春のリベンジを果たし、帝京大Cに大差をつけて勝利!!

ラグビー男子

 雨が降りしきる中、早大Cは帝京大Cと対戦した。前半早々、帝京大Cに先制トライを許してしまう。その後は両チームともにミスが目立ち、膠着(こうちゃく)状態が続く。早大は思うように攻め込むことができず無得点の0ー7で前半を終えた。後半は序盤から果敢に敵陣へと攻め込み、次々と得点を重ねる。勢いに乗った早大は試合終了間際まで集中力を切らさず、29-7で勝利。春のリベンジを果たした。

 相手ボールで始まった前半。パワーで勝る帝京大Cにスクラムで押され、主導権を握られる。前半4分、相手ボールラインアウトからのモールで先制トライを献上。その後は一進一退の攻防が続いた。26分には、帝京大Cのハイパントキックをハーフライン付近で WTB三浦哲(文構2=東京・早実)がナイスキャッチ。ここから早大は一気に攻め込むが、勝負どころでノックオンし得点につなげることができなかった。前半は両チームともにチャンスを生かしきれず、開始直後のトライ以降、追加得点のないまま0ー7で試合を折り返した。

インゴールに飛び込むフッカー佐々木

 「(ハーフタイムで)縦に勢いをつけて自分たちから仕掛けていくことを再確認した」(FB平田颯太(スポ4=福岡・東筑))。後半開始直後から、早大は積極的に仕掛ける。後半7分、敵陣5メートル付近でモールを組み、フッカー佐々木柊(スポ2=東京・本郷)がインゴールへ押し込んだ。続く10分には、佐々木が相手ディフェンスのギャップを抜けて一気にゲイン。ここから早いテンポで展開し、フランカー粟飯原謙(スポ1=神奈川・桐蔭学園)が左隅でグラウンディング。その後再びモールトライで佐々木が追加点を挙げるなど、続けざまにトライし流れは早大に。37分にも、帝京大Cのスクラムをターンオーバーすると、プロップ米澤結人(スポ3=東京・國學院久我山)が相手守備を突破。そのサポートに入ったSH島本陽太(スポ3=神奈川・桐蔭学園)がパスを受け、インゴールへ飛び込んだ。帝京大Cの隙をついた鋭い攻撃で得点を量産し、29ー7で快勝した。

突破を図るフランカー粟飯原

 今回の試合で2トライを決めた佐々木は「練習から帝京大戦に向けてセットプレーで引かないことを一番に考えていた。前進あるのみというかたちで実現できた」と試合を振り返る。前半のミスの多さは反省点として残るが、後半にみせたアタックの連携は見事であった。パワーが武器の帝京大Cにモールで押し勝つ場面も見られ、春からの成長を感じさせる試合展開となった。『荒ぶる』に向け、鍛錬する夏合宿も残り半分。どのカテゴリーにおいても、目の前の一戦一戦を全力で戦い抜き、意義ある夏にしたい。

(記事 鬼頭里歩、写真 谷口花、冷水睦実)

コメント

FB平田颯太ゲームキャプテン(スポ4=福岡・東筑)

――試合を終えての感想をお願いします

 まず春に負けている相手に対して勝てたということは、シンプルに嬉しいです。自分たちのやってきたことがしっかりと出せたと思います。チーム全体で継続していき、日本一へとつなげたいです。

――ゲームキャプテンとしての出場でしたが意識したことはなんですか

 チーム全体としては『やり切る』ことをテーマに臨みました。アタックとディフェンスでそれぞれのテーマを一人一人が遂行することを意識していました。円陣を組んだ時に、そのテーマを一人一人に呼びかけることで、アタックディフェンス共に高いレベルで自分たちのやりたいことができたと思います。

――アタックディフェンスのそれぞれのテーマを詳しく教えてください

 アタックはキルワーク、ディフェンスはノミネートゴールをテーマにしていました。それぞれチームとして全体で取り組んでいることなので、帝京大学さんとの4連戦の初戦ということで自分たちCチームが示そうと、共通認識を持って取り組みました。

――試合では、モールからのトライが目立ちましたが、チームで何か意識していたのでしょうか

 モールからのトライに関してはFWがラインアウトなど、自分たちがやりたいようにしてくれました。BKからしたらとても助かったというのが本音です。チーム全体としては、雨も降っていたので、縦に強いプレーを全員が迷わずに思いきること、早稲田としての形に持って行けるように意識していました。

――ハーフタイムはどんな話をしましたか

 一人一人が、縦に勢いをつけて自分たちから仕掛けていくことを再確認しました。

――今後の意気込みをお願いします

  合宿も折り返しで、まだまだ試合も続いていくので、その中で個人としてもアピールして上のチームに這い上がっていきたいです。チームとしてもカテゴリー関係なく勝ちにこだわって、残りの合宿と秋に向けて良い取り組みができたらと思います。

フッカー佐々木柊(スポ2=東京・本郷)

