チーム力でつかんだ1位! 1部残留で次代にバトンをつなぐ

男子アーチェリー

 4月16日、23日に行われた関東学生リーグ戦(リーグ戦)の結果からリーグ入れ替え戦に出場することとなった早大。また62代となる4年生の柿沼大翔主将(教4=東京・早大学院)、井上空副将(創理4=東京・早大学院)、下村謙史朗(人4=東京・暁星)の3人にとっては今戦が最後の団体戦となり、それぞれが強い思いを持って試合に臨んだ。結果は後半第5エンドの土壇場で2位から1位に順位を伸ばし逆転。そのまま1位を維持し、1部残留を決めた。

 今回は先々週までのリーグ戦と異なり、種目はSHで、前半は50m、後半は30m先の的を使って行われる。試合は雨の中、予定時間より前倒しで始まった。前半第1エンド、緊張や雨の影響もあったのか、多くのメンバーが45点以下と本来の実力を発揮できず団体4位でスタート。しかし2エンドでは山下健友(スポ3=愛知・東海)が52点、3エンドでは丸尾風瑛(スポ2=福岡・柏陵)が57点とこれまでのリーグ戦でも早大を引っ張ってきた2人が50点台にのせるとそこから少しずつ選手たちの点数が伸びていく。また遠藤宏之監督(平4政経卒=東京・早大学院)の力強い声掛けもあり、一致団結した早大は順位を4位から伸ばし、合計1667点の学習院大に次ぐ2位で前半を終えた。

今回もチーム2番目の好成績を収めた山下

 後半に入っても早大の勢いは止まらない。前半313点と個人全体の中でただ1人300点台にのせた丸尾は後半でも全てのエンドで56点超えと圧倒的な射をみせる。試合を通して個人1位を維持し、追い上げを期するチームの要となった。またそれに触発されるように同的の井上副将も高得点を連発し、最終的には計600点とチーム3番目の成績を残す。23日のリーグ戦ではチームの得点として計算されるボーダーラインである上位6位に入ることができず、悔しい思いをした井上。「僕にはない面白さでチームの雰囲気を和ませてくれた」と柿沼が語るように陰でチームを支えてきた男がリベンジを果たし、団体1位に大きく貢献した。今回も、試合がない女子や1年生、監督、OBOGが応援に駆け付け様々なサポートを通して「早稲田らしい」雰囲気作りで選手を盛り立てた。これまでのリーグ戦で思うような射ができず苦しんでいた立川旺佑(国教2=東京・早大学院)はスコーパーの廣瀬心咲(人3=東京・雙葉)をはじめ、多くの声援を受け、後半第2エンドでは50点代をマーク。悔しさを残しながらも笑顔で試合を終えた。遠藤監督がスコーパーとして入り、その声を背に行射した下村も「監督のおかげで最後まで諦めずに射つことができた」と語った。試合が終わりに近づくにつれ、チームの雰囲気はどんどん良くなり、それと同時にどんどん調子を上げていった早大。残り1エンドを残した第5エンドではじめて1位に入り、そのまま1位で大会を終えた。

同的だった井上(左)と丸尾

 「62代としての強み」と柿沼主将が語る、「明るく声を出してみんなが楽しむこと」をメンバーの1人1人が実践した結果つかんだ1位。今回の結果で次の63代男子アーチェリー部に全日本学生王座決定戦(王座)の挑戦権が引き継がれることとなった。悲願の王座制覇に向けてこれからのアーチェリー部の活躍に期待したい。

試合後集合写真に納まる部員たち

(記事 梶谷里桜、写真 髙田凜太郎、星野有哉、梶谷里桜)

結果

▽男子

丸尾 654点

山下 626点

井上 600点

柿沼 586点

桑原 585点

安達 560点

下村 541点

立川 488点

1位 早大 3611点

4年生3人のコメントは近日中にコメント集としてお送りします!