後半の猛追も及ばず 明大Cに敗戦

ラグビー男子

 関東大学ジュニア選手権(ジュニア選手権)初戦に続いて行われた明大Cとの一戦。怒涛の追い上げで明大Bと引き分けた早大B試合の流れに乗りたい早大Cであったが、開始から明大Cに立て続けにトライを許してしまう。早大Cは無得点のまま、0ー31で前半を終えた。しかし後半、流れは早大に傾く。WTB溝井颯太朗(スポ3=北海道・函館ラサール)のトライを皮切りに、5トライを挙げた。後半に入っての猛攻で終盤7点差に迫ったが、前半での遅れを取り戻せず、敗戦となった。

 明大のキックオフで試合は開始。序盤は両チームともミスが目立ち、キック等で好機を作ろうとするものの、ボールを支配することはできない。試合が動いたのは9分、最初の得点は明大Cだった。自陣ゴールライン付近でのラインアウトからモールトライを奪われる。そこから早大Cはなかなか流れを引き戻すことができない。CTB黒川和音(人2=茨城・茗渓学園)の刺さるタックルなど、早大Cの好ディフェンスも光ったが、モールトライ3つを含む5連続トライを許した。試合後にゲームキャプテンのNO・8小池航太郎(商4=東京・早実)は前半について、「自分たちからアタックを継続しようという話はしていたのですが、前半でその綻びをつかれてしまい、点数を重ねられてしまいました」と振り返り、0ー31で試合を折り返す。

持ち味のスピードで突破を図るWTB高栁壮史(創理2=東京・早大学院)

 後半最初のトライを奪ったのは早大C。14分、敵陣左奥でのスクラムから大外にいるFB池本晴人(社1=東京・早実)、溝井にパスがつながると、そのまま溝井が駆け抜け、待望のトライが生まれた。さらに直後の16分にも、溝井のナイスタックルで明大CがこぼしたボールをSO糸瀬真周(スポ2=福岡・修猷館)が確実にキャッチ。糸瀬が自陣22メートル付近から独走トライを決めた。2連続トライを決めた早大Cは、これ以降もつかんだ流れを離さない。23分にモールトライで得点を追加し、その後も29分に池本、溝井のスピードに乗ったランで左右にパスをつないで最後はWTB高栁壮史(創理2=東京・早大学院)がインゴールへ。終盤、2トライ2ゴール差まで迫った早大Cに、観客からも大きな声援が送られた。その声援に応えるように、終了間際の42分、敵陣左でのラインアウトからテンポの速いパスワークを見せると、PR杉本安伊朗(スポ1=東京・国学院久我山)がトライをもぎ取った。後半、合計5トライを奪った早大C。しかし、わずかに7点及ばず敗戦となった。

独走トライを奪ったSO糸瀬

 後半に入ると、一気に反転攻勢に出た早大C。最終的に追いつくことはできなかったものの、修正力という点で大きな収穫を得たに違いない。「前半にどれだけ前に出て自分たちが勝負できるか」(CTB森田倫太朗、スポ1=兵庫・報徳学園)を課題だと確認できた今試合の反省を無駄にせず、次戦では序盤から早大Cの流れを作り出していきたい。

(記事 濱嶋彩加、写真 安藤香穂、川上璃々)

コメント

小池航太郎(商4=東京・早実)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

 試合前から、自分たちからアタックを継続しようという話はしていたのですが、前半でその綻びをつかれてしまい、点数を重ねられてしまいました。それに対してお互いが声を掛け合いきれずに終わってしまったことが今日の敗因だと思っています。

――ゲームキャプテンとしてはいかがでしたか

 きつい時に一番声をかけなくてはいけない立場でしたが、自分自身も前半20分ぐらいで足が止まってしまい、そこがまだできなかったので、今後こういった立場を担う時の改善点だと思います。

――前後半で大きく流れが変わりましたが、声かけや切り替えについては何かありましたか

 アタックだったら強いキャリー、ディフェンスだったら一人目がファイトするというような、やることをまずシンプルにしようという声かけがありました。ですが、それよりも大きかったのが、後半、途中から入ってきたメンバーだと思っています。そういったメンバーが新たな風を吹かせてくれて、それに前半から出たメンバーがついていけたことで、流れに乗れたと思います。

――個人のプレーを振り返って収穫や反省はありましたか

 収穫も反省も同じで、まだ走り切れるところだと思っています。きつい時には自分が声をかけなくてはいけませんが、まずは、そこを走りきれていなければ意味はないので、そういったところが新たな収穫であり、課題だと思います。

