里川が女子シングルスでベスト4! 単複でランキング入りを果たした

卓球ダブルス

 新型コロナ感染拡大の影響で8月から延期されていた関東学生選手権が今月19日に開幕。21日に無事、最終日を迎えた。前日までに女子シングルスは2回戦が終了し、この日は早大女子部からシード組6人が出場。全員が白星スタートを切ると、岩越帆香(スポ4=福岡・希望が丘)、里川奈優(スポ2=高知・明徳義塾)、杉田陽南(スポ1=大阪・香ケ丘リベルテ)が勝ち進み、ランキング入り(ベスト16)を決めた。その後、さらに2勝を挙げた里川は準決勝に進出。12月初旬の関東学生リーグ戦(秋季リーグ戦)で対戦した中田玲奈(筑波大)に、接戦の末惜しくも敗れたが、堂々の3位入賞で今年最後の学生大会を締めくくった。

ベスト4を決め、ガッツポーズを見せた里川と川田雄二監督

 4、5回戦をストレートで突破した里川は、6回戦(※)で同じクラブチーム出身の大島奈々(専大)と対戦。ゲームカウント2―3と追い込まれたが、第6ゲームをデュースの末に奪取し、フルゲームに持ち込んだ。勝負の第7ゲームは、「粘って粘って相手が崩れてくれた」(里川)。4オールから連続得点で引き離し、11-4で決着をつけた。里川は続く7回戦でも勝負強さを発揮する。ゲームカウント3-1で迎えた第5ゲーム、8オールの場面。レシーブを手前のコースに決めて9点目を奪うと、高速ラリーを制してマッチポイントを握った。この連続得点で流れを引き寄せ、最後は3球目をバックハンドで仕留めて11―8。ゲームカウント3-0から、落とした第4ゲームを引きずることなく4-1で勝ち切り、ベスト4入りを決めた。

 ※5回戦までは5ゲームスマッチ、6回戦からは7ゲームスマッチで行われた。

 7回戦終了後まもなく、里川は中田(筑波大)との準決勝に臨んだ。秋季リーグ戦(●1-3)のリベンジも兼ねた対戦は、開始から2ゲームを連取されて、ゲームカウント0-2と窮地。しかし、第3ゲームからバック奥への攻撃がさえた。2ゲームを奪い返し、試合は振り出しへ。後半戦は互いに点を取り合う接戦となったが、「最後自分が粘らないといけないところで強打をミスした」(里川)。第5、6ゲームともに、里川が先にゲームポイントを握るも決めきれず、12-14、10-12で惜敗。だが、強豪を追い詰め、「今回は新しい攻め方で勝つチャンスを見つけることができた」(里川)。短いスパンでの再戦にも、確かな手ごたえをつかんだ。

バックハンドを振り抜く岩越

 前回大会で6位入賞を果たした岩越は、ベスト8進出を懸けた6回戦で平川咲(筑波大)と対戦。試合は序盤から激しいラリーの応酬となり、拮抗(きっこう)した展開が続いた。勝負は最終第7ゲームにもつれると、6-9から不運のネットインで相手のマッチポイントに。岩越は2点差まで粘ったが、最後はレシーブの返球がネットを越えず、反撃もここまで。来年3月に行われる東京選手権への推薦資格となるベスト8を目前に、無念の敗退となった。また、他方、今年度の学生王者の黒野葵衣主将(スポ3=東京・武蔵野)はランキング決定戦で秋山星(青学大)と対戦し、フルゲームの末に敗北。相手のコース取りに調子を上げられず、ゲームカウント2―1から追い上げを許した。

 年内の大会はこの関東学生選手権が最後。「これからも向かっていく気持ちを忘れずに頑張っていきたい」(里川)。意気込みを語る選手たちの姿に、さらなる活躍への期待がふくらむ。

(記事 鬼頭遥南 写真 是津直子)

関連記事

里川・杉田組がベスト8入りを果たした (12/24)

結果

▽女子シングルス
1回戦
〇曽根原睦(スポ3=東京・文大杉並)3-0天野(慶大)
〇福岡乃愛(スポ1=兵庫・三田学園)3-0島貫(日女体大)
2回戦
〇真鍋雅(スポ3=岡山・山陽女子)3-1林(日体大)
●曽根原1-3藤田(中大)
●福岡2-3青木(東洋大)
3回戦
真鍋(棄権)
4回戦
○岩越3-0松本(慶大)
○黒野3-1武川(東京経済大)
○中島3-0工藤(日大)
○里川3-0宮田(東京富士大)
○杉田3-0石川(東京経済大)
○顧3-0洞毛(大正大)
5回戦 ランキング決定戦
○岩越3-1高山(日大)
○里川3-0田中(淑徳大)
○杉田3-0永道(専大)
●黒野2-3秋山(青学大)
●中島1-3船場(専大)
●顧2-3高橋(中大)
6回戦 
○里川4-3大島(専大)
●岩越3-4平川(筑波大)
●杉田0-4青木(中大)
準々決勝 
○里川4-1高橋(中大)
準決勝
●里川2-4中田(筑波大)

コメント

里川奈優(スポ2=高知・明徳義塾)

――今日の試合を振り返っていかがですか

苦しい試合がたくさんありました。今年最後の試合ということで、負けて悔しい気持ちもありますが、3位になれて良かったです。

――準決勝は最後2ゲームがデュースにもつれる接戦となりましたが、勝敗を分けたのはどんなところでしたか

技術的な部分で言うと、コースどりとか、最後自分が粘らないといけないところで強打をミスしたところです。粘ったらチャンスがあったと思うので、そこをこれから改善していきたいと思います。

――フルゲームにもつれた大島選手(専大)との6回戦について、具体的に良かった点はどこですか

小学校まで同じクラブチームでやっていたので、相手の弱点とかどういう攻め方をしてくるかということは分かっていました。なので、しっかりそこの準備をすることと、最終セットは自分が何かしたというよりも粘って粘って相手が崩れてくれたので、そこが勝因かなと思っています。

――ダブルスベスト8、シングルスベスト4という結果をどう捉えていますか

試合が続いていたということもあって、ダブルスの練習があまりできていませんでした。その中で1回戦の接戦を乗り越えたのですが、正直ダブルスはもう少し結果を出したかったです。次の試合に向けてできなかった部分をできるようにしていきたいと思います。シングルスは今大会1戦1戦頑張ろうという気持ちで臨んでいたので、これからシングルスは少ないのですが、次の試合も1試合1試合頑張っていければなと思います。

――この大会を通して見つかった課題と、今後への意気込みをお願いします

中田さん(筑波大)に対してリーグ戦でも負けていて、今回は新しい攻め方で勝つチャンスを見つけることができたので、しっかりそれを練習に持ち帰って対策することです。競った場面で思い切ったプレーができたのは良かったです。これからも向かっていく気持ちを忘れずに頑張っていきたいなと思います。