大金星を前に無念の敗北、メダル逃す

卓球男子

 卓球の世界選手権(個人戦)が4月26日、中国・蘇州で開幕し、早大からはエース大島祐哉(スポ4=京都・東山)が男子ダブルスに出場した。大島・森園政崇(明大)組は1回戦から順調に勝ち進み、準々決勝に駒を進める。王者・中国のエースペアとも評される許昕・張継科組にも互角以上の戦いを繰り広げたが、あと一歩及ばず無念の敗北。ベスト8で幕を閉じた。

 1回戦はインドのアチャンタ・グナナセカラン組との1戦になった。大島と同様、ペアを組む森園(明大)も同大会初出場。大舞台での緊張を振りほどこうと序盤から声を出し合い、自分たちのペースに持っていく。世界選手権デビュー戦となったこの試合をゲームカウント4-1で勝利し、見事白星で飾った。続く2回戦、3回戦でも世界の強豪を相手に臆することなく攻め立て快勝。ベスト16入りを果たした。

 メダルを懸け、臨んだ準々決勝。対するは、地元・中国の声援を味方につけた許昕・張継科組。序盤から森園(明大)のチキータに加え、大島のパワードライブで試合の主導権を握る。一方の中国ペアも、厳しいプレーで簡単にはリードを許さない。両者の意地がぶつかりあう大熱戦となり、勝負は最終ゲームへもつれ込む。日本ペアは、崩れ込みながらの決死のプレーで相手を追い詰める。会場の視線を一身に集める中、ついに大島の強烈なフォアが決まり10-8とマッチポイントを握る。しかし、あと1点が遠かった。勝利を前に硬くなった日本ペアは、ここから連続ポイントを奪われ敗北。がっくりと肩を落とし、会場を後にした。

 つかみかけた大勝利は、手のひらからこぼれ落ちた。それでも、世界レベルを体感したことは必ず今後の糧になるだろう。今大会、共に戦った森園(明大)とは今月行われる関東学生リーグ戦で、今度はライバルとして対戦する。この経験を力に変え、次なる戦いに挑む。

(記事 久保田有紀)

男子ダブルス

▽1回戦

◯森薗政崇(明大)・大島祐哉組4-1アチャンタ・グナナセカラン(インド)組

▽2回戦

◯森薗政崇(明大)・大島祐哉組4-2フランツィスカ・シュテーガー(ドイツ)組

▽3回戦

◯森薗政崇(明大)・大島祐哉組4-0ディヤス ・グラク(ポルトガル)組

▽準々決勝

●森薗政崇(明大)・大島祐哉組3-4許昕・張継科(中国)組