――最後に、次戦への意気込みをお願いします

 次戦は、夏合宿と今日の試合でもあったように、前半の入りの部分、開始10分、20分を『WASEDA FIRST』というスローガンの通り、優勢に保っていけるようにしたいと思います。

山本竜大(教2=東京・早実)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 今日の試合はBチームが勝ちきれなかったということで、最初からの上がりを意識して臨んだのですが、ずっと練習してきたことが前半出しきれず点差をつけられてしまいました。後半からはハーフタイムでもう一度意思統一をして、ギリギリくらいつけたかなと思います。

――個人のプレーを振り返っていかがですか

 フォワードのフェーズが少なく、アタックする機会が少なかったのですが、その中でもラインアウトからのセットプレーだったり、自分にボールが回ってきた時にはヒットで強く前に出るといった自分の役割をまっとうできたのではないかと思います。

――ハーフタイムにどのような声掛けがありましたか

 前半は早稲田らしさがなくて、タックルもタンパクで攻撃もうまくつながらなかったのですが、後半からは攻撃を順目に捲って早いアタックをして、ディフェンスではタックルで刺さって、ダブルタックルで相手をひっくり返してターンオーバーする、ということを意識しようという声掛けがありました。

――次戦への意気込みをお願いします

 Cチームは合宿からずっと負けが続いているので、次の試合で流れを切り替えて、勝ち続けてシーズンを終わりたいと思います。

CTB森田倫太朗(スポ1=兵庫・報徳学園

――初のジュニア選手権でしたが、どのような意気込みで試合に臨みましたか

 対戦相手が明治ということで、新人早明でも大差で負けていたこともあって、しっかり練習してきたことを100%出せるようにという意気込みで臨みました。

――今回の試合のテーマは何でしたか

 テーマとしてはゲインラインを切りに行くということで、バックスで前に出て行ったらチーム全体で勢いが出てくると思いますし、できなければ絶対勝てないと思うのでそこを意識してやりました。

――その達成度具合はいかがですか

 前半は相手の勢いに飲まれた部分があって、点差をつけられてしまったので、入りの部分から全員が意識高く持ってできたらもっといいゲームができたかなと思います。

――次の試合に向けて意気込みをお願いします

 課題は入りの部分で、前半にどれだけ前に出て自分達が勝負できるかというところだと思うので、日々の練習からしっかりと意識して取り組んでいきたいと思います。

――赤黒へのおもいを教えてください

 上にも先輩がいて難しいところはあると思いますが、自分がやるべきことをやって、アピールし続けていればチャンスは必ずあると思うので、そこを逃さないように日々赤黒を着るというイメージを持って取り組んでいきたいと思います。

 

ジュニア秋季オープン戦
早大C スコア 明大C
前半 後半 得点 前半 後半
31 31
31 合計 38
【得点】▽トライ 溝井、糸瀬、真田、高柳、杉元 ▽ゴール 糸瀬(3G)
※得点者は早大のみ記載
※監督は大田尾竜彦(平16人卒=佐賀工)

早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
下間 元貴 スポ4 秋田
真田 稜大 教2 東京・早実
新井 瑛大 教1 大阪桐蔭
鈴木 大和 国教1 東京・早実
松下 慶伍 教4 東京・早実
西浦 剛臣 社3 ニュージーランド・ハミルトン・ボーイズ・ハイスクール
宮本 大生 文構4 埼玉・早大本庄
小池 航太郎 商4 東京・早実
井上 泰志 スポ3 岡・東筑
10 糸瀬 真周 スポ2 福岡・修猷館
11 杉野 駿太 政経3 東京・早大学院
12 森田 倫太朗 スポ1 兵庫・報徳学園
13 黒川 和音 人2 茨城・茗渓学園
14 溝井 颯太朗 スポ3 北海道・函館ラサール
15 池本 晴人 社1 東京・早実
リザーブ
16 山野 裕都 教4 東京・早実
17 杉本 安伊朗 スポ1 東京・国学院久我山
18 池田 裕哉 スポ3 東京・明大中野
19 小野 史裕 スポ3 東京・本郷
20 小松 輝也 スポ1 大阪・常翔啓光学園
21 山本 竜大 教2 東京・早実
22 桝谷 連太郎 スポ3 東京・本郷
23 大賀 雅仁 スポ1 神奈川・桐蔭学園
24 田尻 遥也 文3 埼玉・早大本庄
25 高栁 壮史 創理2 東京・早大学院
26 丸橋 怜央 商1 埼玉・早大本庄