課題克服し、見事な快勝を果たす

男子アーチェリー

 雲行きが怪しく、今にも雨が降りそうな天候の中第4戦が行われた。接戦の中何とか勝ち抜いたこれまでの試合とは打って変わり、今戦は序盤から順当にリードを広げた早大。最後まで攻めの姿勢を崩さず、神奈川大に3892-3645で圧勝し、関東学生リーグ戦(リーグ戦)開幕4連勝を果たした。

  第3戦では前半50メートルの立ち上がりの悪さ、それに伴うチームの雰囲気の悪さが課題として挙がっていた早大。第3戦からの一週間は、チームで何度もミーティングを重ね一人一人に合った雰囲気づくりに努めてきた。そして迎えた今戦、その努力が功を奏したのか各選手が序盤の50メートルから順調に得点を重ねていく。「ワセダらしい雰囲気で射てた」と池田亮(人2=東京・国際)が語るように、ベストともいえるチームの雰囲気で第4戦に臨むことができたようだ。前半から早大が主導権を握り、これまでのリーグ戦の中でも一番良いといえる立ち上がりで50メートル終了。

持ち前の明るさでチームを鼓舞する戸田

迎えた後半、早大が最も得意とする30メートル。毎試合安定して高得点を出し、チームに貢献するエース池田をはじめとする多くの選手が30金を出す場面が見られた。30金のコールが行われる度チームの雰囲気は大いに盛り上がり、大差をつけて圧勝。チームの目標点としていた3980点も達成した。「来週も同じようなコンディションと点数にできるように調整していきたい」と池田が話すように、このコンディションを保ったまま次戦の最終戦にも臨みたいところだ。

安定力が抜群のエース池田

リーグ戦は次戦でいよいよ最終戦を迎える。次戦の相手は、第4戦で早大よりも高得点を出した専修大だ。勝ち負けだけではなく、点数面にもよりこだわりをもっていかなければならない。チーム一丸となり、最終戦でも今戦に続く快勝を期待したい。

(記事、写真 新庄佳恵)

結果

▽男子

○早大3892-3645神奈川大

コメント

戸田真大(スポ4=神奈川・横浜市立金沢)

――第4戦は圧勝だったということで、きょうの試合を終えての感想をお願いします

きょうの試合はすごいワセダらしい雰囲気でできたなと思っていて、50メートルもみんなすごい当たっていたのでワセダらしい試合だったなと思います。

――チームの雰囲気は先週と比べて改善はされていましたか

そうですね。先週は50メートルが全然当たらなくて、その後色々反省したのですが、今回は最初から当てることができて雰囲気がすごい良かったです。

――チーム内やミーティングではどんなことを話し合われていたのですか

今までは点数を意識してこなかったのですが、今回は3980点という目標を立てて得点を出すことを意識していこうと話し合いました。

――リーグ戦開幕から毎試合戸田選手は出場されていますがご自身の調子はいかがですか

春合宿の後はすごく調子が良かったのですが、少し点数がそのときと比べると下がってきたので調子は良くはないすね。

――戸田選手自身の課題や克服しなければならない点はありますか

今のところは射つのが遅くて最後まで残ってしまうので、そこをもっと早くして1分以内で終わらせたいです。

――戸田選手はチームの中ではとても明るいムードメーカーですが、ご自身のチームの中でのポジションは何だとお考えですか

楽しい雰囲気作りは意識していますし、自分はやはり4年生で自分の姿は後輩たちが見ているので、模範になれるように行動はしています。

――リーグ戦もあと残りわずかですがどんな形で終えたいとお考えですか

やっぱり雰囲気は楽しい感じでいきたいし、点数も自分たちのチーム新記録を塗り替える点数を射っていきたいです。

――リーグの戦の先に見据えているのはやはり王座なのでしょうか

はい、そうですね。出場したいと思っています。

――引退までもあと残りわずかですがそれまでの目標を教えてください

引退まで2ヶ月くらいになってしまったんですけど、今まで自分の目標点数は660点でしたがまだそれを塗り替えていないので、ショートハーフで塗り替えたいです。さらに、王座での70メートルの今までの自己新である630点を塗り替えられるようにしていきたいなと思っています。

――最後に次戦に向けての意気込みをお願いします

来週はリーグ戦最後になってしまうので、今まで以上の試合をしていきたいなと思っています。

池田亮(人2=東京・国際)

――きょうは圧勝ということでしたが試合を終えての感想をお願いします

先週から雰囲気作りのミーティングを行っていて、それが一番生かされた試合だったなと思います。

――ミーティングではどのようなことを話し合われていたのですか

個人個人がどういう状況が射ちやすいか、ということを話し合いました。実は静かなほうが射ちやすい人もいたり、声を掛けられるのが好きではない人もいたり、盛り上がっているほうが好きという人もいるので、一人一人に合わせて雰囲気を作っていこうと話し合いました。

――30金も多くみられ、池田選手の調子はとても良かったのではないでしょうか

朝の時点ではよく分からなかったのですが、50メートルの後半から少しずつ当たり始めてきょうは調子が良いなと薄々感じました。それが30メートルでもつなげられました。

――きょうのチームの雰囲気は先週と比べて改善されましたか

先週にミーティングを重ねた結果改善されたと思います。

――池田選手は毎試合安定してチームの中でも高得点を出していますが、現時点で課題としていることはありますか

安定感を求めすぎてそこに甘えてしまうということがあまり好きじゃないです。あとは試合の立ち上がりと30メートルの立ち上がりがどうしても下がってしまうので、きょうはそこを意識していました。

――新入生が入部してから池田選手の中で心境の変化はありますか

新人指導係になったので、周りを気にしなければならないのがすごい大変ですが、可愛い1年生が入ってきてくて嬉しいです。

――池田選手はチームの中ではどんなポジションに位置しているのでしょうか

同学年の中では自分よりも島裕人(法2=東京・早大学院)くんのほうが引っ張ってくれているので、自分にできることをやっていこうと思っています。

――リーグ戦が終わるまでの池田選手の目標は何ですか

一位で通過できたらワセダとしても自分としても良いかたちかなと思います。