【連載】『春季関東学生リーグ戦直前特集』 第5回 高橋結女×佐藤風薫

卓球ダブルス

 再起を誓う2人がいる。昨年、期待されながらも思うような結果を残しきれなかった、高橋結女(スポ4=新潟産大付)、佐藤風薫(スポ3=岡山・就実)。ケガやプラスチックボールの影響を乗り越え、迎える春季関東学生リーグ戦(春リーグ)。目指すは秋からの連覇、そして未体験のグランドスラムへの一歩だ。

※この取材は4月22日に行われたものです。

「皆が笑ってくれていたから、こっちも最後まで頑張ろうって」

左から佐藤、高橋

――学年が変わっての心境の変化はありますか

高橋 自分が一番上の学年になって、いままでよりもチーム全体のことを見るようになったと思うのですが、いままで見えてこなかったところまで見えてきて、最初は4年生の中で戸惑うこともありましたが、いまは4年生の中で、ちゃんと話し合いをして方針がまとまってきているので、ちょっといままでよりは考え方がチーム目線になってきたかなと思います。

――いままで三年間やってきたのとはまた別の感覚ですか

高橋 いままで上の人がいたので、自分のことを考えることが結構多かったと思うのですが、やっぱり何か考えるにもまずチームのことを考えるようになったのは大きいですね。

――佐藤選手は心境の変化ありますか

佐藤 3年生になって、上級生で4年生に頼れる部分もあれば支えていかないといけない部分もあると思いました。後輩も二学年いるので、ちゃんと自分に付いて来てくれるようにしっかりしないといけない部分は増えたかなと思います。

――高橋選手は最高学年になってのプレッシャーなどは感じていますか

高橋 そうですね。でもリーグ戦が近くなったいまよりも先輩たちが抜けて、代替わりした頃の方がきょねん優勝しているので、この流れを止めてはいけないとか勝たないといけないのではないかと代が替わったときの方が感じていました。

――きょねんは秋季リーグ戦を優勝するなどワセダのチームの強みを見せられたと思いますが、きょねんの団体戦での個人の戦いはどうでしたか

佐藤 きょねんは自分自身のプレッシャーに負けてしまって何も出来ずにいましたが、チームの皆が頑張ってくれたから優勝できたというのを自分の中では感じていて、優勝してすごく嬉しかったのですが、自分はあまり貢献できていなくて、ことしは自分も貢献して皆で勝って優勝したいなと思います。

――自分自身でプレッシャーを強くしていた

佐藤 1年生のときに結構思い切って楽しくやっていて、それでOBの方からもすごく期待とかされて、自分の中では「また勝たなきゃ」というのが大きくなって何も出来なかったかな(笑)。

――高橋選手はきょねん一年間どうでしたか

  秋季リーグを優勝したときは最優秀ペア賞とかシングルスでも賞を獲っていたんですけど、何か自分が勝ったからとかではなく……、自分に負けちゃったかもしれないけど(笑)、皆調子良くなかった?全体的に。

佐藤 (チームが)乗っていました。

高橋 そう。試合が負けていても応援とかも盛り上がっていたし、試合している本人はわからないですけど、応援していたりして第三者の目というか、そこから見ると雰囲気的には負けていても巻き返せるんじゃないかみたいな雰囲気はあったので、ああいう雰囲気を今回も、初戦から(相手に)向かって来られると思うんですけど、作っていきたいと思いますね。

――負けていても笑顔を絶やさないイメージでしたが、やはりチームにとっても大きな要素でしたか

高橋 ベンチが笑っているとね。

佐藤 安心する。

高橋 負けていても気持ちが楽になるよね。

――結構プレーしやすくなる

高橋 そうですね。後ろで暗い顔でいられても

佐藤 皆が笑ってくれていたから、こっちも最後まで頑張ろうって。

――その一方、個人戦ではかなり苦戦されたのではないかと思うのですが、何か原因やいま見えている課題はありますか

佐藤 全日本からボールも変わって、自分自身もそこで変え時かなと思って、いま結構全日本終わってから自分の中では(調子が)上がってきているほうかなと思います。立川(オープン)は負けてしまいましたが、それまでの試合は良かったので、その流れを崩さないまま、リーグ戦に臨めたら良いと思います。

