女子ダブルスは2位に輝くも、優勝ならず

卓球ダブルス

 大学卓球界の新鋭が一同に集う、関東学生新人選手権(新人戦)が2日間に渡って開催された。早大からはダブルスに9組、シングルスに20人が出場。女子ダブルスに出場した阿部愛莉(スポ1=大阪・四天王寺)・徳永美子(スポ1=福岡・希望ヶ丘)組は決勝に進出し、見事2位に輝いた。シングルスでは、平野晃生(スポ1=山口・野田学園)、徳永が準決勝に進んだが強敵を打ち崩せずベスト4に終わった。

 早大が誇るルーキーペアが期待通りの活躍を見せた。今大会第1シードの阿部・徳永組は2回戦から登場。阿部の変化系ラバーでの攻撃に加え、徳永のスマッシュが機能し順調に勝ち進んでいった。準決勝は、第1、第2ゲームを奪われる苦しい展開。しかし、ここから驚異の粘りを見せる。「攻めて流れを変えよう」(徳永)と、2人は積極的な攻撃に出る。たまらず相手がミスを重ねゲームカウント2-2に。第5ゲームも6-6と競った場面から一気に5ポイントを連取する勝負強さも発揮し、逆転勝利を果たした。決勝は中大の美濃口・秋田組との一戦。試合は序盤からラリー戦となる。お互いに1ゲームを取り合う接戦となるも、最後まで攻めの姿勢を崩さない中大ペアにゲームカウント1-3で敗戦し優勝を逃した。

準決勝では、逆転勝利を果たした阿部・徳永ペア

 強敵を打ち破ることは出来なかった。女子ダブルスでは優勝の期待された阿部が準々決勝でストレート負けを喫するなど波乱の展開。そんな中、けがをおしながら出場した徳永は準決勝に進出。対するは、先日の関東学生リーグ戦で敗れた安藤みなみ(専大)。第1ゲームは相手のスマッシュに押され落とすが、「我慢してコースを突いた」(徳永)と、第2ゲームはもぎとりゲームカウント1-1。2人の激しいラリー戦に会場もどよめく。しかし果敢に攻めてくる相手に3ゲーム目を奪われると流れを取り戻せずに準決勝敗退となった。一方の男子はルーキー平野が安定したプレーで試合を制し、準決勝で明大の渡辺と対戦した。カウンター、サーブと多彩な攻撃で揺さぶる渡辺に圧倒されゲームカウント0-2。後がない3ゲーム目は中盤に4連続ポイントを奪うなど粘りも見せるが逆転には至らず。早大勢は準決勝で姿を消すこととなった。

明大の渡辺にストレート負けを喫した平野

 目標としていた優勝とはならず、悔しい結果に終わった早大。しかしシーズンはまだ始まったばかり。先週行われた関東学生リーグ戦、新人戦で見つかった課題を1つ1つ修正し、次こそリベンジを果たしたい。

(記事、写真 久保田有紀)

結果

▽男子シングルス

準決勝

●平野0-3渡辺(明大)

準々決勝

◯平野3-1福田(日大)

6回戦

◯平野3-0三浦(筑波大)

5回戦

◯平野3-0杉山(駒大)

4回戦

●坂内1-3大森(東洋大)

◯平野3-0伊藤(日体大)

▽男子ダブルス

4回戦

●藤山・泉組2―3稲嶋・千葉組(埼玉工大)

3回戦

●山下・内田組1―3三谷・矢野組(法大)

◯藤山・泉組3-0岡田凌・飯嶋組(東洋大)

▽女子シングルス

準決勝

●徳永1-3安藤(専大)

準々決勝

●阿部0-3秋田(中大)

◯徳永3-0美濃口(中大)

5回戦

◯阿部3-0三橋(日体大)

◯徳永3-0浅利(東京富士大)

4回戦

阿部3-0小林(日大)

徳永3-0兒島(大正大)

●深澤1-3佐野(國學院大)

▽女子ダブルス

決勝

◯阿部・徳永組1-3秋田・美濃口組(中大)

準決勝

◯阿部・徳永組3-2小山・伊藤組(中大)

4回戦

◯阿部・徳永組3-0岩崎・佐野組(國學院大)

3回戦

◯阿部・徳永組3-0金子・西組(大正大)

●須黒・深澤組2-3秋田・美濃口組(中大)

コメント

徳永美子(スポ1=福岡・希望ヶ丘)

――ダブルス準決勝は逆転勝ちでしたが、振り返って

阿部さんのボールがあんまり効かなくて出だし広げられてしまって難しいかなと思ったんですけど諦めずに挽回できました。

――リードされてからも気持ちを切り替えられましたか

効かないならしょうがないので、自分たちから攻めて流れを変えようと

――リーグ戦(関東学生リーグ戦)は逆転負けが目立ちましたが

途中から負けるっていうのは気持ちが大きいので、あんまり気持ちを気にせず思い切ってやろうと思いました。

――決勝を振り返って

2人とも派手さはないんですけど的確に狙って打ってくるので、もう少し自分たちから攻めていければなと。

――シングルスは、準決勝までは順調に勝ち上がりました

けがをしていたのであんまり動けないけど、考えて出来るだけ相手を動かしてプレーしました。

――準決勝は激しいラリー戦でしたが振り返って

今まであんまり勝ったことがない相手で、リーグ戦の時よりは互角に戦えたかと思うんですけど相手の方が上でした。

――2ゲーム目は大差をつけて取りました

打ってくる選手なので一回崩れたら崩れるので我慢してコースを突いて崩していきました。

――関東学生選手権までに修正するところはありますか

ケガが多いのでけがを治して、リーグ戦と今回と反省が多いので、通用できるようになりたいです。

平野晃生(スポ1=山口・野田学園)

――リーグ戦から1週間でしたが調整はうまくいきましたか

調子が上がっていなくて、その中でなんとかしなきゃいけなかったんですけどすることが出来ませんでした

――今まで何度も当たっていた渡辺選手(明大)ということで対策はありましたか

ミドルを突いていくということを考えてやっていたんですが上手くかわされてしまって

――3ゲーム目は競った展開になりましたが

ミドルを打つというところは変わっていなかったので。

――競り勝てなかった敗因は

そこでの、技術の、サーブのバリエーションだったりが少ないのかなと思いました。

――渡辺選手のうまさというのは

競った場面でつないで自分のペースに持ち込むのが上手いです。

――課題は見つかりましたか

いろんなボールに対して合わせられるようにしたいです。