男女共に決勝トーナメントへ

卓球ダブルス

 全日本大学総合選手権団体の部(インカレ)初戦を見事な白星で飾った早大は予選リーグ2戦目に臨み、男子部は同大、女子部は朝日大と対戦。相手の勢いのあるプレーに流れを奪われる場面もあったが、落ち着いて立て直しそれぞれが勝利を挙げる。男女共に予選リーグ2勝で決勝トーナメント進出が決定した。

フルゲームの接戦を制した大島・上村(左)組

 苦しみながらも3連勝で試合を決めた。トップ山本勝也(スポ3=石川・遊学館)は「強い選手と知っていたので緊張した」と語ったが、相手がレシーブした3球目をたたくなど随所に技術が光り、最終的には実力通りの3―0と圧勝で締めた。続く2番手・上村慶也(スポ1=福岡・希望が丘)がフルゲームにもつれながらも相手チームの主将を下し、ここで確実に勝負を決めたい3戦目のダブルスへ。しかし、思うように相手を攻め切れず、第2ゲームは競り合いの末13―15で落とす。どちらも譲らない接戦を決めたのは最終ゲーム、「最後まで諦めずに」(上村)との言葉通り集中を切らさず相手の追い上げを振り切ると、ついに勝利をつかんだ。想定外に苦戦を強いられたが、「自分の気持ちや技術を整えてあすからやっていく」(大島祐哉、スポ3=京都・東山)と、決勝トーナメントでの快進撃を誓う。

 3年生のエース2人が試合を引っ張った。小道野結(スポ3=神奈川・横浜隼人)は早大のムードメーカーらしく、3―0の快勝でチームに良い雰囲気を作る。佐藤風薫(スポ2=岡山・就実)がカットマン対決に敗れるが、続く小道野・高橋結女(スポ3=新潟産業大付)組が貫禄を見せた。「最初から自分たちで攻めて点数を取る」(高橋)と、攻めのプレーから失点をしても流れを引き渡さずストレート勝ち。高橋が連戦でシングルスに臨むと、自分の得意とするミスを誘うプレーで順当に勝利を挙げ、団体戦スコア3―1で試合を決めた。「チームの雰囲気もそれぞれの状態もすごく良かった」(小道野)と、評価できる試合運びをあす以降にもつなげたい。

単複共に快勝した高橋(左)と小道野

 大会3日目からはいよいよ決勝トーナメントが始まる。男子部は東海学生リーグに属する朝日大と対戦。全国からチームが集うインカレでは、戦い慣れない相手にも惑わされないことがポイントとなる。女子部が戦う東京女子体大は春季関東リーグ2部で2位と躍進を見せた勢いのあるチームだが、一戦一戦全力を出し切る早大らしい戦いを貫きたい。男女共に目指すは優勝――。チームが1勝を重ねる先に、栄光が待っている。

(記事 村上夕季、写真 久保田有紀、稲満美也)

結果

▽男子

予選リーグ2戦目 対同大 ○3―0

○山本勝3―0今西健太郎

○上村3―2藤岡慎洋

○大島・上村組3―2今西・西田成利組

▽女子

予選リーグ2戦目 対朝日大 ○3―1

○小道野3―0大野順子

●佐藤風0―3若山美穂

○小道野・高橋組3―0椨麻佳・若山組

○高橋3―0上野有希

コメント

大島祐哉(スポ3=京都・東山)

――試合を振り返っていかがでしたか

相手が勢いよく攻めてきて、僕たちが受け身になってしまいました。それで競る結果になって。勝ちに持っていけたのは良かったのかなとも思いますけど、もっと自分たちから攻めていかないと上には勝ち上がれないので、そこを明日から修正していきたいです。

――試合前、相手の情報はどれくらいありましたか

関西の大学なので、あまり相手の情報がなくて。こちらは戦術など、相手の様子を見て決めるという感じでした。相手は僕たちの情報を知っているので、相手の方がそこは有利だったのですが。でもそんなことも言っていられないので、もっと試合中に戦術を2人で話し合って変えていけるようにならなければと思います。

――接戦になってしまった原因は

相手が思い切ってきて、僕たちが焦って凡ミスが増えてしまったのが一番の原因だなと思います。

――第2ゲームを競り合いの末落としてしまったことに関してはいかがですか

やはり相手も良いボールが何本も入ってきて。それも取りたかったのですけど、緊張もあって落としてしまって競り合いにつながったと思います。競ったゲームを落とさないようにしないといけないですね。

――あすからの決勝トーナメントではどのように戦いますか

やはり、自分のプレーができるということが、一番勝ちにつながると思います。自分のプレーができなかったときに、負けたり競ったりするので。自分の気持ちだったり技術だったりを整えてまた明日からやっていければ、格下の選手に負けるということはないと思っています。ベスト4決定くらいのときに、最も良い調子に合わせることができれば今大会は一番いいですね。今はまだ調子が出ていないですが、ここから順調に上げていければ優勝は見えてくると思います。ここからですね。

――シングルスの調子はいかがですか

初日の1試合を終えた感じでは普通くらい。またあした、やってみないと分からないですが。相手も強くなって自分の気持ちが上がってくれば集中力も出てくると思うので、頑張りたいです。

山本勝也(スポ3=石川・遊学館)