――東京選手権ではベスト8で、それまではかなりカットで苦戦されていたように感じるのですが

 佐藤 それもあります。いまはボールの取り方とかも結構変えていて、早い打点でカットしたり、ゆっくりにしたり、そこが試合で使えたら勝てるなと自信もついてきました。

――高橋選手は

高橋 自分の中で気持ちが崩れちゃったのが全日本の予選で負けちゃって、落ちちゃってシングルスは出られなかったんですけど、そこから自身がなくなったというか、自信がなくなったのもあるし……。全日本の県予選で負けたんですけど、全日学でベスト8に入れば全日本の推薦枠にも入れるのでそれを狙っていたんですけどそれも負けてしまって。結構負けが続いていて、どうしようみたいな感じになって。勝たないといけないというのに縛られてしまって、大事なところで力が入ってしまったり、焦ってる自分がいて、試合中にいつもと違うから焦っていることに気付くんですけど、それにもパニックになって……。そこから勝ってないよね(笑)。何か技術とかじゃなくて、自分との戦いというか、いま勇気を出さなきゃいけないんだけど、出せないみたいな。そんな自分にもやもやして苛立ちを覚えたりとかで苦しい時期だね(笑)。

――いまも苦しいですか

高橋 一番苦しかったときよりも、基礎に戻る練習をしているので、崩れたときとかは勝たないといけないと思って技を増やそうとするんですけど、それをやっていたせいで基礎がおろそかになってしまってた部分があって技を出す前の段階で、ミスをすることが多かったです。いまは基礎に戻る練習をしているので、前よりは凡ミスも減ってきたんじゃないかなと思っています。自分では(笑)。

――技術よりもメンタルに対しての原因が大きかった

高橋 あるよね?

佐藤 本読んだら変わりますよ。

一同 (笑)。

佐藤 私本読みましたよ。メンタル崩れすぎて(笑)。

――どんな本を読まれましたか

佐藤 『本番に強くなる』というので、目標設定とかそういうのが書いてあって、いまは『上昇志向』とかを読んで……改善されたかなと思います(笑)。

高橋 私も本読んだの一冊。すごくなえてるときに本屋に行って、すごく題名でうわって思ったのが『あきらめる力』。

一同 (笑)。

 高橋 それはすぐ諦めるとかじゃなくて、もしいまから私がカットマンになるって言ったら無理じゃないですか。それは諦めないといけない。ブロックで相手のミスを誘うという戦系なのに、サーブ3球目でガンガン行くみたいなのは無理じゃないですか。そういうのを何ていうんですか……。消去法みたいな!自分の「いろいろなやらなきゃ」を切っていくみたいな。それでこれから何年間で一番勝てるプレースタイルを見つけるみたいな。簡単に諦めるという本ではないです(笑)。

――逆にそっちのほうに行ってしまったのかなと思いました

一同 (笑)。

高橋 恐ろしい(笑)。

佐藤 もういいやみたいな。

一同 (笑)。

高橋 そういうわけじゃなくていらないものを切っていくみたいな本でした。

――またプラスチックボールに変わって思うことはありますか

佐藤 私はカットマンなのでやりやすくなったと思います。その分ストップとかされて動かされる部分もありますが、それが取れたらスピードボールとかが減ったので、ドライブとかが取りやすくなったし、ニッタクとかなら相手もボールの変化がわかりにくくなったろうし、変化もつけやすくなりました。

――自分の得意な戦術に持ち込みやすくなっている

佐藤 はい。前よりもスマッシュとか取れるようになったし自分の展開に持っていけるようになりました。

高橋 私はそのバタフライとかニッタクで回転のかかり方とかサーブがコントロールしにくいなと思ったのと、自分で持たなきゃいけなくなった。持つか強くはじくかカウンターがやりづらくなりました。

