得意の攻撃パターンで、優勝への視界は良好だ。松平健太(人4=青森山田)・丹羽孝希(明大)組は男子ダブルス2回戦、準決勝ともに快勝。準決勝では「少し集中力が無かった」(松平)と、1ゲーム目を奪われたが、そこから気持ちを切り替えた。打点の速い両ハンド攻撃も光り、ゲームカウント3-1と逆転。シンガポールの強豪ペアを破った上田仁(青森大)・吉村真晴(愛工大)組と、決勝で同士討ちすることになった。
2回戦、ラリー前に得点を重ねた松平(右)・丹羽組
2回戦は、全く相手を寄せつけなかった。松平がつなげて、丹羽が決めるという攻撃パターンで得点を積み重ねていく。2球目や、3球目の速い段階でポイントが決まり、相手に隙を与えなかった。3ゲーム目こそ9-8と詰め寄られたが、焦ることなく、ストレート勝ち。順当に準決勝へと駒を進めた。
準決勝では打点の速い攻撃で圧倒した
持ち味を生かした攻撃パターンが、型にはまった。準決勝の相手は、先日行われた世界選手権パリ大会(個人戦)の優勝ペアを2回戦で下したヤン・ツー・詹健(共にシンガポール)組。最初のゲームはやや集中力のかけたプレーも目立ち、7-11で奪われてしまう。しかし、巻き返そうとすぐに気持ちを切り替えた。2ゲーム目を11-3で奪うなど、打点の速い攻撃や、サーブレシーブで相手を苦しめる。また、ジュースまで競った第4ゲームでは途中、相手が審判にたて続けてサーブでフォルトを取られるなど、ラッキーな場面も。運も味方につけて、逆転勝利を収めた。
明日、共に優勝を争うのは上田・吉村組。組んだばかりの不慣れなペアではあるが、準決勝では強敵相手をストレートで下すなど、決して侮ることはできない。互いに手の内を知るもの同士、互角の戦いになることは必至だ。その中で、「経験の差を見せつけたい」と意気込んだ松平。おととしのリベンジを、丹羽と共に果たせるか注目だ。
(記事 栗坂美祐、写真 高橋舞)
結果
▽男子ダブルス
2回戦
○松平・丹羽組3-0リウェンツォフ・パイコフ(共にロシア)組
準決勝
○松平・丹羽組3-1ヤン・ツー・詹健組
コメント
松平健太(人4=青森山田)
――見事決勝進出ということで感想を聞かせてください
おととしに、丹羽と組んで決勝で負けているので、ぜひ明日はそのリベンジをしたいと思います。
――第1ゲームを取られて怪しい空気が流れましたが、そのあと3ゲーム連取でどの辺の感覚が変わりましたか
スタートはあまりお互い良くなかったので、ああいう展開になったんですけど、そこからは切り替えることができて3ゲーム連取できました。
――明日の決勝に向けて
同士討ちで、手の内は知ってて互角の試合になると思うんですけど、気持ちで負けずに頑張りたいです。
――1ゲーム目からどのあたりを修正しましたか
少し集中力の無かった部分もあったので、そこを少し集中してできれば全然勝つチャンスはあると思ったのでそこだけ切り替えました。
――きのうの1回戦、大苦戦されていたと思いますがそこからはどう立て直しましたか
僕たちのダブルスはそんな簡単に勝つことはないので、何とも思っていなくてそれが普通という風に思っています。苦戦はしましたけど、全然気持ちとかは変わらないです。
――ゲーム間でかなり競った場面が多くあり、そこを取れたのが大きかったと思いますが
運もついてましたし、向こうがサービスでフォルトを取られたり、そういうのがあって結構ついてましたね。
――きのうより打ち合いで勝てる場面も多かったように思いますが
得点してたときは、僕たちの持ち味の速い打点だったり、サーブレシーブで取れていたのでそれはすごい良かったと思います。
――決勝で戦う上田・吉村組は組んで数日のペアですが、組んでる時間からしても負けられない思いは強いですか
ダブルスは経験がすごく大切だと思うので、その経験の差をあしたはどんどん見せつけたいなと思います。
――相手はチキータで攻めてくるタイプですが、対策は
チキータでやることによってメリットもデメリットもあると思うんで、そこをしっかり突いてデメリットにさせるような対策を取りたいと思います。
――1ゲーム目集中力がなかったとおっしゃっていましたが、そこを切り替える一言というのは
1ゲーム目はすんなり入っていったんですけど、2ゲーム目は出だしから集中しようとか簡単な一言だけ言って気合を入れ直したという感じですね。