大学卓球の頂点を決める全日本大学総合選手権・団体の部(インカレ)がついに開幕した。昨年度はコロナ禍に見舞われ中止となったが、今年度は感染対策を徹底し、無観客での開催が実現。初日は3校からなる予選リーグの第1戦目が行われ、女子部は2大会ぶりのインカレ優勝に向けて「1人1人がベストパフォーマンスを出せた」と順調な滑り出しを見せた。
トップバッターの黒野
女子部の予選リーグ第1戦の相手は札幌大学。全員が試合に出られるようにと、1番手に黒野葵衣(スポ3=東京・武蔵野)、2番手に杉田陽南(スポ1=大阪・香ケ丘リベルテ)を起用するオーダーで臨んだ。トップバッターの黒野は、安定感のあるカットと攻撃を織り交ぜたプレーで幸先よく2ゲームを奪う。第3ゲームは4-6とリードを許したが、フォアハンドの強打で7ー7に追いつき一気にマッチポイントを握った。カットマン同士の対決となるも、短時間で快勝を収めた。
チーム3勝目を挙げたダブルス(手前が笹尾)
続く杉田も、カットマンに対して攻めの姿勢を崩さずポイントを重ねていく。ルーキーながら堂々としたプレーで相手を圧倒。11-2、11-6、11-6と大差で勝利し、良い流れでダブルスへとつないだ。3番手に登場したのは岩越帆香主将(スポ4=福岡・希望が丘)・笹尾明日香(社4=神奈川・横浜隼人)組。4年目ペアは初戦から息の合ったプレーを見せ、終始リードを保つ。サーブや3球目攻撃など多彩な得点パターで相手を下し、チームに3勝目をもたらした。
一体感が早大女子部の強みだ
団体スコア3-0、さらに3本全てストレート勝ちと好スタートを切った女子部。団体戦は2019年度の秋季関東学生リーグ戦以来で、チームには大学の団体戦デビューとなるメンバーも入ったが、「事前にミーティングをして準備もたくさんしてきたので、みんながまとまって試合ができたと思う」と岩越主将。言葉通り、得点時にはベンチ全員が立ち上がって拍手と声援を送った。このチームの一体感も勝因の一つだろう。リーグ戦第2戦では関西の強豪、立命館大学と対戦する女子部。初日の良い雰囲気、良い流れをもって決勝トーナメントにつなげたい。
(記事、写真 鬼頭遥南)
結果
▽女子 予選リーグ第1戦
対 札幌大学 〇3-0
○黒野葵衣3-0中村璃子
○杉田陽南3-0奥山瑚々
○岩越帆香・笹尾明日香組3-0須藤未羽・藤崎茉耶組
コメント
岩越帆主将(スポ4=福岡・希望が丘)
――初戦ということで試合に向かうチームの雰囲気はいかがでしたか
久しぶりの団体戦だったので、事前にミーティングをして準備もたくさんしてきたので、みんながまとまって試合ができたと思います。
――チーム全体の結果を振り返っていかがですか
札幌大学は、今、力を入れてきている大学だったので、気は抜けないという感じでした。初戦ということで全員で試合に出たいので、そういうオーダーにしていました。結果的に相手のエースではない子が1、2番手に来ていたので、やりやすかったと思いますが、1人1人がベストパフォーマンスを出せたと思います。
――ご自身の結果を振り返っていかがでしたか
初戦にしては良い試合ができました。もっとレベルの高い大学と試合をする準備として、自分的には良いプレーができたのかなと思います。
――明日以降に向けて意気込みをお願いします
1試合目が基準になる試合になると思うので、1試合目から明るく声を出してプレーしようと、あまりうるさくはできないですけど、応援もどこの大学よりも声を出していこうとチームのみんなにも言っていたので、すごく雰囲気もいいと思います。明日からは強い大学のチームと当たるので、明日から勝負ということで。1本1本気は抜けないですし、1本ずつ大切にしてみんなで戦っていきたいです。