――持つというのは

高橋 しっかり自分のボールにしてコントロールしないとだめみたいな。

「粘って粘って」

最高学年としてチームを引っ張る高橋

――昨年から成長した点はありますか

佐藤 きょねんはほとんど結果残していないので、その分基礎からやり直して、しっかり変えていこうと思って……、ミート打ちが確実に入るようにと思って、攻撃のボールを確実に入るようにその分タイミングを合うようにしないといけないので、カットからの攻撃のタイミングを意識して練習しています。

――先ほどあった前にふられる部分での対策とかもですか

佐藤 新一年生が入ってきて、結構強くて自分も練習になるので、いっぱい大きく動かしてもらって、相手のサーブから3球目を取る練習だったり、前後に大きく動かしてもらって、それを取る練習をしています。

高橋 成長した点……なんだろう。何か成長したかな。

――佐藤選手から見て何か感じますか

佐藤 えー。

高橋 目大きくなった(笑)?……なんだろう成長したかな……。考え方的に何というのか、だめなときはあれもやらなきゃこれもやらなきゃと満遍なくやっていたんですが、そうじゃなくて、練習しないと不安なんですけどその中でもチョイスしてこれをやると決めて、無駄な練習を入れなくても……、何というのかな。

  でも1つのことができるまで徹底してそれをやっているイメージです。これが出来るまで止めないみたいな。

  それはあるね。いままでは万遍なくやってたんですけど、そうじゃなくて。やらないと不安で、手付けないとだめだったんですけど、いまはこれとこれをやったら帰れるみたいな。

――ノルマの決め方みたいな

高橋 そうですね。それが身についたかなと。それが終わらないと帰らないです(笑)。

――そのまま、諦める力なのかなと感じましたが

高橋 (笑)。影響力やばい。

――影響されやすいタイプですか

高橋 そうですね。だから同じ技術を別の誰かから違うやり方で言われたらどっちを信じればいいのか、どっちが自分にあったやり方なのか、めっちゃ悩んだりはします。迷わない?

佐藤 迷います。でも自分の合ってるほうにしちゃいます。あわないと思ったらやらないです(笑)。

高橋 それがね、したいんだけど、出来ないんだよね。これが出来ないから負けるんじゃないのかと思ってしまう。結構できるまでやるタイプなので、合ってなくてもやりこんでしまうので、できるようになるまでやってしまうので、できないからやらないとかはないんですよ。どっちもできるようにしちゃうからどっちを取っていいかがわかんない感じになっちゃう。そうだね、合わないと思ったらやらないのがいいんだね。それが必要だ。諦める力(笑)。

――高橋選手は佐藤選手の変わった部分を感じたりしますか

高橋 変わった部分……目大きくなった(笑)?……変わらないのはすぐ帰るところだね。やることやったらすぐ帰るので(笑)。なに変わったの。

佐藤 変わったところですか。負けに強くなった(笑)。

――気持ちの面であまりひきづらなくなったと

佐藤 負け続けすぎて一からになって、東京選手権とかも目標とかも考えずに、ランクには入りたいと思っていたんですけど実際入れるかはわかんないですし、1回戦勝ちたいという気持ちが強くて、大きい目標というか、勝たなきゃというのを思わなくなった気がします。後悔しないようにしようという気持ちが強くなった気がします。勝たなきゃというのを止めようと思って。