――今日は団体戦の1番手としてどのような気持ちで臨みましたか

相手の一番手の選手が強い選手だと知っていたので緊張したんですけど、最終的には3−0で勝てたのでよかったです。

――2試合目、3試合目は苦戦していましたが、試合全体を振り返っていかがですか

思ったより2番も3番も競ってしまったという印象です。実力でいえば、3−0、3−1で勝てる選手だと思ったんですけど、思ったより競ってしまったなあという印象です。

――明日からの決勝トーナメントの意気込みをお願いします

明日からは相手がどんどん強くなっていくので、そういう選手たちに勝って、ベスト4に残りたいと思います。

小道野結(スポ3=神奈川・横浜隼人)

――試合を振り返っていかがでしたか

きょうは2番で佐藤(風薫、スポ2=岡山・就実)が負けてしまったけど、チームの雰囲気もそれぞれの状態もすごく良かったので、全体として良い試合ができたのではないかと思います。

――ご自身のシングルスに関してはいかがでしたか

やはり試合に入る前はすごく緊張したのですけど、でも自分の状態が悪くなかったし、ベンチもすごく盛り上がってくれたので、自分が出せるなと思って。シングルスに関しても終始良い試合ができました。

――どのタイミングで緊張がほぐれましたか

そうですね、第1ゲームの後半くらいからは勢いに乗れて自分の試合ができましたね。

――以前から磨かれていたフォア対フォアで戦う技術は出せましたか

そうですね、やはりずっと練習はしてきたので、リーグ戦よりもちょっと良くなってきたという手応えはありますね。

――ダブルスもストレート勝ちと好調でした

ミスも攻めにいって出たミスなので、ミスをしたことはマイナスには感じなかったですね。むしろバランスを取るために少し(勢いを)抑えなきゃという感じでした。試合としてはダブルスもすごく良かったんじゃないかなと思いますね。

――ダブルスの完成度は満足しているといった感じでしょうか

そうですね、ここまでは練習したことも順調に出せています。

――決勝トーナメントに向けて意気込みをお願いします

あしたから一気に厳しくなると思うので気は抜けません。あさってに残りたいという気持ちが出てきてしまうのですが、それは考えずに1試合1試合を積み重ねて、みんなが自分のプレーができたらいいなと思います。

高橋結女(スポ3=新潟産業大附)

――ダブルスを振り返っていかがですか

団体戦スコア1−1で回ってきて、やはりそこは取らないといけないなと思って、最初から守りではなくて自分たちで攻めて点数を取ろうという気持ちでした。そういう気持ちで臨んだので、やはり展開的にも良かったと思います。

――相手の印象はいかがでしたか

二人とも裏・裏の回転系の選手だったので、先にドンドンと来られたら怖かったので、レシーブでしっかりチャンスを作っていけたらいいなと思っていたら、相手もミスをしてくれたので良かったです。

――ペアの調子はいかがですか

もっと強い相手と戦ったらどうか分かりませんが、二人ともちゃんと動けているので、悪くはないと思います。

――シングルスを振り返っていかがですか

相手が波に乗ったら強い選手だということは知っていたので、派手なラリーでこっちが点を落としてしまっても、相手が乗ってきた時に対応できるように自分の気持ちを強く持って「大丈夫、大丈夫」と自分にプラスな言葉をかけてやることを意識しました。

――3ゲーム目は競りましたが、そのあたりについてはいかがですか

相手も結構慣れてきていたので、コースをしっかり突こうと思っていて、それでだんだんミスが出てしまったので、最後は自分が結構得意としている、詰めて詰めて相手に打たせて得点するというパターンをすることができて良かったと思います。

――2試合を振り返って良かった点や反省点をお願いします

競った場面でも、弱気なプレーが出なかったところは良かったと思います。反省点としては、ポロっとミスしたらそれが連続して続いてしまったので、ミスをしてもそこで止めて得点につなげられるようにできていたらもっと良かったんじゃないかなと感じました。

――連日の試合ですが、疲れ等コンディション面は大丈夫ですか

疲れは…たまっていないです(笑)!

――決勝トーナメントでの具体的な目標をお願いします

ワセダの女子は優勝したことがないので、どんな相手と当たっても、自分たちのプレーをして優勝目指して頑張りたいです。

――特に気を付けたい点などありますか

1人1人が自分のプレーをして楽しくやれれば結果はついてくると思います。

上村慶哉(スポ1=福岡・希望が丘)

――シングルスを振り返っていかがでしたか

シングルスでは初戦だったので、少し緊張して思い切ってできなかった部分がありましたが、途中からは少しずつ精神的にも楽になってきて、負けるとか、そういうのはありませんでした。気持ちとしても余裕はあったと思います。

――相手がキャプテンでしたが、そういった面で勢いは感じましたか

結構相手も打ち込んできて、攻め込まれる場面もありました。でもしっかりそこは気持ちで負けないように、頑張りました。

――立て続けにダブルスにも出場されましたが、体力面ではいかがでしたか

体力的にはそんなに問題なかったんですけど、相手のスーパープレーも結構あったので、最後まで諦めずにやりました。

――お二人の調子はいかがでしたか

そんなに悪くはなかったんですけど、相手も結構強かったので、もう一度調整して頑張りたいと思います。

――あすの決勝トーナメントに向けて意気込みをお願いします

やはり優勝が目標なので、1回戦から気を抜かずに日曜まで残って、もう一度気合いを入れ直して頑張りたいです。