【連載】秋季関東学生リーグ戦直前特集 第5回 藤原康明×坂口紳悟×藤山智史

卓球ダブルス

 団体戦優勝を目標とし、この一年間部員たちをまとめてきた4年生。藤原康明(社4=埼玉・狭山ヶ丘)、坂口紳悟副将(社4=東京・早実)の二人は、団体戦(関東学生リーグ戦)メンバーとして活躍してきた。また、藤原智文(スポ4=鳥取・米子東)は選手として練習に励む傍ら主務としての責務も果たす。あと数日で開幕する最後のリーグ戦を前にいま何を思うのか。その胸中に迫る

※この取材は9月3日に行われたものです。

「不可能ではない」(坂口)

左から藤山、坂口、藤原

――秋季リーグ戦を目前に控えたチームの雰囲気はいかがですか

藤原 4日前なんですけど、先日合宿もやって徐々に士気は高まってきていますね。

坂口 みんなそれぞれのコンディショニングであったりとか、上手くやっている気がします。

――春の対談で理想のチームとして、坂口選手は「主体性」、藤原選手は「全員で戦うチーム」とおっしゃっていましたがチームはいかがでしたか

坂口 主体的なチーム作りというものに力を入れてきて、それは藤山であったり、キャプテンの山本(勝也、スポ4=石川・遊学館)とでいろいろ話し合ってやってきたんですけど、結構できているかなと思います。逆にトレーニングにしても、僕はトレーンング担当なんで後輩のトレーニングを見ていて、自分からやれていない人もいるので自分が取り組んでいけたらなと思います。

藤原 坂口と一緒でトレーニングとかちゃんとやっていない人もいると思うんですけど、団結みたいなところは出来ているかなと思います。

――リーグ戦またもメイジに敗れました。振り返って

藤原 春リーグは駒大に負けてその瞬間は少し雰囲気が悪かったかもしれないですけど、次の試合には気持ちが切り替えられていて全体的に僕の中では良い戦い方が出来たかなと。

坂口 僕は駒大戦に一番手で出て勝てそうな試合だったんですけど、負けてしまってそこから流れが悪くなって負けてしまって自分としては勝てそうな試合を負けてしまったことで悔しいなと思っていたんですけど、それがあったことで次の中大戦、専大戦で気合いが入ったのかなと思う部分もあるので、次は最後になるんで取りこぼしはしないようにしたいと思います。

――藤山選手は外からチームを見ていて感じることはありましたか

藤山 春リーグは1年生が入ってきたばっかしであたふたしているところもありましたが、インカレ(全日本大学総合選手権・団体の部)が終わって、とくに愛媛に行った人はインカレが終わって少し自信がついたと思うので自信を良い意味で秋に生かせたらなと思います。

――インカレではメイジに勝利しましたが、勝利への勢いみたいなものはありましたか

藤山 勝てそうな雰囲気というよりは試合をやっていくうちに、勝てるんじゃないかなというか、この試合いけそうだなというのは試合が進むにつれてどんどん湧いてきたというのはあります。

――優勝はなりませんでしたが、インカレでの戦いを振り返って

坂口 ずっと勝てていなかったメイジに勝ってそこで勝てたことは本当に他のメンバーとしても自信になったと思うのでそういう意味では不可能ではないというのが自分たちの中で芽生えてきたのがいいかなと思います。

――インカレでは上村(慶哉、スポ2=福岡・希望ヶ丘)選手などの活躍が目立ちましたが、後輩の活躍はどう感じていますか

藤原 インカレ行ってないんであれなんですけど、今は自信もってできているというかのびのびプレーできていると思います。

坂口 上村にしても竹岡(純樹、スポ2=青森山田)にしてもきょねん1年生だった選手が、きょねん全然勝てなかったんですけど、1年間を越して色々な反省を積み重ねてことし結構勝ってくれてる。その面ではすごく嬉しいです。