高橋 あれ勝てないよね(笑)。

佐藤 (笑)。

高橋 勝たなきゃいけないのはわかっているけど勝てなくなるよね。

佐藤 変に力が入って何もできない。

――その気持ちが強くなるとどんどん追い込まれてしまう

高橋 楽しくなくなるよね。

佐藤 たぶんリーグ戦それです。OBからも言われるし。チームの皆も勝って乗っていて自分勝てないどうしようみたいな。

高橋 ……いや気持ちだね。メンタルは大事だ。

――高橋選手の変わってない部分はありますか

高橋 何、変わってない部分。

――帰る時間は遅かったりするのですか

高橋 (笑)。授業があったりなかったりで、早くからやってるときは早く帰るみたいな。

 佐藤 しっかりやった日は早く帰る印象です。自分が満足したら帰るみたいな。

高橋 諦めがついた日は帰る(笑)。

佐藤 色紙諦める力じゃないですか(笑)。

高橋 嫌だ嫌だ。恐ろしい(笑)。

――ワセダのチームで戦う期間が空いたと思いますがその個人戦が続く中で取り組んだことはありますか

佐藤 基礎練習(笑)。

高橋 いや、でも大事だよね。

――お互いに基礎練習の話題が出ましたが

高橋 お互いに調子が悪かった組だからね。

佐藤 ズドーンみたいな。

高橋・佐藤 (笑)。

高橋 調子いいところから急にズドーンだから。

佐藤 1年生のとき上がって、2年生で急に下がって。

仲の良さをみせる高橋、佐藤

高橋 下がり具合半端じゃない。でも基礎に戻ってその土台を作ることは大事だね。結構練習を難しくややこしくすると基礎をやる時間がなくなるよね。

佐藤 いろいろやりすぎるとわかならくなってくる。

高橋 いつも土台を作ってね。

佐藤 きょうはこれやろうみたいなのを決めるようになったかもしれないですね、練習のタイミングで。

高橋 ああなるほどね。だから早く帰れるんだね(笑)。

佐藤 きょうは攻撃多めにしようと思ったり。でも毎日3コマやっていますよ。3コマやって帰ります。

高橋 ノルマ(笑)。

――その中でこれだけは負けないプレーはありますか

佐藤 いまだったら早い打点のバックカットとミート打ちだと思います。自分の中でも自信付いてきたのでそれかなと思います。

高橋 得意なプレー(笑)。何かある?

佐藤 バック

高橋 バックのラリー?ああ。

佐藤 ラリーで緩急つけて崩してからのフォアでズドン(笑)。

――擬音が多いですね

高橋 得意なプレーはバックでキュってやってからのフォアでズドン。

一同 (笑)。

高橋 まあバックで緩急とか高さとか変えたりして、回転量とかも変えたりして……ズドンみたいな(笑)。結構4球目とか3球目で仕留めるのではないので、チャンス作ってズドンみたいな感じです。

――タイプは違うけど持久戦の戦い方のように感じますが

高橋 そうだね。粘って粘って。

佐藤 で、チャンス来たら。

高橋・佐藤  ズドン。

――逆に苦手な部分はありますか

佐藤 対カット。攻撃マンとだったら相手は打ってくれるし自分が変化つけたら引っかかってくれたりこっちもパターンを作りやすいんですけど、カット同士になったら、自分も打たないといけないし促進とかもあって焦りがやばいですね。

高橋 いやーカット苦手です。何で苦手なんだろう。その簡単に勝ち抜けないじゃないですか、リーグ戦出ている人って。やっぱり自分の中で、カットマンでも結構攻めて来るカットマンとかもいるんですよ。向こうもそういう選手に対してつっつきで何か甘くなったら打たれるし、カットも変化つけられて、自分の中で焦っちゃうときがあって、そのリーグ戦とか特に緊張して自分が点を決めないとどうしようとなってしまいますね。苦手意識なんですね。克服したいんですけど。

佐藤 でも、高橋さん思ったよりも出来ていると思いますよ。

高橋 えー。

佐藤 もうちょっと自信持ったら勝てるんじゃないかなって思います。やっぱりメンタルとか、苦手というのが強いんじゃないですか。技術的に攻め方とかもうまいと思う。

高橋 何か自分高校まで部内の中にカットマンがいたことが無かったんですよ。大学に来て佐藤が入ってきて、初めてカットマンの練習が毎日できる環境になったという感じなので、卓球ことし16年目ですけど、カットマンと練習しているのがだいぶ少ないじゃないですか。だから自信が付くまで、完成形まで心が付いてきてないです。