――本日の試合を振り返っていかがですか

 今日は雨が降っていて、対戦相手も帝京大Cということで我慢の試合になると思っていました。ディフェンスで我慢し、フォワードのセットプレーで耐えることができたので、後半によい流れをつくることができた結果、勝つことができたと思います。

――2度のトライを決めましたが、モールトライへのこだわりや練習中から意識していたことはありましたか

 練習から帝京大戦に向けてセットプレーで引かないことを一番に考えていました。この試合でモールで一本取ろうとチームの中でも目標にしていたので、前進あるのみというかたちで実現できました。

――今日のチームのセットプレーを振り返っていかがですか

 最初はラインアウトを2本失敗してしまったのですが、その後は安定してプレーをすることができました。

――夏合宿の中でこだわっていることや強化したい点を教えてください

 接点の部分で強度を高めること、タックルやコンタクトで引かないことにこだわっていきたいです。

SH島本陽太(スポ3=神奈川・桐蔭学園)

――今日の試合を振り返って

 前半、ディフェンスで苦しい場面があったのですが、前回のリベンジに向けて全員で体を張って挑めたので、その部分が良かったかなと思います。

――雨でミスが出やすかったと思いますが、ミスが多い中でどういったことを意識してゲームメークしましたか

 ミスが多かったのと、自陣に帝京大が来るとトライにつながるだろうと思っていたので、敵陣でプレーすることを意識していました。

――トライシーンを振り返って

 みんなが頑張って前に出てくれて、それが結果抜けたあとに僕がたまたまそこにいたという感じでした。周りが体を張って前に進んでくれたので、その中で生まれた良いトライだったのかなと思います。

――夏合宿での個人のテーマや目標は

 個人のテーマとしては、楽しむことを挙げています。昨年はケガをしていて、夏合宿に参加できていないので、その中でラグビーを楽しみたいという気持ちが今年は強いです。

――次の試合に向けての意気込みをお願いします

 今日以上に体を張って、今日はミスが多かったのでその部分を修正して、次はアタックでもっとテンポを出せるようにしたいと思います。

SO京山秀勇(人3=福岡・東筑)

――本日の試合を振り返っていかがですか

 帝京大C戦を目指してこの夏シーズンやってきたので、勝ち切ることができて嬉しいです。

――特にキックを多用している印象を受けたのですが、キックを軸にプレーをしていたのですか

 雨だったのでなかなか敵陣でボールを運ぶのが難しいという判断で、キックで敵陣、敵陣にというチームの方向性でした。

――今日のゲームメイトを振り返っていかがですか

 とてもフォワードが頑張ってくれて、モールや22メートルラインで前に出ることができました。個人としてはキックのミスが多く、チームに迷惑をかけてしまったなと思うので、次はしっかりと修正し、より良いゲームをしたいです。

より

――今日の勝因はなんだと思いますか

 やはりディフェンスでみんながしっかりと体を張れたことやフォワードのスクラムやラインアウトでの頑張りだと思います。

――最後に次の試合に向けての意気込みをお願いします。

 次の試合はどのカテゴリーで出るかもどのポジションで出るかも分からないのですが、僕ができることを全力でやって、チームの価値に貢献できたらいいなと思います。

 

ジュニア夏季オープン戦
早大C スコア 帝京大C
前半 後半 得点 前半 後半
29
29 合計
【得点】▽トライ 佐々木(2T)、粟飯原、米澤、島本 ▽ゴール 京山(2G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
大木 裕太 法4 東京・早大学院
佐々木 柊 スポ2 東京・本郷
百枝 樹生 スポ2 東京・国学院久我山
細川 大斗 社3 東京・早実
若松 泰佑 文構2 東京・早実
粟飯原 謙 スポ1 神奈川・桐蔭学園
中島 潤一郎 教1 神奈川・桐蔭学園
鈴木 風詩 社2 国学院栃木
島本 陽太 スポ3 神奈川・桐蔭学園
10 京山 秀勇 人3 福岡・東筑
11 三浦 哲 文構2 東京・早実
12 中谷 波一土 人2 東京・本郷
13 岡本 大輝 スポ3 東京・本郷
14 西浦 剛臣 社2 ニュージーランド・ハミルトン・ボーイズ・ハイスクール
15 ◎平田 楓太 スポ4 福岡・東筑
リザーブ
16 真田 稜大 教1 東京・早実
17 川村 駿太 法4 東京・函館ラサール
18 米澤 結人 スポ3 東京・国学院久我山
19 松下 慶伍 教3 東京・早実
20 宮本 大生 文構3 埼玉・早大本庄
21 糸瀬 真周 スポ1 福岡・修猷館
22 吉岡 麟太朗 スポ2 東京・本郷
22′ 金井 奨 人4 群馬・太田
23 仲山 倫平 法1 ニュージーランド・ウェリントン・カレッジ
※◎はゲームキャプテン、監督は大田尾竜彦(平16人卒=佐賀工)