡)がこの日2安打目となる三塁打で出塁すると、小澤主将が止めたバットに当たる左前適時打で試合を振り出しに戻した。その後、相手投手の制球が定まらず寺尾拳聖(人3=長野・佐久長聖)らの四死球で1死満塁の好機を作る。一気に逆転といきたいところであったが、細谷俊輔(教3=東京・早実)の中飛でスタートを切った三塁走者の小澤が本塁憤死。積極的な走塁であったが、ここは相手の好返球に阻まれた。

この日2安打の渋谷

 リリーフの越井颯一郎(スポ3=千葉・木更津総合)は、テンポよく自前の速球を投げ込み、4奪三振無失点の好投。制球に苦しみストレートの四球を出す場面もあったが、変化球を交えつつしっかりとカウントを稼いでいった。香西一希(スポ3=福岡・九州国際大付)は、1イニング目は圧巻の三者連続三振を見せるも、回またぎとなる次の回では3四球を与え、2死満塁のピンチを迎える。ボールカウントが先行する嫌な展開であったが、遊ゴロに打ち取りピンチを脱出。次の回は再び三者連続三振に斬って取り、目標として掲げる先発争いに向けてのアピールに成功した。

 しかし打線が投手陣を援護できず、4回以降はスコアボードに0が並ぶまま最終回を迎えた。齋藤は制球が定まらず、長打と四死球で2死満塁のピンチを招く。その後、完璧に捉えられた左翼への大飛球が走者一掃の適時二塁打となり、勝ち越し点を献上。その後も追加点を許し、この回4失点を許した。何とか反撃したい早大であったが、9回も無得点。合計6安打1得点と、日本通運投手陣を前に抑え込まれた。

力強い投球を見せた越井

計6つの三振を奪った香西

 春季オープン戦の開幕を白星で飾ることはできなかったが、遊撃の定位置を狙う渋谷の活躍や、3年生投手陣の好投などの収穫が見られた。次戦の相手は亜細亜大。東都大学野球連盟を代表する伝統校だ。厳しい冬を越えた安部球場には、暖かな春の足音が近づいている。

(記事 石澤直幸、写真 辻岡真波)

コメント

◆渋谷泰生(スポ4=静岡)

ーー2025年最初の対外試合となりましたがいかがですか
 今年初めての対外試合ということで緊張しました。山縣秀(令7商卒=現日本ハム) さんの後のショートということで結構荷が重いのですが、自分のできることをやっていこうという思いでプレーしました。

ーーどのようなテーマで本日の試合に臨みましたか
 今はチーム全体で走塁意識を高めようとしているので積極的な走塁をチームとしてやってきました。自分としても第1打席で出塁し、盗塁できたので良かったと思います。

ーー本日は三塁打を含む2安打でしたが、レギュラー争いへの良いアピールになったのではないでしょうか
 打てたことは良かったと思いますが、自分の課題は守備なので守備の面を強化していきたいと思います。

ーーレギュラー争いに向けて意識していることはありますか
 第一に求められていることは守備だと思うので、そこをしっかり強化していきたいです。

ーー次戦への意気込みをお願いします
 今日は負けてしまったので、次戦は勝てるようにチーム一丸となって、走塁面を重視してやっていきたいと思います。

◆香西一希(スポ3=福岡・九州国際大付)

ーー今日の投球を振り返って
 今日は昨年の課題で、コーナーを狙いすぎてしまって、ボール球が増えて自分自身で苦しくなるというピッチングが多かったので、早いカウントからどんどんゾーンの中で、変化球も真っすぐも、その中で勝負していこうというのを、キャッチャーのに吉田さん(吉田瑞樹副将、スポ4=埼玉・浦和学院)と話して投げました。

ーー良かった球は
 左バッターのアウトコース低め、右バッターのインコース低めですね。対角線のボールが良かったと思います。自分自身の原点というか、対角線の低めの伸びるまっすぐっていうのが自分の武器だと思うので、そこは今年も継続して投げられているかなと思います。

ーー先発をするにあたって身につけないといけないことは
 ゆるいボール、カーブだったりでこのカウントを取っていく力は、伊藤樹さん(スポ4=宮城・仙台育英)がそこをすごく得意としてて、どんどん自分有利なカウントで進めていくことができるので、見習って勉強してやっていきたいなと思います。先発したいんですけど、監督に後ろでって言われたら、もう後ろでしっかり投げられるように、色々な準備をしながら、任せてもらったところでしっかり投げたいなっていうふうに思います。

ーーオープン戦初戦を投げていいスタートを切れましたか
 スタートは切れたと思います。自分の中で冬にやってきたことの収穫と、またこれからやっていくべき課題が見つかってよかったかなというふうに思います。初戦を任せてもらって、すごいモチベーション高く試合に入ることができたので良かったなと思います。

ーー次の登板への意気込み
 今回の反省でも、また真ん中の回で自分自身を苦しめるピッチングになってしまったというのがあるので、もっと大胆に自信持って攻めていくというところを意識してやっていきたいと思います。