――結構そこが弱点で、自信が持てないとふさぎ込んでしまいますか

高橋 そうですね。うわー、これで良いのかなみたいな感じがあります。

――佐藤選手は弱点がありますか

佐藤 前後の動き。プラになってストップがめっちゃ止まるので、ダブルストップとかされたら。

高橋 たまったもんじゃない(笑)。

佐藤 次打たれると思ってまた前に止められたらもうわかんなくなります。(速い球の対応で)戻らないといけないし、でもまたストップされたら……困ります(笑)。

――さきほどサーブについてちょっとお話がありましたが

佐藤 私サーブの種類がないので、あまり関係ないです(笑)。

高橋 流れ作業みたいな。

佐藤 作らなきゃとは思うんですけど(笑)。ボールが変わってサーブが入らなくなったとかはあまり感じないですね。ただ入れているだけなので。

高橋 自分は元々下手なんですけどもっと下手になったみたいな。回転かからなくなったじゃん。前よりかからないので……。

佐藤 長いサーブ出しにくくないですか。

高橋 出しにくい。ちゃんとタイミング合わないと遅いロングボールとかになって、相手に決められやすくなってしまうので、練習しないと……身体で覚えるまでやらないといけないと思います。

――女子では阿部愛莉(スポ1=大阪・四天王寺)選手、徳永美子(スポ1=福岡・希望ヶ丘)選手と頼もしい一年生が入られましたが印象はどうですか

佐藤 昔から知っていたので、友達みたいな感覚(笑)。先輩後輩と言うよりかは、いままでの卓球友だちみたいな感じが強いです。知り合いが入ってきたみたいな(笑)。

――結構チームの中では溶け込んでいますか

高橋 そうですね。仲良くやっています。二人共結構話しかけてくれたりするので、歳は離れているんですけど、すごいまだ高校生チックなところがあるのでかわいいなという感じです。

――東京選手権では佐藤選手の試合を一緒に見られていたりもしましたが何かアドバイスをされたりしたのですか

高橋 でも私がアドバイスするとかではなくて、二人から励まされるときはありましたね。結構阿部とかも負けても気にしないタイプで、私とは全然違うので、どういう思考回路でそうなってきたのかなって。

――アドバイスを求めている側だった

高橋 そうですね(笑)。名門にいた子たちなので、興味がありますね。どういう指導を受けてきたのかなみたいな。二人もずっと勝ち上がってきてるわけではないと思うので。

佐藤 愛莉ちゃんきょねん何もないです。

高橋 ずっと勝っているわけではないのに、勝った後に負け始めてという気持ちを聞いてみたりして、自分の中で後輩なんですけど、学ぶ部分がいっぱいあって高校時代の話をめっちゃ聞きましたね。

――全日のとき佐藤選手は戦われてあのときも前後に振られていましたね

佐藤 それにプラになったばかりというのもあって、まだなれない部分もあって、相手の異質にもやられて。

――そのときも友だちですよね

佐藤 はい、(トーナメントで)あたるねーって(笑)。

高橋 美子ちゃんもよく当たるよね。

佐藤 全日本で小道野(結女子主将、スポ4=神奈川・横浜隼人)さんで、東京選手権で鳥屋(真帆、社2=高知・明徳義塾)。

高橋 勝ってますね、彼女(笑)。

貢献して勝利

ワセダ唯一のカットマンである佐藤

――ワセダのチームの強みはどこだと思いますか

高橋 結構自分を持っているよね。結構一人一人はしっかりしているのでこっちが呼びかけなくても向かっているところは一緒なので、まとまっている感じがします。他のチームはわからないですけど。

佐藤 雰囲気も良くないですか。

高橋 みんなやる気あるのでそういうところは……。何か向かっていく気持ちはできているのであとは楽しくやるだけみたいな感じでまとめやすいというかまとまっていると思います。

