早慶定期競技会が慶大柔道場で行われた。この競技会では異なる流派の早慶合気道部が演武競技と審査制乱取稽古の2種目で競い、総合の優賞数で総合優賞を決定する。早大は演武で3−3と引き分けたものの、乱取で5−1と大きく勝ち越し、総合8−4で早慶定期競技会6連覇を飾った。
まず演武競技が行われた。種目は下級生演武・立技・坐技・短刀・杖・自由技の6つ。各種目で体捌き、正しい受け身などの6つの項目、7段階で採点される。安藤翔主将(基理4=神奈川・聖光学院)は演武競技について「本番で今まで以上の力を出せた人もいるし、自分みたいに少し失敗してしまった人もいたが総じて各々がやりたいことができた」と振り返る。序盤3種目でリードを奪われるも、短刀で若旅雅弥(政経4=埼玉・早大本庄)・小谷部広大(先理4=神奈川・聖光学院)組、杖で長谷川真寿(創理4=埼玉・早大本庄)・堺圭一郎(政経3=神奈川・聖光学院)組、自由技で安藤・原野剛成(法2=東京・国際)組が白星を挙げ、引き分けに持ち越した。
続いて審査制乱取稽古が行われた。審査制乱取稽古では、流派の違う早慶が受け取りは定めず、互いに技を掛け合う。初戦は敗れたものの続く先鋒・田崎智己(商4=北海道・札幌南)が大きな点差をつけて勝利し勢いづいた早大は、次鋒の小谷部広大、中堅の長谷川真寿、副将の若旅雅弥、大将の安藤翔が次々に白星を挙げ5連勝。5-1と圧倒し、この日まで互いに切磋琢磨しながら稽古に励んできた四年生が最後の早慶戦で練習の成果を十二分に発揮した。
無観客開催となり観客はオンラインで競技を見守った今大会であったが、両者一歩も譲らぬ緊迫した戦いは画面を超えて伝わってくるようであった。6連覇へのプレッシャーを見事に跳ね除け、破竹の勢いで優賞を果たした早大合気道部。今後の活躍に期待がかかる。
記念撮影をする早大合気道部
(記事 三原はるか、写真 早大合気道部提供)
※オンラインでの開催となったため、後日取材を行いました。掲載が遅れてしまい、申し訳ありません
結果
▽演武競技
下級生演武 大石航旦(基理2=愛知・東海)・柏木隆之介(法2=神奈川・サレジオ学院)組
立技 田崎・荒川将一(政経2=神奈川・逗子開成)組
坐技 近藤友香(社4=東京・鷗友学園女)・高山駿平(法3=千葉・専大松戸)組
武器技(短刀) 若旅・小谷部組
武器技(杖) 長谷川・堺組
自由技 安藤・原野剛成(法2=東京・国際)組
▽審査制乱取稽古
女子 白井優美(国教3=東京・女子学院)
先鋒 田崎智己
次鋒 小谷部広大
中堅 長谷川真寿
副将 若旅雅弥
大将 安藤翔
コメント
安藤翔主将(基理4=神奈川・聖光学院)
――早慶戦に向けて部全体での取り組みや目標はありましたか
5連覇と続いてきたので、やはり6連覇を目指してみんなで頑張ってきました。
――乱取では大将を務められました。ご自身の試合を振り返っていかがでしたか
大将をやると思っていたので大将だからどうということはなかったのですが、自分の同期がいい試合をしていたので、相手というよりも他の同期に負けないいい乱取りをしようと考えていました。
――最後に後輩へのメッセージをお願いします
来年は特に三年生が女子2人しかいなくて大変な代になると思いますが、早慶戦に限らず下級生からもどんどん盛り上げてもらって部として全員でまとまっていって欲しいと思っています。