藤山 卓球に関しての意識とか取り組み方が1年生の時より良くなっている気がしますね。卓球に関する意識はちょっとずつよくなってきていることが嬉しいです。

――個人としての前半戦の戦いを振り返って

藤原 自分の一番得意なプレーにつなげることが出来たかなと思って。

坂口 リーグ戦は3回出て3回の中だったら徐々に良くなっているかなと思うんですけど、1勝を挙げるには足りない部分があって。先日の全日学(全日本大学総合選手権個人の部)予選や国体のブロック大会もあって自分のいいところの自信とかも出てきたのでそういうところを最後は生かしていきたいと思います。

藤山 主務だったので選手が100パーセント卓球に取り組める環境を整えるのが自分の役目だと思っているので、秋リーグも引き続きその環境を整えて。プラスαとしてモチベーションを上げたりできれば優勝に少しでも貢献できるのかなと思います。

リーグ戦では1番手としての起用もあった坂口

――夏休みは追い込んで練習できたとお聞きしましたが、夏休みはどのように練習をされましたか

藤原 人それぞれ課題は違うと思うんですけど、自分の場合はレシーブからの、サーブから3球目とか細かいところというか一番基礎的なところを中心にやりました。

坂口 就職活動もあったのでなかなかやりたいことができないとか苦しい期間でもあったんですけど、その中でも逆に集中して取り組める期間が限られたんで、自分の強いところを出すために効率のいい練習を試合に生かせる練習に集中できたのは良い期間だと思います。

――最後の夏休みでしたがどのようにすごされましたか

藤原 特に、夏休みって感じしなくて。就活も終わって部活もあって。特になんもしてないですね…(笑)。ただ過ごしていたというか。

坂口 藤原らしい(笑)。ことしはまずは就活でそれが終わっていま卓球、卓球。そういう意味では何かに全力で打ち込んでいたかな。休みの日も全力で遊んでリフレッシュも全力でしました。

藤山 8月は行事が多くて、ことし寺合宿があって、4年間に一回なんですけど。座禅したりしてちょっと夏休みならではのことをして。目の前のことをしていたら、気がついたら終わってしまっていたという感じです。いろいろすればよかったな。

――合宿で成果は得られましたか

藤山 僕の中では得られました。座禅とか1時間もすると立てないくらい足痛くなっちゃうし、正座も膝痛くなっちゃうし、ご飯食べる時も喋っちゃだめで。苦しいことばっかりなんですけど、苦しさを楽しめるようになったら楽しくて。普段やらないことなんで刺激的でした。

――今後は卓球を続けられますか

藤原 続けないですね。

坂口 全日学でもうやらないと思います。

――ずっと卓球を続けられていたと思いますが、やめることに対して違和感はありますか

藤原 特にないです(笑)。

坂口 そうですね(笑)。

藤原 一番インタビューに困るやつ(笑)。

長年、リーグ戦レギュラーとして活躍してきた藤原

――4年生は実力のある学年だと思いますが、ライバル意識はありましたか

藤原 自分の場合は大島(祐哉、スポ4=京都・東山)、勝也(山本主将)がいてそこに食らいついていこうという気持ちは最初からちょっとはあったんですけど、坂口とか実力が結構拮抗しているのでたくさん試合とかやって勝ちたいなって気持ちで臨めたことは4年生の学年にいて良かったかなと思います。

坂口 藤原とずっと試合したりしていますし、上にも山本勝也と大島がいて全国勝ち上がっていて、なんとか自分もそこに入っていきたいなと思ってやってこれたので。逆に藤山も実力があるのに主務をやらなければいけないという、苦しかったと思うんですけど、そういう人が同期にいたということが自分がちゃんと練習しなきゃなと思えたので本当にいい学年だなと思います。

