秋季早慶定期戦 12月7日 神奈川・慶應義塾大学下田総合グラウンド
今年最後の団体戦となる秋季早慶定期戦が慶應義塾大学下田総合グラウンドにて開催された。早大は男女ともに関東学生1部リーグ、慶大は男子が3部リーグ、女子が5部リーグに属する。男子は各ゲーム内で慶大にリードされる展開も見られたが、チームで取り組んできたサーブレシーブを生かしながら要所を抑え、5ー0で優勝。女子も、練習の成果を発揮し、優勝を飾った。
試合中の高橋瑚子(スポ2=山口・岩国商)
女子の試合は3ペアによる殲滅戦方式で行われた。1対戦目に出場したのは半田穂乃花(スポ3=宮城・東北)・村上茉悠(社2=宮城・東北)組。序盤、相手のサイドラインギリギリのショットで失点を重ねたが、半田もコースを突くシュートボールやロブを巧みに使い、攻め返す。村上もラリーに積極的に絡み、ストレートで大勝した。慶大は1ペアのみのため、ここで優勝が決まり、2対戦目はオープン戦となった。早大からは高橋・山田菜乃葉(スポ2=埼玉平成)組が出場。主導権を握るプレーを序盤から展開するも、片方に集中的に攻撃され、ミスが出始める。前衛に捕らえられる球もあり、2ゲームを落としたが、丁寧にラリーを粘り、5-2で勝利した。全体として1-0で早大の優勝となった。
レシーブする蛯谷
一方、男子の試合は5ペアによる点取戦方式で行われた。1対戦目は浦濱大牙(教1=東京・早実)・蛯谷誠也(法1=静岡・清水東)組。相手前衛の後藤に次々に仕留められ、1ゲーム目を落とすも、レシーブゲームとなった2ゲーム目では浦濱が相手のアウトを誘う鋭いボールを連発。「チームの目標としてサーブレシーブをやってきた」という蛯谷が、レシーブでストレートコースを打ち抜き、デュースをモノにした。3ゲーム目を許したが、中ロブやトップ打ちを決め、4ゲーム目を4-0で取ると、そのまま3ゲームを引き離し、1勝目を持ち帰った。蛯谷は「積極的に動いていこう」と意識してプレーしたが、「予想外のところに(ボールが)来た時の対応がまだできてない」と試合を振り返った。続く2対戦目は浅見竣一郎(スポ1=宮城・東北)・安達宣(スポ1=奈良・高田商)組。立ち上がりは相手の攻撃に苦しんだが、徐々に本領を発揮し、5-2で勝利した。
レシーブをする松本
3対戦目には髙田淳貴(政経2=東京・早実)・松本翔太主将(スポ3=香川・尽誠学園)組が出場した。序盤リードを許す展開であったが、基本のボレーを確認してきたという松本が3ゲーム目のデュースをボレーで締めると、それを皮切りに流れを引き寄せる。4、5ゲーム目も、髙田のシュートボールがつくるチャンスを松本が決め切り、デュースを抑える。そのまま6ゲーム目は1点も与えず、5-1でゲームセットとなった。松本のネットプレーが光るゲームとなったが、「足を使ってボレーをできていなかった」と厳しく自己分析した。4対戦目は小幡泰雅(スポ3=山口・宇部)・大竹公陽(社1=千葉・昭和学院)組。左手から繰り出される強くスピードのあるボールが魅力的な小幡だが、相手を視界に捉えながら練習してきた深い球でゲームをつくる。大竹も決めるネットプレーを披露し、序盤3ゲームは相手にほとんど得点を許さず。4ゲーム目は奪われたものの、プレースタイルを貫き、5-1で勝利した。試合後、「新しい戦い方をしっかり確立していきたい」と話した小幡。彼のさらなる成長がチームに新風を吹かすのは間違いないだろう。
試合中の小幡
最終5対戦目に出場したのは根田大地(スポ1=北海道科学大高)・飯干開生(社2=東京・早実)組。狙いを定めて打つことがマイプレースタイルの根田が確実な打ち分けを見せ、1ゲーム目から4-0でゲームを締める。飯干もレシーブやネットプレーでミスをせずに、決定力に優れたプレーを披露。危なげなく、試合を優位に進め、ストレートで快勝を収めた。全体として、5-0で早大が圧倒的な優勝を果たした。
試合中の根田
春季早慶定期戦に続き、男女ともに優勝という結果で終えた今大会。それぞれが冬期練習につながる課題を見つけ、今年最後の団体戦を締めくくった。チームとしての次なる主要大会はルーキーを迎えた春になる。ここからは、他大とではなく、自分との戦いだ。辛く厳しい冬を乗り越え、コートに立つのは果たして誰なのだろうか。軟式庭球部がどこまでチームとして進化を遂げるか楽しみだ。
(記事 佐藤結、写真 長屋咲希、植村皓大、佐藤結)
コメント
松本翔太主将(スポ3=香川・尽誠学園)
ーー秋リーグ後はどのような練習に重点的に取り組んできましたか