佐藤 同じです。

一同 (笑)。

高橋 そうですね。きょねんよりもリーグ戦前に練習試合とかタマス合宿を多く入れたりとかしてるので彼女は忙しそうですね。

佐藤 本当にチームのことを考えているという感じがします。

――主将としての気負いみたいなものを感じたりしますか

高橋 頑張っているなと(笑)。

佐藤 勝つために彼女は最善を尽くしてくれているので私たちはそれに応えられるように頑張りたいと思います。

――春季リーグ戦での役割はなんですか

 佐藤 カットマンって試合長いし、長い中で皆が盛り上がるような試合がしたいです。長くて負けちゃっても気分が下がるようなそういう試合じゃなくて、皆から頑張っていたなって、なんだろ。

高橋 わかる、わかる。

佐藤 皆(の気持ち)が上がるような、負けても勝ってもチームがそのまま良い雰囲気で、持っていけるようにしたい。

高橋 あれでしょ。次につなげられる試合。理想だ。私はあまりダブルスは別として、小道野みたいに行け行けどんどんという感じじゃないので、じっくり点を重ねていく感じなので、負けていても後輩に安心して見ていられるような試合をしたいというか、負けていても自分が崩れたら伝わるじゃないですか。うわー高橋さん焦ってるって。そういうのをなくして……日本語がわからない(笑)。何ていうの。ちょっとタイム。1本とって来るのは当たり前なんですけど、安心してみていられる試合をしたいです。雰囲気を何かコントロールしたいというか。何ていうの!

一同 (笑)。

高橋 日本語に出来ないことを伝えようとしても伝わらないよね(笑)。

佐藤 ベンチにまで焦りを伝えるのではなくて、自分の中で抑えるみたいな。

高橋 そうそう。どんなときでもどっしり構えている感じを出したい……。ひとまずチームに一本でも二本でも多く取ってくるです(笑)。

佐藤 秋リーグどっしりなってましたよ。

高橋 秋リーグけがしてたので、なおさら焦っちゃいけないと思ってチーム心配するじゃないですか。ケガしてるの知ってるから、だから表に出さないと思ってどっしり構えて試合できていたんですけど、その感じでやりたいですね。1年生とかも初めてなので、絶対先輩が焦っていたら変なプレッシャーとか感じてしまうと思うので、そういの見せずに1本2本取っていきたいですね。

――チームの雰囲気はどうですか

高橋 結構トレーニングもがらっと変わって、授業で途中抜ける組も入るんですけど、わざわざトレーニングのために帰って来たりもしてやるべきことはちゃんとやっていて、試合に出ない人も自主練したりトレーニング積極的にやったりしているので、やっぱり出ている選手もやらないといけないと思うし、出ない人がしっかりやっているからチームもわーってなってるというか。

――上昇志向でいられる

高橋 そうですね。

佐藤 わーって。

一同 (笑)。

高橋 言葉の引き出しが少ない(笑)。

佐藤 ワセダって他大よりもその規定練習とか少ない分、トレーニングをしっかりやっていると思うので、身体作りの面とかでは、他の大学よりも上なので、そこをうまく練習とか試合で使えたら本当に強いと思うし、皆がしっかり練習をやっているので、体幹が強いというか。

高橋 体幹にまとめた(笑)。フィジカル。

佐藤 フィジカルとか上なのかな。他の大学よりもたぶん試合が何試合も続くけど疲れとかは少ないと思う。きついけどその分成果は出るんじゃないのかな。

――練習メニューが変わってハードになりましたか

高橋 いままでやってなかったのが多いよね。

佐藤 全身を使って

高橋 前もハードだったので、きつさは変わらないんですけど、結構前のトレーニングをずっとやってきて身体がなれちゃってきているので、その新しくがらっと変わってフレッシュになったというか。うん。