――卓球は個人競技にも関わらず団体戦があって難しいものもあると思うのですが、どのように乗り越えてこられましたか

藤原 周りを見て自分が勝たなきゃいけないって気になるんですけど、個人的にはそこを考えてもやることは一緒なので自分のやることをやってこれたかなと思います。

坂口 同じですね。藤原の言ったことに尽きると思います。

藤山 団体戦って言っても結局試合は1対1、ダブルスは2対2なので出る人に対してどのようにベンチとかはアプローチできるかが団体戦で出来ることなので、あんまり団体戦だからっていうイメージはないです。

「気持ちよく、優勝」(藤山)

――秋季リーグが最後のリーグ戦となりますが心境はいかがですか

坂口 これで最後なんで勝って終われたらいいですし、負けることはあんまり考えてないですけど今までいろいろ、ほんとにいろいろ(笑)。やってきたんでそれを出し切れるようにということに一番集中していきたいなと思います。その中であとは楽しむしかないのでリーグ戦というものも最後なので楽しく終わりたいなと思います。

藤原 この時期になったらあとはないというか、やるしかないので自分のできることをやって、チームをちゃんと応援したりして、優勝してうまい酒飲めればなっていう(笑)。

藤山 明大が今回フルメンバーではないので、それを言うと負けられないなという気持ちが強いと同時にプレッシャーを感じず思い切ってやるしかないので、そこの気持ちが複雑なんですけど、やれることをやって気持ちよく引退したいなと思います。

少ない練習時間の中、選手としてもプレーする藤山

――インカレではワセダが勝利したということで、その意味では向かってくるのかなと思います。どう戦いますか

藤原 挑戦者っていう気持ちを忘れてはいけないと思うので、向かっていく姿勢が大事だと思っています。

坂口 インカレではメイジに勝ったんですけど優勝したわけでないのでいままで、春リーグもインカレも優勝はしていないので、優勝に挑戦する気持ちでいきたいです。

藤山 メイジがインカレ負けて、チャレンジャー精神で来られたら怖いので僕らがいかに思い切っていい意味で開き直っていけるかが大事だと思います。

――秋季リーグ戦でのご自身の役割は

藤原 自分の場合は試合に出るか出ないかわからないところなので、もし出たらとりあえず声を出してチームを盛り上げるようにしたいと思います。

坂口 まだ一勝していないので、出る機会があればとりあえず一勝して春の借りを返したいと思います。出なかったとしてもベンチで応援とかはできるので自分にできることをやっていきたいな思います。

藤山 選手が他のことを考えずに卓球に取り組んでくれるように、それだけを思って全力でやって他のサポートするメンバーをまとめて。とにかく選手が100パーセント卓球に打ち込めるように。

――最後にリーグ戦に向けての意気込みをお願いします

藤原 優勝します。

坂口 自分にできることを全力でやって楽しむだけです。

藤山 気持ちよく、優勝。

――ありがとうございました!

(取材・編集 久保田有紀)

ラストとなるリーグ戦への意気込みを表していただきました!

◆藤山智史(ふじやま・ともふみ)(※写真左)

1992(平4)6月7日生まれ。鳥取・米子東高出身。スポーツ科学部4年。主務として選手をサポートする藤山選手は、卓球部にとって欠かせない存在。「選手が100パーセント卓球に打ち込めるように」。その思いを胸に、チームの一員として試合に挑みます!

◆坂口紳悟(さかぐち・しんご)(※写真中央)

1993(平5)年11月29日生まれ。東京・早実高出身。社会科学部4年。右シェーク裏・裏。ことしは大学生として最後の夏休みですが、練習に、オフに、全力で取り組み充実した日々を送られたそうです。リーグ戦では、試合中に見られるジャンプにも注目です!

◆藤原康明(ふじわら・やすあき)(※写真右)

1992(平4)年4月3日生まれ。埼玉・狭山ヶ丘高出身。社会科学部4年。右シェーク裏・裏。これまで数々の勝利でチームに貢献してきた藤原選手。社会人になって卓球から離れることに対しては、意外とさっぱりとされていました。リーグ戦優勝を果たし、祝杯をあげてほしいです!