秋リーグ後は、一応大会が秋リーグで一段落ついたので、 応用という練習よりかは基礎的な練習、あまり形式とかゲームとかをやらずに、基本のボレー練習とかを展開考えながらいろいろなパターンでやっているみたいな感じですね。
ーー今日のご自身のプレーを全体的に振り返っていかがですか
リードされた展開で始まって、 ボレーは結構取れていたのですが、足があまり行ってなかったので、そこの課題は結構多く残る試合だったかもしれないです。
ーー試合中は何を意識してプレーされていましたか
サーブレシーブを正確に入れることを意識していました。 サーブレシーブが悪い時に結構負けたり、流れが悪くなったりするので、試合中はサーブレシーブのことだけを考えて、あとは相手を見ながらそれに対応してやっていました。
ーー今日の試合で得られた課題と収穫をそれぞれ教えてください
課題点は、前衛になってしまうのですが、僕も含めて足を使ってボレーをできてない人が多かったので、そこは今までも課題だったんですけど、やはり浮き彫りになったので、そこは今後練習していきたいかなと思います。収穫点は、リードされる展開が多かったので、1ゲーム目からしっかりギア上げれるようにしないと、リーグやインカレでは通用しないなと思ったので、それを知れたのは収穫だったかなと思います。
ーー最後に今後の目標を教えてください
千葉インカレで優勝することが目標なので、チーム一丸で頑張っていきたいです。
蛯谷誠也(法1=静岡・清水東)
ーー秋リーグから重点的に練習してきたところを教えてください
秋リーグはシングルスで出たのですが、今日の早慶戦はダブルスということで、ペアの浦濱と一緒に六大学は結構いい感じで自分の中ではできたので、そこで見つかった課題を重点的に練習しました。
ーー本日のご自身のプレーを全体的に振り返っていかがですか
最初は相手にリードされていて、その中でレシーブは結構いい感じに自分の中でできていたのですが、ラリーの中で自分の中で予想外の相手のボールを結構ミスしてしまったことがあったので、予想外の事態にもしっかり対応できるようなところをこれから練習していきたいなと思いました。
ーー試合中特に意識してプレーしていた点はありますか
相手の前衛が結構先に動いてきてたので、こっちが守りに入るとそのまま行かれてしまうというのがあったので、自分も積極的に動いていこうと思ってプレーしていました。
ーー本日の試合で得られた課題と収穫を教えてください
収穫としては、チームの目標としてサーブレシーブというのをやっていて、ファーストサーブの確率も結構よくできたし、レシーブもミスなくできたのでそこは良かったです。課題としては、やはり予想外のところに来た時の対応がまだできてない部分があって、それを監督さんにも指摘されたので、そこを直していきたいなと思います。
ーー最後に今後の目標を教えてください
次の大きな試合は来年の春リーグになります。そこで(試合に)出れるかまだわからないのですが、シングルスでもダブルスでも出たらしっかりとチームの勝利に貢献できるように、まだこれから3力月ほどあるので、細かいところまでしっかりと突き詰めていけたらいいなと思います。
小幡泰雅(スポ3=山口・宇部)
ーーまず、どのような練習に重点的に取り組んできましたか
深い球を打つことを練習してきました。
ーー本日のご自身のプレーを全体的に振り返っていかがですか
試していたことが深い球を打つことだったので、前衛を気にするのはもちろんなのですが、しっかり後衛前で深い球打って、 あとは前衛の大竹に決めてもらうというかたちを多くしようと思ってたので、それがうまくいってよかったです。
ーー本日の試合で得られたことは何ですか
やはり攻撃的な球をずっと続けて打つのには、集中力とか、ゲームの組み立てとかも、今までと変えていかないといけないと思うので、そこを変えていって、新しい戦い方をしっかり来春から確立していけるように頑張っていきたいです。
ーー今後の目標を教えてください
チームとしてはインカレの2連覇なのですが、まず春リーグの優勝からしっかりチームの流れをつくっていきたいなと思っています。
ーーありがとうございました!
結果
▽女子
対慶大 ➀ー0
一次戦
半田・村上⑤ー0波田野・藤村
高橋・山田⑤ー2波田野・藤村
(オープン戦)
▽男子
対慶大 ⑤ー0
浦濱・蛯谷⑤ー2松本・後藤
浅見・安達⑤ー2横田・笹川
髙田・松本⑤ー1小池・村田
小幡・大竹⑤ー1宇津木・中田
根田・飯干⑤ー0熊谷・関根