一同 (笑)。

――まとまってないのですが

佐藤 うんでまとめちゃった。

一同 (笑)。

――ダブルスを組み替えるという話もありましたが

高橋 もしこれ他の大学見ていたらどう(笑)。ダブルスは秘密です。そこはシークレットです。ご想像にお任せします(笑)。

佐藤 新入生も入って(笑)。

――新入生も入って、ダブルスの出場ペアも柔軟にできるのかなと思いますが

佐藤 ワセダのダブルスは強いです。

高橋 まあそこはシークレットで。

一同 (笑)。

高橋 だって他の大学も聞きたいところじゃない?ね

佐藤 たぶん2点取ってくれます(笑)。

――そういった点で試合に出る部内争いも厳しくなってくるのかなと思いますが

佐藤 私は危機です(笑)。

高橋 私はどうなんだろう。

佐藤 高橋さんは大丈夫ですよ

高橋 いや、メンタルの問題があるから(笑)。どうなるんだろう。

佐藤 そんな気にしてないです。誰が出ても大丈夫みたいな。

高橋 チームが勝てばよいと思っているので、絶対に誰かに勝って出てやるというようなものはないですね。良いか悪いかはわかんないですけど。あんまり部内リーグもしないので、全部監督が決めるので、それに従ってはい、って(笑)。

――大学によって苦手、得意で変えたりしますか

高橋 そうですね。試合の前に監督と喋ってどうするというようなことがありますけど、最終的な決定は監督ですね。

――追われる立場として迎える春リーグをどう感じていますか

佐藤 どこの大学もワセダがきょねん優勝しているので、向かって来るし、でもそれに負けないように自分たちも向かっていこうという気持ちで、優勝というのは……何ていうの(笑)。

高橋 急に言葉の引き出しが(笑)。

一同 (笑)。

 佐藤 自分たちも挑戦者の気持ちを持たないといけないなと思います。優勝したという気持ちだけで臨むとプレッシャーに負けてしまう感じがして優勝したのはすごいことだし、自信を持つ部分もあれば、他の大学に負けないために挑戦する気持ちもないといけないなと思います。

高橋 たぶんなんですけど、1年生の春に2位になっていて、秋に春よりもどしっと構えていて慌てている部分があったのを経験しているので、結構向かって来られているときってチームの雰囲気的に苦しい感じで、押して行けないと言う感じだったので、今回は4年生で最後というのもあって勝ちたいという気持ちが強いんですけど、構えるんじゃなくて、たぶんコートも一緒だよね。替わるなら気持ちも切り替えやすいと思うんですけど、ずっと一緒なので、負け始めたらだだだだだだって。

一同 (笑)。

高橋 また擬音が……、最初から構えてそこにいるのではなく、一戦目の東洋大にも向かっていく気持ちを忘れずに流れをつかめたらと思います。

――意識している選手や他大学はありますか

高橋 新入生はあれだよね。専大の安藤さんとか。

  あと日体大じゃないですか。私日体大が一番怖いんですけど。

高橋 まだ情報が少なかったりして。結構行け行けどんどんな感じなので。向かってくる選手で勢いのある選手は何ていうんですか。勢いのある選手は……

佐藤 押されないようにしたい。自分のプレーができなくならないようにしたい。

高橋 そこも心の準備だね。

佐藤 変にこの選手は苦手って思わないほうがいいんじゃないですか。

高橋 確かに苦手意識が出るとね

佐藤 そのままの流れで、負けちゃったりするかもしれないので。

――やはり課題はメンタル面

高橋・佐藤 (笑)

高橋 この二人はメンタルで強さがだいぶ違うので(笑)

佐藤 本でね(笑)。

高橋 ベンチに持ち込んでいるかもしれない(笑)。

――チーム内で期待している選手はいますか

佐藤 小道野さんと高橋さんです。

高橋 恐ろしい(笑)。

佐藤 あと新入生にも頑張ってもらいたいです。初の試合なので。

高橋 期待というかまあ3年生という微妙な学年なんですが、最高学年でもないのでプレッシャーをそこまで感じなくていいのでいまを楽しんで欲しいです。きょねんすごい苦しんでいるのを見てきているので、4年生になっていっぱい重みを背負う前に、リーグ戦で楽しんでから4年生になろうよって。勝たなくて良いから自分で楽しんで試合をしてくれたらと思います。

――ということは佐藤選手

高橋 そうですね。

一同 (笑)。

――3年生でプレッシャーを持たないでというのはきょねんの高橋選手の教訓ですか

高橋 やっぱり4年生の試合をきょねん見ていて、硬くなってしまっているのとかも中にはあって、そういうのを見てるといまの自分たちとは違う気持ちで試合しているんだなと思ったので、それもあったから私たち頑張らなきゃとなったので、その学年を利用して心をプラスに持っていけたらいいなと思います

――リーグ戦まで残り3週間ほどですがどのように調子を整えていきますか

佐藤 やるときはちゃんとやって抜くときは抜こうと思いますね。

高橋 メリハリね(笑)。

佐藤 だらだらやりすぎてもあんまり意味ないので、しっかりこの瞬間はちゃんとやろうと決めて、抜くときは温泉行こうと(笑)。

高橋 なるほどね。私は5月2日試合です。

一同 (笑)。

高橋 リーグ戦では皆緊張して、力入っちゃうと思うので、打っても入らないので、めちゃくちゃブロックの練習をしますね。私自身相手にブロックされたら嫌なのでブロックしていてミスを減らせたら、相手も焦ってので、自然とブロックが出来ると自分が打てるようになるので、ブロックに対しての練習の量は変わってきますね。レシーブが良くないと3球目で打たれたりするので、レシーブでも3球目で打たせないようなレシーブが出来るように練習したい

――オフの日は何をされたりしますか

高橋 個室のマッサージに行きたいです。お金があるときしか行けないので。足つぼが超好きで

佐藤 足つぼしたことないです

高橋 いや、ごり痛だよ(笑)。めちゃくちゃ痛いんだけど、良い。

――何か卓球を忘れられる趣味とかはありますか

佐藤 テレビ見ながらベッドの上でスマホいじってごろごろ(笑)。何も考えずにぼーとしてるのが好き。

高橋 マッサージ行くのがそれかもしれないですね。暗い部屋で押されている感じが(笑)。高校のときから好きで、結構通っていたので、好きなんですね、押されるのが。

――ことし1年の目標

佐藤 個人ではまた1からスタートだと思います。予選もあるしシードとか何もない状態なので、そこから自分のプレーで勝ち上がって、1年生のときに勝ってきたのを取り戻しつつそれより上を目指したいです。ワセダのチームとしてはリーグ戦や団体戦に対しては貢献していきたいしそのチームの雰囲気作りだったり、試合じゃない場面でも工夫できるところとかあったらしていきたいです。

高橋 個人戦では新しい自分を発表したいです。いままで試合で心の病気で出せなかったので(笑)、ちゃんと自分を出し切りたいです。諦める力を身につけて出来上がった自分を(笑)。チームの目標は成し遂げたことがない、グランドスラム。体験してみたいですね。もし仮に春季リーグ優勝して、インカレ優勝したら、秋やばいですよ(笑)。

佐藤 プレッシャーがすごくかかりそう

高橋 どうなるかわからないですけど、みんな震えていると思います(笑)。

佐藤 やばそうですけど、その分チームとして乗っている部分はありますよね。

高橋 良い方向に向かっているからね。勝ちたいというよりも体験したい、その状況を。

――春リーグへの意気込みを

佐藤 7戦全勝して優勝したいです。自分もその中で貢献して勝ちたいです。

名前 自分のプレーをして……したいんですけど(笑)。自分のプレーをしてチームの勝利に貢献したいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 豊田光司)

お2人の活躍に期待です!

◆高橋結女(たかはし・ゆめ)(※写真右)

1993年8月4日生まれ。161センチ。新潟産大付高出身。スポーツ科学部4年。右シェーク裏・裏。健康を気遣って親御さんが青汁の粉末を送ってくれるそうです。

◆佐藤風薫(さとう・ふうか)(※写真左)

1994年4月16日生まれ。156センチ。岡山・就実高出身。スポーツ科学部2年。右シェーク裏・裏、カット。グリーンスムージーを作るジューサーは卓球部の同期からの誕生日プレゼントだそうです。